2015年クワガタ野外採集記(昆虫採集記)シリーズ、今回で15回目です。今回はどんな虫達に逢えるでしょうか?

 

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AM 9:45、毎回行き慣れた林道を駆け抜けます。

 

ヤシャブシ1

この林道の片側には結構な数のヤシャブシが生えています。
このヤシャブシ、実はクワガタが集まる木の一つだそうです、今回「クワガタが集まる木」を色々と調べていた際に知るところとなりました。

 

折角ですので、どんな木なのかご紹介してみたいと思います。

 

ヤシャブシ11
ヤシャブシの実。こんな実を付けています。

 

ヤシャブシ5
ヤシャブシの実

 

ヤシャブシ6
ヤシャブシの葉の表側

 

ヤシャブシ7
ヤシャブシの葉の裏側

 

クワガタが集まる木としても知られるヤシャブシの木なのですが、残念ながら私は一度もこの木でクワガタを採集した事がありません。まぁこの採集地には強力な樹液が出るハルニレとクヌギのツートップが存在しますので、クワガタ達はそちらの樹液に集まってしまうのではないでしょうか?

とはいえ、ヤシャブシは比較的標高の高い場所でも見られるそうなので、ハルニレやクヌギ等が無い場所ならばクワガタ達も集まってくるかもしれません。一応見かけたらチェックして見るのも良いと思います。

 

と言っている内に良さそうなハルニレの木が見えて来ました。

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木を蹴ってみると、

 

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ケンカ傷のあるノコギリクワガタ♂67mm

 

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カブトムシ♂

 

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カブトムシ♀

 

3頭がバサバサッと落ちて来ました。全て草むらにバラバラと落ちましたが、個体の大きさと音が大きかったので、全て無事回収することが出来ました。

 

さて、次の木をチェックしようとした所、すぐ足元にもあと一頭落ちている個体がありました。小さかったので、「コクワガタかな」と思いましたが、よーく見てみると、

 

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な、なんと、アカアシクワガタの小型の♂!!

 

前回の採集に引き続き、連続のアカアシクワガタGETです!!いやぁ危うく見逃すところでした。

前回の日記でも書きましたが、アカアシクワガタは私が通う採集フィールドでは一年に一頭採れればとっても良い方、下手すると2~3年は全く見ないということもよくあります。それを2回連続でGETとは今年は運がいい。しかし今回もアカアシの♀は採集出来ず・・・。それだけは残念です。

 

採集再開、

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細いクヌギの木に集まるヒラタクワガタ

 

思いっきりピンボケ画像で申し訳ございません。何回も撮影したのですが、この撮影時の光量が足りないようで画像がボケてしまいます。ご勘弁下さいませ。

こちらは細いクヌギの木ですが、樹皮もめくれ樹液も出ているようでヒラタクワガタの♂と♀、カナブン蝶などが集まっています。♂の左側には樹皮裏に隠れているヒラタクワガタ♀がいます。

この♂のサイズはまぁまぁ大きく58mmありました。こんな細い木でも樹液が出ていれば昆虫達は集まって来てくれます。老木も若木も樹液次第ということでしょうか。

 

 

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こちらのクヌギの木も樹皮がめくれて樹液が出てカナブン達が集まっています。

 

見える範囲ではクワガタの姿が無かったので蹴ってみると、

 

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おお!
大型ミヤマクワガタ72mm

 

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ミヤマクワガタ♀

 

ミヤマクワガタの♂♀がペアで落ちて来ました。
ミヤマ♂は大型で72mm程ありました。

♂72mmは全身の毛も生えそろっており、とてもキレイです。やはり70mmを超えてくるとかなり迫力が増します。

ミヤマ♀は産卵時期だとうのに現れてくれました。
手に持ってみると、ズッシリと重量感があり、まだ産卵前だなという事を感じました。♀はリリースすることにしました。

 

近くの低い葉の上には

 

エダナナフシ1
エダナナフシの姿が

 

エダナナフシ2
エダナナフシ、顔の拡大画像

 

【エダナナフシ】

ナナフシ科
本州~九州に生息
体長:♂65~82mm程度、♀80~110mm程度
長い触角が特徴

 

ナナフシ、この個体はナナフシの中のエダナナフシという種らしいです。皆さんナナフシって見た事ありますか?採集に出かける私はしょっちゅう見ていますが、なかなかお目にかかったことがない方も多いのではないかと思い撮影してみました。

全体的に見て昆虫っぽくありませんが、顔だけを拡大して見るとトノサマバッタに似ているような感じがしませんか?動きはとても遅く、トコトコと音もなく歩くような感じで移動します。

 

もう一つ、

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樹液によく集まるヘビトンボ

 

【ヘビトンボ】
ヘビトンボ科
北海道~九州まで幅広く生息
体長:45~60mm程度夜行性で、樹液に集まる
幼虫は水生

 

ヘビトンボ、クワガタを採集している時、同時に樹液によく集まっています。

風貌はとても変わっており、トンボというよりもバッタに似ている。そう言えば上で紹介したナナフシの顔にも似ていますね。まるで古代生物のよう、アニメの「風の谷のナウシカ」にでも出て来そうな感じのする虫です。結構攻撃的で何度か噛まれたこともあります。なかなか痛いです。

しかし木を蹴ってヘビトンボが落ちてきたら、「樹液が出ている所があるな」と目安になるので、個人的にはあまり嫌いな虫ではありません。

 

さて、採集再開、
奥まった所にぽつんと一本だけ生えているハルニレの木を蹴ってみると、

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バサッと、かなり大きい音が、

 

 ミヤマ♂75mm:2
おお~っデカい!

見た瞬間70mmは確実だと分かる大きさ。

 

ミヤマ♂75mm:1
大型、ミヤマクワガタ♂75mm

後程帰宅して計測すると、

♂75mmUP!!

ノギスできっちり計ると

75.3mm を指しました。

ミヤマクワガタでは、今年一番の大物です。

先ほどの♂72mmに続き今回2頭目の70mmオーバー。♂72mmも大型ですが、この75mmと比べると小型に感じてしまいます。やりました!大型GETです!!

 

 

本日最後の最後で大型ミヤマを採集。3時間程の採集を楽しみ、終了としました。

今回は合計で50頭程採集、その中でミヤマクワガタの大型2♂とアカアシクワガタ♂、他合わせて10頭程をお持ち帰りとしました。

とても楽しい採集でした。特に最後の方で採集したミヤマクワガタ♂75mmには感動しました。シーズン後半にして今年一番の大物ミヤマが採れるとは・・・。それと、前回に続きアカアシクワガタがまた採れたのも嬉しかったですね。

 

もう8月も終わり。温暖化のせいかまだまだ虫達は活動しているようですが、やはり♀の姿はほとんど見えず、採集出来るのは♂が圧倒的に多いです。♀は子孫を残すために、産卵に励んでいるのでしょうね。ではまた次回の採集を楽しみにして今回は終了とさせて頂きます。(^^)

 

※この方法はあくまで私自身のやり方です。
 人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。

 

※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)

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