カネギエーテルノコギリの飼育(幼虫飼育方法&産卵方法)
先程、お電話でご質問を受けたお客様より、カネギエーテルノコギリの飼育方法について尋ねられました。
カネギエーテルノコギリ、懐かしいですね!
小型の外国産ノコギリクワガタですが、色合いも形状も素晴らしく格好良く個人的には大好きなクワガタです。
今日は、そのカネギエーテルノコギリの飼育方法についてご紹介して見たいと思います。
※ここにご紹介します内容は過去の日記の内容と重複する箇所がございます。何卒ご理解&ご了承下さいませ。
ではまず飼育種の紹介から、
【飼育種】
和名:カネギエーテルノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus kannegieteri
飼育方法もとても容易な種です。
幼虫飼育と産卵方法をご紹介します。
★★幼虫飼育★★
【お勧めのエサ】
菌糸、くわマット、きのこマット、完熟マット
【飼育容器】
プリンカップ120cc~300cc
【えさ交換回数】
ほとんど交換なし
【設定温度】
23~25℃前後
【羽化までにかかる時間】
2令投入して約5ヶ月(合計約6~7ヶ月)
ま ず幼虫飼育ですが、とても容易。
菌糸(Basicでもelementでも可)でもOKですが、マットでも同じくらいのサイズで育ってくれていました。
ちなみに弊社のマットでは、くわマット、きのこマット、完熟マットでよく育ってくれます。
マットを入れる容器も 120cc~300cc程度もあれば十分。
マットに劣化がなければ、2令投入位でほとんど羽化まで交換無しで羽化してくます。管理温度は23~25℃程度 で管理。夏場の高温と冬場の極度の低温には注意が必要です。
では次に産卵セット方法についてご紹介してみたいと思います。
産卵セットはマットのみで産卵させるやり方と、材を入れたセット方法の2パターンがあると考えます。
★★産卵方法★★
<マットのみを使用した産卵方法>
【産卵に使用するオススメマット】
くわマット、完熟マット
【産卵に使用するケース】
クリーンケースSS~S
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を深さ7割位で固く詰める。
残りの1割程度はフンワリと。
画像でちょっと分かりやすく順をおってみてみましょう。
クリーンケース使用の場合は間に新聞紙を挟んでセット完了
セット方法を図示するとこのような感じです。
次に材を使用した産卵セット方法のご紹介です。
★材を使用して産卵セットを組む場合★
【お勧めのマット】
くわマット、完熟マット
【お勧めの材】
コナラ、クヌギ、レイシ、カワラなど
【お勧めの容器】
クリーンケースM~L
【産卵管理温度】
25~27℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
少し材の頭が出るようにセット。
セット方法の具体例をご紹介してみます。
まずは使用する材を用意。
こちらはクヌギ材になります。
少し柔らかめの材がお勧めです。
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。
お勧めは、完熟マット、くわマットです。
材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。
マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれますので・・・。
後は親♀を入れフタをします。
今回はコバエシャッターを使用してみました。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
産卵セッティングに関しては上記の2パターンのいずれかでセットを組めば大丈夫だと思います。
私は主にマットのみの産卵で行っていました。
ただ他の人に聞いてみると材を入れた方が良いという方もいらっしゃいました。その場合、材は柔らかめの材を使用する事をお勧めします。
カネギエーテルノコギリ。
特別難しい種ではありませんが、一つだけ私が感じたことは、ペアリング(交尾)の際の♀殺しが少なからずありましたた。小型のノコギリですが、結構気も荒いので、交配の際にはその点を注意してやることも必要かと思います。
今ではあまり野外ものは市場にも出回っていないように思いますが、また機会があれば私も是非飼育してみたいですね。皆さんも是非やってみては如何でしょうか?(^^)
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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2017年2月7日
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Basicシリーズ(菌糸ビン・菌床ブロック), Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), Elementシリーズ(菌糸ビン・菌床ブロック), きのこMat(昆虫マット・発酵マット), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース
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