レギウスオオツヤクワガタの飼育【幼虫飼育&産卵方法】【Shiho的見解:2022年度版】
今回はアフリカのオオツヤクワガタのもう一つの種、レギウスオオツヤクワガタの飼育方法をご紹介したいと思います。
【参考画像:レギウスオオツヤクワガタ♂】
【飼育種】
和名:レギウスオオツヤクワガタ
学名:Mesotopus regius
産地:アフリカ・カメルーン
タランドゥスオオツヤクワガタと対をなすもう一つのオオツヤガタ種、レギウスオオツヤクワガタです。
漆黒なタランドゥスと同じような体色が大多数ですが、赤系の色、通称「赤レギ」と呼ばれている赤褐色の個体も存在します。
タランドゥスとレギウスの最もな違いはアゴの形状、湾曲具合です。
大きく湾曲するタランドゥスと違ってレギウスはやや直線的、湾曲は弱い傾向で前に伸びるような感じになります。
ただし小型個体の場合はタランドゥスもあまり湾曲しなくなるので、時にレギウスとの見分けが難しい場合があります。
成虫はとても強く、頑丈です。
活発に動き回るタイプではありませんが、熟成すると、独特の振動(バイブレーション)を行い身体を揺らします。
飼育方法は、産卵&幼虫飼育共にタランドゥスオオツヤクワガタと全く同じ。
今現在では飼育方法も確立されており、弊社ではNatura菌糸にて産卵や羽化実績がございます。
それでは私個人のやり方ではございますが、幼虫飼育方法と産卵方法をご紹介してみたいと思います。
★★幼虫飼育★★
【お勧めのエサ】
Natura(ナチュラ)カワラ菌糸ビン
【えさ交換回数】
N-1100 ×2本程度
※交換途中1~2回程度(※菌糸の劣化や状況による)
【設定温度】
23~25℃前後
【羽化までにかかる時間】
♂:約7~12か月程度
♀:約7~10か月程度
※あくまで目安です。♂♀、管理環境(管理温度、飼育するエサ等)、亜種の違いによって個体差があります※
幼虫飼育はカワラ系菌糸を使用すればとても容易な種だと感じてます。
弊社ではNatura(ナチュラ)菌糸で羽化実績がございます。
この種はとても成長が早く、管理温度によってはあっという間に羽化してしまう傾向があります。
飼育自体は特別難しくはないと考えております。
では次に産卵セットの方法をご紹介したいと思います。
タランドゥスの産卵方法には、
・カワラ材、レイシ材を使用したセット方法
・カワラ系菌糸を使用したセット方法
の2つのやり方がございます。
<産卵方法>
★★カワラ、レイシ、植菌材を使用する方法★★
【産卵に使用するお勧めマット】
基本マット産みではないので、特にこだわりなし。
私はきのこマット、完熟マット辺りを良く使用。
【産卵に使用する材】
カワラ材、レイシ材、
人工カワラ、レイシ材(植菌材)
【産卵に使用するケース】
クリーンケースM~L程度
【産卵管理温度】
25~27℃前後
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りは柔らかく詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
材の頭が出るようにセット。
産卵セットは図示すると以下のような感じで組みます。(参考例です)
では画像と共にセット方法の手順をご紹介したいと思います。
※この画像では普通のクヌギ材を使用しての参考画像紹介になります。タランドゥスのセットの場合にはカワラ、レイシ材を使用することをお間違えないようにして下さいませ※
<手順>
まずは使用する材を用意。
下記画像はクヌギ材になります。
タランドゥス種をセットする場合は、カワラ材、レイシ材、植菌カワラ、レイシ材をご使用下さいませ。
材を用意します。
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
材を水に浸します。
ただし植菌材の場合は加水は必要ないかと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
マットをケース底面に固く5cmほど詰めます。
タランドゥスは材産みが主体なのでマットは基本的には何でもOKです。
針葉樹のマットでもOKですが、もし万が一幼虫が材よりこぼれ落ちた事態を考えて幼虫がスムーズに食可能な発酵マットが無難かと思われます。
次に材を入れ、回りにマットを軽く詰めます。
この画像で使用しているのはクヌギ材2本です。少し柔らかめの材です。
ゼリーと生体を入れて完成。
真上からの画像です。
このようにマットをそこまで深く詰める必要はありません。
いわゆる「転がし産卵」で十分です。
次に菌床ブロック、菌糸ビンをしようしたセッティング方法をご紹介します。
★★菌糸に産卵させる方法★★
(菌糸ブロック、菌糸ビン産卵セット方法)
【使用するケース】
クリーンケースLサイズ
【使用する菌床、菌糸ビン】
Natura(カワラ)ブロックまるまる1個
Natura-1100菌糸ビン
【周りを埋め込んだマット】
きのこMat 、完熟Mat どれでもOK
【水分量】
菌床はそのまま、マットは少し水分少なめ
【設定温度】
25~27℃前後
産卵セットは以下のような感じで組みます。
※こちらは菌糸ブロックで組むセットのものです※
<手順>
まずケースを用意します。
ちなみにこのケースはクリーンケースLサイズです。
次にケース底面にマットを入れます。底2~3cm程度敷き詰めます。
次に袋から出した菌糸ブロックを丸ごと入れます。
ケースに入りきらない場合は菌糸ブロックを削って入れてもOKです。
周りをほんの少しマットで埋め込みます。
完全に埋めきる必要はありません。
半分か1/3程度でOKです。マットは菌糸が動かないように固定するような役割です。
ゼリー、生体♂♀を入れます。
フタをして完成です。
ちなみに菌糸ボトルでの産卵セットは、
このような感じのセッティング方法になります。
マットに菌糸ボトルを1/3程埋め込むだけ。
菌糸ビンがグラグラ動かないように固定するように埋め込むと良いと思います。
上記が産卵の手順です。
カワラ系材やカワラ系菌糸をしようすれば、産卵&幼虫飼育共に難しい種ではないと感じています。
皆さんも是非飼育に挑戦してみては如何でしょうか?(^^)
※ この日記で紹介したやり方や考え方はあくまで私:Shiho個人の考え方によるもので、それを押し付けるものではございません。あくまでご参考程度にご覧頂ければ幸いです ※
※ この飼育日記では過去にも同じ種類について飼育方法をご紹介しておりますが、過去で取り上げたデータと新しく公開したデータとでは、エサの種類、管理温度、羽化までにかかる日数などに差異が見られる場合がございます。
これは飼育をやりながら、私個人のやり方や考え方が変化しているということですので、今現時点での私のやり方や考え方を参考にして頂くならば、一番最新の日付のデータをご参考にして頂けますと幸いです。ご了承下さいませ m(_ _)m ※
コメントはまだありません »
No comments yet.
RSS feed for comments on this post. TrackBack URL
Leave a comment
2022年1月25日
カテゴリー
使用したアイテム
きのこMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース
最近のコメント