国産スジクワガタの飼育(産卵結果)
昨年産卵セットしていた国産スジクワガタ。材が結構かじられていたので、産んでいることは分かっていたのですが、あえて割り出さずそのまま材で羽化させようと思い、放っておきました。冬場も加温飼育(25~27℃管理)していたこともあり、時期的にも、もう6月。材からはみ出た幼虫がケース側面で蛹室のようなものを作っているのが分かったので、思い切って割り出してみることにしました。今日はその時の様子をご紹介したいと思います。
まずは国産スジクワガタの個体画像と、その産卵させたセット方法についてご紹介します。
【飼育種】
和名:スジクワガタ
学名:Dorcus striatipennis
<産卵セット時の方法>
【累代】天然ものWD♀を使用
【使用したマット】完熟マット+クヌギ材2本
【使用した容器】クリーンケースL
【水分量】手でぎゅっと握って団子が出来て、 なおかつ水が染み出ない程度
【設定温度】25~28℃前後
【セット方法】ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。少し材の頭が出るようにセット。
セット方法を図示してみました。以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
では産卵結果ですが、
<産卵結果>
幼虫20頭、蛹1頭(蛹化不全)
今回のセットからは上記のような結果でした。
<全体の感想>
今回は国産スジクワガタ1セットを割り出しました。冬場温度管理もしていましたし、もう6月なのでてっきり成虫になっていることを期待していましたが、まだほとんどが幼虫でした。でも蛹も一頭いましたし、前蛹になりかけの個体も数頭いましたので、羽化まではもうすぐだと思います。
親♀も健在で元気いっぱい、一生懸命頑張ってくれました。毎回言いますが、本当に感謝、感謝です。
今回の産卵セットはマット+材を使用した産卵で行いました。材にもマットにも幼虫が確認出来ましたが、ほとんどが材の方に多く入っていました。 マットにいた幼虫は材の表面近くで孵化した幼虫が食していく内にマットの方に移行したのではないかと推測しております。
産卵設定温度は少し高めに設定しました。 25~28℃程度、ほとんど27℃帯でキープするように頑張りました。この時期は寒いので、エアコンは自動でつけっぱなしでした。
今回はまずまずの結果で満足しています。まだあと1セット産卵 セットしている国産スジクワガタがありますが、今回のセットに前蛹&蛹の個体もいましたので、もしかしたらこのまま産卵セット内で羽化させてしまうかもしれません。その ケースについては、また後ほどにはなりますが、改めてご紹介したいと思います。(^^)
さて割り出した幼虫ですが、マットに詰めることにしました。
使用したのは200ccプリンカップ、マットは くわマットを使用しました。ちょっとその時の様子をご紹介してみたいと思います。
プリンカップ200ccに「くわマット」を詰める。マットは勿論加水調整してあります。手でぎゅっと握って水が染み出ない程度で、土団子が作れる程の水分量です。
この時、あくまで私の場合ですが、私は一番底まで穴を開けます。マット下部での酸欠防止の為です。
マットをかぶせ、ふたを閉じて、四隅にキリで通気穴を開けます。
一頭だけ蛹で出てきた個体は同じようにプリンカップにマットにて管理します。ただし既に蛹なので、簡易的に人工蛹室を作ってやります。
フタをして、四隅と、蛹の上部に2ヶ所程の通気穴を開けて完成です。蛹の上部に2ヶ所ほど通気孔を開けるのは、カップ内で水滴が結露しないようにするためです。蛹に水滴は落としたくないですからね。
こんな感じで、完成しました。もうほとんどが3令後期なので、後は交換なしで羽化してくれるでしょう。立派な斧状の顎を持った大型個体が羽化するのを期待するとしましょう。(^^)
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2015年6月5日
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使用したアイテム
Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース
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