クワカブ飼育の王道、国産オオクワガタの羽化報告です。


【国産オオクワガタ:宮崎県産♂72mm】


【国産オオクワガタ:宮崎県産♀46mm】

【飼育種】
和名:国産オオクワガタ
学名:Dorcus hopei binoduosus

産地:日本国宮崎県産
累代:CB

【羽化体長】♂72mm、♀46mm
【使用したエサ】きのこマット
【設定管理温度】23~25℃前後
【羽化までにかかった時間】
♂1令後期投入して約10ヶ月(合計12ヶ月程度)
♀1令後期投入して約9ヶ月(合計11ヶ月程度)

今回の個体はきのこマットで飼育しました。少し小型でした。
このサイズでも菌糸で育てるのとは若干時間がかかりますね。

飼育はとても容易です。温度管理をすれば冬は越冬せずそのまま育ち約1年ほどで羽化します。(マット飼育の場合)
温度管理をしない場合、冬場に寒い所で管理した場合は、冬は成長せず、もう少し羽化までに時間を必要とします。

 
オオクワの紹介は久しぶりなので、 これから産卵セットをする方達の為に産卵セッティングの様子をご紹介します。(過去の画像&データでご紹介します事を御了承下さいませ)

オオクワガタの場合、材産みの種ですので、私の場合は材を入れたセット方法と、 菌床で産ませる方法で行います。

<材を入れたセット方法>
【産卵に使用するマット】マット+材2本程度
【産卵に使用するケース】クリーンケースL程度
【産卵管理温度】25℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りは柔らかく詰める。上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。材の頭が出るようにセット。産卵セットは図示すると以下のような感じで組みます。(参考例です)

手順です

①マットをケース底面に固く5cmほど詰めます。フタマタ系は材産みが主体なのでマットは食が出来るマットならばなんでもOKです。針葉樹のマットでもOKですが、もし万が一幼虫が材よりこぼれ落ちた事態を考えて幼虫がスムーズに食可能な発酵マットが無難です。きのこMat 、くわMat 、完熟Mat 、黒土MatどれでもOKです。

②次に材を入れ、回りにマットを軽く詰めます。この画像で使用しているのはコナラ材2本です。少し柔らかめの材です。

③ゼリーと生体を入れて完成。

④真上からの画像です。

このようにマットをそこまで深く詰める必要はありません。
いわゆる「転がし産卵」で十分です。

<菌床産卵でのセット方法>

【使用したケース】クリーンケースLサイズ
【使用した菌床】Basicクヌギブロックまるまる1個
【周りを埋め込んだマット】きのこマット、くわマット、完熟マットどれでもOK
【水分量】菌床はそのまま、マットは少し水分少なめ
【設定温度】24~25℃程度

産卵セットは以下のような感じで組みます。(参考例です)

①まずケースを用意します。このケースはクリーンケースLサイズです。

【クリーンケース L】

②次にケース底面にマットを入れます。底2~3cm程度敷き詰めます。今回使用したマットはきのこマットです。

③次に袋から出した菌糸ブロックを丸ごと入れます。ケースに入りきらない場合は菌糸ブロックを削って入れてもOKです。

【使用したBasicクヌギ菌糸ブロック】


今回の場合産卵種がオオクワですので完全に埋めきる必要はありません。
半分か1/3程度でOKです。

⑤ゼリー、生体♂♀を入れます。

⑥フタをして完成です。

【真上から見た画像】

【横から見た画像】

上記が産卵の手順です。

【菌床産卵の利点】
・セットが楽(産卵木の柔らかさや加水の手間が要らない)
・割り出しが楽(産卵木の割り出し時のように幼虫を潰すことも少なく、また手で楽に割り出せる)
・若令幼虫に最初から菌糸を摂取させられる。

菌床産卵の利点は何と言っても割り出しの楽さ、それと若令幼虫より菌糸を与える事が出来るという利点です。 ただ産卵数に関しては材産みの方が若干多い場合もあるような気もします。ただ過去には40頭近く産んだ例もあるので、どっちが良いとは一概には言えないのも事実です。

もう直ぐ秋になり、気温も少しは下がってきます。
晩秋は野生下のオオクワガタ達も産卵モードに入る時期ですので、温度管理ナシでも産ませやすくなる時期でもあります。 来年羽化させる個体達の為に頑張ってセット組んで見て下さいね。(^^)

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