2015年野外採集の方法(本土産コクワガタ)

4月になりました。暖かい日が多く、今日も心地よい暖かさどころか、むしろ暑いくらいです。寒さに強いコクワガタ、オオクワガタ等は越冬から目覚め、徐々に活動を再開し始める頃ですね5月、6月になると、ヒラタ、ミヤマ、ノコと次々と活動を始めるでしょう。

クワカブデビューする方達はまずは野外採集から始めることが多いと思います。一口に野外採集といっても色んな種類のクワカブがおり、採集の場所、採集時間帯、採集方法などがそれぞれ異なっています。

今日から少しずつではありますが、日本に生息するクワガタ、カブトムシ(全ての種類ではありませんが)の採集方法について、あくまで私:Shihoの個人的なやり方(採集方法)になりますが、ご紹介してみたいと思います。今年、山で虫を取ってみたいと思っている方の参考になれば幸いです。

 

では2015年、第1回目の野外採集方法のご紹介をするのは「本土産コクワガタ」です。
まずは本土産コクワガタの紹介をしてみたいと思います。

国産コクワガタb

国産コクワガタa
参考画像:本土産コクワガタ♂

国産コクワガタc
参考画像:本土産コクワガタ♀

【飼育種】
和名:国産コクワガタ
学名:Dorcus rectus

 

あくまで私の採集方法になりますが、どのようにして採集出来るのか、 紹介してみたいと思います。
(※あくまで私の採集方法ですので、人それぞれによって異なります事を、あらかじめ御了承下さいませ)

【採集時期】
4月下旬~10月下旬

【採集場所】
平地に近い所に多く、雑木林から高地にいたるまで生息しています。基本的には木の穴(ウロ)に居る事が多いですが、 大きいウロにはヒラタなどの大型種が居てなかなか入れません。小さなウロや木の樹皮の裏などに居る事が多いです。後、 木の根元辺りにポツンと付いていることもしばしば・・・。

画像003 106
樹液を吸うコクワガタ♂
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樹皮の裏に潜むコクワガタ♂

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ぽつんと樹に付くコクワガタ♂

 

【採集される木】
代表例:クヌギ、ニレなど(※地域によって変わると思います)

 以下の画像はクヌギの樹です。

クヌギ1
このクヌギの樹はまだちょっと細く、直線的ですね。樹液が出ていれば集まるでしょうが。。
 
クヌギ2
クヌギの樹の表面です、樹の皮が分厚くごつごつしています。
 
 
 クヌギ3
 
クヌギ4
クヌギの葉っぱの表側です。細長く表は光沢があります。葉の周りは尖っています。
 
 
クヌギ5
クヌギの葉っぱの裏側です。少し白っぽく光沢はありません。
 
 
クヌギ6
こちらは大きいクヌギで す。途中枝分かれしています。
 

【コクワガタのいそうな場所】
コクワガタの場合、大体は夜活動しますが、数が多い為昼間でも活動は盛んです。
先にも書きましたが、木のウロや樹皮の裏側、木の幹元、など。

 
クヌギ7
クヌギの樹のウロです。こういうウロの中に潜んでいます。但し大型種(ヒラタ、オオクワなど)がいた場合は入ることは難しくなります。
 
クヌギ8
これは明らかに樹液を出す為に誰かが切り傷を入れた跡ですね。この様に樹皮に傷がついた所から樹液が出ます。それに虫達が集まってきます。
 

【採集方法】
ルッキング(目で見て採る)採集、蹴り採集(木を蹴って落とす)
灯火採集(光に集まってきたのを採る)、小型なので灯火採集もアリ。
樹の穴(ウロ)から棒などを使って掻き出す採集方法。
樹の皮に潜んでいるのを採る採集方法。

私の場合、ほとんどが樹の穴(ウロ)か樹皮の裏側から掻き出す採集方法です。
ポイント:樹皮裏やウロを見るとき、既に道具を準備して、ウロを覗いた瞬間にオオクワの逃げ道を遮断する事が大事です。
ウロの中はかなり深くなっていることが多いので、逃げられたらしばらくは出てきません。迅速さが命です。
後は蹴り採集。意外にコクワも結構落ちてきます。

【採集する時間帯】
基本的には早朝(薄暗い内)~夜間(日が沈んでから)。結構いつでも採れますが、夜間に多いようです。

【採集道具】
私はコクワガタを採る時は一応以下のものを使用してます。

img_20120521T155350359

網:伸縮出来そうな比較的長めの網がベスト
上記網は私の手作り。4~5mの釣竿の先に幅15cm位のエビ取り用網をつけたもの。小さなエビ取り網の方が、 枝が分かれている間にいた時などの隙間に入り込みやすいので便利。樹の高い所にいた場合に使用する。ルッキング採集の場合には必需品。

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懐中電灯:周りが薄暗い時や草むらに落ちた時などの必要

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ヘッドライト:木の上に登る時はこの手のライトが便利。
手が塞がる事が多いので。

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通称:掻き出し棒:これで樹のウロの中を探ります。

img_20120521T155354453

ピンセット:掻き出し棒との連携で使います。掻き出し棒で顎にひっかけて引っ張り、ピンセットで掴む・・・。あまり強く掴むと顎が折れてしまう事があるので注意!

 

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脚立:高い樹に登るには必需品。

 

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採集ケース:ルアーケース
小さなマスに一頭ずつ入れます。入れられる数は限られていますが、個別に仕切られている為にお互いに噛み合うなどの喧嘩の心配はありません。一頭一頭をきれいな状態で捕獲したい時には便利。

採集ケース: 飼育ケース
まとめて大量に入れることが出来ますが、ルアーケースのように仕切りがない為、中で噛み合いや喧嘩が起こる可能性があります。それでも大量に入れられるのは便利ですね。

 

【その他の採集のポイント】
コクワガタの場合、前述でも書いたように樹のウロや樹皮裏にいる事が多いので雨の日でも潜んでいます。
静かに近づき、サッとライトを当て、サッと逃げ道を塞ぐ・・・。これが私個人のコクワガタ採集のポイントです。

上記が私がコクワガタを採集するときに注意して行う事項です。
コクワガタは比較的採取し易いクワガタだと思います。低地にも高地にも生息し、灯火にも集まります。一般的な虫ですけど、 なかなか格好よいです。形はミニシェンクリングですね。

ちなみに昨年の本土産コクワガタの最大採集個体は♂50mmでした。このクラスになるとなかなかの迫力でしたよ。
さぁ、皆さんも今年はコクワガタを捕まえてみましょう!!(^^)

※この方法はあくまで私自身のやり方です。
 人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。

※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。 必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、 傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)

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2 Comments »

  1. コクワは一番早く確認できたのはなん月頃ですか?

    Comment by 大森空 — 2015年4月2日 @ 11:07 PM

  2. レスありがとうございます。過去20年位で一番早かったのが3月下旬位です。2度ほどあったと思います。4月中に確認出来たのは結構ありました。ご参考までに・・・。

    Comment by tsukiyono — 2015年4月3日 @ 8:26 AM

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2015年4月2日

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