露天掘りについて
先日の日記に「黒虎さん」より以下の御質問がありました。
shihoさん初めまして、教えて下さい!
露天堀りについて詳しく知りたいです!
特に露天堀りを行った後の蛹、マット等の管理や注意点が知りたいです。お願いします。
今日はちょっと黒虎さんからいただいた質問「露天掘り」について書いてみたいと思います。
「露天掘り」・・・初めて聞いた方は何のことだか疑問に思う言葉です。
簡単に説明するとクワガタやカブトが蛹もしくは前蛹状態になった時に蛹室の上面の一部を壊し露出させる事です。
前の画像ですが、参考までに載せてみました。
上はヘラクレス♀の蛹室を露天掘りにした画像です。
このように蛹室の上面を露出させる事を「露天掘り」といいます。
自然界では虫は一番良い条件の環境に自ら移動して蛹化や羽化を行う事ができますが、 人間のブリード下においてはその管理条件の下羽化を行わないといけません。 たとえ粗悪な環境下においてもその場所で成虫にならなければなりません。
この場合、状況によっては手助けしてあげないと蛹化不全&羽化不全を起こす場合があるのですが、露天掘りにする事により環境を改善したり、蛹室の状態をチェックしやすくしたり出来ます。
たとえば
・入れているマットや菌糸の状態が水分過多や劣化等で蛹室内の湿度が高すぎる場合に露天掘りをすると湿気を逃がす事が出来ます。
・蛹室を作ったはよいが形状が悪く、このままでは蛹化時もしくは羽化時に不全を起こしてしまうのではと思われる場合、露天掘りにする事によって蛹室の様子をチェックできます。
本来ならば露天掘りをせず自然に蛹化&羽化させる方が虫にとっては一番ベストなので、
早めのエサ交換やある程度広めの容器で管理するなどの余裕を持った飼育が生体にとってはベストになると考えます。
次に露天掘りした後の管理ですが、私は以下のことに気をつけます。
・蛹室内の乾燥
・露天掘りした蛹室内にマットなどが転がり落ちていないか
特に乾燥については蛹室がむき出しになっているので気をつけます。蛹といえど水分は必要ですので・・。
後は周りのマットなどが露天掘りした蛹室内に落ちて来ていないか・・。このようなチェックも行います。
マットがコバエの幼虫などによって劣化している場合はマットはどんどん劣化していきますので蛹室周りのマットが劣化していくようであれば人工蛹室への移動をお勧め致します。
露天掘りについては大体このようなところでしょうか・・・。
いつも書きますがあくまでもShiho的考えなのであくまで参考程度にお聞きくださいね。(^^)
7 Comments »
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shihoさん、とても参考になりました。ありがとうございます。ヘラ・ヘラ♀で挑戦してみます。
Comment by 黒虎 — 2008年6月3日 @ 9:20 PM
いつも参考にさせて頂いてます。 話しは変わりますが、ヘラのブリードのタイミングって後食後何週間くらいがベストなのでしょうか?(初心者的な質問でスミマセン) 先日、トリニペア(♂♀共に後食後2週間)で交尾させましたが・・ 全く産みません。(現在、3連敗中) 自信を失くしそうです。 ♀がハズレ♀なのでしょうか?それとも交尾が早過ぎたのでしょうか?。
Comment by カシン — 2008年6月4日 @ 3:55 AM
カシンさん いつもレスありがとうございます。 ヘラ系ですとわたしの場合は後食して約1ヶ月~1ヶ月半位後を目安に交尾させています。2週間ですとわたしの場合からするとちょっと交尾が早いと思いますが、やり方は色々とあると思いますので参考程度に聞いて下さいね。(^^)
Comment by shiho — 2008年6月4日 @ 5:21 PM
国産カブト虫のサナギを飼っているのですが…コバエが繁殖して大変です!マットを交換してサナギを救出しても大丈夫ですか?
Comment by ゆうりんママ — 2008年7月8日 @ 1:38 PM
こんばんは。 菌糸ボトルで飼育していたスマトラヒラタ♂が蛹化しました。飼育1年目だったので、どおしても観察したくて露天掘りにしましたが、羽化したものの残念ながら完全に頭が持ち上がらず、羽も閉じないまま固まってしまい、後日死んでしまいました。 どおやら羽化時に排出された水で濡れてしまった事が原因のようでした。そう言えば、露天掘りにした当初は蛹室の壁面はおが粉の色をしてましたが、その後菌糸がまわり真っ白になって、菌糸から出た水分がはじいて蛹室内で玉のようになってた事もありました。 蛹室壁面に菌糸がまわった場合、水分を吸収しづらくなり、このようなことになる事があるのでしょうか?また、こうなった場合の対処は、やはり人工蛹室へ移すことになるのでしょうか? 御教授願います。
Comment by ウッズ — 2008年8月24日 @ 10:25 PM
ウッズさん レスありがとうございます。 蛹室に菌糸が回ってしまう事ですが、私も何回もありました。 ですが、ウッズさんとは順序が逆で、自然に出来た蛹室が菌で回ってしまったために露天掘りを決行したとう流れが多かったです。 対策としては、私的にですが、露天掘りをし、蛹を取り出し、蛹室の菌をスプーンでこすり落としてまた蛹を置きました。それで案外上手くいきましたが、まだ菌が回るようならば、人工蛹室へ移動させました。 水分が吸収しずらいかどうかはちょっと私にも分かりませんが、蛹室の状態が良くないと判断されたのであれば、蛹室への移動を私的にはオススメ致します。
Comment by shiho — 2008年8月25日 @ 9:47 AM
御教授ありがとうございました。 現在、国産ノコの蛹室が側面から見る限り同様の状態(菌糸が壁面に回りビチャビチャ)になっているようなので、早速対応しようと思います。
Comment by ウッズ — 2008年8月25日 @ 5:27 PM