ヘラクレス オキシデンタリス オオカブトの飼育【幼虫飼育方法&産卵方法】【Shiho的見解 :2021年度版】

今回はヘラクレス種の一つ、ヘラクレス・オキシデンタリス オオカブトの飼育方法についてご紹介してみたいと思います。

 


【ヘラクレス・オキシデンタリス♂参考画像】

 

【飼育種】
和名:ヘラクレス オキシデンタリス

学名:Dynastes hercules occidentalis
産地:パナマ、コロンビア、エクアドル等

 

角の太さは細めのタイプが多く、上翅の色合いは黄褐色気味。

頭角前方の2つの突起はリッキーに似ておりますが、胸角の突起は頭部(額)の付け根よりに位置する傾向があります。

 

幼虫飼育、産卵共にとても容易な種で基本種であるヘラヘラと同様のセッティングでOKです。。

 

 

 

★★幼虫飼育★★

幼虫飼育は、私は以下の様な方法で行っています。

 

【使用するお勧めエサ】
きのこマット

【飼育で使用する容器】
初令~2令後期:プリンカップ860cc
3令時:PPボトル1400㏄、もしくはブロー容器1800㏄程度
蛹時期:人工蛹室


【エサ交換回数】

♂:途中4~6回程度
♀:途中4~5回程度
(※マットの痛み、劣化、エサの減り具合により誤差あり)

【設定管理温度】

20~25℃前後

【羽化までにかかるおおよその時間】
(※ 通年20~25℃管理下)

♂:約14~18ヶ月程度
♀:約12~14か月程度
(※ 管理温度、エサ、湿度、大きさにより誤差あり)

 

体長、幅ともに幼虫もかなり大きくなります。

飼育方法は、ヘラクレス・ヘラクレスと同様のやり方でOKです。

幼虫飼育は比較的簡単で、マットさえ切らさなければすくすくと育ってくれます。

弊社のマットでは幼虫飼育には、きのこマットがお勧めです。

 

 

 

★★産卵方法★★

 

次に産卵セット方法ですが、私は以下のような方法で産卵セットを組んでいます。

 

【産卵にお勧めのマット】
完熟マット黒土マット

【セット期間】

開始~約1ヶ月半から2ヵ月程度
採卵する場合は約2週間に一度の採卵

【産卵に使用するケース】

クリーンケースL~衣装ケース中~L程度

【産卵管理温度】

25℃前後

【水分量(湿度)】

適量(手で握って土団子が出来る位)

 

 

【セット方法:例】


ケース底面を固くつめ(ケースの3/5位、上部2/5はフンワリと敷き詰めます)

 

セット方法は図示すると以下の様な感じです。

管理温度さえ低温というところを除けば、産卵自体はとても容易な種だと考えます。

こまめに採卵すれば、過去には多い時には100卵以上採卵出来たときもありました。

 

産卵セットで使用するケースが小さい場合は親がせっかく産んだ卵を動いているうちに潰してしまう可能性が高くなりますので、そういった場合はこまめに採卵してあげると良いと思います。

 

 

【採卵した卵の管理方法:例】

採卵した場合は、あくまで私のやり方ですが、上記のようにケースに穴をつくって卵を落とし込み、その上をマットで軽く覆います。

あとは孵化を待つのみです。管理温度は産卵セットの時と同じ25℃前後にして管理しています。

有精卵ならば孵化率も悪くなく結構沢山の幼虫が取れます。

 

 

【採卵せず放置しておての割り出しの場合】

ケースの大きさが広く、かつマットの劣化なども見られなければ、数か月(~2か月位)放置しておいて産卵セットを解除するのも良いと思います。

人間の手で採卵管理しているのと違い、ほぼ自然な状態で孵化するので孵化率も高くなると考えます。

 

上手くいけばゴロゴロした多数の幼虫(画像参考)が見られる可能性も高いでしょう。

 

如何でしたでしょうか?

今回は、ヘラクレス オキシデンタリス オオカブトの飼育方法についてご紹介させて頂きました。

 

ヘラヘラやリッキー等よりは少し細めの感じのするオキシデンタリスですが、それでもとても格好良いカブトムシですので、皆さんも是非機会がありましたら、一度飼育してみては如何でしょうか?(^^)

 

※ この日記で紹介したやり方や考え方はあくまで私:Shiho個人の考え方によるもので、それを押し付けるものではございません。あくまでご参考程度にご覧頂ければ幸いです ※

 

※ この飼育日記では過去にも同じ種類について飼育方法をご紹介しておりますが、過去で取り上げたデータと新しく公開したデータとでは、エサの種類、管理温度、羽化までにかかる日数などに差異が見られる場合がございます。

 

これは飼育をやりながら、私個人のやり方や考え方が変化しているということですので、今現在での私のやり方や考え方を参考にして頂くならば、一番最新の日付のデータをご参考にして頂けますと幸いです。ご了承下さいませ m(_ _)m

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2 Comments »

  1. オキシデンタリスではなくリッキーの話ですがすみません。
    ヘラクレスリッキーの幼虫を飼育しているのですがキノコマットが切れてしまい
    オオクワガタのメスの少ししか使ってない菌糸ビンに入れてみたところE-1100に入れてみたところ
    とても大きな3れい幼虫になりました。(まぁ3令幼虫はみんなでかいか)
    そして1週間ほど前から菌糸ビンの下の方で停滞しているのですがどうしたら良いのでしょうか?

    Comment by 山崎青嶺 — 2021年9月10日 @ 7:45 PM

  2. 山崎青嶺さん

    レスありがとうございます。

    停滞しているとは全く動いていないのでしょうか?
    動きが全くないのならば、死亡してしまっている可能性もあると考えてしまいます。

    ただ場所を移動しないだけであって、幼虫自体少しでも動きがあるのであれば、

    ・既に3令後期幼虫で、蛹室を作ろうとしている。
    ・居食いをするために活動を最小限にするためにじっとしている。

    上記の理由も考えられると思います。

    その場合は悪い事ではないと考えますので、様子を見守るのが良いかと思います。
    居食いならばそのままでも良いですし、蛹室を作ろうとしているのであれば、それはまたそれで良いと考えます。

    ただ菌糸ビンに入れているとなると、♀幼虫ならば蛹室の直径が何とかなるかもしれませんが、♂幼虫ならば、長さが足りくなると思いますので、蛹室が不完全になり角曲がりなどの蛹不全になる傾向が強くなる可能性があります。

    蛹室の形状によっては人工蛹室などへ移行させると良いと考えます。

    あくまで私個人の考え方ですので、ご参考程度にして頂ければ幸いです。

    飼育日記担当:Shiho

    Comment by tsukiyono — 2021年9月11日 @ 1:11 PM

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