パラワンオオヒラタの飼育(羽化)とブヨブヨ病について
残暑厳しい日が続きますね。今日は子供達にも大人気のパラワンオオヒラタの飼育(羽化)報告です。
上記画像の個体は以下のような方法で飼育しました。
飼育種:パラワンオオヒラタクワガタ
体長:92mm
飼育したエサ:きのこマット
使用した容器:1100ccPP空ボトル~1400cc空ボトル
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:12ヶ月
エサ交換回数:途中2回
設定温度:23~25℃前後
いつもは菌糸飼育で行っていたパラワンオオヒラタですが、今回はきのこマットにての飼育で羽化させました。体長的には92mmとまずまずの結果でした。菌糸飼育では100mmも越えてくるのでまだまだ飼育の工夫が必要だと感じました。
パラワンの場合も飼育自体はとても簡単で、菌糸、マットどちらでも育ちます。傾向から見るとやはり菌糸飼育の方が、大きくなり、羽化までの時間もかなり短くてすみます。
産卵の場合は、マットのみでの産卵が可能です。産卵木はさほど必要ないように感じます。実際この個体もマット産卵によって得られた幼虫が羽化したものです。
産卵について弊社のマットの中でお勧めするのはくわマットです。
ケース底面を固く詰めてやれば、かかっている♀ならば翌日からでもケース側面あるいは底面に卵が見えて来ます。設定温度も23~25℃の間でOKです。
とても格好の良い虫ですね。
あっ、ひとつ書き忘れましたが、皆さん、時に幼虫がまとめて溶けてしまったように大量死亡・・・という現象が起きた事がありませんか?
これはドルクス系(特にヒラタに多い)やノコギリ系(余り無いが時折)の幼虫、特に若令時に見られるもので、ブヨブヨ病と呼ばれるものらしいです。
ブヨブヨ病とは、私もそこまで詳しくは知らないのですが、ブヨブヨビールスに感染して幼虫がアメ色になり、身体が透き通ってきて(濁ったような透明色、糞などが詰まっていない状態)、やがてそのまま死亡してしまう現象です。聞くところによるとこのブヨブヨ病はウィルス性で、感染した1匹の幼虫を同じ箇所に入れておくと元気だった仲間に次々に感染してしまう事があります。
今の時点では何故そうなるのか原因や対策などは分からないのが現状らしいです。
ただ昔の話になりますが、マット飼育だとブヨブヨになりやすいので、早めに菌糸に入れてしまうのが得策だという話も聞いたことがあります。本当かどうかは分かりませんが・・・。
折角産卵させた幼虫が、一度に大量死亡・・・なんて考えたくもありませんよね。
8 Comments »
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こんばんは パラワンは本当に格好いいクワガタですね~ 僕も気に入っているクワガタです。 うちではこれからセットを組むところですが、幼虫が生まれたらElement菌糸で飼育する予定です。 ブヨブヨ病ですが、早めに割り出したほうが防げる確率は高くなるのでしょうか? 僕はいつも幼虫がある程度成長してから割り出しているので、今回は少し早めに割り出そうと思います。 幼虫大量死亡なんて嫌ですからね~ 今飼っているWDの♂が96mmなので、飼育で100mmUPを出してみたいです。
Comment by カンプ — 2007年8月21日 @ 1:45 AM
カンプさん レスありがとうございます。 そうですね、早期割り出しの方が予防対策としてはかなり有効的だと思われます。 また割り出した後のプリンカップ等でのマットによる一時保管も場合によってはブヨブヨが発生する場合も結構あります。早めの菌糸投入が望ましいかもしれません。 頑張って大型を作出して下さいね。ご報告楽しみにしています。(^^)
Comment by shiho — 2007年8月21日 @ 8:28 AM
さすがに本物の記事はリアルで参考になりますね。私のは゛切り折り紙”です。 また参考に寄らせていただきます。
Comment by たけとり — 2007年8月21日 @ 1:46 PM
こんばんは。 いつも、読ませていただいております。 我が家ではヒラタの飼育がメインで、パラワン、スマトラ、国産(愛知)を飼育しています。 セットを組んでから、今までは、幼虫が底に見えて、ある程度大きくなってから回収していたので、これから、なるべく早期回収に心がけようと思いました。 我が家のパラワンは、昆虫イベントの福引で頂いたブリードの個体で102mmあります。 まだ、成熟していないので、ペアリングは来年かな~ Shihoさんのこれからの日記に期待してます^^
Comment by f1tomo — 2007年8月21日 @ 10:20 PM
たけとりさん レスありがとうございます。これからもよろしくお願い致します。(^^) f1tomo さん レスありがとうございます。 私の飼育日記いつも御覧頂きありがとうございます。 パラワン成功した際には是非ご報告下さいね。楽しみに待っております。(^^)
Comment by shiho — 2007年8月22日 @ 9:33 PM
はじめまして 愛知県三好市緑区に住む翼といいます小学4年生です 早速ですがいらないクワガタぼくにくださいカブトムシでもいいですとにかく僕の家の近くにもってきてくださる親切な方はお願いします
Comment by つばさ — 2010年10月10日 @ 12:05 PM
こんにちは
先日オオクワガタ幼虫のマット交換(プリンカップ→ボトル)を行っていたところブヨブヨ病と思われる真っ白の幼虫が1匹出てきました。まだ生きてるようですが、もう元気がほとんどないのか動かないです。
幼虫は全部で5匹いて、それぞれ個別に管理していたので全滅とはならなかったのですが、
個別に管理しているとはいってもマットは同じもの(きのこマット)を使用しているので、きのこマットにそのブヨブヨビールズというのが発生しているのであればこれから残りの4匹も感染してしまうのではと心配です。
4匹を絶対に感染させないようしたいのですが、なにか対策などありますでしょうか?
また、こちらの記事ではブヨブヨ病の原因や対策などは分からないとのことですが、現在もブヨブヨ病の原因や対策などは分からないのでしょうか。
菌糸を買うだけのお金はないので、マット飼育でなにかあれば教えていただきたいです。
よろしくお願いします
Comment by kabukuwa26 — 2023年12月26日 @ 2:08 PM
kabukuwa26 様
レスありがとうございます。
はい、大変恐縮ではございますが、今現時点でもブヨブヨ病に関しては私は分からないままでいます。
これは病原菌や生物学の分野でもありますので、そういのを研究しないと分からないのではないかと思っています。
どうしても気になるようであれば、生物学の分野の方に聞いてみるのも手段の一つかとは思います。
お役に立てずに申し訳ございません。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2023年12月28日 @ 5:32 AM