少し前になりますが、昨シーズン野外で採集した国産カナブンの産卵セットの割り出しを行ってみました。今回はその時の様子をご紹介してみたいと思います。

 

カナブン色彩変異

【参考画像:色彩変化が多彩な国産カナブン個体】

 

【国産カナブンの産卵方法】

※今回行ったセッティング方法です※

【累代】
天然ものWD♀を使用
【使用したマット】
黒土マット
【使用した容器】 
クリーンケースM
【水分量】
水分量は通常のセットよりは少な目、
マット開封後、3~4日程度水分を飛ばす、加水なし
【マットの詰め方】
ケース底面より2割程度、少し強く詰める。
上部5割程度はフンワリと軽く詰める。
【設定温度】
 20℃前後

 
図示すると以下の様な感じです。
 
matsanranset2
 
 
 
次に割り出し時の実際の画像がありますので、その時の様子と産卵結果を画像と合わせてご紹介してみたいと思います。
 
 
<割り出し時の様子&産卵結果>
 
 
産卵セットケースを上から見た画像です。
まだ割り出し前です。※ゼリーのカップは取り除きました※
 
IMGP8320
 
親個体は既に死亡していくつか亡骸が見られます。
 
 
マットをひっくり返すと、
 
IMGP8321
 
何頭か幼虫がいました。とりあえずは産んでくれたようでホッとしました。
 
 
IMGP8331
 
マットを探ってみると、複数頭見つかりました。
しかし数的には多くはなく、合計で9頭でした。
 
 
<産卵結果>
幼虫9頭
 
 
昨年は国産アオカナブンと国産クロカナブンの産卵セットを組み、どちらも成功していましたので、今年は国産カナブンの産卵に初挑戦しました。
 
産卵セットの管理温度を少し低めの20℃で組んでみました。
産卵結果は上記に書いた通り9頭という結果となりました。
 
 
IMGP8323
 
幼虫を手のひらに乗せてみました。
まだ小さいですね、令数は2令といったところでしょうか。
 
 
 
IMGP8327
 
茶色い細かく長い体毛が沢山生えています。
頭はクワガタやカブトムシに比べると小さいですね。
色合いは薄い茶色といった感じでしょうか。
 
 
ところで皆さん、知っていました?国産カナブンの幼虫は前進する際は背中で移動するんです。既にご存知の方も多いとは思いますが、初めて見られる方達のためにちょっと動画を撮影してみました。
 

 どうでしょうか?とても興味深いですよね~。
私も初めて見た時には、凄く驚いた記憶があります。
 
 
如何でしたでしょうか?
今回初めて国産カナブンの産卵に挑戦してみましたが、なかなか思うようには結果が出ませんでした。
 
野外ではかなりの数のカナブンを見かけるので、きっと爆産タイプなのだろうと思ていましたが、やはり甘くはないですね。
次回セットを組む時は、管理温度や使用マット、マットの水分量等々、組み方を変えて複数セット組んでみたいと思っています。
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