先日、会社内で話し合いをした際に、生体の管理温度についてもっと初心者の方でも分かりやすい説明があるとより良いのではないかと話題があがりました。今日は飼育温度(管理温度)について少しお話ししてみたいと思います。

生体を飼育されてる方の中には大きく分けて「エアコンなどにより温度管理が可能な方」と「温度管理が難しく常温管理の方」がいらっしゃると思います。

 

まず私の例を取ってみると、私はエアコンで通年温度調整して管理しております。その上で心がけていることを挙げてみたいと思います。

 

・飼育している虫の生息地を調べ、可能な限りその種に合わせた温度管理をする。
・♂と♀の羽化時期を合わせたい場合は♂を♀の管理温度より少し高めの場所に置く。
・大型化させたい虫は比較的低温管理でじっくりと育てる。
・ブリードを急ぎたい場合は、今まで管理していた場所より温度が高めの場所に置き、幼虫の羽化スイッチが入りやすいようにする。

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Shihoの管理ルーム:エアコンでの管理例

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発泡スチロールを利用した温度管理方法例

 

上記が大体ではありますが、私が生体を管理する上で心掛けていることです。日本の虫ならば冬場などは越冬性がある為、常温飼育でも可能ですが、外国産の虫達を管理する場合は温度管理が必要となります。私はその場合、その種をまずネットで調べ生息している国(地域)の年間気温を調べるようにしています。そしてそれに一番近い温度帯に置いて管理しているようなかんじです。

またその上で、♂と♀のブリード(交配)の為、羽化時期を合わせたい場合は、♂を♀よりも少し温度の高い所に置いて管理しています。管理温度が低いとじっくりと育ち、管理温度が高いとすくすくと成長する傾向が見られるのでそういった管理をして少しでも羽化時期を合わせられるようにしています。

羽化を急がずより大型のサイズを狙いたい場合も比較的低温で管理します。H・ヘラクレスを例にとっていえば、150mm以上のサイズを狙いたいときには18~20℃程度で管理しています。ただしこの温度帯で管理した場合、ゆっくりと育て上げるので、羽化までの時間はかかります。2年近くかかる可能性が高いです。

あくまで私の場合ですが、H・ヘラクレス♂を1年~1年2ヶ月程度の早いサイクルで羽化させようとするならば、25~27℃の温度帯で管理するようにしています。このように温度帯によって羽化時期を調整するように管理しています。勿論温度帯だけでは羽化時期の全てを早める要因とは限りません。血統、エサの栄養価、個体差などの他の要因も必要と考えています。

 

次に「温度管理が難しい常温管理の方」の場合ですが、正直日本の虫ならば種類によっては耐寒性のあるものが多いので可能かと思いますが(南西諸島などの離島ものはその限りではないと考えています)、外国産の温度帯が異なる地域に生息する種においては管理が難しい傾向が強いと考えます。

また常温管理と言っても、日本の中でも北海道の方と沖縄の方では常温の温度帯も全然違いますので、ご自分がお住いの場所の一年の温度変化を知っておく必要があるかと思います。その上で、極力その種に合った近い温度帯で管理するのがベストだと考えます。

如何でしたでしょうか?温度管理、なかなか難しい問題ですよね。上記のやり方はあくまで私Shihoが感じた&やっている方法ですので、勿論これ以外にもご意見ややり方が多々あると思います。ご参考までに見て頂ければ幸いです。(^^)

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