ノコギリクワガタの産卵:夏に採集したノコギリクワガタを産卵させてみよう 2018年度版
前回のカブトムシに続いて「国産ノコギリクワガタ」の産卵セットの方法をご紹介して見たいと思います。
※ノコギリクワガタには沢山の亜種:アマミノコギリやトカラノコギリ等:がありますが、産卵方法に関しましては全て今回ご紹介するセット方法で産卵が可能です※
※この記事は昨年もほぼ同じ内容で掲載させて頂いております。今年より産卵を初めてする方も多くいらっしゃいますので改めて掲載させて頂きました。記事内容&画像が重複しますことをご了承下さいませ※
【飼育種】
和名:ノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus inclinatus
ノコギリクワガタの場合、2つのセット方法があります。
①マットのみで産卵セットを行う方法
②材を使用して産卵セットを行う方法
産卵セッティングは人それぞれお好みがあるのでしょうから、両方のやり方をご紹介したいと思います。
<産卵セット時の方法>
※野外品♀を使用した産卵セットのご紹介です※
★マットのみで産卵セットを行う場合★
【累代】
天然ものWD♀を使用
【お勧めのマット】
完熟マット、黒土マット、きのこマット
【お勧めの容器】
クリーンケースM~L程度
【水分量】
手で握って土団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】
ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】
25~27℃前後
今回はつい最近セットを組んだばかりの様子の画像がありますので、それと共に合わせてご紹介して見たいと思います。
産卵セットに使用するケースの準備。
今回はクリーンケースを使用します。
親となるノコギリ♀を入れます。
頑張ってくれよ~。
★材を使用して産卵セットを組む場合★
【お勧めのマット】
完熟マット、黒土マット、きのこマット
【お勧めの材】
コナラ、クヌギ、レイシ、カワラなど
【お勧めの容器】
クリーンケースM~L
【産卵管理温度】
25~27℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
少し材の頭が出るようにセット。
まずは使用する材を用意。
こちらはクヌギ材になります。
少し柔らかめの材がお勧めです。
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。
材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。
マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれますので・・・。
後は親♀を入れフタをします。
今回はコバエシャッターを使用してみました。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません)
産卵セッティングに関しては上記の2パターンの内のいずれかでセットを組めば大丈夫だと思います。
私の場合は主にマットのみの産卵で行っていました。
ただ他の人に聞いてみると材を入れた方が良いという方もいらっしゃいました。その場合、材は柔らかめの材を使用する事をお勧めします。
次に産卵セットを組んだ後、今度はいつその幼虫の割り出し作業を行ったら良いのかについてご紹介してみたいと思います。
<割り出し、幼虫取り出しの時期>
基本的にはケース側面や底面に幼虫が見え始めてからになります。
卵や幼虫が1~2頭見え始めたからといってで早期に割り出してしまうと、まだ産む気がある♀の産卵活動を一旦ストップさせてしまうことがあるのであまり好ましくありません。
上記画像は「マットのみの産卵」で産まれた幼虫達の画像ですが、上の数位見えてきたら、大成功!もう十分割り出しても大丈夫です。
あくまで私の場合になりますが、「マットのみの産卵セット」の場合、大体産卵セット開始して、約1ヶ月半~2ヶ月程度を目安に割り出すようにしています。
「材を使用したセットで産卵セットを組んだ場合」は、ケース側面などに幼虫が見えていれば、それを目安にすれば良いのですが、材に産卵していた場合は材に入り込んでしまっているので外側からは幼虫が確認出来ません。
その場合は2ヶ月ほどして一度材を掘り起こしてみ て下さい。材に産卵の形跡があればそのまま割り出しを行ってもよいと思います。
ただし飼育ケース内の環境が急激に悪化したり、ケース側面や底面にまったく卵や幼虫が見られなかったり、♀が全く潜る気配を見せずマット上面を徘徊ばかりしている時は話は別になります。
今回は野外ものの♀はほぼ交尾が終了していると言っても過言ではないので、♀の持ち腹を期待して、そのまま♀のみを産卵セットに入れるやり方をご紹介しました。
しかし、♀がなかなかマットに潜る行動をしなかったり、何回かセットしても全く産まない場合は、♂がいるならば再交尾をさせた方が良い場合もあると思います。そのあたりは状況を見て臨機応変に対応してあげて下さいませ。
下の画像は過去に行ったノコギリクワガタ産卵セット割り出し風景です。
いかがでしたでしょうか?
上記が私のノコギリクワガタの産卵セットの組み方です。
ノコギリクワガタの産卵セット時の管理温度は可能ならば25~27℃前後程度が望ましいので、少し気温が低くなってくる場合は温度対策などをして調整してあげて下さいませ。
是非一度産卵セットを組み、幼虫飼育を挑戦してみて下さいませ。(^^)
※この方法はあくまでも私:Shihoの産卵セットの組み方です。やり方は人それぞれですので、あくまでご参考程度にご覧頂けますと幸いです。m〈_ _)m※
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2018年11月21日
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使用したアイテム
Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), きのこMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース, 黒土マット(昆虫マット・発酵マット)
写真のノコ、めっちゃゴッついですね!
75近くあるのではないですか?
カッコ良すぎです。
僕は今日、初めての緑地に新規開拓に行ってきました。
高校の関係で、引っ越す?予定の地域で、来シーズンの採集範囲に入るので、どんな感じか見に行ってきましたが、ヒラタには最高のポイントに見え、そこそこ広いので、期待出来そうです。
ただ、洞、捲れのある木がなかなか見つからず、居るとは思いますが樹液に来た個体や、幹を徘徊している個体を探す感じかと思います。
爆裂クヌギがあれば、もはや最強と言って良い程のポイントなだけに、少し残念ですが、しかし60mmupも大いに期待出来ますので、探し甲斐はありますね。
一本、昔は凄かったであろう、元爆裂?コナラがあり、一応生きていますが、しかし爆裂部は枯れている感じで、上にも爆裂の痕はありますが、時間が経って隙間は大体塞がってしまっている感じでした。
しかし、たまにもうほとんど朽ちているのに、それでも樹液を出す木もあるので、かすかに期待しています。
しかし隅々まで探した訳ではないので、もしかしたら今回発見できなかった木もあるかもしれませんね。
洞や捲れが無い分、採集が楽なのか、逆に難しいのか、分かりませんが、トラップも沢山仕掛けてみたいと思います。
河川敷も近いので、ヒラタは大丈夫そうですが、ノコギリはまだ分かりませんね。
良いポイントが有れば良いですが、現在確認出来ているポイントは、全てノコギリ向きではないので、恐らく採集は出来ると思いますが、70mmupは厳しいかもしれません。
今年通ったノコギリの楽園は、行けない事はないですが少し遠くなるので、新しいポイントを見つける必要がありますね。
しかし、あくまでも本命はヒラタで、目標はヒラタ60mmupなので、取り敢えず良いポイントが発見出来て良かったです。
もうこちらは全く虫が見れなくなってしまい、開拓に行っても虫が殆ど見れないので、寂しいです(涙)。
九州では、場所によってはまだコクワやヒラタは見られるみたいですね。
今年、僕はボロボロでしたが、都内で64mmのヒラタが採集されたみたいで、かなり悔しいです。
来シーズンは、なんとしてもヒラタ60mmupを採集しますよ!
出来たら、ブログも始められればと思ってます。
Comment by Yuki — 2018年11月23日 @ 3:17 PM
Yukiさん
レスありがとうございます。
この画像のノコギリは今年の7月に採集した♂75.3mmです。
7/16の日記にアップさせて頂きました。今季最大のノコでした。
採集ポイント開拓、頑張っておられますね。
新しい場所だと今までとは勝手が違うので、何かと大変でしょうがYukiさんの採集パワーならばきっと成功されるでしょう!^^
また来年も楽しい採集ご報告をお待ちしておりますね。
ブログも是非初めてみて下さい。そちらも楽しみにしております^^
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2018年11月24日 @ 2:14 PM
初めまして。
一昨年の秋に産まれて昨年夏に羽化して待機中のノコギリクワガタが1匹だけマットの上に出てきてしまいました。
まだまだ寒いのにマットに再度潜ることもなくゴソゴソしています。
この子は餌を与えて成虫用マットに移してあげた方がいいのか、まだそのままにした方がいいのか困っているのですがどうすれば良いでしょうか?
大寒に出てくるなんてせっかちすぎる!
Comment by Tomi — 2019年1月21日 @ 11:31 AM
Tomi さん
レスありがとうございます。
もう既にエサ食いがあるのならばエサを与えて成虫管理しても良いかと思います。
もしエサ食いがなくても、成虫管理しても大丈夫と思います。
食べなければ自分で潜って休眠すると思いますので。
コメントありがとうございました。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2019年1月22日 @ 12:49 PM