先日、過去記事に「たかぴーさん」より以下の様なレスがありました。

こんにちは。
ムナコブクワガタの幼虫を初令で購入。
孵化日は不明ですが購入から5ヶ月で♀が蛹に。
残りの雌雄は蛹化する気配なし。
温度はいま16~18度。
押し入れにて飼育。
温度管理も特になし。
人が暖房つければそれで暖かくなる部屋と言うだけです。
羽化ずれしてるので、先の♀が成熟しきる前に早く蛹化してほしいものです。
いい方法ありますか?

 

こんにちは、たかぴーさん。飼育日記担当のShihoです。よろしくお願い致します。

ご質問は羽化ズレの件ですね。
羽化ズレ・・・確かに同じ血統兄弟内で累代飼育を考えている場合、ほとんどと言っていいほど♀が早く羽化し、♂が間に合わなくなるといったことが起きる事が多いので、同兄弟内での累代飼育を考える場合は結構深刻な問題の一つだと言えます。

兄弟の内、♀が早く羽化するのは自然の流れ的には仕方がない事なので、後はどうやって♂を少しでも早く♀の羽化に近づけさせるかですが、私が考えるには管理温度を少し上げて(常時25℃位)幼虫の成熟を早める方法が一番良いのではないかと考えます。

たかぴーさんは常温管理をされているらしいので、この温度帯をキープさせるには少し難しいかもしれませんが、簡易温室などを作ってみる等をされて対応してみては如何でしょうか?

あまりたいしたアドバイスを差し上げられず、大変申し訳ございません。
飼育環境の問題などは、なかなか難しい問題だとは思いますが、何とか早く♂の羽化が早まる事をお祈り申しげます。

 

 

今回久々にムナコブクワガタのお話が出てきましたので、ここでムナコブクワガタの飼育方法についてご紹介して見たいと思います。

 
 
  ムナコブクワガタ1
【参考画像:ムナコブクワガタ♂個体】

 

ムナコブクワガタ♀1 
【参考画像:ムナコブクワガタ♀個体】

 

【飼育種】
和名:ムナコブクワガタ
学名:Rhyssonotus nebulosus

産地:オーストラリア

 

これクワガタなのか?と思わせるような模様が独特の特徴があるムナコブクワガタ。体が湿っているときは真っ黒ですが、乾いてくると上記の画像のように独特の素晴らしく美しい風貌に変貌します。 小型種ながらとても奇怪かつ可愛いクワガタです。 

 

【幼虫飼育】

まずは幼虫飼育についてご紹介して見たいと思います。

以下が私がムナコブクワガタを飼育する際のお勧め方法です。

 

【お勧めのエサ】
くわマット、完熟マット

【使用している容器】
500cc程度のブロー容器、300cc程度のプリンカップ

【えさ交換回数】
交換1回程度(マット劣化時などは例外)

【設定管理温度】
20~23℃前後

【羽化までにかかる大体の時間】
合計7~10ヶ月程度

 

飼育はとても容易な種だと言えます。幼虫飼育はマット、菌糸どちらでもOKですが、お勧めするのはマット飼育の方です。

管理温度については以前25℃管理で飼育したとき、蛹化の段階で結構落ちる個体がありましたので、少し温度を低め(20℃前後)に設定して管理したところ、蛹不全も羽化不全も少なくなってくれましたので、私的には 少し低温気味での飼育がお勧めです。

 

【産卵方法】

次に産卵方法についてご紹介してみたいと思います。

この種は産卵もとても容易な種だと感じます。
以下が私がムナコブクワガタを産卵させる際のお勧めの産卵方法です。

 

【産卵に使用する親虫】
♂♀共に熟成している個体

【産卵に使用するお勧めマット】
完熟マット、くわマット、黒土マット

【産卵に使用する材】
直径8~10cm程度の柔らかめのクヌギ、ナラ材

【産卵に使用するお勧めケース】
クリーンケースS~M

【産卵セット期間】
セット開始後、約2ヶ月

【産卵管理温度】
25℃前後

【水分量(湿度)】 
多からず少なからず
感覚としては手でギュッと握った時土団子が出き、それを手のひらで転がした際に形が崩れない程度の水分量

 

 

【産卵セットの組み方】

 

①マットのみセット
matsanranset

 

 

②マット+材
zaisanranset

 

産卵セットの組み方については上記図でご紹介したように2種類の組み方をお勧めします。

材を使用するときは柔らかめの材が望ましいです。ちなみに私の場合はもっぱら①のマットのみで産卵させます。

産卵は結構多産で、多い時は昔ならば50頭以上幼虫が取れる時もありましたが、今はもう野外個体が入ってこないため血の入れ替えがなかなか難しくなってきているので、産卵数も段々と減少気味の傾向があると思います。

 

如何でしたでしょうか?風変わりなとても可愛いムナコブクワガタ。その美しい模様はとても素晴らしいです。皆さんも入手できる機会がございましたら是非挑戦してみて下さいませ。

 

※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

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