今日は日本の南西諸島に生息しているヒラタクワガタ:スジブトヒラタの飼育方法についてご紹介したいと思います。

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【個体参考画像:スジブトヒラタ♂61mm】

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【個体参考画像:スジブトヒラタ♀40mm】

【飼育種】
和名:スジブトヒラタクワガタ
学名:Dorcus metacostatus
産地:日本奄美大島

ではまず幼虫の飼育方法についてご紹介したいと思います。

<幼虫飼育方法>

【使用にお勧めのエサ】E-1100EP-1100きのこマット、くわマット
【マット飼育の場合に使用した容器】1100cc程度のPPボトル
【菌糸飼育の場合】2本程度
【えさ交換回数】途中1回程度
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかる時間】
菌糸飼育の場合:
♂1令投入して合計10~12ヶ月程度
♀1令投入して合計6~8ヶ月程度

マット飼育の場合:
♂1令投入して合計10~14ヶ月程度
♀1令投入して合計8~10ヶ月程度

幼虫飼育は菌糸ビン、マットどちらでも大きく育ってくれます。菌糸ビン飼育に比べると若干時間はかかりますがマットでも大きくなってくれます。

<産卵用法>
次に産卵方法ですが、マットのみで産ませるやり方と、材を入れてセットを組むやり方があります。別々にご紹介してみたいと思います。

★マットのみで産卵セットを行った場合★

【お勧めのマット】くわマット、完熟マット
【使用した容器】クリーンケースM程度
【水分量】手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】25℃前後

産卵セットを組む手順をご紹介します。

まずはクリーンケースを準備
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くわマットを大きなケースに出します。
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ケース底面を固めていきます。
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固く詰めたマットの上にフンワリとマットを敷きます。
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転倒防止の木片とエサを入れます。
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間に新聞紙を挟んでセット完了
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セット方法を図示するとこのような感じです。

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★材を使用して産卵セットを組んだ場合★

【お勧めのマット】くわマット、完熟マット
【使用する材】コナラ、クヌギ、レイシ、カワラなど
【産卵に使用するケース】クリーンケースM
【産卵管理温度】25℃
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。少し材の頭が出るようにセット。

セット完了後の画像を紹介すると・・・

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【真上から見たセット完成図】

このようなかんじです。

セット方法を図示すると以下の様な感じです。(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)

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産卵は私の場合は主にマットのみで行っていました。ただ他の人に聞いてみると材を入れた方が良いという方もいらっしゃいました。その場合、材は柔らかめの材を使用する事をお勧めします。セットして約1ヶ月~1ヶ月半もすれば、ケース側面や底面に幼虫が見えてくると思います。

但し材全てに産卵していた場合は材に入り込んでしまっているので外側からは幼虫が確認出来ません。その場合は2ヶ月ほどして一度材を掘り起こしてみて下さい。材に産卵の形跡があればそのまま割り出しを行ってもよいと思います。

上記のようなかんじで約1ヶ月半~2ヶ月もすれば、ケース側面に幼虫が見えてくるはずです。もしその位経過しても卵も幼虫も見られない場合は、交配が成功していない可能性がありますので、♀を取り出し、♂と交尾させると良いと思います。

いかがでしたでしょうか?スジブトヒラタは♂も勿論格好よいのですが、私は♀の方が美しく感じます。背中の模様が彫刻のように浮き出ていて本当にキレイですよ。皆様も是非機会がありましたら是非一度飼育してみて下さいませ。(^^)

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