マンディブラリスフタマタクワガタの飼育【幼虫飼育方法&産卵方法】【Shiho的見解:2020年度版】
フタマタ種のマンディブラリスフタマタクワガタの飼育方法(幼虫飼育方法&産卵方法)についてご紹介したいと思います。
【個体参考画像:マンディブラリスフタマタ♂】
【飼育種】
和名:マンディブラリスフタマタクワガタ
学名:Hexarthrius mandibularis sumatranus
飼育は幼虫飼育、産卵共に容易な種です。
では共にご紹介致します。。
★★幼虫飼育★★
【お勧めのエサ】
菌糸(Element、Basic何方でも可)
きのこマット、完熟マット
【飼育容器】
♂:1000~1500㏄程度の容器
♀:800㏄程度の容器
【エサ交換回数】
途中2~3回程度
※ エサの減り具合、劣化等により異なる
【設定温度】
20~23℃前後
【羽化までにかかる時間】
♂:約12~14ヶ月
♀:約8~10ヶ月
※エサの種類、羽化後の体長によっても誤差が出る※
まず幼虫飼育ですが、比較的容易な種。
弊社の商品では、菌糸ビン類(Basic、Element)。
マット飼育では、きのこマット、完熟マットがお勧めです。
【菌糸:Element で飼育中のマンディブ幼虫】
【2回目交換時体重:36g】
【羽化した個体:♂100.5mm】
この個体の時は菌糸ビン:Element×3本を使用。
EP1100~EP1400~EP1400
2本目(EP-1400)終了時点では体重は36g。
その後3本目(EP-1400)をじっくり食いあげて何とか100mmUPにはなってくれました。
(※ 最終的な最大幼虫体重は未計測)
★★産卵方法★★
【産卵に使用するもの】
マット+材2本程度
【お勧めマット】
きのこマット、完熟マット
【お勧め材】
産卵木:クヌギorコナラ、カワラ材、霊芝材等
【産卵に使用するケース】
クリーンケースL程度
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
まずマットをケース底面(3~4㎝程度)固く詰める。
そして材を入れ、その回りは材がマットに埋もれないように材が半分以上露出するようにセットする。
図示すると以下のような感じで組みます。
実際の産卵セッティング手順です
まずは使用する材を用意。
下記画像はクヌギ材になります。
あくまで私が選ぶ基準は、少しは柔らかいが、しっかりと身の詰まった材を選ぶようにしています。
柔らかいがしっかりとした材を選ぶ
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。
材が露出してしまう転がし産卵セッティングの場合は、材にカビが発生しやすいという難点もあります。
なので皮を剥かずにセッティングするという方も多くいらっしゃいます。
私の場合は皮は剝く派なので、剝くセッティング方法でご紹介します。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
マットをケース底面に固く5cmほど詰めます。
マンディブラリスは材産みが主体なので、マットは基本的には何でもOKです。
針葉樹のマットでもOKですが、もし万が一幼虫が材よりこぼれ落ちた事態を考えて幼虫がスムーズに食可能な発酵マットが無難です。
弊社のマットではきのこマット、完熟マットでの使用がお勧めです。
次に材を入れ、回りにマットを軽く詰めます。
この画像で使用しているのはクヌギ材2本です。少し柔らかめの材です。
ゼリーと生体を入れて完成。
真上からの画像です。
このようにマットをそこまで深く詰める必要はありません。
いわゆる「転がし産卵」で十分です。
いかがでしたでしょうか?
マンディブラリスは上記の方法で飼育が可能です。
ただ産卵の場合、産卵数はそれほど多くはありません。
飼育も比較的容易なので、皆さんも、もし入手出来る機会がありましたら是非挑戦してみては如何でしょうか?(^^)
※ この日記で紹介したやり方や考え方はあくまで私:Shiho個人の考え方によるもので、それを押し付けるものではございません。あくまでご参考程度にご覧頂ければ幸いです ※
※ この飼育日記では過去にも同じ種類について飼育方法をご紹介しておりますが、過去で取り上げたデータと新しく公開したデータとでは、エサの種類、管理温度、羽化までにかかる日数などに差異が見られる場合がございます。
これは飼育をやりながら、私個人のやり方や考え方が変化しているということですので、今現在での私のやり方や考え方を参考にして頂くならば、一番最新の日付のデータをご参考にして頂けますと幸いです。ご了承下さいませ m(_ _)m
8 Comments »
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2020年1月20日
カテゴリー
使用したアイテム
Basicシリーズ(菌糸ビン・菌床ブロック), Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), Elementシリーズ(菌糸ビン・菌床ブロック), きのこMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース
以前から気になっていたのですが、マンディブラリス等フタマタクワガタはカワラ材、レイシ材でも産卵しますか?また、菌糸ブロックや菌糸ビンにも産卵しますか?率直な質問ですみません。
Comment by パプキン飼育者 — 2020年3月15日 @ 2:25 PM
パプキン飼育者さん
レスありがとうございます。
あくまで私の経験上ですが、フタマタクワガタ系:セアカ、リノケ、マンディブ、フォルスター等をカワラ材、霊芝材でも産卵させたことがあります。
また菌糸ブロックや菌糸ビンなどの菌床産卵の方は、以前何度(5回ほど)かセアカフタマタで試したことがあるのですが、その時は全て産卵は失敗でした。
産み方は少々違いますが、オオクワガタ等と同じ材産みの種ですので、私も菌床産卵はいけるのかと思っていましたが、今の段階では成功しておりません。
しかし、まだ5回程度のトライ(試した種類もセアカフタマタのみ)なので、絶対ダメだとは言い切れるにはデータ的にもまだまだ少なく確言は出来ないと思います。
あくまで私の経験上での考えですのでご参考程度にして頂ければ幸いです。
宜しくお願い致します。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2020年3月15日 @ 5:14 PM
こんにちは。
先日、マンディブラリスフタマタクワガタのメスが羽化しましたが、羽化不全で上羽根がV字に開いたまま。背中が見えてる状態です。
このまま固まっても交尾は難しいですか?また長く生きれるのか気になります。
アドバイス宜しくお願いします。
Comment by やまたか — 2020年6月24日 @ 2:58 PM
やまたかさん
こんにちは。
羽化不全の場合、程度にもよってかなり異なると思います。
重度の羽化不全ならば、寿命もそんなに長くないでしょうし、また交尾行動にも支障が出るとは思います。
V字カットに開いたままの状態ならば、そこまで背中が露出していなければ交尾は可能です。
寿命に関しては、やはり完全品の個体と比べると何かしら影響はあるとは思います。
内部が露出しているので、ダニや温度上昇、蒸れなどの飼育環境の悪化には気を付けておいた方がよいでしょう。
あくまで私個人の考え方になりますのでご参考までにお願い申し上げます。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2020年6月25日 @ 7:23 AM
はじめまして、突然のコメント申し訳ございません、、、
2018年ごろのマンディブラリスフタマタクワガタの記事を拝見したのですが、その記事のコメントの返信に「空砲はフタマタクワガタ系でよくある質問」と書いてあったのですが、やはり他の属のクワガタよりも空砲を打つといわれるような行動が多いのでしょうか?
返信いただけると幸いです。よろしくお願いします。
Comment by Anzun. — 2021年6月5日 @ 9:18 PM
Anzun.さん
レスありがとうございます。
そうですね、確かに材の表面に産み付ける習性のあるフタマタ種では、卵を産んでいる形跡があったとしても、そのまま卵が萎んでしまったり、腐ってしまったりといった卵を良く見かけることが多いです。
そういった意味では他の種よりもそういう傾向が強いのかもしれませんね。
ただあくまで私個人の感じ方や考え方ですので、ご参考程度にして頂ければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2021年6月8日 @ 6:41 AM
ご返信ありがとうございます。
なるほど、産卵僕の表面に産み付けるので外的要因が多くてそのようなことになってしまうのですね。。。
今回はフタマタクワガタに限らずなのですが、もう一つ質問です。卵が萎む、腐るといったほかに産卵痕をつけておきながらそもそも卵を産まないといった行動はとるのでしょうか?
今回も宜しければ返信いただけると幸いです。
Anzun.
Comment by Anzun. — 2021年6月22日 @ 1:35 AM
Anzunさん
レスありがとうございます。
う~ん、難しい質問ですが、私の過去の経験上では、「表面上に齧った跡があった場合にも、萎んだ卵さえも、卵自体の痕跡が無かった・・」という経験は少ないながらもあったような気がします。。。
そうかんがえると、産む体勢をしておきながらも産まなかったというこになるのかもしれません。。。
あくまで私個人の経験上、考え方ですのでご参考程度にして頂ければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2021年6月22日 @ 7:55 AM