アンタエウスオオクワガタの飼育【幼虫飼育&産卵方法】【Shiho的見解:2020年度版】
今回は、アンタエウスオオクワガタの飼育方法をご紹介したいと思います。
【参考画像:インド・ガントク産】
【参考画像:マレー・フレイザーヒル産】
【種類】
和名:アンタエウスオオクワガタ
学名:Doucus antaeus
【分布地域】
インド、ネパール、ブータン、パキスタン、マレーシア、ベトナム、ミャンマー、ラオス、タイ、中国 等・・・
かつての大人気種:アンタエウスオオクワガタ。
和名では、ミナミオオクワガタとも呼ばれていたこともあるようですが、学名のアンタエウスオオクワガタという呼び名の方が主流になっているようです。
私にとってこのアンタエウスオオクワガタ=通称アンテは気持ちの中では別格的な存在です。
アンテブーム最盛期には幼虫1頭:数万円、成虫もレア産地のものになると数十万円~時には100万以上で取引されていたこともあったそうです。
アンテは生息分布がかなり広い為、個体形状も地域の特徴が出ています。
それがまた人気の秘密でもあるようです。
当時は特にインド、ブータン、ネパールなどのヒマラヤ系が特に人気が高い産地でした。
そして、アゴの湾曲が強く内歯が広いマレー系アンテも人気があり、横幅のアゴも太くがっちりしたタイ産なども人気がありました。
★★幼虫飼育★★
【お勧めのエサ】
♂:菌糸:E1100~E1400~E1400
♀:菌糸:E1100~1100
マット飼育も可:お勧めはきのこマット
【えさ交換回数】
♂:合計3本の菌糸ビン
♀:合計2本の菌糸ビン
※但し菌糸の劣化や幼虫の食い具合により差異あり。
【設定温度】
16~25℃前後
※ヒマラヤ系と呼ばれるインドやブータン等のアンテは温度低めの方がより良いと言われることもある。
【羽化までにかかる時間】
♂:約12~16か月程度
♀:約10~12か月程度
※あくまで目安です。
♂♀、管理環境(管理温度、飼育するエサ:菌糸かマットか:等)によって個体差があります※
幼虫飼育はとても容易な種だと感じてます。
菌糸(Basicでもelementでも可)、マット飼育でもOK。
マットならばきのこマットがお勧めです。
管理温度は16~25℃程度。
温度に差がかなりありますが、大型個体を作出しようとする時、ヒマラヤ系と呼ばれるインドやブータン、ネパールなどの産地のアンテは現地の気候の性質上、他の産地(マレーやインドネシア系)のアンタエウスよりより低温飼育で管理した方が良いとも言われることもあります。
★★産卵方法★★
<マットのみを使用した産卵方法>
【産卵に使用するお勧めマット】
完熟マット、黒土マット
【産卵に使用するケース】
クリーンケースM~L程度
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を深さ7割位で固く詰める。
残りの1割程度はフンワリと。
セット方法を画像付きでご紹介します。
産卵セットに使用するケースの準備。
今回はクリーンケースを使用します。
クリーンケース使用の場合は間に新聞紙を挟んでセット完了
セット方法を図示するとこのような感じです。
次に材を使用した産卵セット方法のご紹介です。
<材を使用して産卵セットを組む場合>
【お勧めのマット】
完熟マット、黒土マット
【お勧めの材】
コナラ、クヌギ、レイシ、カワラなど
【お勧めの容器】
クリーンケースM~L程度
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
少し材の頭が出るようにセット。
セット方法の具体例をご紹介してみます。
まずは使用する材を用意。
こちらはクヌギ材になります。
少し柔らかめの材がお勧めです。
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、あくまで私のやり方になりますが、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。
弊社のマットでのお勧めは、完熟マット、黒土マット。
材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。
マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれますので・・・。
後は親♀を入れフタをします。
今回はコバエシャッターを使用してみました。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
産卵セッティングに関しては上記の2パターンのいずれかでセットを組めば大丈夫だと思います。
私はサバゲノコギリの場合は、主にマットのみの産卵で行っていましたが、材を入れてのセットも有効です。
♀によは個体差があり、はマット産みを好む個体、材産みを好む個体がいるようです。
材を入れて産卵させる場合、材は柔らかめの材を使用する事をお勧めします。
特別難しい種ではなく、また凄っく格好の良いクワガタです。
皆さんも機会がございましたら、是非飼育に挑戦してみては如何でしょうか?(^^)
※ この日記で紹介したやり方や考え方はあくまで私:Shiho個人の考え方によるもので、それを押し付けるものではございません。あくまでご参考程度にご覧頂ければ幸いです ※
※ この飼育日記では過去にも同じ種類について飼育方法をご紹介しておりますが、過去で取り上げたデータと新しく公開したデータとでは、エサの種類、管理温度、羽化までにかかる日数などに差異が見られる場合がございます。
これは飼育をやりながら、私個人のやり方や考え方が変化しているということですので、今現時点での私のやり方や考え方を参考にして頂くならば、一番最新の日付のデータをご参考にして頂けますと幸いです。ご了承下さいませ m(_ _)m ※
コメントはまだありません »
No comments yet.
RSS feed for comments on this post. TrackBack URL
最近のコメント