2015年度版、野外採集の方法、今日は国産オオクワガタの採集方法についてご紹介してみたいと思います。

クワガタ採集に挑戦される方、誰もが一度は採集してみたいと憧れるクワガタ、国産オオクワガタ。一部地域においては増加傾向に見られるとの話もありますが、全国的に見ればまだまだ貴重種、なかなかお目にかかれない貴重な生体です。

まずは皆さんもすでにご存じと思いますが、国産オオクワガタの紹介とさせていただきたいと思います。

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【国産オオクワガタ:佐賀産♂78mm】


【国産オオクワガタ:宮崎県産♀46mm】

【飼育種】
和名:国産オオクワガタ
学名:Dorcus hopei binoduosus
産地:日本国

 

あくまで私の採集方法になりますが、どのようにして採集出来るのか、 紹介してみたいと思います。
(※あくまで私の採集方法ですので、人それぞれによって異なります事を、あらかじめ御了承下さいませ)

 

【採集時期】
4月下旬~10月下旬

 

【採集場所】
平地に近い所に多い所に多く、一見開けていて風通しが良い所に居る事が多いです。
他のクワガタと違い、民家の中に生えている木や田んぼの真ん中にポツンと生えているような大木のウロの中に居ることが多いです。

 

【採集される木】
代表例:クヌギ、ニレなど(※地域によって採集樹は変わると思います)

クヌギ6
上記はクヌギの樹です。この樹は大きく電柱2つ分ほどの胴回りがあります。こういうある程度大きな樹を探すのがベストです。樹が大きい方がウロも出来やすいからです。よく台場クヌギと言われるような樹で採集されると聞きます。
 

 

【オオクワガタのいそうな場所】
オオクワガタの場合、大体は夜活動しますので、日が当たる場所なのでは樹の穴(ウロ)に潜んでいる事が多いです。ある程度大型の樹のウロを探すのがポイントです。

クヌギ7
これは大型のクヌギの樹のウロです。こういう所にオオクワガタは潜んでいます。
 

【採集方法】
ルッキング(目で見て採る)採集、蹴り採集(木を蹴って落とす)
灯火採集(光に集まってきたのを採る)、オオクワ♂は飛翔性はあまり良くない。♀は灯火で採れることもあります。
樹の穴(ウロ)から棒などを使って掻き出す採集方法。
樹の皮に潜んでいるのを採る採集方法。

私の場合、ほとんどが樹の穴(ウロ)から掻き出す採集方法です。実際過去採集した全てのオオクワガタは全てウロの中からの採集でした。みなさんも大体はその方法で採集なさっているのではないでしょうか。

ポイント:ウロを見るとき、既に道具を準備して、ウロを覗いた瞬間にオオクワの逃げ道を遮断する事が大事です。
ウロの中はかなり深くなっていることが多いので、逃げられたらしばらくは出てきません。迅速さが命です。

 

【採集するのによい条件】
あくまで私が採集に行くときの目安にしていることなのですが、

・新月の時
・風があまり強く吹いていない時
・外気が蒸し暑く25℃以上ある時

などの条件が重なった時によく出向いています。

 

【採集する時間帯】
基本的には早朝(薄暗い内)、か夜間(日が沈んでから)が私的にはベスト。

 

 

【採集道具】
私はオオクワガタを採る時は一応以下のものを使用してます。

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網:伸縮出来そうな比較的長めの網がベスト
上記網は私の手作り。4~5mの釣竿の先に幅15cm位のエビ取り用網をつけたもの。小さなエビ取り網の方が、 枝が分かれている間にいた時などの隙間に入り込みやすいので便利。ルッキング採集の場合には必需品。

 

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懐中電灯:周りが薄暗い時や草むらに落ちた時などの必要

 

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ヘッドライト:木の上に登る時はこの手のライトが便利。
手が塞がる事が多いので。

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通称:掻き出し棒:これで樹のウロの中を探ります。ウロの中にいるオオクワガタを採集するには絶対必需品!

 

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ピンセット:掻き出し棒との連携で使います。掻き出し棒で顎にひっかけて引っ張り、ピンセットで掴む・・・。あまり強く掴むと顎が折れてしまう事があるので注意!

 

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脚立:高い樹に登るには必需品。特にオオクワガタの場合、ある程度大木の高い所にあるウロにいることが多いので、オオクワガタ採集において脚立は必需品です。

 

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採集ケース:ルアーケース
小さなマスに一頭ずつ入れます。入れられる数は限られていますが、個別に仕切られている為にお互いに噛み合うなどの喧嘩の心配はありません。一頭一頭をきれいな状態で捕獲したい時には便利。

 

採集ケース: 飼育ケース
まとめて大量に入れることが出来ますが、ルアーケースのように仕切りがない為、中で噛み合いや喧嘩が起こる可能性があります。それでも大量に入れられるのは便利ですね

 

【その他の採集のポイント】
オオクワガタの場合、前述でも書いたように樹のウロにいる事が多いので雨の日でも潜んでいます。
静かに近づき、サッとライトを当て、サッと逃げ道を塞ぐ・・・。これが私個人のオオクワ採集のポイントです。

 

上記が私がオオクワガタを採集するときに注意して行う事項です。
但し、オオクワガタは他のクワガタとは違いなかなか採集が難しいです。

私も採集歴だけで考えたら20年近くしていますが、 その間採集したオオクワはわずか10匹。
本当に採れないんです。ちなみに一昨年も昨年も1頭も採集出来ませんでした。でもそれだからこそやりがいもあると思います。

さぁ、 皆さんも今年は貴重なオオクワガタを捕まえてみましょう!!(^^)


※この方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。

※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。 必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、 傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)

 

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