オオトラフハナムグリの飼育(産卵方法&幼虫飼育)
今日は日本に生息するハナムグリの一種。
オオトラフハナムグリの羽化報告をしたいと思います。
飼育日記初登場です。
まずはオオトラフハナムグリについてご紹介してみたいと思います。
【オオトラフハナムグリ】
コガネムシ科
体長11~15mm程度
本州、四国、九州に生息
山地性が強く、山間部に見られる
♂はキレイな黄色や黒などの色彩で大変美しい
♀は全体的に黒っぽく、その中に白い斑点がある
成虫は花に集まり、花粉や蜜を食する
幼虫は朽木の中で見られる。
オオトラフハナムグリ、飼育日記初登場です。
昨年、5月にオオトラフハナムグリの♀を野外で採集していたのですが、当時は知識がなく、何の種類の♀だか分からずじまいでした。
とりあえず完熟マットを敷いたクリーンケースSSサイズの容器に入れて管理しておき、しばらくしてその成虫が死亡した頃、ケース内をよーく見てみると、マット内から複数の幼虫と卵が見つかりました。
その時もまさかオオトラフハナムグリの幼虫だとは知らなかったので、あまり気にも留めず、そのままケースに完熟マットを10cmほど深く入れて管理することにしました。
そして今年の6月に、何気にそのケースのマット上を見てみると、繭玉を作り切れなかった♂がマット上部で蛹になっており、そして同時に羽化しかかっている個体を発見しました。
その個体を見た時、初めてこの虫がオオトラフハナムグリだという事が分かりました。実はこのオオトラフハナムグリ、図鑑で見ていて凄く欲しかった虫だったんです。♀は黒色っぽい色合いで、♂の色合いとは全然違います。その事も知らなかったので、昨年♀を捕まえた時も、さほど気に留めなかったというわけです。
それにしても待望のオオトラフハナムグリをいつの間にか飼育していたとは驚きでした。羽化するまであまり気にも留めなかったので、道中の産卵様子や幼虫飼育の様子の画像を残していなかったのが悔やまれます。
とりあえず、その時の状況をデータとしてご紹介すると、以下のような感じで産卵&幼虫飼育をしました。
<オオトラフハナムグリの産卵方法>
【累代】天然ものWD♀を使用
【使用したマット】完熟マット
【使用した容器】クリーンケースSS
【水分量】
水分量は通常のセットよりは少な目
【マットの詰め方】
この時は成虫管理しているセッティングで産卵。
マットはケース底面より5cm位、全てふんわりと敷きました。
【設定温度】18~23℃前後(大体20℃キープ)
<オオトラハナムグリの幼虫飼育>
【使用したエサ】完熟マット
【水分量】少し少なめ
【設定温度】18~23℃前後(大体20℃キープ)
【使用容器】クリーンケースSSでまとめ飼い
【エサ交換回数】なし
【羽化までの期間】約13ヶ月程度
上記のような感じで飼育しました。
正直、飼育したというよりも放っておいたという感覚でした。今更ながら画像データなどを詳しく残していなかったことが悔やまれます。
特別なことは何もしなかったのですが、昨年唯一採集した親♀の捕獲場所が、比較的高所(標高500mmの所)だったので、管理環境は低温飼育の部屋に置いておいたのが功を奏したのかもしれません。幼虫期間は比較的長めの13ヶ月程度。初めてのオオトラフハナムグリなので、これが長いのか短いのかはよく分かりませんが、とても小型な虫にしては結構長めといった感じでしょうか。
羽化したオオトラフハナムグリは♂♀共にわずか2週間ほどで活発に動き回るようになりました。まだデータ的には未確認ですが、成熟のスピードが凄く早いのではないかと感じました。
オオトラフハナムグリの♂の動きの様子を動画で撮影してみましたので宜しければご覧下さいませ。
バランスが悪く、一度ひっくり返ってなかなか起き上がれませんでした。オオトラフ君、強引に動かしてゴメンなさい。
念願のオオトラフハナムグリを意外な形で入手出来ました。今度は♀もしっかりと分かりましたので、機会があればもう一度採集して、改めてブリードしてみたいと思います。(^^)
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