国産オオクワガタのブリードについて
先日の日記内にて「芹沢です」さんより国産オオクワガタのブリードについて質問がありました。
【芹沢ですさん】
>芹沢ですm(__)m国産おおくわがたの秋ブリードを使用と思います。春のブリードとの違いは有りますか?コツをお願いします。
日本を代表するクワガタ、オオクワガタについて今更ですが、今一度ブリード方法をご紹介したいと思います。
国産オオクワガタやホペイというと材産みですので、産卵セットには産卵木が使われますが、 菌糸ブロックを使用した菌床産卵でも結構な結果が得られます。(過去の菌床産卵の記事を参考に使用しております。御了承くださいませ)
【菌床産卵の利点】
・セットが楽(産卵木の柔らかさや加水の手間が要らない)
・割り出しが楽(産卵木の割り出し時のように幼虫を潰すことも少なく、また手で楽に割り出せる)
・若令幼虫に最初から菌糸を摂取させられる。
菌床産卵のセットを組んだ手順を追ってみてみましょう。
①まずケースを用意します。このケースはクリーンケースLサイズです。
【クリーンケースL】
②次にケース底面にマットを入れます。底2~3cm程度敷き詰めます。
今回使用したマットはきのこマットです。
③次に袋から出した菌糸ブロックを丸ごと入れます。
ケースに入りきらない場合は菌糸ブロックを削って入れてもOKです。
【使用したBasicクヌギ菌糸ブロック】
④菌糸ブロックの周りをマットで埋めます。
今回の場合産卵種がオオクワですので完全に埋めきる必要はありません。
半分か1/3程度でOKです。
上記が産卵の手順です。
今回使用したのをまとめると
【産卵セットしたクワガタ】国産オオクワガタ
【使用したケース】クリーンケースLサイズ
【使用した菌床】Basicクヌギブロックまるまる1個
【周りを埋め込んだマット】きのこマット
【水分量】菌床はそのまま、マットは少し水分少なめ
【設定温度】24~25℃程度
この方法が菌床産卵です。
材を使用する場合には菌糸ブロックと材を変更するだけです。
菌床産卵でも材産卵でもどちらもよく産んでくれます。
さて、「芹沢です」さんの質問からは脱線してしまいましたが、秋の飼育方法ですが私的には基本的に春も夏も秋も同様のセットで行います。 ただ秋も深くなると気温は下がってきますので、常温飼育でセットする場合は気温の変化には気をつけたほうが良いと思います。 最低25℃は保ちたいですね。
【カシンさん】
>質問があるのですが、菌糸ブロック(エレメント)を購入し自分で1400ボトルに詰めたのですが、上部だけ白く再生しません・・。 側面、底部は白く再生してます。25℃で管理してます。
何が原因なのでしょうか?。また幼虫を投入した場合、何か影響があるのでしょうか?。
前回も自分で詰めたのですが、その時はキレイに白くなりました・・。
お久しぶりです。お元気でしたか?(^^)
さて質問の件ですが、普通菌が上手く回らない場合は以下の事が考えられます。
・管理温度が高温
・きつく詰めすぎて酸欠による目詰まり
・雑菌の混入
最初にあげた管理温度が高温の場合、なかなか菌の周りが悪くなります。温度が非常に高い場合、 オガが再醗酵を起こしますので注意が必要です。ただ今回の場合、側面、底部は回っているようですのでこれは当てはまらないみたいですね。
次に「きつく詰めすぎて酸欠による目詰まり」ですが、これは菌糸をビンに詰める際、あまり固くガチガチに詰めすぎると、 下方向まで酸素が行き渡らなくなり、下の部分が菌が再生しない目詰まり状態を起こす事があります。この時、 キレイなツートン色になります。上は白、下はオガ色(茶色)。どうしてもガチ詰めしたい場合には、 詰めた後に真ん中にプラスドライバー等で底まで穴を開けましょう。そうすると底まで酸素が回るようになり、底部も菌が回ります。
しかし、カシンさんのパターンは逆になります(下が白、上が周らない)ので、これもちがうようですね。
では3番目の「雑菌の混入」。私的にはこのパターンが一番当てはまるのではないかと思います。菌を詰める時、もしくは詰めた後、 もしくはフタをしたそのフタに雑菌が付いていてそれが原因で上部の菌が周らないのではないでしょうか? あくまで私の推測ですがこの考えが一番当てはまるのではないかと思うのですが・・・。ご参考程度に聞いていただけますと幸いです。
ちなみに菌糸ビンが再生する時に一番良い温度帯は20℃前後ですので、 菌の活性化を促すならば少し温度低めの所で管理するとまた違ってくるかもしれません。こちらもご参考までに・・・。(^^)
【グレープさん】
>早速質問で恐縮ですが、最近幼虫に異変が起きました。
原因として考えたのですが、
・マットを急に変えた
・酸欠
等が考えられるのですが、何か策などあれば教えて下さい。
初めまして。(^^)
う~ん、ちょっとこの質問の内容だけでは返答が難しいです。
幼虫がどう異変が起きたのでしょうか?死亡されたのでしょか?拒食でしょうか?
幼虫の状態を今一度教えて下さいませ。
4 Comments »
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元気でしたよ~。なるほどですね~。良く分かりましたよ。 この状態のまま、幼虫を投入しても問題は無いのでしょうか?。 質問ばかりでスミマセン。
Comment by カシン — 2009年8月8日 @ 3:40 AM
ありがとうございますm(__)m親個体が雄78雌50なので80個体に挑戦します!
Comment by 芹沢です — 2009年8月9日 @ 6:27 PM
今回初めて書き込みします。 このページの内容とはあまり関係ない話なのですが、今現在オオクワガタ(山梨県敷島産F4)♂×(山梨県韮崎産累代不明)♀のペアリングに成功し15頭の幼虫を取ることが出来ましたがこの幼虫はハイブリッドになるのでしょうか?また累代の表示はF5でいいのでしょうか?連続で質問してしまい申し訳ありませんが回答して頂ければ幸いです。よろしくお願いします。
Comment by ドルクスマニア — 2009年8月10日 @ 5:20 PM
シホさん、ドルクスマニアさん今晩は(^O^)/ 同じ産地で元親が別ならば、アウトブリード、CBF1からだと思うのですが(・・?) F5と表記される場合は元親が同じで、F4XF4、F3XF4逆もあります、F5XF4、逆もあります、…なのだと思うのですが、間違ってたらすいません(;^_^A
Comment by 高崎 — 2009年8月10日 @ 11:47 PM