先日の日記(4/15)のアトラスオオカブト羽化の記事についてKATANAさんより以下の様な質問を貰いました。
【KATANAさんからの質問】
『アトラスではありませんが、今年コーカサスを何頭か羽化させることに成功しましたが、なかなか立派な角にはならず、
アトムみたいなのばかりという結果になってしまいました。今回のアトラスはなかなかに立派な角ですね。
黒土などを使用したわけではないとのことですので、やはり水分量がポイントになってくるのでしょうか・・・?』
今回はこの質問内容についてちょっと触れてみたいと思います。
さてまず今回羽化したアトラスは先日ご紹介したとおり下の画像の個体です。
【飼育種】
和名:アトラスオオカブト
学名:Chalcosoma atlas
また過去羽化したアトラス(スマトラ産)には・・・・
【♂75~85mm:2005/12/03紹介】
等があります。
上記で紹介したアトラス(スマトラ産)は比較的角も伸びて羽化して来てくれました。
飼育方法は昔から変わらずずっと一緒で、当園では飼育したマットのみ(主にきのこMat使用)
でそのまま羽化までもっていきます。蛹化時に黒土や赤土を敷くという事は一切しておりません。
アトラスに関しては比較的長角が出やすいのではないでしょうか?
確かに蛹室を形成する時、マットの水分が少ないと蛹室を作りづらくなり、幼虫も縮んでしまう傾向があるとおもうので、
マットの水分量には気をつけています。これはどの種にも言える事だと思います。
かなり古い画像ですが、スマトラ産アトラスの蛹時の画像です。下に掲載しました。
【スマトラ産アトラス♂蛹:2004/1/14紹介】
このマットはきのこMat
使用ですが、キレイに長角の蛹が形成されています。
また以下の画像は同じアトラスオオカブトですが、ミンダナオ亜種の羽化個体です。
【ミンダナオ産アトラス♂105mm:2004/5/02紹介】
【ミンダナオ産アトラス♂95mm:2005/6/09紹介】
こちらのミンダナオ産のアトラスでも長角が出てくれています。
それと情報が少ないのですが、マレー産コーカサスオオカブトの羽化も過去にご紹介しました。
【マレー産コーカサスオオカブト♂100mm:2003/4/23紹介】
コーカサスはアトラスに比べて長角が出にくいような気がします。
データ公開したのはこの1頭だけですが後に何回かした時には見事な短角が出た記憶があります。
今回の質問の回答をまとめると、KATANAさんのおっしゃるように水分量がポイントになるのかもしれません。
後マットの細かさも細かいほどいいのかもしれませんが、比較的粗いきのこマットでもアトラスでは長角が出てくれているので、
このあたりは当てはまらないのかもしれません・・・。
考え方はあくまでShihoの考えですので、他にもっと良い方法があるかもしれません。あくまでご参考に聞いて頂ければ幸いです。(^^)
使用したアイテム
だんだんと暖かくなって来ました。夏へ向けて一直線ですね。今日は外国産カブトとしてはおなじみのアトラスオオカブトです。
【飼育種】
和名:アトラスオオカブト(スマトラ産)
学名:Chalcosoma atlas atlas
【羽化体長】♂86mm、♀53mm
【使用したエサ】きのこMat
【使用した容器】1500ccブロー容器(径137×高さ130)
【えさ交換回数】途中3~4回
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】
♂2令投入して合計約11ヶ月
♀2令投入して合計約10ヶ月
夏になるとデパートやホームセンターでも気軽に見られるようになったアトラスオオカブト。この種は産卵&幼虫飼育共に非常に容易な種です。
幼虫飼育の場合、エサはきのこMat、完熟Mat、黒土Mat、他にくわMatでも育ちます。中でも成長のよいのはきのこMat、くわMatです。
今回はきのこMatを使用しました。
管理温度と適度なえさ交換(糞が目立ってきたら交換)を心がけて飼育すれば♂で11ヶ月程度、♀で10ヶ月程度で羽化してきます。水分量は適量を保ちます。水分が少ないと成長も悪くなります。
カルコソマ系のカブトは蛹化する前に黒土や赤土などを底にひいてやるとより長角が出やすいと言われていますが、当園ではそのままで羽化させています。今回ご紹介したアトラス♂もスマトラ産的には角も伸びていると思います。
同じアトラスオオカブトでもミンダナオ産のアトラスオオカブトは別格でコーカサス並みの湾曲のある大きな角を持ちます。こちらは角、ボディとも大きく、スマトラ産のアトラスとは違いやはり成長期間も少し長めになります。
とはいえ、スマトラ産のアトラスオオカブト格好よいです。日本のカブトには無い風貌とそして体の色あいが素晴らしいです。上記でも述べましたが幼虫飼育も産卵もとても簡単ですので是非一度トライしてみて下さいませ。(^^)
使用したアイテム
そろそろクワカブもシーズンイン間近、今年もワイルド個体が入り始めたアトラスオオカブト(ミンダナオ産)のブリード個体がこちらでも羽化してきました。
このミンダナオ産アトラスは以下のような飼育方法で羽化までさせました。
飼育種 :ミンダナオ産アトラス
羽化サイズ:85mm
使用したエサ:きのこマット(無添加)
使用した容器:小プラケース(W230×D155×H170)
水分量:適量(手で握って団子が出来、かつ水が染み出ない程度)
設定温度:25℃前後
投入令数:2令
投入~羽化までの期間:1年
その間交換したエサ回数:3~4回ほど
この種は産卵も幼虫飼育も比較的容易な種です。エサはきのこマットのみ(無添加)を使用。小プラケースで問題なく羽化してきました。
一般にホームセンターやデパート等でよく見かけられるアトラスはスマトラアトラスが多いものですが、このミンダナオ産アトラスはまるでコーカサスの様に胸角が大きく湾曲していて断然迫力があります。
アトラスやコーカサスといえば要注意飼育においての最終段階での胸角の湾曲が課題となっているみたいです。コーカサスにおいてはなかなか大型の湾曲をもった個体を羽化させるのが難しいとされていますが、アトラスに関してはコーカサスよりは比較的立派な角を持った個体が出やすいようです。
角を立派に羽化させる方法として、3令後期、特に蛹化間近になったら、ケース底面に黒土や赤土を入れてやるという方法があるようです。
今回のこの個体に関しては、その方法はとっておらず、きのこマットそのままで羽化させました。ただ最終段階でのマットの水分量については乾燥しないように適量を保つように加水調整しました。これにより蛹室が作りやすくなったのではないかと個人的に思っております。
それにしても、う~ん、格好良いですね。次回は90mmUP、100mmUPを目指したいと思います。(^^)
使用したアイテム
先日割り出した産卵結果をまとめて御報告致します。
<マル秘マット>
◎ウッドラークA:幼虫42頭:設定温度23〜25℃、小ケース使用
◎ミンダナオアトラスA:51頭:設定温度25℃前後、中ケース使用
<完熟マット>
◎ウッドラークB;幼虫35頭:設定温度23〜25℃。小ケース使用
◎ミンダナオアトラスB:40頭:設定温度25℃前後、中ケース使用
◎ティティウスシロカブト:39頭:設定温度23〜25℃、中ケース使用
<きのこマット>
◎スマトラアトラスC:40頭:設定温度25℃前後、中ケース使用
◎ナタールノコギリ:25頭:設定温度25℃前後、中ケース使用
<くわマット>
◎トラグルスノコギリA:52頭:設定温度25℃前後、中ケース使用
◎トラグルスノコギリB:46頭:設定温度、中ケース使用
以上が先日の結果です。
まだまだ割り出し予定のものありますのでまたおいおい御報告致しますね。
使用したアイテム
2004年8月10日
カテゴリー
使用したアイテム
きのこMat(昆虫マット・発酵マット), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット)
関連タグ
アトラスオオカブト, ウッドラークパプアマルカブト, ティティウスシロカブト, トラグルスノコギリ, ナタールノコギリクワガタ, 飼育日記
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