本土ノコギリクワガタの飼育(産卵結果)
今日は先日産卵セットから割り出した、本土産ノコギリクワガタの産卵結果とその様子についてご紹介したいと思います。今回の本土産ノコギリクワガタの産卵セットは2セット割り出しました。
まずは本土産ノコギリクワガタ♂の参考画像と、その産卵させたセット方法についてご紹介します。
【ノコギリクワガタ 参考画像】
【飼育種】
和名:国産ノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus inclinatus
<産卵セット時の方法>
【累代】天然ものWD♀を使用
【使用したマット】黒土マット
【使用した容器】クリーンケースL
【水分量】手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】ケース底面10センチ程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】25~28℃前後
セット方法を図示するとこのような感じです。
<割り出し時の産卵結果の様子>
産卵ケースをひっくり返した様子です。幼虫が見えています。
幼虫をズームアップして見てみると・・・
もう一つ
幼虫を取り出してみました。すでに2令になっているようです。
親♀の画像です。この時期ならワイルド(野外もの)はもう生きていないでしょうが、ブリード管理下ではまだこうやって元気で生きています。爪の力も強く、とても元気です。
では2セットの産卵結果ですが、
<産卵結果>
1セット目:幼虫56頭
2セット目:幼虫35頭
今回の2セットからは56頭、35頭という結果でした。本土産ノコギリはもともと多産な種ですので、1セット目の56頭でも驚きません。でも2セット目の35頭はちょっと少なかったですね。。2セット目の親♀は画像で紹介した♀でまだまだ元気ですので、もしかしたらまだこれから産卵する気だったかもしれません。しかしながら両♀ともに、とても頑張ってくれました。本当に感謝感謝です。(^^)
<全体の感想>
今回、本土産ノコギリ2セットを割り出しましたが、結果的には良かったのではないかと思います。今回の産卵セットはマットのみで産卵させましたが、もちろん材を使用した産卵でもOKです。その場合、柔らかめの材を使用することをお勧めします。
また産卵マットに今回は黒土マットを使用しましたが、完熟マット、くわマットでも産卵可能です。産卵設定温度は少し高めに設定しました。25~28℃程度、ほとんど27℃帯でキープするように頑張りました。気温の寒暖差が激しかったので、一日に何回もエアコンのスイッチを切り替えました。秋口は調整が難しいと感じました。
まだ他にも産卵セットしている本土産ノコギリは結構あります。今回は産卵ケースを見て、外側から幼虫が見えているケースを選んで割り出したので、今回のケースは成功例ですが、中にはケース側面から、いまだに幼虫の見えないケースもありました。そのケースはおそらく産んでいないでしょう。。。また他のケースについても後日割り出した時に改めてご紹介したいと思います。(^^)
7 Comments »
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本土ノコギリクワガタは産卵セットを組んで何ヶ月くらい経ってから割り出せばいいのですか?
Comment by GUCCI — 2020年6月16日 @ 7:28 PM
GUCCIさん
マット産卵のみでの産卵の場合は、ケース底や側面に幼虫が複数見えてから割り出せばよいと思います。
材を入れての産卵の場合は、材の中に入ると外側からでは分からないので、セット後約1か月~2か月後位を目安に割り出せば良いかと。
あくまで私個人の考え方ですのでご参考までにお願い申し上げます。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2020年6月17日 @ 5:13 AM
こんにちは。質問があります。
2月に国産ノコギリの幼虫(初令虫)大きさは小指の爪より小さいものを入手。
初めての幼虫飼育で手探り。
マットは汎用マットで根食い用を使用。
3ヶ月して同じマットがなく、渋々くぬぎの微粒子粉砕マットに変えました。
袋には無添加とあります。
そして、微粒子粉砕マットに変えた途端、蛹室を作りました。4頭中、3頭がその状態。体が伸びており長さは3~4cmほど。
何故この様な事になったのでしょうか?
残った1頭はまだ元気に餌も食べお腹も黒いです。ということは餌不足や合わなかったというのは考えにくく、3ヶ月や4ヶ月で前蛹なるのは普通にあるのでしょうか?
あと、成虫まではまだ日数がありますが、羽化すれば活動しますか?一度、蛹室の中で越冬でしょうか?
アドバイスお願いします。
Comment by やまたか — 2021年6月9日 @ 1:00 PM
やまたかさん
レスありがとうございます。
エサ(マット)の合う、合わないについては、当方は弊社のマット以外で試したことがないので、スミマセンが正直何とも言えません。
ただ途中で何かしらのアクションを起こすことで、次の段階へのスイッチが入ることはよくあります。
たとえば、
・エサを交換する
・エサの種類を変える
・管理温度を変える
等々・・・・。
弊社では、きのこマット、菌糸(エレメント)による、常時25℃管理の状況で半年程度の羽化というのは結構よくあります。
半年程度の羽化というと、蛹化のタイミングで言うと孵化~4、5か月程度です。
なので一概にないとは言い切れないと考えます。
国産ノコの場合、羽化してもすぐには活動はしないと思います。
どのタイミングで動き始めるかは、環境(管理温度や湿度)や個体差もあると思いますので、こちらも一概には何とも言えないのが正直なところです。
とりあえず様子を見て、活動を開始し始めてから繁殖活動をさせてあげればよいのではいかと思います。
あくまで私個人の考え方ややり方ですので、ご参考程度にして頂ければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2021年6月10日 @ 9:25 AM
アドバイスありがとうございます!
2月の寒い時期は外に出し、4月から室内で温度が23~26℃で、蛹のスイッチが入ったのかもしれませんね!
月虫さんで購入のトクノシマノコギリはキノコマットで大きくなってます。こちらはまだまだ蛹になる兆候もなし。次の餌を考えたとき、伸びた状態で4~5cm。これから大きくなるかと思ってますが、菌糸(遅い気もしますが)キノコマット、黒土マットどれがよろしいでしょうか?統一が望ましいでしょうか?
交換は8月よていなのでまださきですが。。。
再度、よろしくお願いします。
Comment by やまたか — 2021年6月10日 @ 9:51 AM
やまたかさん
レスありがとうございます。
そうですね、元々きのこマットで育てているのならば、そのままきのこマットの方が無難だと考えます。
最初から、どれで育てれば大きくなるかという意味では、栄養価の面で言えば、菌糸>きのこマット>完熟マット>黒土マットの順ではないかと考えています。
あくまでも私個人の考え方や感想ですので、ご参考程度にして頂ければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2021年6月11日 @ 10:33 AM
ありがとうございます。
8月はキノコマットで交換を考えます!
Comment by やまたか — 2021年6月11日 @ 10:53 AM