線虫&ダニについて
最近、ダニや線虫についての御質問が多いので、改めてこの話題について触れてみたいと思います。
実はこの手の話題は過去に数度日記上で触れております。私Shihoの考え方は今も昔も変わっておりませんので、
書いている事は内容が重複になりますが、初めてこの日記を御覧の皆様のお目にかかれればと思います。御了承下さいませ。
※この意見はあくまで私、
Shihoの考えですので一般論ではない事を御了承下さいませ。
まずは2007/11/07の日記に記載した時の文章をご紹介します。(一部改正している箇所もあります)
キノコバエは、「キノコ」という名前がついている通りキノコ系マットを特に好みます。ですので、弊社で販売している「きのこマット」
は菌糸系のマットですので、コバエが集まってくる率は高いです。
コバエ、ダニ、線虫についてはクワガタ、カブトムシを飼育している方にとってはの永遠の課題ですね。私的考えとしては、対策は、
いかに外部より侵入する事を防ぐかだと考えています。
使用するケースの空気の抜け道の密封性を考えるとかなり目の細かいのが理想です。ですがそうなると今度は逆にケース内の蒸れや結露、 酸欠の心配が出てきます。水分多めを好む線虫などの発生の確率も上がってきます。
キノコバエによるマットの劣化は確かに嫌ですが、線虫出現による酸欠はもっとやっかいだと考えています。
じゃぁどうすれば良いのか・・・・。
正直な考え、情けない話ですが、こが最良という良策はないのが現状です。
どれも一長一短ですので、その辺をお客様がどこまで譲歩できるかを考えながら飼育していくしかないと考えております。
元々クワガタやカブトムシは天然野外で生息している昆虫。自然界ではダニやコバエ、線虫などの雑虫はごく当たり前のように共生しています。
それを我々人間の都合で狭いケース内で鑑賞用として育ててる無理があります。ケース内を外部と同じ環境に近づければ近づけるほど、 やはり外部で共生している虫達も集まって来てしまいます。
確かに家の中で他の雑虫が発生するのは嫌です。可能なものならばクワガタ、カブトムシだけキレイに飼育していたいものです。
ですが現状はそうはいきません。
ここのところをどう考えるか・・・。
どんな答えを出してもこの問題に正解はないと私は考えています。そこは飼育者一人一人の考えやモラルによるものだと私は考えています。
難しい話になってしまいましたが、これはあくまで私Shiho的考えですので個人的意見として読んで頂ければ幸いです。(^^)
いかがでしょうか?
明確な解答がないこの文面の内容を御覧になられて、御覧になった皆様からは様々な意見が出てくると思います。
それはやはりそれぞれの方が皆異なった考え方や飼育理念をもっているからだと考えます。
私も一飼育者としてクワガタ・カブトムシ以外の虫が発生するのは厄介な事だと思いますので良くわかります。
しかしながら現状ですとクワガタやカブトムシのみ飼育できるような発酵マットの開発は非常に難しい所です。
なぜなら クワガタ・カブトムシが好む環境は他の虫達も好む環境になってしまう事が多いからです・・・
私も長く色々とクワガタ・カブトムシを飼育して、ダニ・線虫・コバエ等のある程度の発生条件、傾向は分かってきましたが、
それでもなかなか防ぐ事ができません。
とはいいましても、飼育する上では他の虫達が出ないに越した事はありませんので、
何か良い方法を探して行きたいと思いますがなかなか手立てがないのも現状です。
皆様も様々なアイディアなどございましたら是非ご紹介下さいませ。私も一緒に勉強させて頂きたく思います。
3 Comments »
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shiho様 お世話になります。キノコバエについて一言あるのですが、、ガス抜き中に成虫が産卵していくケースが多いと感じています。蓋の無いコンテナですとほぼ間違いなくコバエに産卵されますので当方ではガス抜きをするケースはコバエが侵入しないよう対策をしています。洗濯ネットでくるむのも良いようです。 センチュウ、ダニについては対策がわかりませんがコバエに関しては、ガス抜き時の侵入注意と飼育中に無神経に蓋を空けない事で、かなり発生を抑えられると思います。コバエシャッターなど、隙間が最小限なら侵入も少ないです。昔ながらのコンテナや飼育ビンの蓋に穴を空けて通気穴をあける飼育方法では確実にコバエが侵入し家族からクレームをもらうのでフィルターを貼るなどすれば良いですよね。状況によりガス抜き無しでいきなりマットを使う時もありますがその場合、殆どコバエ発生は無いので外部からの侵入さえ抑え込めば大丈夫みたいですね。
Comment by 虫シゲ — 2013年11月18日 @ 11:03 AM
虫シゲさんレスありがとうございます。 とても参考になるご意見ありがとうございます。コバエの侵入、たしかに防止するのは困難ですよね。私も頑張ってみたいと思います。
Comment by tsukiyono — 2013年11月19日 @ 12:06 PM
最近では、虫よけシートやかぶみつ(人工樹液)、昆虫ゼリー等の商品も開発されて、以前よりも甲虫やクワガタ向けの飼育用品の種類が豊富になってきているようです。
しかしながら、発酵が不十分で即使用すべきではなく、天日干しやガス抜きが必要な不完全さ、孵化直後の幼虫向きではない粗目タイプの商品の存在等、商用マットには問題が残り(少なくとも注意書きが必須)、コバエやダニ、線虫が発生する問題も存在しますね。
熱湯消毒(電子レンジを用いた殺菌も衛生面に注意すれば可?)を試みた処、コバエや線虫の発生は回避出来ましたが、ダニの発生は完全には回避出来ませんでした(しかし相当数減少)。
それと同時に、幼虫の成長にとって重要なキノコ菌もほぼ死滅してしまうであろう為、衛生に配慮して消毒したマットが幼虫にとって良いのか(死活問題である可能性も高し)、大変に気になります。
孵化直後は未消毒の目の細かなマットを使用し、以降は昆虫ウォーターや朽ち木を用いた上で、
消毒したマットを利用すると良いかもしれませんが、試していないので全くお勧めは出来ません。
かといって、野生の青虫には半数以上に寄生虫が巣食っており、それが原因で幼虫が死んでしまうのと同様に、甲虫にとっても実は同じ問題が存在するようです。外見上は中々分かりませんが、成虫が比較的早期に死亡した場合、線虫やダニに寄生されていたことが原因であるケースが存在する旨を実経験しました。
幼虫が蛹化するまでに1匹当たり3Lものマットを食べるそうですが、その間に寄生虫が体内に入らないように気を付ける必要があるようです。人工飼育の場合、豊かな自然環境よりも衛生事情が悪くなりがちで、飼育する側の責任と言えるでしょう。
思った以上に慎重さを求められる厄介な問題かもしれません。
Comment by 流れ星 — 2019年9月4日 @ 8:27 PM