2015年クワガタ野外採集記(昆虫採集記)シリーズ、今回で14回目になります。

今回もどんな虫達に出逢えるでしょうか?

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AM 9:30、ポイントに到着

 

かなり久しぶりのポイント。このポイントへは約10年ぶりに来ました。まだ木も沢山残っていてとても嬉しいです。当時ここではノコギリクワガタが一番多く採れていました。

色々と新しい木も生えていて周りの風景は変わっているようです。とりあえず雰囲気がありそうな木を蹴ってみます。

 

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このハルニレの木を蹴ってみると、いきなりバチッバチッ!!っと複数の大きな音が!!

 

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正体は道路(アスファルト)の上に落ちて来た大きなカブトムシの♂でした。

 

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真上からの画像。上記画像とは別の個体。
立派な角の♂個体です。

 

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こちらも同じ2個体と同じように見えますが、同時に落ちてきたまた別の♂個体。こちらもとても立派な角を持っています。このポイントの土壌はは栄養価が高いのでしょうか?それにしても3♂共全く同じ個体に思えるほど似ています。兄弟でしょうか?

 

しかし大型カブトムシ♂が3頭まとめて落ちてくるとは・・。さすが8月シーズン、カブトムシの勢力が旺盛になっているようですね。この時♀は落ちて来ませんでした。8月も終盤なので産卵に入ってしまったのでしょうか?

 

近くにあったシラカシの木。

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樹液が薄いですが、出ているようです。

 

シラカシ10

何気に木の裏側を見ていると、ノコギリクワガタ♂中歯型が付いていました。

ほんの少しの樹液が出ている所を舐めているようです。ノコギリのアゴの下の白く見えるのがシラカシの樹液です。

シラカシがあまりよく分からない方の為に、ここでシラカシの葉をご紹介してみたいと思います。

シラカシの葉・表
シラカシの葉の表側

 

シラカシの葉・裏
シラカシの葉の裏側

 

近縁種にアラカシという木があります。木の全体像、樹皮は酷似しますが、葉の形で見分けることが出来ます。シラカシ、アラカシ共に神社や公園などでもよく見かけます。

シラカシの木でもクワガタは採れますが、あまり数は集まってきません。強力な樹液が出ている他の木が近くになければ、そこそこ採れるかもしれません。でも一応チェックしてみて下さい。思わぬ大物がいたりするかもしれませんよ。

 

 

ポイントを移動して、ハルニレの木をチェックすると、

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クワガタムシが何頭か付いています。

 

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まずは下の方にいたミヤマクワガタの♂♀ペア

 

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樹液を舐めているスジクワガタ♂(左)とコクワガタ♀(右)

 

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樹皮とツタの間に隠れているスジクワガタ♂

 

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上の方の枝先にはノコギリクワガタ♀の姿も見られます。

 

次にこのハルニレの木を蹴ってみると、

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大きな音一つと小さな音が2つ程度しました!
大きな音がした方を慌てて草むらをかき分けてみると、

 

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おおおっ!!
今シーズン初のアカアシクワガタ♂。しかもデカい!!
後に計測してみると♂56mmの大型個体です。

 

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フセツ欠損と背中のケンカ傷が歴戦の勇者の証

 

私がよく通うフィールドではアカアシクワガタは生息はしているものの、あまりお目にかかれず滅多に採れません。ワンシーズンに1頭採れれば良いというほど珍しいんです。

アカアシクワガタというだけでも珍しい上、更にこの個体はギネスには及ばないものの、♂56mmはそれでもかなりの大型。テンションが一気に上がりまくりました。

 

こうなればアカアシクワガタの♀も一緒に欲しいもの。
そう言えば、この木を蹴った時にこの大型アカアシと一緒にそばにいた個体が同時に落ちて来ました。もしかしたらあの個体がアカアシクワガタの♀だったかもしれません。

 

私は長年の採集の癖なのか、同時に落ちる個体があった場合、反射的に一番大きい影を最優先で追ってしまう癖が身についてしまっています。それゆえ、この大型アカアシクワガタ♂に集中してしまって、同時に落ちた他の個体の方は見逃してしまいました。何とも悔やまれますが、草むらに紛れ隠れてしまってはもうどうしようもありません。

 

悔しい思いを引きずったまま、さぁ気を取り直して採集再開です。

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クヌギの木に集まるカナブン種。

 

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前回の日記「野外採集(昆虫採集)No.12」でもご紹介した同じ木、ハルニレ。同じ位置に今度はノコギリクワガタの♂♀ペアが付いていました。しかも今回はカナブンのおまけ付き。

 

 

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こちらの細いハルニレの木にはカナブン、アオカナブン、コクワガタ♀、蝶が集まっています。真ん中のひときわグリーンが強いのがアオカナブンです。他のカナブン達と比べて体のラインが細長いのが特徴の一つです。

 

 

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途中、赤い花に沢山の蝶が集まっているのを見かけました。

 

ナガサキアゲハ2
ナガサキアゲハ

 

  【ナガサキアゲハ】
東海地方以南に生息
体長60~70mm程度
温暖化により年々分布を北上させている

 

 モンキアゲハ

 

 【モンキアゲハ】
関東~沖縄諸島まで生息
体長:春型:50~60mm程度、夏型:65~80mm程度
温暖化により年々分布を北上させている

 

 

そして道路の湿った所には、

 アオスジアゲハ

 

 【アオスジアゲハ】
本州~南西諸島に生息
体長45~55mm程度
素早く飛び、♂はよく吸水している

 

どの蝶もとてもキレイですね。
三番目に紹介した「アオスジアゲハ」は林道などの水溜りで昔からよく見かけます。昔はこの蝶を見かけると、今年もクワガタ採集の初まりだとよく思ったものでした。

 

 他の生物達の賑わいも楽しみながら今回は軽めに2時間ほどの採集を楽しみました。

 

結果は

 

・ミヤマクワガタ5頭
・ノコギリクワガタ10頭
・ヒラタクワガタ5頭
・コクワガタ11頭
・アカアシクワガタ1頭
・カブトムシ 17頭

 

合計49頭

 

という結果でした。

 

今回は2時間程度の軽めの採集でしたので、この頭数でも満足しています。と

中でもアカアシクワガタのと大型♂は感動ものでした。なかなか採れないアカアシ、その上大型でしたからね~!大満足です。後やはりこの時期になるとカブトムシの数が多いですね。画像はありませんが、その後♀も採集は出来ましたが、♂の方が圧倒的に多かったです。

でもこれはカブトムシだけではなく、クワガタに関しても♂に対して♀の個体数は減っているように感じました。やはりシーズン終了も間近ということで、♀は産卵に集中しているのかもしれません。

 

いやぁ、今回もとても楽しい採集でした。採集中は楽しくて楽しくて、無我夢中になってしまいます。本当は実際に撮影した画像の他にもいいシャッター場面は沢山あるのですが、撮影よりも採集の方に力が入ってしまって、決定的な場面の撮影を逃してばかりです。申し訳ございません。また次回の採集も今から楽しみです。(^^)

 

※この方法はあくまで私自身のやり方です。
 人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。

 

※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)

 

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