先日のホペイに続き、同じドルクス種、アンタエスオオクワガタの飼育方法をご紹介したいと思います。
下の画像は私:Shihoが過去に飼育し羽化させた個体達です。どれもお気に入りの個体ばかりです。

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【参考画像:インドアンタエウス♂86mm】

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【参考画像:インドアンタエウス♂81mm】

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【参考画像:マレーアンタエウス♂77mm】

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【参考画像:ブータンアンタエウス♂85mm】

【飼育種】
和名:アンタエウスオオクワガタ
学名:Doucus antaeus

【産地】インド、ブータン、マレー、タイ、ラオスなど多数産地

さぁ、アンタエウスオオクワガタです。
長年クワカブ飼育をやっている私にとってこのアンタエウスオオクワガタ=通称アンテは気持ちの中では別格な存在です。ブーム当時はインド系アンテ10万円は普通で、幼虫も1頭1~2万円で取引されていましたことを思い出します。。。

アンテは生息分布がかなり広い為、個体形状も地域の特徴が出てそれがまた人気の秘密でもあるようです。特にインド、ブータンなどのヒマラヤ系、そして、マレー系アンテが人気があるようです。どこがどうちがうかというと、顎の内歯の厚みや位置が異なり、ヒマラヤ系アンテはボディの光沢も強いようです。

<幼虫飼育>
幼虫飼育は非常に容易、マットでも菌糸でもどちらでも良く育ちます。管理温度は16~25℃程度ならばほぼ大丈夫です。但し大型♂を作出しようとするならば、低温管理が必要だと思っていますので、16~20℃程度が理想だと考えています。以下が私が飼育するにあたっての大体の飼育方法をご紹介しておりますので、ご参考までに。。。

【お勧めのエサ】菌糸:エレメントBasicシリーズマットも可能
【設定温度】16~25℃前後
【羽化までにかかる大体の時間】
♂:初令投入して~合計約12ヶ月
♀:初令投入して~半年~10ヶ月
※管理温度&飼育エサによって羽化までの時間帯は異なります。

<産卵方法>
次に産卵方法ですが、これもとても容易な種です。かなり多産です。
あくまで私のやり方ですが、アンテは長生きしますので、まずは熟成をしっかりとさせています。後食開始して約4~5ヶ月、もしくは半年位はさせています。産卵セット方法は、マットのみで行う場合と、材も入れて行う場合があります。私は主にマットのみで行いますが、一応2つのやり方をご紹介したいと思います。

<マット産みで産卵を行った場合>

【使用したマット】くわマット、完熟マットがお勧め
【使用した容器】クリーンケースM
【水分量】手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】25℃前後

まずは組んだ産卵セットからご紹介します。
「くわマット」にてセットを組んだケースです。

まずはクリーンケースを準備
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くわマット を大きなケースに出します。
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ケース底面を固めていきます。
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固く詰めたマットの上にフンワリとマットを敷きます。
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転倒防止の木片とエサを入れます。
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間に新聞紙を挟んでセット完了
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セット方法を図示するとこのような感じです。

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<材も使用して産卵セットを組んだ場合>

【産卵に使用したマット】くわマット、完熟マット材2本
【産卵に使用するケース】クリーンケースM
【産卵管理温度】25℃
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
少し材の頭が出るようにセット。

画像で紹介すると・・・

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【真上から見たセット完成図】

このようなかんじです。

セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)

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上記のようなかんじで約1ヶ月半~2ヶ月もすれば、ケース側面に幼虫が見えてくるはずです。もしその位経過しても卵も幼虫も見られない場合は、交配が成功していない可能性がありますので、♀を取り出し、♂と交尾させると良いと思います。

アンタエウスはとても格好の良い、まさに王者の風格を持っていると言ってもいいほどのクワガタムシです。皆様も是非機会が御座いましたら一度飼育チャレンジしてみて下さいませ。(^^)

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