国産オオクワガタやホペイというと材産みですので、産卵セットには産卵木が使われますが、 菌糸ブロックを使用した菌床産卵でも結構な結果が得られます。
【菌床産卵の利点】
・セットが楽(産卵木の柔らかさや加水の手間が要らない)
・割り出しが楽(産卵木の割り出し時のように幼虫を潰すことも少なく、また手で楽に割り出せる)
・若令幼虫に最初から菌糸を摂取させられる。
次に菌床産卵のセットの組み方です。
こちらも5月の日記と重複になりますがもう一度ご紹介します。
①まずケースを用意します。このケースはクリーンケースLサイズです。
【クリーンケース L】
②次にケース底面にマットを入れます。底2~3cm程度敷き詰めます。今回使用したマットはきのこマットです。
③次に袋から出した菌糸ブロックを丸ごと入れます。ケースに入りきらない場合は菌糸ブロックを削って入れてもOKです。
【使用したBasicクヌギ菌糸ブロック】
④菌糸ブロックの周りをマットで埋めます。
今回の場合産卵種がオオクワですので完全に埋めきる必要はありません。半分か1/3程度でOKです。
⑥フタをして完成です。
【真上から見た画像】
【横から見た画像】
上記が産卵の手順です。今回使用したのをまとめると
【産卵セットしたクワガタ】国産オオクワガタ
【使用したケース】クリーンケースL
【使用した菌床】Basicブロックまるまる1個
【周りを埋め込んだマット】きのこMat
【水分量】菌床はそのまま、マットは少し水分少なめ
【設定温度】24~25℃程度
このような感じでセットしました。今回は合計8♀で菌床産卵セットを組みました。では結果をご紹介いたします。
【割り出した幼虫の一部】
①幼虫:31頭
②幼虫:29頭
③幼虫:12頭
④幼虫:48頭
⑤幼虫:41頭
⑥幼虫:5頭
⑦幼虫:33頭
⑧幼虫:22頭
8♀セットで合計:221頭
1セットあたりの平均:27頭
上記のような結果が得られました。1頭あたり27頭と多産ではないですがまずまずの結果が得られました。親♀は8♀ともにまだ元気ですので、再セットを組めばもっと数は伸びるとは思いますが、今の所はまだ休憩させております。
事実先日のメールマガジンでご紹介した今年の春先にセットしたオオクワの菌床産卵セットでは
22♀セットして、
合計:902頭
平均:37頭
という結果が出ております。こちらの方は平均37頭とかなり良い結果でした。
昔から材で産ませていた為、菌床産卵でセットするのをためらわれる方も多いですが、菌床産卵もなかなかやりますよ。 機会がありましたら試してみて下さいね。(^^)
こんばんは。 菌床産卵、素晴らしい結果ですね。うらやましい限りです。 私も飼育2年目の今年、初めて菌床産卵にトライしましたが…。結果はゼロ!オオクワ、スマトラヒラタ共に惨敗です。無論、月夜野さんのセットを参考にさせて頂きましたが、温度管理だけは真似出来ませんでした。それが原因かなと考えています。ちなみに常温飼育なので、夏期室内常温下で最も気温の低いと思われる床下へ設置していました。収納を外して土間に直接置いてましたが、やはり最高33℃位まで上がっていました。盆前まではかなり暑かったですからね。常温飼育での大きな課題です。 現在、気を取り直して産卵木で再セット中です。 来年こそはっ!
Comment by ウッズ — 2008年9月3日 @ 10:19 PM
我が家も常温管理です。 夏場は、どうしても気温が上がってしまうので、涼しい春と秋に産卵セット組んでますよ?。 夏場で33℃位なら、今からなら丁度良くなるのでは?。 常温飼育お互い頑張りましょう?ツ
Comment by ジン — 2008年9月3日 @ 11:30 PM
僕は国産本土ヒラタ、オオクワガタ飼育は常温です。エアコン等もってのほかと家族から猛反対されております?ャ。真夏33 ~35度は普通ですが産卵に支障をきたした事は今まで無いですよ!風が通る様多少の工夫はしてますが。菌床での経験は無いのですが産卵木で充分採れてます。23度で管理してる方と比べてみましたが常温管理の方が明らかに産卵数が延びますよ。難点としては高温の常で加齢が速まってしまいますが・・?ャ。 スマトラは確かに低くしないと難しいみたいですね。
Comment by 虫シゲ — 2008年9月4日 @ 12:29 PM
おおぉ!早速の御返事&御助言っ!ジンさん、虫シゲさん、ありがとうございます。 なるほど、気温だけが原因ではなさそうですね。かなり結露していた記憶もあるので、通気、湿度などもまずかったかもしれません。 冬は、嫁さんにようやく許可を得た下駄箱数段を目張りして、マットヒーターをたいてしのいでるんですが、夏はなかなか…。 ゴキと同じと思っている嫁さんに「あの…エアコンを…」とか「ワイン用のクーラー…買っちゃう?」なんて、夢のまた夢…。 っと、気を取り直してジンさんに質問です。やはり成長のことを考えると春セットが有効かと思いますが、何月頃からペアリングを開始していますか?当方はなかなか冬眠から覚めなくて、餌をたくさん食べるようになった時には既に暑い?みたいな感じでした。何か要領みたいなのがあるのでしょうか?地域差などあるかもしれませんが。ちなみに当方は大阪在住です。
Comment by ウッズ — 2008年9月4日 @ 8:26 PM
ウッズさん、常温管理なら6月とかに産卵セット組んだほうがいいんじゃないですか? あまりにも早くに産卵させても秋前に蛹化とかしちゃう幼虫が出てきちゃいますよ。うちでは今年園芸用ヒーターを使って2月にセットを組んで3月中旬に菌糸ビン飼育を開始したんですが8月中旬になっていくつかの幼虫がすでに蛹化してしまいました。かなり小さめの蛹です。うちでも夏はほとんど常温に近い状態なので!去年今年と真夏はすごい熱すぎですよね。ちなみに去年10月近くに割り出しした幼虫たちも5月頃小さく羽化してきましたよ。参考になるかどうかわからないですけど、色々試して失敗しても楽しいもんですよ。僕だけですかねそうに思うのは?
Comment by 高崎 — 2008年9月5日 @ 10:28 PM
僕も高崎氏 と同意見です。僕は加温も冷房もしないのでオオクワガタの目覚めも遅く大体6月近くにならないとセット出来ないんですが一番無理が無い時期だと思います。スジブトなんかもこの位時期だと冷房無しでしっかり産んでくれます。 しかし今年はホント暑すぎますね・・?ォ
Comment by 虫シゲ — 2008年9月6日 @ 10:56 AM
ウッズさん、ジンさん、高崎さん、虫シゲさん、様々なご意見レスありがとうございます。こうやって皆さんで盛り上がって様々な情報をご紹介いただけるのをとっても嬉しく思います。今後ともドンドンレスして下さいね。私も勉強させて頂きます。(^^)
Comment by shiho — 2008年9月6日 @ 11:07 AM
高崎さん、虫シゲさん。またまたアドバイスありがとうございます。 みな試行錯誤されてるんですね。その培ったノウハウを素人が共有できるんですから、皆さんと月夜野さんには感謝です。なにより楽しいですし。 意外と「なり」飼育でも好結果が得られるんですね。そもそも常温飼育自体が「なり」ですもんね。 初年度はオオクワ、スマトラヒラタ共に親超えならずでしたから、今年はそれを目標にやってみます! それにしても…今春に幼虫で入手したニジイロなんですが…。♀はとうの昔に羽化したのですが、♂(だと思います)は蛹化すらしません。このままでは次世代が残せないのでは…。
Comment by ウッズ — 2008年9月7日 @ 1:44 AM