
前々回の日記で「露天掘り(ろてんぼり)」とはどういうものなのか?
というお客様のご質問に対して実際の露天掘り画像をご覧頂きました。
では今回は、その露天掘りのやり方について手順を追ってご紹介してみたいと思います。
【露天掘りのやり方】
まずは、露天掘りを決行するに至った容器の管理状況についてご紹介。
1500㏄程のブロー容器に、ヘラクレス♀幼虫をきのこマットを入れて管理していました。
マットも少々劣化してきたようなので、そろそろ交換時期かと思っていた際に側面に窓のようなものが出来ているのを発見!
底面から確認してもお分かりにように完全に蛹室。
既に蛹化も完了している状態に見えました。
マット劣化も進んでいたので気になり露天掘りを決行することにし、内部の様子を確認することに。
【手順】
容器の蓋を開け、ケース側面と底面から見える蛹室の位置より蛹室の場所を特定します。
次に少しづつスプーンのようなもので、削っていきます。
あまり力を入れてやってしまうと、中は空洞になっているので蛹を傷つけてしまう場合がありまうので慎重に行います。
すると、蛹室の上部が開き、蛹の一部が見えました。
全体を確かめるために上部分の方だけマットを剥がします。
この時、あくまでも上部分だけを剥がして下さい。
側面まで崩してしまうと、羽化する際に蛹室横の引っ掛かりが無くなるため、起き上がりにくくなる場合があります。
そうなると蛹室の機能が損なわれ、人工蛹室に移動させなければならない場合も起こる可能性も出てきますのでご注意を!
蛹自体を上部よりそっと取り出してチェックしました。
マット劣化の影響もなく、見た目良い感じの蛹だと思います。
実際、この後このヘラクレス♀は無事に完品で羽化してくれました^^
本来は生体自体が作り出す蛹室形状が一番なので、そのまま触らずにしておくのが一番良いですが、止むおえない場合は露天掘りを決行せざるおえない状況もあります。
その際、露天掘りにもメリット、デメリットがあると考えます。
【メリットの一例】
・入れているマットや菌糸の状態が、水分過多や劣化等で蛹室内の湿度が高すぎる場合に露天掘りをすると湿気を逃がす事が出来ます。
・形成した蛹室の形状が悪く、このままでは蛹化時もしくは羽化時に不全を起こしてしまうのではと思われる場合、露天掘りにする事によって蛹室の様子をチェックできます。最悪の場合は人工蛹室に移行させる。
【デメリットの一例】
・蛹室内の乾燥
・露天掘りした蛹室内にマット破片などが落ちてしまう。
特に乾燥については蛹室がむき出しになっているので気をつけます。蛹といえど水分は必要ですので・・。
後は周りのマットなどが露天掘りした蛹室内に落ちて来ていないか・・。このようなチェックも行います。
破片があると、蛹化時や羽化時の柔らかい身体に当たってしまい、その部分がシワやディンプルなどを引き起こす可能性がある場合があります。
そのまま蛹室内に戻す時には、崩れたマットの破片がある場合には取り除き、水分等が溜まっている場合にはテッシュペーパー等で吸い取るなどをして蛹室内を綺麗にしてからもどしてやると良いと思います。
また、マットがコバエの幼虫などによって劣化している場合は、マットはどんどん劣化していきますので蛹室周りのマットが劣化していくようであれば、思い切って人工蛹室への移動をお勧め致します。
如何でしたでしょうか?
上記が私が行っている露天掘りのやり方、そして気を付けている注意事項です。
上記でも書きましたが、本来は生体が自ら作り上げる蛹室が一番良いのでそのままにしておくのがベストなのですが、何だかの理由でチェックしておきたい時にはこのように行っております。
あくまで私個人の考え方ややり方ですので、ご参考程度に読んで頂ければ幸いです。
※ 今回ご紹介した考え方ややり方はあくまで私:Shiho個人の考え方によるものです。人それぞれやり方も考え方も違うと思いますので、あくまでご参考程度に読んで頂ければ幸いです。ご了承下さいませm(_ _)m ※
使用したアイテム

昨日、山に散策に行って来ました。
今シーズン 5月~11月と約半年に渡り山に通っていた慣例はそう簡単には抜けきれないもので、先月採集納めをしたばかりだというに山の様子が気になっていました。
今回はその山散策のご紹介です。
【12/4の山散策】
山へ行く途中、
綺麗な紅葉がまだ残っていました。
とっても綺麗ですね~!
癒されます!
いつもの採集ポイントに到着してみると、
こちらは細いクヌギの木。
まだかろうじて葉が残っているものの、何とも寂しいお姿になっております。
木を蹴っても・・・当然のように反応なし・・
夏にはクワガタがよく入っていたウロも・・
何も見つかりません・・・。
まぁこの時季、クワガタがいることの方が珍しいんですが、やはり採集人の慣例なのか、木を見つけると、ついついクワガタを探し求めてしまいます💦
この時季は寒いのもありますが、山の空気が澄んでいてとても気持ちが良いです。
ふと地面を見てみると、
まだ実が入っている栗を見つけました。
もうこの時季はほとんどの栗の実はもう跡形もなく残っていないのですが、幸運にも一粒だけ残っていました。
柿の実もまだ残っていましたね~。
渋柿っぽいですが、もう既に完熟しているので甘くなっていることでしょう。
熟した柿はカラス達の大好物なので、じきに無くなることでしょう。。
こちらはフユイチゴ。
名前の通り冬に熟する野イチゴの一種で、こちらは今が旬らしいです。
少し食させて頂きましたが、甘酸っぱくてなかなか美味しかったです^^
このような感じで冬の山を散策させて頂きました。
クワガタはおろか、他の昆虫達の姿もほとんど見かけることが出来ませんでしたが、山のマイナスイオンに触れて心も身体もリフレッシュさせて頂きました。
山の神様ありがとうございました^^
またよろしくお願い致します m(_ _)m
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。
また外国産や離島産等のその土地にいないクワガタカブトムシの放虫は厳禁です!
もともとその土地に根付いて生息している昆虫達の生態系を壊す原因になりかねませんので、意図的な放虫は止めるよう心がけましょう。
使用したアイテム

最近、飼育についての質問が多いですね。
それだけクワカブ飼育に熱中なさっている方々が多いということで嬉しい限りです^^
さて、今回もお客様からの質問にありました。
「露天掘りってなんですか?」
「露天掘り」・・・。
私達にとっては聞きなれた言葉ですが、初心者の方などには確かに聞きなれない言葉かもしれないですね。
露天掘りとは、簡単に説明すると、クワガタやカブトが成虫、蛹もしくは前蛹状態になり、まだ蛹室内部にいる時に、蛹室の上面のマットや菌糸等の一部を壊し、上から見えるように露出させることを言い表します。。
言葉で言うとちょっとピンと来ないかもしれませんので、まずは実際の露天掘りの様子をご紹介すると、
【マルスゾウカブト♀蛹の露天掘り状態】
【ヘラクレス♂成虫時点での露天掘り状態】
【オオクワガタ♂成虫時点での露天掘り状態】
このように個体の上面を露出させることを露天掘りと言います。
自然界では虫は一番良い条件の環境に自ら移動して、蛹化や羽化を行う事ができますが、 人間のブリード下においてはその管理条件の下羽化を行わないといけません。
それがたとえ粗悪な環境下においてもその場所で成虫にならなければなりません。
その場合、状況によっては手助けしてあげないと蛹化不全&羽化不全を起こす場合があるのですが、露天掘りにする事により環境を改善したり、蛹室の状態をチェックしやすくしたり出来ます。
上記のように生体を露出させ状態をチェックする露天掘り。
もちろんこの露天掘りにもメリット、デメリットは少なからずあります。
次回の日記では、この事も踏まえて露天掘りの実際の手順をご紹介してみたいと思います。
※ 今回ご紹介した考え方ややり方はあくまで私:Shiho個人の考え方によるものです。人それぞれやり方も考え方も違うと思いますので、あくまでご参考程度に読んで頂ければ幸いです。ご了承下さいませm(_ _)m ※
使用したアイテム

先日、お客様から以下のような質問を受けました。
「マットのみで産卵セットを組んだ♀がマットに潜りっぱなしで、産卵している気配がない(ケース側面や底面に卵が見えてこない)。上に上がってゼリーを食べる気配もない」
意外と良く聞かれる質問ですので、今回はこの事を題材にしてちょっと私の考え方をご紹介してみたいと思います。
産卵セット組んだ♀がなぜ潜りっぱなしで、産卵の兆候が見えないのか??
【※全く産卵の気配がないように見えるケース例】
あくまで私個人が考えていることですが、【良い兆候】と【悪い兆候】、大きく分けて2パターンで捉えています。
【良い兆候】
・産卵の場所を探している、もしくは産卵している為潜りっぱなしになっている。
【悪い兆候】
・産卵設定温度が合わない為(高い、低い)、潜って活動を休止している。
・産卵セット環境(温度、湿度、使用しているマット)がその♀に合わない。
・まだその♀の熟成が十分ではない為産卵する気がない。
・交尾が上手く成立していない。
・材に産む種の為、マットでは産まない。
・越冬する種の場合、すでに越冬体勢に入ってしまっている。
あくまで私の考え方ですが、上記のように捉えております。
産卵セットに大事なのは、♀の状態も勿論ですが、環境も同じくらいとても大事だと考えます。
・親♂♀がきちんと熟成している。
・きちんと交尾が成立している。
・親♂♀の繁殖能力がきちんとある。
・産卵環境(設定温度、湿度、マットや材等のセッティング内容)がきちんと合っている。
上記のことが全て揃って初めて産卵する傾向が強まると考えます。
管理温度もかなり重要です。
日本は四季がありますので気温の変化が激しいです。
外国産のものを産卵させようと思うならば、その生息地に合った設定温度を調整してあげる必要があります。
セッティング環境。
管理温度、湿度は勿論ですが、マットや材の種類によっては産まない可能性もあると考えます。
お店で購入する際は、その種について実績があるマットや材を選ぶようにしましょう。
また♀のコンディションも重要です。
熟成が十分であること、親となる♂♀が健康であること(繁殖能力があること)などです。
繁殖能力があるかないかは外見上では判断は出来ませんが・・・。
【テルシテスヒメゾウカブトの♂♀交尾】
※正常のように見えても外見上からは繁殖能力の有無は分からない※
また越冬する種(オオクワ、コクワ、スジクワ等)を寒い時期に産卵させようとする場合、状況によっては既に越冬体勢に入ってしまっていて、産卵のスイッチがなかなか入らないこともあります。
一度越冬のスイッチが入ると、温度設定を高めにしても、なかなか産卵スイッチを入れてくれにくく諦めざるおえないこともよくあります。
その場合は、その時はもう無理をせず、しばらく時期を置き、暖かくなってから産卵セットを組みなおするとよいと思います。
そして、セットを組んだ♀が必ずしも産卵するとは限りません。
私も産まなかった♀は何十頭、何百頭と見てきました。
そういう♀に当たると不運というしかありませんが、実際には結構な確率で存在するのも事実です。
如何でしたでしょうか?
あくまでも私個人:Shihoが経験してきた上での考え方ややり方ですので、他のご意見も色々とあるかとは思います。
ご参考程度に読んでいただければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
使用したアイテム

日記のコメント欄に、「きょうすけさん」より以下のような質問を頂きました。
はじめまして。
この季節でも山にはいればクワガタ見つけることがをできるのですね。
今年春からクワガタ飼育に挑戦しております。
今まではカブトムシだけでしたが、昆虫くじ?を孫がひいて
オオクワガタ・ノコギリ・ギラファ・ニジイロとヒメフローレンスの
5匹を持ち帰りました。
そこでいきなりなのですが教えて頂きたいことがあります。
9月ごろにオオクワガタとノコギリクワガタが成虫になりました。
(今の時期でもエサを与えた方がよいのか?土の中ばかりで上にあがってこないためどうしたらよいのかわかりません。)
残りはまだまだ幼虫です。
その幼虫の1匹はフローレンスカブトムシで土の上をずーっと動き回り
何度も土に入れてあげるのですが、すぐに出てきます。
土のせいかと思い新しい土にしてのですが、同じです。
色と動き方からして蛹の前かな?と思うのですが
そのまま土の上で蛹になるのをまってから人口蛹部屋に移した方が
よいのでしょうか?
それとも今時点で人口蛹部屋を作って入れてあげるのがよいのでしょうか?
でも蛹になる前じゃなかったら…
また、人口蛹は市販の物がよいのでしょうか?
それともその土で作ってあげる方がいのでしょうか?
わからないことばかりで悩んでおります。
もしよろしければお答えお願いします。
よろしくお願い致します。
回答が長文になりそうでしたので、今回は日記内での回答として取り上げてみたいと思います。
きょうすけさん
初めまして、レスありがとうございます。
ご質問の件ですが、
9月に羽化したばかりのオオクワとノコギリですが、ノコギリの場合は成虫になってからの休眠期間が長いため、おそらく来年の春~夏位まではずっと活動はしないと思います。
自然界のノコギリも来年の夏に出てくる個体はもう今既に羽化して土の中でじっとしているんです。
オオクワの場合は、後食前か、もしかすると越冬体勢に入っていのかもしれません。
オオクワの場合、羽化して約2~3か月位(管理温度による)で、後食開始してくれることが多いですが、温度管理をしないと今の時季は越冬体勢に入ってしまいます。
越冬に入ってしまった場合、起きてくるのはおそらく来年の春~夏頃だと思われます。
でも、今の状況は悪い事ではないので、オオクワもノコギリも自分からマット上に出てくるまでそのままにしてあげておいても大丈夫ではないかと思います。それからゼリーを与えるようにすれば良いかと思います。
次に、フローレンシス幼虫の件についてですが、マットに潜らない理由はいくつかあります。
・酸欠の為苦しくて上にあがってしまっている。
・蛹化したいがマットの水分、もしくは深さが足りず仕方なく上で蛹化しようとしている。
・幼虫自体に異変がある。
・管理環境がその幼虫に合わない
上記のこと等が考えられます。
幼虫自体に異変がある場合は、対策はほぼ皆無ですが、酸欠の場合は通気確保を。
蛹化したいが、マットの水分が足りない場合はマットの水分調整をしてあげると良いです。
マットの水分量が少ないと綺麗な蛹室を作りにくくなってしまいます。作れないと結果上に上がって来てしまいます。
また、フローレスヒメカブトはヒメカブト種の為、国産カブトと同様に縦に蛹室を作る傾向が強いです。
上記画像は国産カブトムシの蛹ですが、フローレンシスも同様に縦に蛹室を作る傾向が強いです。
その為 蛹化する際、マットの深さが足りない場合は仕方なく上に出て来て蛹になろうとする傾向があります。
上記画像はマット内で蛹化出来ずに上に上がって来てしまった国産カブトの幼虫達です。
この場合は深さ、水分量共に足りていませんでした。
上部で蛹になった場合、蛹化不全や、後に羽化不全を起こしかねないので、まだ幼虫が動くならばマットの深さを調整してあげると良いと思います。
フローレンシスならば大体20㎝位の深さがあれば良いかと思われます。
私は以下のようなボトルにマットを肩口位まで多めに入れて羽化させていました。
もし既にマット上で前蛹化、もしくは蛹化している場合は、人工蛹室に移してあげればよいかと思います。
ただ移すのはあくまでも前蛹、もしくは蛹になってからです。それ前に人工蛹室に移しても幼虫自体がまだ動けるために蛹室を壊してしまう可能性が大です。
人工蛹室については自作でも市販品でもどちらでも構わないと思います。
フローレンシスは縦に蛹室を作るため、通常のヘラクレス用のような横置きの蛹室ではなく、縦置きの蛹室を作る必要があると考えます。
国産カブトムシと同様のやり方です。
市販品では縦長の人工蛹室を販売しているのはあまり見かけたことがないので、自作する方が無難かもしれません。
以上、あくまで私:Shiho個人が考えうる回答となります。
考え方ややり方は人ぞれぞれですので、あくまでもご参考程度に読んで頂ければ幸いです。
コメントありがとうございました。
飼育日記担当:Shiho
※ 今回ご紹介したやり方や考え方はあくまでShiho個人によるものであり、それを押し付けるものでは御座いません。考え方、やり方は人ぞれぞれですので、あくまでもご参考程度に読んで頂ければ幸いです。ご了承下さいますようお願い申し上げますm(_ _)m ※
使用したアイテム

11月下旬。
朝の寒さが一段と身に染みる季節になってきました。
そんな中、懲りずに山へ散策へ行って来ました。
その様子をご紹介します。
【11/21の採集】
この時季ならではの花、セイタカアワダチソウ。
次第に色あせてゆく緑の山に鮮やかに咲いてました
山へ到着。
しかし、予想通り・・・
なかなかクワガタの姿を見つけれません。
すると、
樹皮裏があるクヌギを見つけました。
樹皮裏の周りも樹液がまだしっとりと染み込んでいるいい感じです。
その中を探してみると、
おお、コクワガタ♂が入っていました!!
この時季のクワガタは何だか特別な感じがします。
とりあえずボウズは免れました。
最初の一頭を発見するまでに既に一時間が経過してしまいました。
しかし・・・・
その後は見つけることは出来ません・・・。
しばらく探していると、落ち葉の下にノコギリクワガタ♂の大アゴを発見!!
おおおっつ!!来たっつ!!
しかもノコギリ大歯!!!
Σ(゚Д゚)///
久しぶりのノコギリの姿に興奮して、画像を撮るのも忘れて一目散に手に取ってみると、
・・・・・・
死骸の頭部のみでした・・・。
くぅ~・・残念っ・・・(( ノД`)シクシク…
う~ん、さすがに今季はもうこれが限界のようです。
区切りをつけるために、いつもの恒例行事。
清酒を山の大地に捧げて、今シーズン、楽しませて頂いたお礼を山の神様に申し上げることにしました。
「今シーズンもありがとうございました!また来年もどうぞよろしくお願い申し上げます!m(_ _)m」
と、挨拶をさせて頂きました。
挨拶も終わり、引き上げようと車を流していたら、今年の3月にコクワガタが数頭ですが、越冬していた場所を通り過ぎようとしました。
「もし、すでに越冬体勢に入っていたら、この場所にまたいるかも?」
と思い、倒木をチェックしてみることにしました。
すると、
おおお~っ、いたっ!!
やっぱりここにいました!!
コクワガタの♂と♀です。
予想通り越冬体勢に入っているようでした。
他にも探せばまだいそうでしたが、起こしてしまうのは可愛そうなので、この個体達だけ撮影だけさせて頂き、そっと戻しておきました。
最後の最後で粋な出会いを頂きました。
山の神様、ありがとうございます!^^
また来年暖かくなってから出会いたいですね。
とこんな感じで、今季の採集はとりあえずの採集納めとさせて頂きました。
今年も沢山の出逢いがありました。
人生初の野外個体での雌雄同体(モザイク)ミヤマクワガタとの出逢いや、超特大ミヤマ77mmUPを2頭も出逢えることが出来ました。
とっても楽しい2019シーズンでした^^
あつかましくも、また来季も楽しませて頂きたいと思っております。
山や昆虫の神様、ありがとうございました!!
m(_ _)m
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。
また外国産や離島産等のその土地にいないクワガタカブトムシの放虫は厳禁です!
もともとその土地に根付いて生息している昆虫達の生態系を壊す原因になりかねませんので、意図的な放虫は止めるよう心がけましょう。
使用したアイテム

先週、11/14の採集中に菌に巻かれ死亡していたクワガタを見つけました。
【2019/11/14:宮崎県の野外にて撮影】
その時の菌を詳しく調べたわけではないので、確実的な菌の名称は分かりませんが、見た目には【ボーベリア菌】に見えました。
今回の日記ではその【ボーベリア菌】について少しですが私の知っている範囲で簡単にご紹介してみたいと思います。
【ボーベリア菌】
昆虫病原糸状菌という菌の仲間で、昆虫の身体で菌を増殖させ弱らせて死亡させてしまうというやっかいな菌です。
ボーベリア菌は毒性の強い菌で、飼育している生体にボーベリア菌が媒介してしまった場合、近くにいる他の生体達、特に弱っているような個体などに次々に感染してしまう恐れもあります。
菌が空気中を漂い、感染してしまうと聞いたことがあります。
かくいう私も10年程前に一度ボーベリア菌が原因で、飼育していた生体が大量死した経験があります。
もし飼育ケースの中にボーベリア菌により感染して死亡してしまった個体を見つけたら、そのまま放置しないですぐに廃棄することをお勧めします。
その際、死骸は勿論のこと、入れいた容器は良く洗い、出来れば消毒し、また中に入っていたマットやゼリーはまだ使えそうであっても廃棄することをお勧め致します。
そして死骸や使用済みマットを入れた袋など、菌が浮遊しないようにきっちりと密閉しておくか、別の場所に隔離しておくことをお勧め致します。
またその死骸を手で触った場合、他の生体に触れる前にしっかりと手洗いをすることをお勧めします。
また菌は空気中を浮遊しますので、空気中に向けて除菌アルコールなどをスプレーしてみるのも良いかもしれません。
どこかで聞いた話ですが、ボーベリア菌はアルコールに弱いと聞いたことがあるような気がします。
以上が私個人が考えうるボーベリア菌が出てしまった時のにしている処方方法をご紹介してみました。
※あくまで私個人の考え方や対策、対処方法なので、もっと他に専門的にも良い対処方法があるかとは思います。
ご参考程度に読んでいただければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
使用したアイテム

11月も中旬に入りました。
ここ最近は朝の気温がかなり低く、宮崎でも山間部によっては10℃を下回る地域もあるそうです。
そんな中ですが、採集行って来ました。
今回はその時の様子をご紹介したいと思います。
【11/14の採集】
ポイントに到着し、探し始めましたが、なかなか見つかりません。
ようやく最初に見つけたのは、
樹液だまりにいたネブトクワガタ♂でした。
樹液まみれのネブトクワガタ♂
体長は♂25mmあるかないか位ですが、立派な大歯型個体です!
格好良いですね~^^
こちらの樹皮裏には、
スジクワガタ♂30mm前半程
大歯型のスジクワガタ♂が入っていました。
この時季のものとは思えないほど綺麗な個体でした。
その後は鳴かず飛ばず・・・。
なかなか見つかりません。。
しばらくして、木の隙間に黒い影を発見!
んっ!?これは!??
コクワガタのようですが、既に死亡しており菌に巻かれています。
この菌は・・ボーベリア菌でしょうか?
そんな感じに見えましたので、敢えて触らずにおきました。
ボーベリア菌には苦い想い出があります。
この菌については後日また改めて取り上げてみたいと思います。
またしばらく時間が経過して、
やっと見つけました。
コクワガタ♀でした。
コクワガタは越冬し来年も活動する種ですので、今からはもう産卵には行かず、越冬する前にエサで身体を満たしているのでしょうか?
このような感じで採集を楽しませて頂きました。
今回は、
・コクワガタ
・スジクワガタ
・ネブトクワガタ
の3種、3頭。
何と一気に5頭以下になってしまいました(泣
いつも最後まで見かけるコクワガタの♂をこの日は見かけかなったのが残念でした。
今季もいよいよ採集納めが近いようです😢
※この方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。
また外国産や離島産等のその土地にいないクワガタカブトムシの放虫は厳禁です!
もともとその土地に根付いて生息している昆虫達の生態系を壊す原因になりかねませんので、意図的な放虫は止めるよう心がけましょう。
使用したアイテム
ここ最近の日記で「クワカブの冬場の管理方法」について「発泡スチロールを使用した簡易温室」「メタルラックを使用した簡易温室」等をご紹介して来ました。
これらは冬場の温度管理対策として、どちらも温源(熱を発する機器)を使用した簡易温室でした。
今回の日記では、そういったものを利用せず、もっと容易に冬場の管理が出来ないかを考えてみたいと思います。
※これはあくまで私、Shihoが考えうる方法をご紹介するもので、他にも様々な対策案があると思います。ご参考程度に見てもらえれば幸いです。またこの記事は過去にもご紹介したことがあります。一部重複しますことをご了承下さいませ※
冬場は当たり前ですが、気温が下がります。
気温が下がる中、温源を使用するエアコン管理や、簡易温室を利用せずに何とか乗りきる方法はないのでしょうか?
あくまで私が考えつく参考例(画像がなくてスミマセン)にはなりますが、いくつか具体例を挙げてみたいと思います。
【日中、日が当たる部屋の影になる場所に置く】
日中に日差しが入り、部屋全体が比較的暖かくなる場所に置くということ。
但し日光を直接当ててはダメです。
あくまで影の場所において下さい。
一度温度計を置いてその部屋がどれ位の温度になるか計ってみるのも良いでしょう。
【発泡スチロール箱やダンボール箱に入れて管理する】
管理する時、棚の上等でそのまま管理するのではなく、ダンボール箱や発泡スチロール箱に入れて管理するやり方です。
外からの見栄えは悪くなりますが、ダンボールや発泡スチロールは保温性があります。入れた周りの隙間などに新聞紙や綿などを入れても良いと思います。
【土やマットに埋めて管理してみる】
衣装ケースなどに菌糸ビンやケースに入った成虫などを入れ、その周りをマットや土、腐葉土などでフタの部分まで埋めるという方法です。
ここでのポイントは地面となるマットなどは固く敷き詰めないで、軽くフンワリと敷くのがポイントです。空気が含めばより保温性が高まると思いますので・・・。
【プチプチやアルミマットなどのクッション材等をケースや菌糸ビン等に巻く】
菌糸ビンや飼育ケース等に、プチプチやアルミマット(薄いやつ)などのクッション材等を巻いて管理する方法です。
寒さが直接当たらないように防護するといったやり方です。
衣装ケースなどに一緒にまとめて入れ、その周りを全体的に巻いても良いかとは思います。
【水を張った水槽や衣装ケースなどに入れる方法(温源利用する手もあり)】
夏場にはよく聞く方法です。
水を張った水槽や衣装ケースに上面が出るようにして水の中に入れます。
ただしこの方法は冬場はかなり水も冷たくなると思いますので、自然的な方法からは外れますが、熱帯魚の温度を保つ熱源を入れてやると良いかと思います。
これにより水が温められて適温になるかと・・。
サーモまでつなげれば、よりベストだと思います。
先日紹介した簡易温室が空気を暖めるバージョンならば、こちらは水を温めて利用するバージョンといった感じでしょうか・・・。
如何でしたでしょうか?
正直、温源を使用した対策には及ばないとは思いますが、何もしないよりは少しは効果があると思います。
勿論他にも色々とやり方は沢山あると思います。
今回は実際の画像がなく、文面だけではわかりづらかったかもしれませんがご参考にして頂ければ幸いです。
皆さんも色々と工夫をしてこの冬を乗り越えましょう。(^^)
※管理のやり方には色々な方法があると思います。今回紹介したのははあくまでも私Shihoの考え方による管理方法についてのやり方&見解です。 あくまでご参考程度に見て頂けますと幸いです。
使用したアイテム

少し前の日記で、「Shiho自作の発泡スチロールで作る簡易温室」の作成方法をご紹介しました。
今回は発泡スチロールの大きさじゃ容量が足りないという方達の為に、ちょっとワンランク上の「メタルラックを使用した簡易温室」の紹介をしてみたいと思います。
※あらかじめ御了承を得たいのですが、この記事は秋口になると毎年紹介しております。それゆえに何度もお目にかかられた方も多いと思います。
ですが、今年から始められたクワカブ初心者の皆様や当日記を初めて御覧になられている方達の為に少しでもお役に立ちたいと思い、しつこいながらも今年も紹介させて頂きたいと思います。
一部追記事項もありますが、大体の内容は例年と同じ重複しております。御理解&御了承の程よろしくお願い致します。
ではご紹介していきましょう。
出来上がった全体図からご紹介すると、
このような感じで作成しました。
この温室を作成するのに、いくら予算が必要なのかを知りたい方も沢山いらっしゃると思いますので、作成時にかかった金額をご紹介してみたいと思います。
<材料>
・メタルラック:150cm(中古)
1個 ¥2000
・フォーム(上下面&背面)
1枚 ¥800
・養生プラダン(左右側面&背面)
2枚 ¥360(@¥180)
・ビニールカバー(前面)
1m×1.8m ¥380
・プレートヒーター(中古)
1個 ¥3000
・サーモスタット(中古)
1個 ¥1000
・ファン:小型扇風機(中古)
1個 ¥300
・室内外用温度計
1個 ¥1500
総合計金額 ¥9340
※金額は購入した際(2016年当時)の価格
価格はあくまで目安です。
このような感じで温室を作成しました。
材料について一つずつ細かく紹介してみましょう。
※紹介してる材料は実物とは一部異なるものもあります。あくまでも参考画像です。ご了承下さいませ※
【メタルラック(150cmタイプ)】
メタルラック150cm程の同様のタイプです。
一番下に温度の元(ヒーター)を入れますので、それの熱がスムーズに上に上がるように棚板は隙間のあるものが良いです。その点で言えばメタルラックは適任ですね。
【フォーム】
フォーム
いわゆる住宅用の断熱材(発泡スチロール)の板です。
通常の発泡スチロールでも良いですが、住宅用のフォームはきめが細かく保温効果も強いですのでお勧めです。
この時は上面、下面、背面のみに使用しましたが、全ての面を覆ってもOKです。
【養生プラダン】
養生プラダン
薄く柔らかめの断熱素材です。
コスト削減の為に左右側面に使用。
上記のフォームと比べると同じ大きさで価格は約1/5で済むのが魅力です。
【ビニール製カバー】
柔らかめのビニール製カバー
切り込みを入れ、のれんのようにして前面のカバーとして使用しています。ほぼ透明なので中の様子がある程度見えるのも良いですね。
【プレートヒーター】
プレートヒーター
暖房管理の必需品です。
これは実際に使用しているものと同型機。
ワット数は250Wあります。
温室用に使用するヒーターとしてはとても使いやすいタイプで、このW数ならば150cmメタルラックの容量程度ならば十分に温めてくれます。とても扱いやすいです。
【サーモスタット】
温度調整の必需品、サーモスタット
中のヒーターにより温度が上がり過ぎると、設定温度を超えた時点でスイッチが切れ、設定温度からある程度温度が下回るとスイッチが自動的に入るというのがサーモスタット。
人がつきっきりでなくても自動で管理してくれるのでとても重宝します。
ちなみに上の画像のサーモスタットは約15年位前に私が使用していたもの。これを見ると当時の懐かしい記憶が蘇りますね。
【ファン:小型扇風機】
ファン(小型扇風機)です。
温室内の空気の循環に使用します。
ヒーターにより温めた空気は上に上がりますので、温室内はどうしても上部の方が温度が高くなります。
その温まった空気を循環させ、均一にするのがファン(小型扇風機)です。これを使用する事により温室内全体がほぼ均一な温度をキープ出来るでしょう。
【室内室外温度計】
室内外用温度計
長いコードのあるセンサーで温室の内部の気温を計ると同時に、外気温も計る事が出来る便利もの。
温室内が今現在何度なのか、これがあれば一目瞭然です。
ちなみに上記画像の温度計は月夜野きのこ園で販売されているものと同じです。
以上がメタルラックを使用した温室の作成でした。
如何でしたでしょうか?
ここは宮崎県という事もありまして、宮崎県の冬の気温に適した温室作成をしております。
例えば、メタルラックの全ての面をフォームで囲めば、それ以上の保温効果は望めますが、南国宮崎県という土地柄、そこまでしなくても十分に保温効果が得られると判断した上での作成方法になっております。
温室も使う場所によって様々に状況(温度)が変わってきますので、その様子を見ながらご自分なりのオリジナル温室を作成すると良いでしょう。
道具を駆使して、お安く、丈夫でかつ便利な温室を作り、冬の寒さを乗り越えましょう!
※この温室作成方法はあくまで私個人の作成方法の一例です。 人それぞれによって考え方や方法等は異なると思います。あくまで参考例として見ていただければ幸いです。
使用したアイテム
最近のコメント