クワガタ野外採集記(昆虫採集記) 2016年【No.24】群馬県北部でクワガタ、カブトムシが集まる木(関東 群馬編)⑤
2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。第24回目のご報告です。
今回の採集舞台は関東 群馬県です。
今季、私は7月の中旬~8月の中旬にかけて、2度、合計約2週間程度、群馬県に滞在し、クワガタ採集に行きました。
こちらで採集に行く度に、私の地元:宮崎県の採集フィールドの環境とは大きく変わる事を実感した次第です。
今回は月夜野きのこ園がある地域:群馬県 北部地域でのクワガタ・カブトムシが採れる(集まる木)について、あくまで私なりに感じたことではありますが、ご紹介して見たいと思います。
※ 群馬県:北部で狙いたい木 ※
1位:クヌギ
2位:コナラ
3位:ヤナギ
4位:ケンポナシ
5位:オニグルミ
※あくまでもShihoの個人的見解です※
【1位】
クヌギ
クヌギの全体像
クヌギの葉
クヌギの葉:表側
クヌギの葉:裏側
クヌギの樹皮
群馬県北部でも不動の一位はやはりクヌギの木。
生えている本数は少ないものの、見かけて叩いて(蹴って)みれば、何かしらクワガタなどが落ちてくることも多かったです。
見かけたら要チェックの木ですね。
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、スジクワガタ、コクワガタ、カブトムシ、カナブン、アオカナブン、クロカナブン
【2位】
コナラ
コナラの全体像
コナラの樹皮
コナラの葉
コナラの葉:表側
コナラの葉:裏側
滞在中に群馬県北部で一番見かけた木。
木の本数もとても多く、かなりの数を見かけました。
クワガタ、カブトムシ共に多数集まっており、今回滞在中の最大個体:ミヤマクワガタ♂72mm、ノコギリクワガタ♂69mmもコナラの木よりGET。
ただコナラの木ならどの木でもクワガタが付くというわけではなく、かなり局所的で、付く木と付かない木の差が大きく感じました。
上記でも書きましたが、生えている場所にはかなりの本数が生えており、労力はかかるが、一応一通り叩いて(蹴って)みる価値はあると感じました。
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
ミヤマクワガタ(最大♂72mm)、ノコギリクワガタ(最大♂69mm)、スジクワガタ、コクワガタ、カブトムシ、カナブン、アオカナブン、クロカナブン
【3位】
ヤナギ
河川敷側から見たヤナギの木
ヤナギの枝や葉ぶりはこんな感じ
ヤナギの葉の表側
ヤナギの葉の裏側
ヤナギの樹皮
ここ群馬北部ではかなり有力な木の一つ。主に河川敷などの川辺に生える事が多い。樹皮も柔らかいので、傷付きやすく、そこから樹液が出てクワガタ達を引き付けることが多い。
また細い幹のヤナギでも穴(ウロ)が開いていることが多く、そこにはコクワガタがよく入っていました。
ウロ(穴)の中に潜むコクワガタのペア
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
ノコギリクワガタ、コクワガタ、カブトムシ、カナブン、アオカナブン、クロカナブン
【4位】
ケンポナシ
ケンポナシ若木の全体像
ある程度成長したケンポナシの枝葉
ケンポナシの樹皮
ケンポナシの葉(成熟した葉)
ケンポナシの葉:表側
ケンポナシの葉:裏側
私の地元フィールド:宮崎県ではほとんど見かける事のない木の一つで、私自身もこの木の存在すら昨年初めて知ったくらいでした。ここ群馬県:北部ではよく見かけることが出来ました。
樹液が出ている木は意外に少ないものの、一旦樹液が出ると、その爆発力は凄いものがあり、昨年こちらの地元の友人に教えてもらったケンポナシの木には多数のカブトムシが群がり、更にその上空をブンブン飛んで次々と集まって来ていました。
見かけたら要チェックの木です。
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
ノコギリクワガタ、コクワガタ、カブトムシ、カナブン
【5位】
オニグルミ
オニグルミの木の全体像と樹皮
オニグルミの葉
オニグルミの葉:表側
オニグルミの葉:裏側
オニグルミの実
4位に挙げたケンポナシに続いて、私の地元:宮崎のフィールドではほとんど見かける事のない木の一つ。群馬県:北部ではかなりの数があり、川沿いを中心に至るところで見かけることが出来た。
本来、クワガタが集まる木としても有名なようだが、残念ながら私自身でこの木で採れる事は叶いませんでした。
理由の一つとして、オニグルミの木があるところには大体ヤナギの木があり、クワガタ達はヤナギの木の方に集まってくるような感じでした。
しかし強烈に樹液が出ていれば話は別だと思います。今回私がそのようなオニグルミの木にたまたま出逢わなかっただけかもしれません。
クワガタ、カブトムシが集まる木には間違いないので、こちらも見かけたらチェックしてみると良いと思います。
実際に採れはしませんでしたが、見かけた数の多さと、認知度、期待の大きさを込めて第5位にランクインさせて頂きました。
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
なし
如何でしたでしょうか?
上記でご紹介した1~5位までの木が私が今季 群馬県:北部でクワガタ、カブトムシを探すのには向いていると感じた木でした。
勿論、この他にもクワガタが集まってきそうな木は数種見つけました。
例えば、
ミズナラ
ヤシャブシ
イタヤカエデ
など。
直接クワガタが付いている所は目にしませんでしたが、これらも立派にクワガタが集まる木です。
他には番外編で言うと、
先日の日記内のライトトラップの場面で紹介したウワミズザクラの木
樹液ではなく、果実が目当てではないか?その辺りはまだ謎なのですが、カブトムシが沢山集まって来ていました。
実際にこのウワミズザクラの木の周辺でライトトラップを行い、こんなに沢山のカブトムシが集まりました。
他には群馬の友人に聞いた話によると、「ムクゲの木」にもの凄い数のカブトムシが集まっているのを見た事があるとも言っていました。
ムクゲの木、私も初めて聞いたので驚きましたが、ネットで調べてみると、確かにカブトムシが多数集まる事がある木だそうです。
ただしこのムクゲの木は外来種ゆえ、野外で自生しているというわけではありません。
なので、ムクゲの木を探し野外フィールドで、探してみるというのは難しいかもしれません。
如何でしたでしょうか?
上記が私が群馬県北部での滞在中に実際に採集に行き、クワガタ、カブトムシが集まりそうだなぁと思う木の候補です。
あくまでも私の経験からの考えなので、人によってはまた違ったご意見もあろうかと思います。
あくまでもご参考程度に読んで頂ければ幸いです。
※この採集方法や考えはあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や考え、採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
2 Comments »
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こんにちはshiho 様いつもながら丁寧な採集ポイントの説明分かりやすく助かります個人的な素朴な疑問なのですが、成虫個体の野外採集記は記載していますが何故幼虫の採集は記載しないのですか❔そちらの方も興味があるのですが過去にそういった記載が無いですよね❔やはり環境変化、破壊や乱獲等々の問題になったりするからですか❔それとも野外採集した成虫個体のブリードに専念する為ですか❔個人的にはネブトの幼虫採集をしてみたいと思う気持ちがあり、それ以外のクワガタの幼虫でも何クワガタか解らなくても採集出来た時にどんな個体が羽化してくるのか大切に楽しみに育ててみたい気持ちも有ります。乱獲したい訳ではなく採集のコツが知りたいのです。ご回答お願いします⤵
Comment by クワ好き過ぎ — 2016年9月11日 @ 10:37 AM
クワ好き過ぎさん レスありがとうございます。 飼育日記担当のShihoです。 材割り採集の件ですが、私も昔、樹液採集ほど本格的なものではありませんが、 クワガタ幼虫が野外でどんな場所にいるのか、どのような感じで入っているのかを確かめたくて、 材割りをやっていたことがあります。 ご質問のネブトクワガタですが、私も採集した事があります。 その時の経験からお話すると、ネブトクワガタ幼虫を探すには、 ①ネブトクワガタ成虫が採れる場所付近で 広葉樹系の材は勿論、赤松などの材をさがす。 (倒木で、材は柔らかい物) ②倒木が地面に接している部分、もしくはその下の土も探してみる。 当時はこのようなやり方でネブトクワガタ幼虫を採ることが出来ました。 ご参考にしていただけたと思います。 採集はマナーを守って楽しみましょう。 飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2016年9月12日 @ 7:05 PM