この日記をご覧の皆様。日記&飼育担当のShihoです。不覚にも私が風邪をひいている間にあっという間に本年度の仕事収めの日になってしまいました。年末に更新が滞ってしまいまして本当にすみませんでした。
今年もお客様より沢山の質問やお話を聞くことが出来、こちらも改めて大変勉強になりました。お声を頂戴することは私どもにとってもとてもありがたく、大変貴重なものです。また来年度もより一層精進して頑張って参りたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
それでは短い文面で恐縮ではありますが、皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。また来年お会いしましょう。(^^)
日記&飼育担当:Shiho
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今日はクリスマスイブですね。皆様、如何お過ごしでしょうか?私は先週半ばより風邪をひいてしまいまして、やっと今週より動けるようにはなりました。とはいっても熱もまだ完全には下がりきれていないので、長いなぁ~と思い、病院に行ったところ、インフルエンザとういことでした。
弊社の本年度の営業も今週いっぱいですが、熱が下がりきるまで、もうしばらくは飼育作業ができそうにはありません。今年は最悪のクリスマスイブ、そして仕事納めになりそうです。
とりあえずご挨拶までですが、皆様もくれぐれも体調にはお気をつけて楽しいクリスマスをお過ごし下さいませ。
それではメリークリスマス!!(^^)/
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今日は、本土産カブトムシの産卵セットの最後のセットの割り出しの結果をご紹介したいと思います。
まずは先日の日記と同じ内容になりますが、本土産カブトムシの♂画像と産卵セット時のセッティング方法のご紹介から。。。
【飼育種】
和名:カブトムシ
学名:Trypoxylus dichotomus
<産卵セット時の方法>
弊社のマット内でのお勧めは「完熟マットもしくは黒土マット」です。
国産のカブトムシはばら撒き産卵しますので、ヘラクレスのセット等のようにマットをそれほど固く敷き詰めなくても大丈夫です。 管理温度は25~28℃位がベストです。
【産卵にお勧めのマット】黒土マット、完熟マット
【産卵に使用するケース】クリーンケースL~LL
【産卵管理温度】25~28℃
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ(ケースの2/5位、上部2/5はフンワリと敷き詰めます)
<割り出し時の産卵結果の様子>
大きめのタライにケース内のマットをひっくり返しました。少し数が少なく見えますが・・・。
1頭取り上げて手のひらに乗せてみます。この幼虫は3令初期位ですね。まだ皮膚が薄いです。とても攻撃的で危うく噛みつかれそうになりました。注意が必要ですね。
では、最後の産卵セットお結果ですが、このセットからは
<産卵結果>
幼虫9頭
9頭という結果でした。
本土産カブトにしては全然少なく、今回複数セットした中では一番数が少ないという結果でした。しかしながら親♀はとても頑張ってくれました。感謝感謝です。(^^)
<全体の感想>
今回、本土産カブトムシの産卵セットを3セット割り出しました。改めてトータルの結果をまとめてみると
第1セット割り出し:51頭
第2セット割り出し:42頭
第3セット割り出し:9頭
3セット全部で合計102頭という結果でした。この数ならば、通常産む個体に当たれば1♀からでも取れる数なので、結果的には少ない方だと感じました。産卵数にもバラつきがあり、特に最後に割り出した3セット目は9頭とかなり少なかった結果でした。個体によってここまで差が出るものなのですね。簡単ではないということがよく分かりました。
上記が本土産カブトムシの産卵セット割り出しの全ての結果でした。今年は本土カブトムシは3セットしか産卵セットを組みませんでしたが、来年はもう少し頑張ってセットを増やしてみたいと思います。(^^)
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今年野外で、国産のクロカナブンを1頭だけ採集しました。緑やブロンズ色のカナブンは毎年多数見かけますが、全身オールブラックのクロカナブンはなかなか見かけません。私の中では貴重なカナブンとなっています。
そのクロカナブン、採集した1頭頭がたまたま♀でしたので、思い切って産卵させてみることにしました。今日はその産卵結果をご紹介したいと思います。
まずは参考画像の紹介と言いたいところなのですが、あいにく画像を撮影しておらず、きちんとしたクロカナブンの画像がありません。すみませんがご了承下さいませ。では産卵セットの方法からご紹介したいと思います。
<産卵セット時の方法>
【累代】天然ものWD♀を使用
【使用したマット】黒土マット
【使用した容器】クリーンケースS
【水分量】水分量は通常のセットよりは少な目、マット開封後、ほぼ加水なし
【マットの詰め方】ケース底面10センチ程度、少し強く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】25~28℃前後(大体27℃キープ)

<産卵結果>
幼虫14頭
今回、1セットしかなかったクロカナブンに産卵結果は幼虫14頭という結果でした。幼虫はどれもすでにある程度大きくなっていました。卵は無かったので、親♀は早々に産卵したのだと思います。
私は今回初めてクロカナブンの産卵に挑戦しましたが、数は少ないものの見事に幼虫を得ることが出来ました。産卵セットのセッティングの際、通常のカブトムシなどのセットはとは違い、マットの水分量は少し少な目にしました。マットを開封して、加水せずにそのまま使用。マットを手で握ると土団子は出来るか出来ない程度、少しでも揺らすと簡単に崩れてしまいます。マットをケースに敷き詰める時も、水分量があまりないので、底部を固く敷き詰めても、マットは固まりません。あくまで私のやり方にはなりますが、カナブンなどのブンブン系は産卵セット時は水分量を比較的少な目にセットするようにしています。
あとは25~28℃の温度帯で管理。極力27℃をキープ出来るような感じで管理しました。結果14頭と多産ではありませんでしたが、クロカナブンは初挑戦でしたので、とても満足しています。また来年も捕獲できたら、再度挑戦してみたいと思います。(^^)
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先日より続く、国産クワカブの産卵セットの割り出し結果。今日は本土産ヒラタクワガタの割り出しの結果をご紹介したいと思います。今回は3セット割り出しました。すべて本土産ヒラタクワガタです。
まずは本土産ヒラタクワガタ♂の参考画像と、その産卵させたセット方法についてご紹介します。
【飼育種】
和名:本土ヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus
<産卵セット時の方法>
【累代】天然ものWD♀を使用
【使用したマット】黒土マット
【使用した容器】クリーンケースL
【水分量】手でぎゅっと握って団子が出来て、 なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】ケース底面10センチ程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】25~28℃前後
<産卵結果>
1セット目:幼虫16頭、卵2個
2セット目:幼虫23頭、卵5個
3セット目:幼虫7頭、卵11個
今回の3セットからは上記のような結果でした。本土産カブトムシや本土産ノコギリの産卵数と比べると若干少なかったですね。卵が多かったのと、かなり小さめの初令幼虫が結構いました。親♀はすべてのセットでまだまだ元気で生存していました。卵も多かったので、まだ産卵継続中なのでしょう。とりあえず産卵セット開始から2ヶ月程度経過したので割り出してみましたが、まだまだ産みそうですね。
<全体の感想>
今回は本土産ヒラタクワガタ3セットを割り出しました。結果的にはまずまずでした。もう少し数があっても良かったのかな・・・とは思いますが、親♀も一生懸命頑張ってくれました。毎回言いますが、本当に感謝、感謝です。
今回の産卵セットはマットのみで産卵させましたが、もちろん材を使用した産卵でもOKです。その場合、柔らかめの材を使用することをお勧めします。
また産卵マットに今回は黒土マットを使用しましたが、完熟マット、くわマットでも産卵可能です。産卵設定温度は少し高めに設定しました。 25~28℃程度、ほとんど27℃帯でキープするように頑張りました。気温の寒暖差が激しかったので、一日に何回もエアコンのスイッチを切り替えました。 秋口は調整が難しいと感じました。
まだ他にも産卵セットしている本土産ヒラタクワガタもあります。また他の ケースについても後日割り出した時に改めてご紹介したいと思います。(^^)
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今日は先日産卵セットから割り出した、本土産ノコギリクワガタの産卵結果とその様子についてご紹介したいと思います。今回の本土産ノコギリクワガタの産卵セットは2セット割り出しました。
まずは本土産ノコギリクワガタ♂の参考画像と、その産卵させたセット方法についてご紹介します。
【ノコギリクワガタ 参考画像】
【飼育種】
和名:国産ノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus inclinatus
<産卵セット時の方法>
【累代】天然ものWD♀を使用
【使用したマット】黒土マット
【使用した容器】クリーンケースL
【水分量】手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】ケース底面10センチ程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】25~28℃前後
セット方法を図示するとこのような感じです。
<割り出し時の産卵結果の様子>
産卵ケースをひっくり返した様子です。幼虫が見えています。
幼虫をズームアップして見てみると・・・
もう一つ
幼虫を取り出してみました。すでに2令になっているようです。
親♀の画像です。この時期ならワイルド(野外もの)はもう生きていないでしょうが、ブリード管理下ではまだこうやって元気で生きています。爪の力も強く、とても元気です。
では2セットの産卵結果ですが、
<産卵結果>
1セット目:幼虫56頭
2セット目:幼虫35頭
今回の2セットからは56頭、35頭という結果でした。本土産ノコギリはもともと多産な種ですので、1セット目の56頭でも驚きません。でも2セット目の35頭はちょっと少なかったですね。。2セット目の親♀は画像で紹介した♀でまだまだ元気ですので、もしかしたらまだこれから産卵する気だったかもしれません。しかしながら両♀ともに、とても頑張ってくれました。本当に感謝感謝です。(^^)
<全体の感想>
今回、本土産ノコギリ2セットを割り出しましたが、結果的には良かったのではないかと思います。今回の産卵セットはマットのみで産卵させましたが、もちろん材を使用した産卵でもOKです。その場合、柔らかめの材を使用することをお勧めします。
また産卵マットに今回は黒土マットを使用しましたが、完熟マット、くわマットでも産卵可能です。産卵設定温度は少し高めに設定しました。25~28℃程度、ほとんど27℃帯でキープするように頑張りました。気温の寒暖差が激しかったので、一日に何回もエアコンのスイッチを切り替えました。秋口は調整が難しいと感じました。
まだ他にも産卵セットしている本土産ノコギリは結構あります。今回は産卵ケースを見て、外側から幼虫が見えているケースを選んで割り出したので、今回のケースは成功例ですが、中にはケース側面から、いまだに幼虫の見えないケースもありました。そのケースはおそらく産んでいないでしょう。。。また他のケースについても後日割り出した時に改めてご紹介したいと思います。(^^)
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今日は先日に続き、本土産カブトムシの産卵結果、第2弾をご紹介したいと思います。
まずは先日の日記と同じ内容になりますが、本土産カブトムシの♂画像と産卵セット時のセッティング方法のご紹介から。。。
【飼育種】
和名:カブトムシ
学名:Trypoxylus dichotomus
<産卵セット時の方法>
弊社のマット内でのお勧めは「完熟マットもしくは黒土マット」です。
国産のカブトムシはばら撒き産卵しますので、ヘラクレスのセット等のようにマットをそれほど固く敷き詰めなくても大丈夫です。 管理温度は25~28℃位がベストです。
【産卵にお勧めのマット】黒土マット、完熟マット
【産卵に使用するケース】クリーンケースL~LL
【産卵管理温度】25~28℃
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ(ケースの2/5位、上部2/5はフンワリと敷き詰めます)
<割り出し時の産卵結果の様子>
今回は衣装ケースに産卵セット内のマットを出しました。
幼虫少なそうに見えますが、マットの中に結構隠れちゃったりしているんです。。。
死亡した親♀の画像です。
ご臨終さま。。よく頑張ってくれました。。。
大きくなった、3令幼虫。親♀との比較。
この親♀は比較的小型の成虫♀でしたが、それにしてもこの幼虫の大きさ!比較すると親♀をもはるかに超えて成長しています。
それにしても、この大きさの違い、ビックリですね!!
では気になる今回の産卵結果ですが、このセットからは
<産卵結果>
幼虫42頭
今回のセットからは42頭という結果でした。
前回同様に本土産カブトにしてはまだまだ少ない方だと思いますが、この親♀も、とても頑張ってくれました。本当に感謝感謝です。(^^)
<全体の感想>
今回も2回目となる本土産カブトムシの産卵セットを割り出しました。全部で42頭という、前回よりも少し少ない結果でした が、それでもまずまずといったところでしょうか。先にも書きましたが、産卵セットを組んだ日は9/14なので、2ヶ月半程度の経過ですが、幼虫の育ち具合には驚きました。前回の割り出し分の幼虫よりも今回の幼虫の方が育ちがよく見えました。本当に産んでくれて、ありがとうですね。(^^)
まだ他1セットだけ産卵セットを組んでいる本土産カブトムシのケースがありますので、またこれらの結果は後日改めてご紹介したいと思います。最後のセットは大量割り出しを期待しましょう。(^^)
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先日本土産カブトムシの産卵割り出しを行いました。
今日はその時の様子をご紹介してみたいと思います。
まずは本土産カブトムシの♂画像と産卵セット時のセッティング方法のご紹介から。。。
【飼育種】
和名:カブトムシ
学名:Trypoxylus dichotomus
<産卵セット時の方法>
弊社のマット内でのお勧めは「完熟マットもしくは黒土マット」です。
国産のカブトムシはばら撒き産卵しますので、ヘラクレスのセット等のようにマットをそれほど固く敷き詰めなくても大丈夫です。 管理温度は25~28℃位がベストです。
【産卵にお勧めのマット】黒土マット、完熟マット
【産卵に使用するケース】クリーンケースL~LL
【産卵管理温度】25~28℃
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ(ケースの2/5位、上部2/5はフンワリと敷き詰めます)
<割り出し時の産卵結果の様子>
上ふたを開けた様子です。
画像右下の方に、すでに死亡している親♀の亡骸が見えます。
幼虫をズームアップしてみます。結構大きくなっています。これらはほとんど3令です。
手のひらに乗せてみます。この幼虫は3令初期位ですね。まだ皮膚が薄いです。
左が3令幼虫で、右が2令幼虫。
大きさにこんなに差があります。どちらの幼虫も同じ親からの子供ですが、産卵は一度に全部の卵を産み落とすのではなく、一日に数個ずつ、何日にも渡って行われるので、このように大きさにも個体差が出てきてしまいます。
では気になる産卵結果ですが、このセットからは
<産卵結果>
幼虫51頭
51頭という結果でした。
本土産カブトにしてはまだまだ少ない方だと思いますが、親♀はとても頑張ってくれました。感謝感謝です。(^^)
<全体の感想>
今回、本土産カブトムシの産卵セットを割り出しました。全部で51頭という結果でしたが、まずまずといったところでしょうか。産卵セットを組んだ日は9/14なので、2ヶ月少し経過している訳ですが、それぞれの幼虫で大きさにかなりの差があり、じっくりと日数をかけて産卵していることが分かりました。産卵は比較的容易な種です。元々日本に生息している種ですので、日本での環境では産卵させやすいというかんじでしょうか。。。産んでくれてよかったです。(^^)
まだ他にも産卵セットを組んでいる本土産カブトムシのケースがありますので、またこれらの結果は後日改めてご紹介したいと思います。
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先日、お客様とお話しした際に、以下のような質問を受けました。
夏の間、山で子供とカブトムシとクワガタムシを採り、同じ大きなケース内で飼っていました。夏が終わり、そのカブトムシ、クワガタムシたちも皆お亡くなりになったので、飼育ケースを片づけようとしてケース内のマットをひっくり返したところ、中からゴロゴロとたくさんの幼虫が出てきました。全部混ざってしまっていてカブトムシの幼虫とクワガタムシの幼虫、どちらなのか分かりません。何かわかる方法はありますか?
カブトムシ幼虫とクワガタ幼虫の違い、確かに同じ形をしていますが、よーく見ると、何か所か異なる点があります。熟年の皆様ならばすでにご存じのことでしょうが、今日は初心者の皆様にも分かるように私の知っている範囲内ではございますが、ご紹介したいと思います。なおこの内容は過去の日記でも取り上げた事がありますので、文章&画像などが重複しますことをご了承下さいませ。では、始めたいと思います。。。。
クワガタの幼虫とカブトムシの幼虫では、見かけだけでも国産&外国産共にかなりの相違点があります。
以下の文章&画像でご紹介しますので、御覧下さいませ。
ちなみに
①カブトムシ(ヘラクレスオオカブト)
②クワガタムシ(アンタエウスオオクワガタ)
になります。
まずこちらの画像からですが、これは全体図です。
構図的に②のクワガタの方が大きく見えますが、実際は①のカブトムシの方が2倍以上大きいです。
カブトムシの方が気門(身体に見える点々です)がはっきりしています。
また②のクワガタの方が多少黄色っぽいのは3令の後期にあるためです。
幼虫は初令~2令~3令中期までは①のように白い色合いをしています。
これが蛹化が近づく3令後期になると②のように体色が黄色がかってきます。
次に頭の色合いの違いです。
簡単に言うと、クワガタはオレンジ(だいだい)色、カブトは黒っぽい色合いをしています。
最後にお尻(肛門)の形です。
ここは決定的ですね。カブトムシは横に割れ、クワガタは縦に割れます。
以上この様な点から、クワガタかカブト、どちらの幼虫か判断出来ると思います。
如何でしたでしょうか?上記の方法でカブトムシ幼虫とクワガタ幼虫とを判断しております。勿論、まだ他にも相違点があるかもしれませんが、あくまで私の知る限りの判断材料ですので、ご理解頂ければ幸いです。
また今度は、もしクワガタムシのみで幼虫が混ざってしまった場合、どの種類のクワガタ幼虫なのかを判断するのは、申し訳ございませんが私的には判断するのは難しいです。勿論、熟年の皆様の中にはどれがノコギリで、どれがヒラタ、どれがオオクワなどと判断可能な方も多数いらっしゃると思いますが、私はまだその判断基準を理解していません。申し訳ございませんが、ご理解&ご了承下さいませ。
ご参考にして頂けますと幸いです。(^^)
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先日、お客様とお話した際に、以下のような質問を受けました。
ヘラクレスオオカブトを飼育して、産卵をさせた時、いついまで経っても孵化しない卵がありますが、この卵はこの先、孵化するのでしょうか?
卵の孵化、幼虫を心待ちにしている方にとっては、とても卵の孵化が待ち遠しいものですよね。その気持ちよく分かります。 今日はあくまで私、Shiho独自の考え方にはなりますが、採卵やその卵の孵化について、私の認識している範囲内でご紹介したいと思います。
<採卵とは?>
通常、ヘラクレスなどの大型種を産卵させる場合、たいていの皆様は採卵する方法を取られる傾向が強いと思われます。採卵とは、その名の通り、卵を採ること、つまり孵化前の卵を卵の段階で、人の手によって割り出し、取り出すことを言います。
<なぜ採卵しないといけないのか?>
本当ならば、そのまま孵化させるのが一番よいのですが、ヘラクレスなどの大型種の場合、♀でも体長が60~70mm程度あります。
たとえ衣装ケースほどの大きさで産卵セットを組んだとしても、活発に動き回る大型♀にとっては狭いもので、放っておくとすぐに産卵するためのスペースがなくなり、産卵がストップしてしまう可能性があります。
また狭いケース内を長期間にかけて動き回るので、先に産み付けた卵を♀自ら潜っていくことによって傷つけてしまう可能性もあります。
そこで、本意的ではありませんが、そういう問題点を少しでも軽減させる為に、人の手によって産んだ卵を卵のままで回収しようとするわけです。これを採卵と呼んでいます。
<採卵>
上記画像が採卵した卵たちです。
この場合、プリンカップ860ccに産卵セットで使用した同じ種類の新鮮なマットを軽く入れ、まずは無造作に卵を回収します。
そしてこれは、その卵をきれいなケースにマットを入れ、産卵セットと同様に固めて、マットにプラスドライバーなどで密集しないほどに等間隔で穴を空け、その穴に卵を落としいれた様子です。
※注意点※
この時使用するマットも産卵セットで使用した同じ種類の新しいマットで行うことが望ましいです。なぜならば、これから卵が孵化するまでの期間に少しでもダニなどの発生を少なくする方が良いからです。
産卵セットで使用していたマットでも構わないのは構わないのですが、すでに産卵セット時より幾分かは時間が経過してしまっているので、少なからずダニなども発生していると考え、あくまで私の方法ですが、このようなセッティングで行うようにしています。
後は、その卵の上から新鮮はマットをかぶせればOKです。マットをそのままかぶせるので、卵室の空間はなくなってしまいます。この卵室の空間をあえて再現したい方は、タイベスト紙等の水分をはじくような紙を上の画像の状態にかぶせ、その上からマットをかぶせるというやり方もありますが、私はその方法はあまり取りません。もし万が一その使用した紙にダニなどがついていたら・・・と思うからです。しかしあくまで私のやり方ですので、ご参考までに。
<孵化する卵としない卵>
そして、その後、1~2ヶ月放置してケース底などに幼虫が見えてきたら、回収します。しかし、産卵から2ヶ月近くも経過しているのに、全く孵化しない卵も多く存在します。
上記画像の卵は白くまん丸い形をしています。素晴らしく丸く白い卵。こういう形の時は有精卵、孵化する確率が高いと思われる卵です。
上記画像の卵は形もまん丸ではなく、少しいびつな形をしています。色合いもオレンジっぽくあきらに先ほど画像の白い卵とは違いがあります。
このような卵の場合、あくまで確率ではありますが、孵化しない可能性が高いです。卵のままで、2ヶ月も3ヶ月もずーっとこのままの状態で経過します。
管理温度にもよりますが、卵は産み落とされてから基本的に約2ヶ月以内で大体は孵化してきます。それ以降も孵化しない場合は、だめな卵の可能性が高いと思われます。ただしグラントシロカブトだけは卵の期間が半年程度かかる場合がありますので、そういう種も存在するということは認識しておいて下さいませ。
産まれた卵が全て孵化するということはほとんどありません。勿論孵化率の高い場合もありますが、低いときは孵化率が10%程度、もしくは0%、全く孵化しない卵も存在します。
これを防ぐ為には、
・親♂♀の熟成はしっかりとさせること
・親♂と親♀の交尾はしっかりとさせること
・累代の代重ねには注意すること
・近親交配は極力避けること
他にもまだあるとは思いますが、大体は上記のようなマイナス要素を少しでも減らした上で、産卵セッティングを組むのが望ましいと思われます。
如何でしたでしょうか?上記が私、Shihoが認識している卵の孵化に関わるものです。勿論違っていること、私が認識している事以外にもやり方などがあるかもしれませんが、あくまで参考程度に読んでもらえれば幸いです。(^^)
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