
今年より飼育を始められたお客様の質問で、
「ペアリング」
って何ですか?
と聞かれました。
今回はそのことに関してご紹介してみたいと思います。
「ペアリング」
クワカブ飼育に慣れてしまった方達にとってはごく普通に聞かれる言葉ですよね。
あくまで私:Shihoが考えるクワガタ・カブトムシ等 飼育においての「ペアリング」とは、
「♂と♀のペアを意図的に交尾させること」
こういった意味合いになると考えます。
【実際のペアリング時の様子】
自然界では昆虫同士が本能によって適正時期に自ずと交尾するのがごく自然の流れですが、飼育管理下での単独飼育の場合、管理者がある程度の時期を見定めて交尾をさせてあげなければなりません。
その交尾をさせてあげる行動がペアリングです。
人間がご自身の考えで意図的に交尾させるわけですから、上手くいくこともあれば、なかなか難しい時も多々あります。
熟成のタイミングや♂♀の相性などは目に見えませんからね。
如何でしたでしょうか?
今回の日記ではペアリングとは何か?についてご紹介しました。
こんな用語が分からない・・・。
等の皆様のお力に少しでもアドバイスになれば幸いです^^
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私:Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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今回もお客様からの質問があった件についてご紹介してみたいと思います。
つい先日のお客様との電話での会話の中で、
「令数って何なのですか?」
という質問がありました。
クワガタムシやカブトムシの幼虫を飼育している際に、よく幼虫の「令数(れいすう)」という言葉を耳にすることがあると思います。
実はこの質問はよくあります。
実際過去日記記事でも取り上げたこともありますが、初めてクワカブ飼育をする方にとっては意味的にも分からない方も多いと思います。
今日はこの幼虫の令数についてShiho的見解ではございますが、今一度ご紹介して見たいと思います。
※この記事内容は過去の飼育日記でもご紹介しております。初めて飼育されている方達もいらっしゃいますので改めてご紹介させて頂きました(一部訂正&追加分あり)。ご了承下さいませ※
令数(れいすう)
クワガタやカブトムシ等の幼虫を飼育する際に良く聞かれる言葉です。
クワガタやカブトムシの幼虫は、卵から孵化した後初めて幼虫になるわけですが、この幼虫の期間が3段階に分けられます。
幼虫は脱皮を繰り返し、その都度次の段階に入っていきます。
【クワガタ、カブトムシ成長の流れ】
卵→1令幼虫→2令幼虫→3令幼虫→蛹→成虫
【1令幼虫(初令幼虫)】
卵から孵化したての幼虫を1令幼虫、もしくは初令幼虫とも呼びます。
孵化したての幼虫はとても小さくほんの数ミリしかありません。
人間でいうならば赤ちゃんの段階です。扱いは慎重にしましょう。
【2令幼虫】
1令幼虫から最初の脱皮を行い、次のステージに上がった幼虫のことを言います。
この時期からエサを良く食べるようになります。良質のエサを豊富に与えましょう。
【3令幼虫(終令幼虫)】
2令幼虫から脱皮を行い次のステージに上がった幼虫のことを言います。
クワガタ、カブトムシの場合、脱皮するのは2回(2令、3令のステージに上がる時)です。
3令幼虫は令数で言えば最後の段階の幼虫ですので、それを取って終令幼虫という呼び方をする事もあります。
1令時、2令時より期間的にも最も長い間継続するのが3令幼虫です。来るべき蛹化~羽化に向かって最終的に身体を作っている大事な時期ですので、エサをしっかりと与えてストレスを与えない管理を心がけましょう。
【1~3令幼虫の外見上の違い】
1令幼虫と2令幼虫、そして3令幼虫の外見上の違いですが、まず脱皮直後から頭の幅が全然違ってきます。
頭の幅、「頭幅(とうはば)」という言葉を私たちはよく使っています。
【頭幅比較:右から、1令幼虫、2令幼虫、3令幼虫】
上記画像をご覧下さいませ。頭幅(頭の幅)の大きさが令数によって全く異なるのがお分かりいただけますでしょうか?
この頭幅はその令数が次のステージに上がるまで変わることがありません。
つまり脱皮直後の頭幅がそのままその令数時の頭幅ということになります。
勿論身体は(胴回りや長さ)は時間とともにエサを食し成長していきます。
【1令幼虫と3令幼虫の身体の大きさの比較画像】
上記画像のように1令幼虫と3令幼虫ではこんなにも差が出てしまう場合があります。
つまり頭幅は令数の最初の段階(脱皮直後)で決まりますが、体の大きさはそれ以降の成長具合によって決まるといった感じです。
どのステージでもしっかりとエサを与えてきちんと管理することによって、より大型の3令幼虫(終令幼虫)になり、それが大型の蛹~成虫につながっていきます。
如何でしたでしょうか?
上記がクワガタ、カブトムシの幼虫時の令数という意味とその時の詳細です。
こうやって段階を踏まえて大きくなる姿を見て行くのは飼育者にとってはとても楽しいものですよね。と同時に自然界の神秘的なものさえ感じさせられます。まさにクワガタ、カブトムシ飼育の醍醐味の一つですね。
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私:Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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今回の日記は【未公開個体シリーズ】。
ご紹介するのは、
「トカラノコギリクワガタ」
【トカラノコギリクワガタ 悪石島産♂70.5mm】
【種類】
和名:トカラノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus dossomilis elegans
産地:日本国悪石島産
累代:CB
【羽化体長】
♂70.5mm
【使用したエサ】
E-1100×2本
途中交換回数1回
【設定管理温度】
約23~25℃前後
【羽化までにかかった時間】
1令投入後、約9ヶ月(合計約10ヶ月程度)
<羽化までの手順>
割り出しは幼虫状態(一令)。
↓
そのまま菌糸ビンE-1100に投入。
↓
途中(約4ヶ月後位)に、同じE-1100に交換投入。
↓
菌糸ビン内部で蛹になる
↓
羽化 ♂70.5mm
上記、この流れで育てました。
特に難しい種ではありませんが、気を付けた点と言えば、
・エサ交換
(菌糸ビンの劣化には注意しました)
・温度管理
(恒温をキープ)
この点に気を付けて飼育しました。
飼育自体はとても容易な種。
マット、菌糸ビンどちらでも飼育が可能です。
今回は菌糸ビンE-1100×2本で羽化させました。
エサ食いは旺盛ではありませんが、菌糸ビンの劣化と、蛹化時期のタイミングも考えて途中1回は交換しました。
一年たたずに70mmUPが羽化してくれたので満足しております。
日本が誇る色虫的要素を併せ持つトカラノコギリクワガタ。
赤褐色の光沢のあるボディがとても美しいですよね~^^
ただワイルドでの採集は現在では禁止されているので、ご注意下さいませ。
幸い過去の累代飼育された個体達が現在も流通されているようですので、是非一度飼育してみては如何でしょうか?
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私:Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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先日お客差様との会話の中で、
「ウロ(うろ)」って言葉を採集される方からよく聞きます。
「ウロ(うろ)」ってなんですか?
という質問がありました。
ウロ(うろ)、なるほど・・・。
何十年も採集している私にとっては当たり前の単語になっていますが、確かに初めての人にはピンと来ないかもしれませんよね。
「ウロ(うろ)」
漢字で書くと、「洞」と書きます。
呼び名は「うろ、ほら、どう 等」
洞窟(どうくつ)って言葉は良く聞きますよね。
ようは樹の洞窟。
なので「樹洞」という言い方が本当は一番適切かもしれません。
クワカブの採集家達の間では、木の洞窟状の空間(樹洞)の事を略して「ウロ(うろ、洞)」とそのまま呼んでいるようです。
【クヌギの木のウロ(洞)】
クワガタ採集において、「ウロ」の存在はとても重要です。
なぜならウロは一部のクワガタ達の住処になっており、またウロ内部からエサとなる樹液が溢れていることもあるからです。
下は過去のウロ周辺時での採集の様子の画像です。
【ハルニレのウロから頭を出しているヒラタクワガタ♂】
【ウロから染み出る樹液を舐めるミヤマクワガタ♂】
【ヤナギのウロに潜むコクワガタ♂♀】
【ウロから染み出る樹液を舐めるカブトムシ♂】
このようにウロの内部&周辺部では様々な種類のクワカブが集まります。
珍しいですが、たまにウロ内部にノコギリクワガタが入ることもあります。
ウロ周辺内部はクワカブ達が集まる場所の可能性が高いので、採集で見かけた時は是非チェックしてみては如何でしょうか?^^
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私:Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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十数年前から長年 画像の保存用に使用していた外部用ハードディスクが破損して、しばらくそのままにしていましたが、この度業者さんに修理を依頼し、見事復活しました。
改めて見返してみると、かなり膨大な数の個体の未公開の画像がありました。
このままこの画像の個体達を埋もれさせてしまうのは勿体なので、今回より少しずつでは御座いますが、この過去に飼育した個体達を【未公開個体シリーズ】という形でご紹介してみたいと思います。
ただ、今までにも紹介している個体もいますので、もしかしたら、もしかしたらですが、気付かずに重複してご紹介してしまう場合もあるかもしれませんが、その時はご勘弁&ご了承頂ければ幸いです。m(_ _)m
第1回目の最初の未公開個体は、
「モーレンカンプオオカブト」
【モーレンカンプオオカブト♂86.3mm】
【種類】
和名:モーレンカンプオオカブト
学名:Chalcosoma moellenkanpi
産地:ボルネオ
累代:WF1
【親情報】
ワイルド♀(未計測)
【羽化体長】
♂86.3mm
【使用したエサ】
きのこマット
途中交換回数3回
(Pクリアボトル1400cc移行後)
黒土マット
(※蛹化直前)
【飼育で使用した容器】
初令~2令後期:プリンカップ860cc
3令時~羽化時:Pクリアボトル1400cc
【設定管理温度】
初令~2令時:25℃前後
3令時:20~22℃前後
【羽化までにかかった時間】
1令投入後、約11ヶ月(合計12ヶ月程度)
<羽化までの手順>
割り出しは卵状態。
↓
そこから孵化させ、最初の1~2令時はプリンカップ860ccで管理。
使用したエサはきのこマット。
↓
そして3令になったところで、Pクリアボトル1400ccに移行。
↓
蛹化前直前までこのボトルでエサ交換を繰り返す。
↓
3令後期になり、蛹化間近になったら、黒土マットを飼育容器の底に少し固めに敷いて押し固める。
↓
幼虫が蛹室を作り出す。
↓
蛹になる
↓
羽化 ♂86.3mm
上記、この流れで育てました。
特に難しい種ではありませんが、気を付けた点と言えば、
・エサ交換
(エサは絶やさずに)
・温度管理
(3令以降はほんの若干低めに)
・蛹化する前に、飼育容器下部分に黒土マットを入れる
(※ 長角になりやすくする為)
この点に気を付けて飼育しました。
このモーレンカンプをはじめ、コーカサス、アトラス等のカルコソマ系は、普通にそのまま蛹化させると、角が短くなってしまう傾向が強いと言われています。
その対策方法として、蛹化前には飼育容器底面のマットを硬く詰め直すか、黒土や赤土を敷き詰めると、長角が出やすいと言われています。
今回は、敢えて弊社でも販売している黒土マットを固く敷き詰めてみましたところ、無事 長角タイプの個体が羽化してくれました。
この体高の高さとスマートなフォルムが格好良いですよね。
コーカサスやアトラスとはまた違った魅力がある虫だと思います^^
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私:Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), きのこMat(昆虫マット・発酵マット), 飼育ケース, 黒土マット(昆虫マット・発酵マット)
2019年2月18日
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寒いですね~。
さすがにここ宮崎では雪までは降りませんが、それでもここ数日は寒い日が多いですね。
ただ、先週でしたっけ?
すごく暖かい日がありましたよね??
あの日は宮崎、私がいる所では25℃を越えました。
いわゆる夏日だったんです。
この時期に?
まさに異常ですよね?
あの時はこれ位暑い日もあれば、虫達も勘違いして活動しているものもいるのでは?と思わせるほどの暖かさでした。
その数日前の暖かさに便乗して、先日 野外採集(下見&散策)に行って来ました。
今回はその時の様子をご紹介してみたいと思います。
採集ポイントに行く途中の野原で、つくしを見つけました。
まだ2月中旬というのに早いですね~。
でもいよいよ春が来たって感じで嬉しくなりますよね^^
ポイントに到着。
渓流の水が冷たそうですが、澄みきっていてとても綺麗です。
周りを散策していると、
ゼンマイを見つけました。
ゼンマイは普通に見かけますが、いつもは3月中旬位から見かけ始めるのですが、今年は1ヶ月程早いような気もします。
先程のつくしといい、暖冬の影響もあるのかもしれませんね。
こちらの大きなハルニレの木。
裏側にあるウロをチェックすると、
ウロの手間に何かあります。
よーく見てみると、
ヒラタクワガタの頭部が2つ
頭部のみですが、なかなかの大きさのヒラタクワガタです。
推測ですが、生きていれば両個体とも60前半はありそうな感じでした。
しかし、頭部のみ2つもウロ手前にあるとは・・。
これは確実に誰かが置いたものでしょうね。。
その後も山の中を散策して、2時間ほど初春?の空気を満喫しました。やはり山は良いですね^^
帰りに見た満開の梅の花。
素晴らしく綺麗でした^^
※この方法はあくまで私自身のやり方です。人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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今回もお客様から頂いた質問です。
「飼育して、ネットとかで調べていると「前蛹」という言葉が出て来ます。「前蛹」とは「蛹」とは違うのですか?蛹の前の部分かと思っていたのですが?」
なるほど・・・・。
改めて言われてみるまで、じっくりと考えた事がありませんでした。
「前蛹」も言葉だけで見れば、「蛹」という文字がついていますので、初めての方には「蛹の前の部分」と文字通り受け止められていてもおかしくはありませんね。
でも、本当は「前蛹」とは、「蛹」の前段階のステージの状態を言います。
言葉だけではちょっとピンと来ないかもしれないので、実際に「前蛹」の幼虫をご紹介してみたいと思います。
上記画像が前蛹状態の幼虫になります。
※この虫の種類はヘラクレスオオカブトムシです。
よーく見てみると、
身体全体がシワシワになり、そして、頭部とアゴと手足が固まっています
身体(胴体部分やお尻)だけはまだクネクネと動かすことも出来ますが、手もアゴも動かないので、噛む事も移動することも出来ません。この状態の幼虫を「前蛹」と言います。
真上からの画像を見てみましょう。
手足が固まると、まるで「バンザイ」をしているような恰好になります。
この状態(前蛹状態)を経由した後、蛹へと変態します。
クワガタ、カブトムシの幼虫は成長過程において、
卵
↓
幼虫(動き噛める状態)
↓
前蛹(ほとんど動けず手足、アゴも固まる状態)
↓
蛹(サナギ)
↓
羽化
※参考例:ヘラクレス・ヘラクレス
という流れで成長していきます。このちょうど真ん中の蛹になる前の状態が前蛹ということになります。
如何でしたでしょうか?長年虫に携わっていると、つい当たり前に思っている事でも、改めて振り返ってみると、やはり虫って面白いな~って深く実感させられます。更に更に虫が好きになりました^^
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私:Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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最近、お客様からメールや電話で色々と質問が毎日沢山頂いております。
その中でも初歩的な質問もとても多く、新しく始められた飼育者様が多い事をとても嬉しく感じます。
と、同時に、私もクワカブに長く携わっていますので、飼育当初に感じた疑問等、今では当たり前の事の様になってしまい、それが普通になり立った上でお話ししている可能性があるのかもしれません。
今回からそういった様々な疑問について、お客様から頂いた質問を元に、少しずつではございますがご紹介してみたいと思います。
先日のお客様からの質問で、
「この時期の国産カブトムシはどうしてるの?」
といった質問がありました。
国産カブトムシ。
【参考画像:国産カブトムシ♂】
地域により最盛期や活動時期はことなりますが、国産カブトムシが成虫になり活動する期間は大体「6月下旬~9月下旬」位まです。
ではその他の時期はいないのかというと、実はそうではなく、「幼虫」として次期シーズンに活動するために成長しています。
国産カブトのおおよその一年をご紹介すると、
9~翌年5月:卵~幼虫
5~7月:蛹~羽化
6~9月:成虫
(※地域や場所により誤差があります※)
卵~幼虫~蛹~成虫と形態は変わるものの一年を通して生息しています。
ご質問にあったこの時期は、一番上の幼虫の時期にあたります。
ちょうどつい先日の日記でも、国産カブトムシの幼虫を野外で採集して来たところなので、改めてご紹介すると、
野外ではこういった山や林の枯れ木等の堆積場や、肥料などの堆肥場などで幼虫状態で生息しています。
掘り進めると、こんな感じで国産カブトムシの幼虫が姿を現してくれます。
今のこの時期は冬なので寒いですが、国産カブトムシには耐寒性がありますので、寒い時期でも死んだりすることはありません。
寒さをじっと乗り越えて、次の夏には立派な成虫へと成長してくれます。
こうやって探す場所を変えてみれば、冬でも立派に国産カブトムシは生きています。
夏の成虫状態の形態も勿論格好良いですが、冬場の幼虫状態の国産カブトムシを探して飼育してみるのもまた違った楽しさがあると思います。
次の夏に羽化する姿が楽しみですね^^
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私:Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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菌糸ビン:B-1100で飼育しているギラファノコギリクワガタの幼虫が蛹室作りを始めました。
この幼虫は♀。
菌糸ビンの土化した上部分に綺麗に蛹室を作り始めています。
蛹室というのは、文字通り蛹になる為の部屋のことを言います。
3令後期になり、幼虫期間が終了すると判断した幼虫は蛹になる為の準備をします。
蛹になるためには、蛹になる場所:部屋(空間)が必要になります。
その部屋はただ空間があれば良いという訳でなく、綺麗に蛹化するために、なめらかな下地にする必要があります。
大体はラグビーボールの様な楕円形の空間を蛹室として形成します。
下画像は上記画像の蛹室部分の拡大図です。
よーく見ると、楕円状の綺麗な部屋が出来ているのが分かります。
蛹室を作っている際、水分を出して固めて作る為、マットの場合だと、その空間の縁側が変色している箇所が見られる時があります。
この画像でいうと、空間がある縁の部分のマットがオレンジ色になっています。
終令になり、もう蛹化してもおかしくない幼虫が、上記の様な空間を作っていたら、それは蛹化している合図です。
周りの部分がマット化している部分があれば、画像のようにオレンジ色化している場合がありますので、よく分かると思います。
この状態になったら、あとはもう触らず、動かさず、そのまま静観しましょう。
きっと、綺麗な蛹になってくれるはずです。^^
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私:Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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今年で31年続いた平成ももついに終わりですね。
私もクワカブ飼育を初めて約20数年位(採集歴はもっと長いです)になりますが、その間クワガタ業界では色んな昆虫達が登場し、また高いブームが巻き起こったクワカブもありました。
その中でも、あくまで私:Shiho個人の受けた印象ではございますが、【平成 振り返り:Shihoの記憶に残る昆虫達】と題名して、この平成を想い出し、振り返ってみたいと思います。
【アンタエウスオオクワガタブーム】
外国産の輸入:入荷が可能になって様々な虫達が日本にやって来るようになりました。
その中でも、特に人気が高まったクワガタの一つに、
アンタエウスオオクワガタ
があります。
このクワガタの人気は当時凄いものがありました。
当時のクワガタ雑誌。
どれもがアンタエウスオオクワガタの特集を挙げているほど大人気でした!
KUWATA 2号
BE KUWA 3号
くわがたマガジン創刊号 参照)
まずアンタエウスオオクワガタを知らない方の為に、アンタエウスとはどのようなクワガタなのかというと、
【アンタエウスオオクワガタ:♂84mm】
【産地:インド・ラチラ産】
【種類】
和名:アンタエウスオオクワガタ
学名:Doucus antaeus
【分布地域】
インド、ネパール、ブータン、パキスタン、マレーシア、ベトナム、ミャンマー、ラオス、タイ、中国 等・・・
上記画像のクワガタがアンタエウスオオクワガタです。
和名では、ミナミオオクワガタとも呼ばれていたこともあるようですが、学名のアンタエウスオオクワガタという呼び名が主流になっているようです。
私にとってこのアンタエウスオオクワガタ=通称アンテは気持ちの中では別格な存在です。
アンテブーム最盛期には幼虫1頭:数万円、成虫もレア産地のものになると数十万円~時には100万以上で取引されていたこともあったそうです。
アンテは生息分布がかなり広い為、個体形状も地域の特徴が出ています。
それがまた人気の秘密でもあるようです。
当時は特にインド、ブータン、ネパールなどのヒマラヤ系が特に人気が高い産地でした。
そして、アゴの湾曲が強く内歯が広いマレー系アンテも人気があり、横幅のアゴも太くがっちりしたタイ産なども人気がありました。
過去に私が羽化させたアンタエウスを2産地ではありますが、ご紹介してみたいと思います。
【産地:インド ・ガントク】
いわゆるヒマラヤ系アンテの代表とも言えるインドアンテです。
※ヒマラヤ系とはインド、ネパール、ブータン等のヒマラヤ山脈系に接する地域に生息しているアンテのことをそう言っています。
大型になると、内歯が前を向きやすくなり、光沢が強く、身体全体はスマートなタイプが多いのが特徴的と言われています。
体長も産地の中でも特に大きくなりやすく、90mmにも達する個体も見られるようです。
インドにも様々な産地があり、ダージリン、ラチラ、ガントク、ウエストベンガル・カリンポン等があります。
【産地:マレーシア:フレイザーヒル】
マレーシアのアンテの産地には、キャメロンハイランド、ゲンティンハイランド、フレイザーヒル等があります。
体長もインドなどのヒマラヤ系まで大きくななりませんが、アゴの湾曲の強さと内歯の幅(三角の部分)が大きく広がりを見せている個体に人気が高い傾向があるようです。
この他にも、タイ産やラオス産アンテは幅が広く重厚が個体が多く見られ、またベトナムのカオバンという産地のアンテは湾曲がとても強く見られる個体があり、根強い人気があるようです。
アンタエウスブーム、いやぁ懐かしいです。
それほどアンタエウスオオクワガタは爆発的な人気がありました!
それゆえ、その当時はアンテ、特にインドアンテを持っていると特別な気持ちになれていた気持ちを思い出します。
しばらくアンタエウスから遠ざかっているので、また久しぶりに飼育してみたいですね^^
※ここでご紹介させて頂いた考え方や知識&飼育方法はあくまで私:Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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