カブトムシの採れる木とは?
先日の日記のレスで、kabutomusiさんより2つの質問があったのですが、その内の一つを見逃していました。
集まるのはやはりクヌギの木なのでしょうか?
kabutomusiさん、スミマセンでした。
カブトムシの採れる時期の記事を書くのに集中して、こちらの質問を見逃していました。改めて今回の日記にてご紹介させて頂きたいと思います。ご了承下さいませ。
まずは虫の紹介から、
【参考画像:本土産カブトムシ♂個体】
和名:カブトムシ
学名:Trypoxylus dichotomus
国産カブトムシ、ここでは本土産カブトムシについてご紹介させて頂きたいと思います。
ご質問のあった「国産カブトムシが集まるのはクヌギの木だけでしょうか?」のご質問ですが、いいえ、そんな事はないというのが回答です。
国産カブトムシは非常に食欲が旺盛で、食べられるものがあれば、貪欲に探し出します。
木の樹液だと、
クヌギ、コナラ、ミズナラ、ハルニレ、アキニレ、ヤナギ、ヤシャブシ、カシワ、アベマキ、イタヤカエデ、ケンポナシ、アカメガシワ、タブノキ、アラカシ、シラカシ、スダジイ、ユリノキ、オニグルミ、サイカチ等 があります。
クワガタ、カブトムシの採れる木と言うと、すぐにクヌギの木を思い浮かべてしまいますが、実際には上記のように集まる木は沢山あります。
<カブトムシが集まる木:代表例>
その土地土地や環境、そこに生えている木等によって違いはありますが、カブトムシは発酵臭が強い木程多く集まります。
そういった意味ではクヌギの木の樹液は発酵し易く、また臭いも強力なので引き付ける力が強いのだと思います。
私が採集をするフィールドでは、クヌギ、ハルニレ、コナラ、シラカシ、アカメガシワ、タブノキ、スダジイの木が同地域に生えているフィールドがありますが、ここではクワガタ、カブトムシのほとんどがクヌギとハルニレの樹液に集まっています。
勿論、アカメガシワやコナラなどでも樹液は出ているのですが、クヌギとハルニレの樹液の発酵臭が強すぎるので、それらの木には集まりにくくなっているのです。
逆にアカメガシワやコナラしかないフィールドでは、これらの木に集まっているのを見かけます。
またカブトムシは食欲が旺盛なので、木の樹液以外にも集まる事があります。
例えば、イヌビワの実、熟したトマト、熟したトウモロコシ、畑の果物(ミカンやスイカ等)にも集まってくることがあります。
如何でしたでしょうか?
国産カブトムシはとても食欲が旺盛ですので、クヌギの木以外でも上記で紹介したような木があれば集まっている可能性もあります。
ただ上記でも書きましたが、生えている木等は地域や環境によって異なります。お出かけになられるフィールドを観察し、何の木があるかを認識しておくと採集時に役立つと思います。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
1件のコメント »
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ご丁寧にありがとうございました。大変参考になりました。この情報もとに今年のカブトムシ最終に挑戦してみたいと思います。
Comment by kabutomusi — 2016年4月16日 @ 1:11 AM