クワガタ野外採集記(昆虫採集記)2016年【No.13】コクワガタ大型52mm現る!(九州宮崎編)
2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。第13回目のご報告です。
前回の採集では、ネブトクワガタを狙ったポイントへ採集に行きました。
その結果、ネブトクワガタ♂31mmUPという素晴らしい個体を初め、沢山のネブトクワガタに出逢う事ができました。
採集場所が変われば発生種やその数も大きく変わる、ということを痛切に感じました。
今回も一つの種を主に狙った採集をやってみたいと思います。
今回のターゲット種は、日本国内で最も身近に出逢えるクワガタのひとつ。
そうです。コクワガタです。
そのコクワガタをターゲットに採集してみたいと思います。
AM7:20
気温 :27℃
天気 :曇り時々晴れ
晴れ間が見える蒸し暑い天候です。
本来コクワガタは夜行性なので、本当は夜の採集が良いのかもしれませんが、私の採集は基本的に早朝。
この条件で、可能な限りのコクワガタと出逢ってみたいと思います。
採集ポイントに到着。
ここはコクワガタが比較的多く見られるポイントのひとつ。
早速採集に入りたいのですが、その前にここでコクワガタの採集方法について少しだけご紹介してみたいと思います。
コクワガタは、基本的にウロ(穴)や樹皮裏に多く潜む傾向があります。
しかし私が採集するフィールド(九州)では、ヒラタクワガタの勢力が強い為、大きいウロ(穴)等には大抵コクワガタではなく、ヒラタクワガタが入っている事が多いです。
なので、コクワガタを探す方法としては、比較的小さめのウロ(穴)や樹皮裏を探してみると良いでしょう。特に樹皮裏で見かける確率は高いと思います。
またコクワガタは隠れているだけでなく、木の枝上や幹などにも付いている場合が多いので、蹴り採集も意外と有効ですので、最後に木を蹴ってみることもお忘れなく。
まとめると、
コクワガタの採集の方法
①木を見つけたらウロ(穴)や樹皮裏、枝の隙間をチェック。
↓
②終わったら、最後に木を蹴って樹上の個体を落す。
こんな感じで探すと良いと思います。
前置きが長くなりました。
申し訳ございません。
今回の採集を始めたいと思います。
こちらのハルニレの枝の分岐点を見てみると、
コクワガタが樹液を舐めています。
コクワガタ♂30mm後半程の個体。
ハルニレの小さなウロ(穴)から顔を出すコクワガタ♂
樹皮の隙間にアゴを突っ込んで食事中のコクワガタ♂
クヌギの木の樹皮めくれでお食事中のコクワガタ♂
次々とコクワガタが見つかります!
取り出してみると、
コクワガタ♂48mm
なかなか大きな個体です!
こちらのハルニレの小さなウロ(穴)を覗くと、
小さなコクワガタ♂の姿が見えました。
樹液にまみれたコクワガタ♂♀ペア個体が入っていました。
ハルニレの縦長のウロ(穴)を覗くと、
縦長にクワガタが入っています。
取り出すと、
ヒラタクワガタ♂30mm程
小さかったのでコクワガタかと思いましたが、ヒラタクワガタでした。
上のヒラタクワガタを採った後で、同じ木を蹴ってみると、
バサバサッと音が、
探してみると、
ノコギリクワガタ中歯型♂56mm
今回はコクワガタがメインの採集ですが、もちろん時にはコクワガタ以外の種も採れました。
もう1頭、
ノコギリクワガタ大歯型♂67mm
この個体、レッド色が強く素晴らしい美しさです。
こちらのハルニレの木では、
木とツタとの隙間にヒラタクワガタがいました。
んっ??違う、良く見たら大型のコクワガタのようです。
落ちないように取り出して見ると、
これはコクワガタにしてはかなり立派な大型個体です。
アゴが少し細い感じがしますが、体長の伸びは見事!
帰宅後、まずはいつものように定規を当てて比較画像撮影!
50mmは確実にあるようですが、ちょっと定規が傾いてしまいました。
顎を7~8分程、きちんと開き、一番サイズが出る格好で電子ノギスできっちりと計測すると、
♂52.1mm
これはなかなかの大型個体です!
昨年は50mmジャストという個体は2頭程採集しましたが、今回はそれを2mm越え!
コクワガタの50mmUP自体なかなか出逢う事は少なくなって来ているので、このサイズには大満足です!!
♂52mmのコクワガタ以外にも、今回のポイントでは、なかなかの大型サイズが沢山採れました!
本日採集出来たコクワガタの大型ばかりを集めてみました。
このルアーケースの中に入っているのは♂44mm~48mmという個体ばかりです。
コクワガタと言えど、大型個体がこれだけ揃うと見事ですね!
こちらは小型~中型のコクワガタ♂達。
サイズでいうと、20~30mm台の個体達です。
このような感じで、3時間ほど採集を楽しみました。
今回出逢った虫達は、
コクワガタ 23頭
ヒラタクワガタ 3頭
ノコギリクワガタ 4頭
の3種、合計で30頭という結果
第13回目の野外採集(昆虫採集)、如何でしたか?
今回は主にコクワガタをターゲットにして 採集してみました。
結果的には全体の数の7割以上がコクワガタでしたので、コクワガタを狙った採集ポイントの狙い目としては、まずまず成功と言えるのではないでしょうか。
サイズ的には小型の個体~大型の個体まで様々でした。
その中でも♂52mmの個体はかなり大きく、最初はヒラタクワガタと見間違えたほどです。本当に素晴らしい個体でした。
では、また次回、どんな虫達に出逢えるでしょうか?
楽しみにして今回の野外採集記を終了させて頂きたいと思います。(^^)
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
2 Comments »
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質問失礼いたします 現在黒土マットが品切れとなっていると思いますが国産ネブトの産卵には完熟マットで代用できますか?
Comment by dorcus-rectus — 2016年7月7日 @ 11:31 PM
dorcus-rectusさん レスありがとうございます。 長らく黒土マットの品切れ状態が続きまして大変申し訳ございません。 代用品としましては、弊社のマットの中では、「完熟マット」をお勧め致します。 確かに産卵させるマットとしては黒土マットの方が良いと感じますが、元々黒土マットが出来るまではずっと完熟マットで産卵や幼虫飼育をさせて来ました。 実際、完熟マットで成功した例は沢山あります。 国産の本土ネブト、沖永良部ネブト、奄美ネブト。外国産ではパラレルスネブト、プラティオドンネブトなどがそれに当たります。 ネブトクワガタは熟したマットに産む傾向が強いと思われます。 それゆえ、弊社のマットの中では黒土マットの次に熟度が高い完熟マットをお勧めさせて頂ければと思います。 黒土マットの長期品切れの為、ご迷惑をおかけ致しまして本当に申し訳ございません。大変恐縮ですが、ご了承頂ければ幸いです。 よろしくお願い申し上げます。 飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2016年7月8日 @ 12:55 AM