
【夏につかまえた虫を産卵させる】シリーズの第2回目。
今回は「国産ノコギリクワガタ」の産卵セットの方法をご紹介して見たいと思います。
※この記事は昨年もほぼ同じ内容で掲載させて頂いております。今年より産卵を初めてする方も多くいらっしゃいますので改めて掲載させて頂きました。記事内容&画像が重複しますことをご了承下さいませ※
※ノコギリクワガタには沢山の亜種:アマミノコギリやトカラノコギリ等:がありますが、産卵方法に関しましては全て今回ご紹介するセット方法で産卵が可能です※
【飼育種】
和名:ノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus inclinatus
ノコギリクワガタの場合、2つのセット方法があります。
①マットのみで産卵セットを行う方法
②材を使用して産卵セットを行う方法
産卵セッティングは人それぞれお好みがあるのでしょうから、両方のやり方をご紹介したいと思います。
<産卵セット時の方法>
※野外品♀を使用した産卵セットのご紹介です※
★マットのみで産卵セットを行う場合★
【累代】
天然ものWD♀を使用
【お勧めのマット】
くわマット、完熟マット
【お勧めの容器】
クリーンケースM~L程度
【水分量】
手で握って土団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】
ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】
25~27℃前後
今回はつい最近セットを組んだばかりの様子の画像がありますので、それと共に合わせてご紹介して見たいと思います。
産卵セットに使用するケースの準備。
今回はクリーンケースを使用します。
親となるノコギリ♀を入れます。
頑張ってくれよ~。
★材を使用して産卵セットを組む場合★
【お勧めのマット】
くわマット、完熟マット
【お勧めの材】
コナラ、クヌギ、レイシ、カワラなど
【お勧めの容器】
クリーンケースM~L
【産卵管理温度】
25~27℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
少し材の頭が出るようにセット。
まずは使用する材を用意。
こちらはクヌギ材になります。
少し柔らかめの材がお勧めです。
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。
お勧めは、完熟マット、くわマットです。
材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。
マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれますので・・・。
後は親♀を入れフタをします。
今回はコバエシャッターを使用してみました。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
産卵セッティングに関しては上記の2パターンの内のいずれかでセットを組めば大丈夫だと思います。
私の場合は主にマットのみの産卵で行っていました。
ただ他の人に聞いてみると材を入れた方が良いという方もいらっしゃいました。その場合、材は柔らかめの材を使用する事をお勧めします。
次に産卵セットを組んだ後、今度はいつその幼虫の割り出し作業を行ったら良いのかについてご紹介してみたいと思います。
<割り出し、幼虫取り出しの時期>
基本的にはケース側面や底面に幼虫が見え始めてからになります。
卵や幼虫が1~2頭見え始めたからといってで早期に割り出してしまうと、まだ産む気がある♀の産卵活動を一旦ストップさせてしまうことがあるのであまり好ましくありません。
上記画像は「マットのみの産卵」で産まれた幼虫達の画像ですが、上の数位見えてきたら、大成功!もう十分割り出しても大丈夫です。
あくまで私の場合になりますが、「マットのみの産卵セット」の場合、大体産卵セット開始して、約1ヶ月半~2ヶ月程度を目安に割り出すようにしています。
「材を使用したセットで産卵セットを組んだ場合」は、ケース側面などに幼虫が見えていれば、それを目安にすれば良いのですが、材に産卵していた場合は材に入り込んでしまっているので外側からは幼虫が確認出来ません。
その場合は2ヶ月ほどして一度材を掘り起こしてみ て下さい。材に産卵の形跡があればそのまま割り出しを行ってもよいと思います。
ただし飼育ケース内の環境が急激に悪化したり、ケース側面や底面にまったく卵や幼虫が見られなかったり、♀が全く潜る気配を見せずマット上面を徘徊ばかりしている時は話は別になります。
今回は野外ものの♀はほぼ交尾が終了していると言っても過言ではないので、♀の持ち腹を期待して、そのまま♀のみを産卵セットに入れるやり方をご紹介しました。
しかし、♀がなかなかマットに潜る行動をしなかったり、何回かセットしても全く産まない場合は、♂がいるならば再交尾をさせた方が良い場合もあると思います。そのあたりは状況を見て臨機応変に対応してあげて下さいませ。
下の画像は過去に行ったノコギリクワガタ産卵セット割り出し風景です。
いかがでしたでしょうか?
上記が私のノコギリクワガタの産卵セットの組み方です。
ノコギリクワガタの産卵セット時の管理温度は可能ならば25~27℃前後程度が望ましいので、少し気温が低くなってくる場合は温度対策などをして調整してあげて下さいませ。
是非一度産卵セットを組み、幼虫飼育を挑戦してみて下さいませ。(^^)
※この方法はあくまでも私:Shihoの産卵セットの組み方です。やり方は人それぞれですので、あくまでご参考程度にご覧頂けますと幸いです。m〈_ _)m※
使用したアイテム

10月に入りました。
また台風が近づいています。嫌ですね~。
皆さん、今年の野外採集(昆虫採集)は如何でしたか?
まだ私の住んでいる地域(九州 宮崎県)では虫達の姿を、少ないながらも見かけることが出来ますが、ほとんどの方は今年の樹液採集は終了したことでしょう。
野外採集をされて採集した大事な虫、もしくは飼育(ブリード)していた大切な虫が死亡した場合、皆さんはどうされていますか?
安らかに眠らせてあげるように土に還す方もいらっしゃるでしょう。
またあるいは思い出にと、その個体を大事に標本にしていつまでも手元に置いておくという楽しみ方もあると思います。
大切に育てた、夏の想い出のつまった大切な昆虫を大事に残したい。
そんな想いを形にするには「想い出標本」がおすすめです!採集や飼育で大事に育てた虫達をきちんとした形にして残しておけば、虫に対して感謝の気持ちも愛着もこれまで以上にわいてきます。
今回の飼育日記では月夜野きのこ園でご紹介している「標本の作り方」についてご紹介してみたいと思います。
※この記事は昨年もほぼ同じ内容で掲載させて頂いております。今年より初めて標本に挑戦する方も多くいらっしゃいますので改めて掲載させて頂きました。一部記事内容&画像が重複しますことをご了承下さいませ※
でも標本って作るの大変そう・・・
そんなふうに思われがちですが、実は標本は「乾燥させるだけ」で大丈夫なんです。 ですのでここでの紹介は特別な薬品などの用意はいりません。このページでは月夜野流の標本作りをかんたんな3ステップでご紹介します!
★★★標本つくり方の3つのステップ★★★
ステップ① 「カチコチに固まった昆虫をほぐす(軟化)」
ステップ② 「昆虫針を昆虫に刺す(貫通させる)」
ステップ③ 「形を整える(展足)」
お亡くなりになってしまった昆虫は固く乾燥しているか、お亡くなりからあまり時間の経っていないものが良いです。 また、体がグニャグニャするものは腐敗防止の為にも一旦乾燥させてからの方が扱い易いです。
今回は乾燥して体が固くなっているものを用意しています。
〜用意するもの〜
①段ボールか発泡スチロールのような針が刺しやすい板
②固定用の針、マチ針でもOK
③使い古した歯ブラシ
④木工用ボンド(足が取れたりした場合の修復用)
⑤昆虫針、今回は6号というものを使います。
⑥有れば便利、ピンセットや先の細長い物、竹串や楊枝
⑦お亡くなりになった昆虫
まずは昆虫を洗いましょう!
お亡くなり後、そのままの状態で乾燥していますので、体に付いたオガやゴミを水で洗い流し、歯ブラシなどでキレイに汚れを取り除きます。
汚れを落としたら次に50~60度のお湯に漬けます。 (熱湯に入れてしまうと眼が白くなってしまいますのでご注意!)。昆虫の乾燥具合で柔らかくなる時間が変わってきますが、30分~1時間位で柔らかくなってきます。
足の先端の方から柔らかくなってきますので昆虫の足を動かしながら確認していってください。 まだ固いようであればさらに漬けてください。
足がだいたい動かせるようになったらお湯から引き揚げます。
昆虫がやわらかくなったらティッシュで水気をきって発泡スチロールの上に置きます(この時、足を全体に広げるように置きます)。 うまく広げられたら初めに1本昆虫針を刺します。 刺す位置は真ん中よりやや右です。真ん中だと背中の羽<翅>が開いてしまったり、形が崩れてしまいます。
結構固いので、抑えの板なんか有ると便利です。あと、ラジオペンチを使用するとより簡単かもしれません。(両手を添えると刺しやすくなります(1人での撮影のためここでの画像は片手ですが、、、)。
針の刺さり具合ですが、一旦上部の羽(翅)が貫通したら角度を確認します。前、後ろから確認して垂直に刺さっていれば、角度に気を付けて下まで貫通させます。 針の上部1.5cm位を目安にしてください。
ちなみに標本の道具で平均台という物があり、あると針の差し込みの時に便利です。
一番上段の大きいほうの穴に針の頭を差し込み、グイっと一気に押しつけます。
すると、丁度良い刺し具合になります。
さてお次は昆虫の形を整えていきます。まずは、このままだとクワガタが回転してしまうのでお尻の方を針で抑え、次にアゴをお好みで広げて針で固定します。標本の形は図鑑などに載っているものをお手本にするのがわかりやすくておすすめです。
では、後ろ足から形を整えていきます。
ここで一つポイントがあります。出来るだけ左右対称に整えてあげましょう!
それと、足をなるべく縦になるように針で固定します。ピンセットを使って整えてから固定すると上手くいきました。足の固定は針を十字に刺すと安定します。
そして、足の爪を開かせます。足の爪を開かせるとよりぐっと標本っぽく見えてきます。
次に中足です。この足も少し癖がついていたのでピンセットで少し引っ張りながら整えました。
もともと爪が開いている足は針の固定はしていません。
要するに整って乾燥出来ればそれで良いのです!
ここでポイント!「触角をお忘れなく!!」
私はついつい終わってから気がつくことが多いです、、、。
眼の下の方に折りたたまれているので、細い棒で出してあげます。
中足も整えて、なるべく左右対称にします。
整え終えたら、あとは乾燥させて出来上がりです。
乾燥する際は風通しの良い日陰で干してください。もともとの昆虫の乾燥具合にもよりますが、 2週間~1ヶ月が目安です(大きいものだと1ヶ月以上かかる場合もございます)。 また乾燥期間中に少しずれたりすることもありますので時々チェックして微調整しましょう。
同じ要領でメスも隣で整え(展足)ました。オスメスの形を揃えると奇麗に見えるのでおすすめです!。
乾燥できたら標本箱に納めてみましょう。
自分の思い出が残るっていいですね~!うん、かっこいい!
※標本箱の中には一緒に防虫剤を入れる事をお勧め致します。
鑑賞用でだけでなく、 データも残したい場合はラベルを作成しましょう!
【野外採取の場合】①何時 ②何処で ③誰が採った
この3つが基本です。
【飼育の場合】①昆虫名 ②産地(~産) ③累代
やその他飼育中の管理の仕方など表記しておくとよいかもしれません。
ラベルは標本昆虫の針に一緒に刺しておきましょう。
他にも 想い出深いエピソードを記載しておくのもおすすめです! 自分なりに工夫したり楽しみながら標本を増やしていけたらより楽しめると思います。
ステップ① 「カチコチに固まった昆虫をほぐす(軟化)」
・昆虫は歯ブラシなどで水洗いする。
・50~60度のお湯に30分~1時間位漬けこみます。
・関節の動き具合で確認し、固いようならさらに漬けこむ。
ステップ② 「昆虫針を昆虫に刺す(貫通させる)」
・昆虫針を刺す時は支え板やラジオペンチを使うと刺しやすいです。
・貫通させる前に針の角度を垂直かを確認してから貫通させる。
ステップ③ 「形を整える(展足)」
・形を整えるにはまず昆虫が動かないよう大まかに固定してから細かい所を整えていく。触角を整えるのを忘れずに!
・乾燥期間の目安:乾燥にはオオクワ♀なら3週間が目安。オオクワ♂70mm程度の大きさなら1ヶ月以上。オオヒラタやオオカブトなど体長80~150mmのものは3ヶ月以上かかる場合もあります。元々の扱う昆虫の乾燥具合にもよりますので確認しながら乾燥させて下さい。
・データを残したい場合はラベルを作成、標本昆虫の針に一緒に刺しておく。
【ポイント】
・基本的にはルールは有りませんが、左右対称にする事や足の爪を開かせたり触角を整えるとより標本っぽく奇麗に見えます。
・有る程度数を並べるのであれば整える形に一貫性を持たせると並べた時に奇麗に見えます。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
上記までは月夜野きのこ園HP上でもご紹介している「標本の作り方」です。
後はこんなのもあった方が良いな、こんなやり方もあるよ、と思うものをShiho的に少し補足してみました。
【酢酸エチル、もしくは除光液での防腐処理】
標本を作製するには死亡した虫を乾燥させるだけでも勿論大丈夫です。
月夜野きのこ園的には自然乾燥をお勧めしますが、中には防腐処理をしておきたいという方もいらっしゃると思います。
そんな方達の為に防腐剤について少しご紹介しておきたいと思います。
防腐剤として主に使用されるものには、「酢酸エチル」もしくは「除光液」などがあります。
本来ならば、純度の強い「酢酸エチル」の方が望ましいのですが、こちらは劇薬の為、簡単に入手することが難しく、最近では薬店でも販売や取り扱ってくれない所が多いです。
上記画像は「酢酸エチル」
また取り扱っている場合にも購入には「用途説明」や「身分証明書提示」等、何かと手続きが必要な場合があります。
この「酢酸エチル」の代用品として「除光液」を使うという手もあります。
「除光液」とは女性が爪等につけるマニキュアなどを洗い落す液体のことで、この除光液の中には「酢酸エチル」が含まれているものがあります。
勿論「酢酸エチル」より効き目は強くはありませんが、それでも何もしないよりは効果はあると考えます。
こちらは化粧品店や薬店、場合によっては100円均一ショップでも販売しています。購入する際にも身分証明書なども必要ないので、とてもお気軽に入手することが可能です。
上記は100円均一ショップで入手した除光液。
★★酢酸エチル&除光液の使用方法★★
酢酸エチル、もしくは除光液を手に入れ、防腐処理の方法をご紹介します。
気密性の高いビンなどにティッシュペーパーを数枚入れ、そこに液を数滴~適量入れ、ティッシュペーパーに染み込ませます。液はなるだけ染み出ないようにし、気化させた蒸気で防腐処理を促します。
密閉したビンに入れたノコギリクワガタの死亡個体。
ティッシュペーパーは除光液の色を染み込んでピンク色になっています。
実は本当は、生きたままの生き虫を入れた方が防腐剤としての効き目は強いそうです。
ただし勿論入れた昆虫は死ぬことになりますが、呼吸器から防腐剤を吸い込むことで更に防腐効果が強まると聞いていますが、私には抵抗があり、ちょっと無理ですね。
【展足した後、標本を乾燥させる方法】
皆さんは昆虫を展足した後、どのように管理されていますか?
上記の説明でも書いているように展足が完成し、昆虫が乾燥するにはかなりの時間がかかります。
問題はその間の管理方法です。
もう10年以上前の話ですが、当時よく標本を作っていた私は、展足を終え、完成した標本を乾燥させていました。
当時はそのまま日の当たらない日陰に置いてそのまま放置しておいたのですが、まだ十分に中が乾燥していない間は腐敗臭がします。
その腐敗臭に引き寄せられ沢山のハエが外部からやって来て、結果的にそこに卵を産みハエの幼虫が沸き、標本がダメになったものも出てしまいました。
その時は酢酸エチルがあったので、生体の死亡後は酢酸エチルで防腐剤処理をしていました。最初は酢酸エチルの強烈な臭いでハエは集まらなかったのですが、時間とともに酢酸エチルの臭いは薄れていくので集まってくるようになりました。
なので、標本を乾燥している間、外部からハエなどの虫が集まらないようにしておく工夫も必要だと考えます。
そこで私はその後はタッパー等の気密性の高い容器の中で乾燥させるようにしました。風通しが良くありませんので、勿論外で乾燥させるより時間はかかりますが、ハエなどの外敵から守るには仕方ありません。
少しでも乾燥を助ける為、乾燥剤を入れておくと良いです。
きっちりとフタをして外部からのハエ等の侵入を防ぎます!
数ヶ月後、乾燥が終了し、標本が完成した後は、
標本箱に入れてみましょう。
きっちりと並ぶ姿はさぞかし美しいでしょうね。
昨年私が展足した標本個体
今回色々と標本作成について書いて来ましたが、特別なルールはないので、個々で色んな形にしても楽しいので、 是非、みなさんもチャレンジしてみてください!!(^^)
※この方法はあくまでShiho&月夜野きのこ園流のやり方です。人それぞれによってやり方は様々です。 あくまで参考として見ていただければ幸いです。
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2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。第29回目のご報告です。
今回の採集舞台は九州 宮崎県です。
午前9:00
気温:23℃
天気:晴れ
上記画像は、シロガネヨシ:別名パンパスグラスという植物。
最初はススキとばかり思っていましたが、元々は外来種で、ススキよりも白い穂の部分が分厚く、モコモコしています。
秋になりよく見かけるようになりました。この植物を見かけるようになると、クワカブシーズンの終了も近いなぁと寂しく思ってしまいます。
しかしここは南国宮崎県。
まだまだ暑い日が続いていますので、少ないながらも活動しているはずです。今回もどんな虫達に出逢えるでしょうか?楽しみです。
まずお目にかかったのは、
コクワガタの♂個体です。
クヌギの木の隙間に隠れています。
木もまだ樹液が出ているようで、濡れています。
こちらのクヌギの木の樹皮裏にもカナブンの姿が見られました。お食事中のようです。
ふと木の根元を見ると、
ノコギリクワガタ♂の死骸がありました。
これは鳥に食べられたような跡ですね。
まだ新しい、最近のものです。
こちらのクヌギの木では、
なんと、カブトムシ♂個体がいました。
複数の蝶も一緒に樹液を舐めています。
よーく見ると、
カブトムシがいるすぐ下の樹皮裏にも何か隠れているのが分かります。
おそらくですがコクワガタでしょう。
こちらのクヌギの木でも、
樹皮裏にカブトムシ♀がいました。
グリーン色系のカナブンも元気いっぱいです。
しかし、この時期のカブトムシは珍しいですね。
特に♀は産卵の為に樹液からは既に離れて、産卵活動していること多いのですが・・・。
こちらのクヌギの木では、
ノコギリクワガタ♂♀ペア個体です。
よーく見てみると、
中歯型のノコギリクワガタ♂ですね。
♀をしっかりとメイトガードしています。
近くのクヌギの木でも、
今度はヒラタクワガタ♂♀ペアの姿が。
小型の♂になかなかのサイズの♀ですね。
こちらのハルニレの木では、
小型のコクワガタ♂がいました。
今回も2時間程採集を楽しみました。
今回出逢った虫達は、
コクワガタ
ヒラタクワガタ
ノコギリクワガタ
カブトムシ
の4種、
合計で15頭ほど見かけました。
今回のお持ち帰り個体はゼロ。
観察&スルーのみとさせて頂きました。
帰り途中、何気に横を見てみると、
なんと、懐かしい。数珠玉の草木です。
数珠玉(ジュズダマ)って知っていますか?
その名の通り、数珠を作るのに使用されることもあります。他にも子供がよく遊んでいたおじゃみの中身にも利用されていました。
昔は家の近くでも、草むらさえあれば、どこでもよく見かけていましたが、よく考えれば最近では見かけなくなっていました。懐かしいですね~。
第29回目の野外採集(昆虫採集)、如何でしたでしょうか?。
9月も下旬になりますが、まだ虫達の姿を見かけることが出来ました。
特にカブトムシの♂♀をまだ見かけられるとは思いもしなかったです。
シーズンも残り少ないのは確かですが、その短い時間を一生懸命生きている姿に感動しました。
また次回、どんな虫達に出逢えるか?
今から待ち遠しく楽しみです。(^^)
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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早いもので、もう9月も後半です。
皆さんは、今年の野外採集(昆虫採集)等で手に入れたクワガタ&カブトムシ達はどう飼育されていますか?
採集等を楽しみ、成虫の格好よさをじっくりと堪能されたことだと思います。
夏の終わりと同時に、クワガタ、カブトムシのシーズンももう終了かと思ってらっしゃる方、いえいえ、まだまだ終わりませんよ~。成虫飼育をじっくりと堪能した次は、今度は幼虫飼育にチャレンジしてみましょう。
今年野外で入手出来た虫達は既に熟成が完了しておりますので、即座に産卵セットを組み、幼虫を取ることが出来ます。
また野外で入手した個体の場合、わざわざ♂と♀を再度交尾させなくても、野外で既に交尾している可能性が高いので、そのまま♀のみで産卵セットを組むことが可能です。
つまり野外採集品の♀と産卵セットがあれば、幼虫を産ませることが出来るんです。
今回より少しずつではございますが、日本のクワガタムシ、カブトムシの産卵セットの組み方、コツなどを、野外採集(昆虫採集)シリーズと並行してご紹介していきたいと思います。
※この記事は昨年も同じ内容で掲載させて頂いております。今年より産卵を初めてする方も多くいらっしゃいますので改めて掲載させて頂きました。記事内容&画像が重複しますことをご了承下さいませ※
まず第1回目は「ミヤマクワガタ」の産卵セットのやり方をご紹介します。
【ミヤマクワガタ参考画像♂72mm】
【飼育種】
和名:ミヤマクワガタ
学名:Luxanus maculifemoratus
<産卵セット時の方法>
※野外品の♀を利用した産卵セットのご紹介になります※
【累代】
天然ものWD♀を使用
【お勧めのマット】
完熟マット
【お勧めの容器】
クリーンケースM~L程度
【水分量】
手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】
ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】
18~20℃前後(※重要)
ではセットのやり方を画像に合わせてご紹介してみたいと思います。
主役のミヤマ♀を入れます。
セット方法を図示するとこのような感じです。
ミヤマクワガタの産卵ポイントは何といっても設定温度です。
18~20℃ この温度帯がカギです。
この温度をキープするのは普通のご家庭では難しいでしょうが、この設定具合によって全て決まるといってもおかしくないと思います。
温度設定さえクリアすれば案外普通に産んでくれることもあります。
しかし産卵数は♀によってバラつきがあり、産む♀は結構な数を産んでくれますが、産まない♀はゼロというのも珍しくありません。
次に産卵セットを組んだ後、今度はいつその幼虫の割り出し作業を行ったら良いのかについてご紹介してみたいと思います。
<割り出し、幼虫取り出しの時期>
基本的にはケース側面や底面に幼虫が見え始めてからになります。
卵や幼虫が1~2頭見え始めたからといってで早期に割り出してしまうと、まだ産む気がある♀の産卵活動を一旦ストップさせてしまうことがあるのであまり好ましくありません。
上記の数位見えてきたら、大成功!もう十分割り出しても大丈夫です。
ミヤマクワガタの♀はオオクワガタやヒラタクワガタ等によく見られる子食いの可能性は低いと思いますので、多少割り出しする期間を長く持っても大丈夫かと思います。
あくまで私の場合になりますが、大体産卵セット開始して、約1ヶ月半~2ヶ月程度を目安に割り出すようにしています。
ただし飼育ケース内の環境が急激に悪化したり、ケース側面や底面にまったく卵や幼虫が見られなかったり、♀が全く潜る気配を見せずマット上面を徘徊ばかりしている時は話は別になります。
今回は野外ものの♀はほぼ交尾が終了していると言っても過言ではないので、♀の持ち腹を期待して、そのまま♀のみを産卵セットに入れるやり方をご紹介しました。
しかし、♀がなかなかマットに潜る行動をしなかったり、何回かセットしても全く産まない場合は、♂がいるならば再交尾をさせた方が良い場合もあると思います。そのあたりは状況を見て臨機応変に対応してあげて下さいませ。
下の画像は過去に行ったミヤマクワガタ産卵セット割り出し風景です。
上手くいけばこのように幼虫を得られる機会も大いにあります。
いかがでしたでしょうか?
上記が私の本土産ミヤマクワガタの産卵セットの組み方です。
何度も書いていますが、ミヤマクワガタを産ませるかどうかは温度管理にかかっています。
低温管理をキープするのは難しいですが、幸い今からの時期は少しずつ寒くなりますので、夏場にセッティングするよりは管理もしやすくなるのではないでしょうか?
もし可能ならば機会がありましたら是非一度産卵セットを組み、幼虫飼育を挑戦してみて下さいませ。(^^)
※この方法はあくまでも私:Shihoの産卵セットの組み方です。やり方は人それぞれですので、あくまでご参考程度にご覧頂けますと幸いです。m〈_ _)m※
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2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。第28回目のご報告です。
今回の採集舞台は九州 宮崎県です。
AM 8:00
気温:23℃
天気:晴れ
この時期になると彼岸花が咲いています。
こうした景色が否応なしに秋を感じさせますね。
朝夕も少しずつですが、寒さを感じさせるようになって来ました。
とはいえ、ここはまだ南国宮崎県。
まだまだ虫達との出逢いはあるはずです。
今回もどんな出逢いがあるか楽しみです!
こちらの細めのハルニレの木
どこにクワガタがいるかお分かりですか?
ズームアップで撮影してみると、
いました。ヒラタクワガタです。
見えにくいですが、♂の向こう側に♀もいます。
大きい♂の方だけ、ちょっと拝借。
なかなかの個体。
サイズは♂50mm後半ってところです。
となりの同じハルニレの枝にも
枝分かれしている所に、何かいます。
少し大きめのヒラタクワガタの♀です。
こちらのハルニレの樹皮裏には
コクワガタらしきアゴが見えます。
取り出して確認すると、
やはりコクワガタの♂個体。
サイズは♂30mm後半位はありそうです。
こちらではまだカナブン達の姿も見られました。
そのカナブン達がいた木を揺らしてみると、
パサッと軽めの音が、
落ちて来ました!
ミヤマクワガタ♂個体です!
中型サイズのミヤマクワガタ♂です。
サイズは♂50mm半ばってところですね。
まだミヤマクワガタに逢えたことに感謝です!
ニレ林で、クワガタ達の姿を堪能し、次にクヌギ林があるポイントに移動することにしました。
移動途中、まだ熟していないカラスウリを見かけました。赤くはありませんが、これはこれでキレイな模様です。
クヌギ林に到着。
早速探してみると、
こちらでも最初に迎えてくれたのは、
ヒラタクワガタの♂と♀のペア個体。
仲良く樹皮裏に隠れています。
すぐ近くのクヌギの木には、
ノコギリクワガタの♂♀ペアの姿が!
♂はかろうじて大歯と呼べるかどうかの個体。
体長は♂50mm後半位でしょうか。
♀をしっかりとメイトガードしています。
樹皮の隙間にコクワガタ♂がいました。
隙間から出ている樹液を舐めているようです。
こんな感じで、2時間程採集を楽しみました。
今回出逢った虫達は、
コクワガタ
ヒラタクワガタ
ノコギリクワガタ
ミヤマクワガタ
の4種、
合計で20頭ほど見かけました。
今回のお持ち帰り個体はゼロ。
観察&スルーとさせて頂きました。
カラスウリ同様にまだ熟していませんが、秋の風物詩、柿の実もたわわに実っていました。
第28回目の野外採集(昆虫採集)、如何でしたでしょうか?
朝夕の気温も涼しくなり、前回よりも一層秋が進んでいるような気がしました。
今回見かけたのは20頭程と前回よりは少なくなりましたが、まだまだクワガタ達は活動しています。
また次回、どんな虫達に出逢えるか?
今から待ち遠しく楽しみです。(^^)
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
使用したアイテム

2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。第27回目のご報告です。
と、その前に、台風凄かったですね~!
台風16号、宮崎県は上陸し、直撃でした。
我が家でも色々と物が飛んでいるようです。今日は片づけに追われそうです(泣
さて、前の日記記事(2016年8月23日公開)でご紹介したオオセンチコガネ。
ご紹介していませんでしたが、実はその後、もう1頭追加で採集することが出来たんです。
とてもキレイなオオセンチコガネ2頭
オオセンチコガネと言えば糞虫、それゆえエサは当然糞だと考えます。
しかし、糞の供給は物理的にも難しい問題なので、試しに通常の昆虫ゼリーを与えてみることにしました。
すると、
何と、昆虫ゼリーを食べてくれます!!
これは非常に嬉しい発見でした。
最初の個体を採集したのが、8/7。
もう1頭が8/10で、今現在が9月中旬。
最初の採集日から約1ヶ月以上経過しておりますが、2頭共にとても元気です。
昆虫ゼリーがエサとして通用しているようです。
ゼリーを食し、元気いっぱいです!
別のもう1頭の個体。こちらも元気!
今までは糞虫ゆえに、エサには動物の糞が必要だろうと思い、飼育を諦めていましたが、これで飼育の望みが出て来ました。
さすがに繁殖は難しいかもしれませんが、それでも大きな発見となりました。
オオセンチコガネ、これから出逢えるのが楽しみになりました!(^^)
※この方法はあくまで私自身のやり方です。人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。第26回目のご報告です。
先日の出来事です。
地元(九州・宮崎県)のクワガタ仲間のH氏が私の元を尋ねて来ました。
H氏:「Shihoさんっ、昨日の夜に採集に行って、こんなのが採れたよ!!」
と、差し出して見せたのが、
なっ、
なんと、
オオクワガタの♂!
紛れも無い
オオクワガタ♂個体でした。
体長は♂47.5mm
全国的には放虫疑惑もささやかれる昨今ですが、H氏が採集したオオクワガタは♂47mmと小型の個体。その小ささがよりワイルド感をかもし出しています。
いやぁ~、地元宮崎県産のオオクワガタ、久しぶりに見ました!
私も宮崎県産オオクワガタは何度か採集した事はありますが、最後に採集したのは4年前の話です。
宮崎県ではオオクワガタの産地は何か所かありますが、非常に局所的で数も大変少ないとされています。
Shiho「凄いね!どこで採れたの?」
と聞いてみると、
H氏「Shihoさんに教えてもらったあの場所だよ」との返答が、
Shiho「えっ?マジで???」
詳しく聞いてみると、それは私が4年前に採集したあのポイントでした。
オオクワガタ採集は基本的に夜間になる為、いつも私が紹介している野外採集とはポイントもまた異なります。
ここ最近(数年)の私はというと、ミヤマクワガタとノコギリクワガタの大型ばかりを追い求めていたので、オオクワガタ採集は疎遠になっており、そのポイントへも長らく行っておりませんでした。
Shiho「あのポイントかぁ~。やっぱりまだいるんだなぁ~」
と思っている所に、H氏が一枚の画像を見せてくれました。
H氏「このクヌギの木のウロ(穴)で採れたんだよ。時間は午後8時位かな。」
何となく見覚えがある木でしたが、4年前に私が採った木ではありませんでした。
H氏はオオクワ初採集だったので、記念に後日、昼間に採集した木の撮影に行って、その時の画像でした。
Shiho「いやぁ~!素晴らしいっ!!、凄いッスよH氏!!」
詳しく聞くと、シーズン中、5月辺りから、何度も何十回も通いつめたそうです。
その結果見事念願のオオクワガタをGET出来たという話でした。
H氏の根性と熱意に感服です!!
今回久しぶりに宮崎県産オオクワガタの野外品(ワイルド)個体を見せられて、私も久しぶりに挑戦してみたくなりました。なかなか簡単なものではありませんが、行った際にはまたご紹介してみたいと思います。
H氏、おめでとうございました!
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。第25回目のご報告です。
今回の採集舞台は九州 宮崎県です。
AM7:30
気温:24℃
天気:晴れ
9月ももう半ばに入りました。
季節的にはもう秋です。
山の様子も緑一色だった木々が次第に色あせ紅葉の時期を迎えます。
群馬県での採集記の公開が続いていましたので、宮崎での採集記事は久しぶりになります。
今回はどんな虫達に出逢えるでしょうか?とても楽しみです。
では、採集開始です!
最初に出迎えてくれたのは、なんと大量のオオスズメバチ!
かなりの数がいて、そこら中ブンブンと飛び回っています。
スズメバチが最も凶暴になるのは秋。
秋になると、夏までとは別物といえるほど攻撃的になります。
この時期にスズメバチに遭遇したら、逃げるのが勝ちです。刺激をしないようにそっと離れましょう!
この日初めて出逢ったクワガタは、
ヒラタクワガタ♂♀でした。
ハルニレのウロ(穴)の入り口から出ている樹液でお食事中でした。
邪魔しないようにそおっとスルー。
こちらのクヌギの木では、樹皮の割れ目にノコギリクワガタを見つけました。
立派な大歯型の♂です。
サイズは♂65mm位はありそうですね。
なかなかの大型サイズです。
最初は樹液を舐めていたのですが、こちらの気配に気付いたのか、大アゴを持ち上げて威嚇して来ました。
別角度からの撮影画像。
じっくり見ると、この個体、かなり赤い色合いをしていますね。
背中にはケンカ傷も見られます。
この時期まで生き抜いた歴戦の強者なのでしょう。
隣りの細いクヌギの木にもノコギリクワガタ♂がくっ付いていました。
この個体もこちらの気配に気付いたのか、自ら落ちてしまいました。
ちょっと拾い上げて撮影。
30mm後半位の小歯型♂ですね。
こちらはちょっと太いクヌギの木、
ルッキングで見当たらないので、蹴ってみると、
バサッ
と本日、一番良い音が!!
落ち葉の中を探してみると、
おお~、いい型じゃないですか~!
ミヤマクワガタ♂67mm
この時期にしては擦れも無く、キレイな個体だと思います。もしかして後期に出て来た個体なのかな?と思ってしまいました。
ちょっと場所を移動して、
ハルニレの樹皮裏に何か見つけました。
取り出して見ると、
コクワガタの♂でした。
体長はまずまずの30半ば位です。
こちらは近くにあったイヌビワの実。
黒く熟している実が沢山あります。
このイヌビワの実にはクワガタ、カブトムシがよく集まります。
何か付いていないか、探してみると、
やはりいました!
なんと小型のカブトムシの♂です。
熟したイヌビワの実の割れ目から出てくる水分たっぷりの果汁を舐めています。
この時期、カブトムシはかなり少なくなっていますので出逢えたのは嬉しい限りです。
このような感じで、3時間程採集を楽しみました。
今回出逢った虫達は、
コクワガタ
ヒラタクワガタ
ノコギリクワガタ
ミヤマクワガタ
カブトムシ
の5種、
合計で30頭ほど見かけました。
今回持ち帰ったのはミヤマクワガタ♂67mmの一頭のみとし、あとは観察&スルーとさせて頂きました。
採集も終え、帰り際、
秋の気配を感じさせる出来事、
ふと見上げたのは栗の木
周りには他の栗の木は全く無く、ポツンと1本だけ生えています。
木の根元には熟した栗の実が沢山落ちています。
ほとんどが空でしたが、よ~く探すといくつか実の入っているものもあります。
10分位でこれだけ集まりました。
おお、イガ付きで、自然らしくて良いですね~!
野生化しているので、お店で売られているのとは違い少し小ぶりですが、それでも立派な栗です。
近くの木の枝を見ると、アケビの実を見つけました。
熟すれば中の実はとても甘くなり、スイーツになりますが、今の段階では見た感じまだまだ青く固そうです。食べ頃になるのはまだもう少し先のようですね。
第25回目の野外採集(昆虫採集)、如何でしたか?
久しぶりの宮崎のフィールドは秋の気配が思いっきり漂っていました。
しかしそれでもまだまだクワガタ達は活動しています。今回もまだ30頭程のクワガタ、カブトムシと出逢う事が出来ました。
今年もクワガタ達に逢えなくなるギリギリまでクワガタ達の姿を追ってみたいと思います。
また次回、どんな虫達に出逢えるか?
今から待ち遠しく楽しみです。(^^)
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。第24回目のご報告です。
今回の採集舞台は関東 群馬県です。
今季、私は7月の中旬~8月の中旬にかけて、2度、合計約2週間程度、群馬県に滞在し、クワガタ採集に行きました。
こちらで採集に行く度に、私の地元:宮崎県の採集フィールドの環境とは大きく変わる事を実感した次第です。
今回は月夜野きのこ園がある地域:群馬県 北部地域でのクワガタ・カブトムシが採れる(集まる木)について、あくまで私なりに感じたことではありますが、ご紹介して見たいと思います。
※ 群馬県:北部で狙いたい木 ※
1位:クヌギ
2位:コナラ
3位:ヤナギ
4位:ケンポナシ
5位:オニグルミ
※あくまでもShihoの個人的見解です※
【1位】
クヌギ
クヌギの全体像
クヌギの葉
クヌギの葉:表側
クヌギの葉:裏側
クヌギの樹皮
群馬県北部でも不動の一位はやはりクヌギの木。
生えている本数は少ないものの、見かけて叩いて(蹴って)みれば、何かしらクワガタなどが落ちてくることも多かったです。
見かけたら要チェックの木ですね。
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、スジクワガタ、コクワガタ、カブトムシ、カナブン、アオカナブン、クロカナブン
【2位】
コナラ
コナラの全体像
コナラの樹皮
コナラの葉
コナラの葉:表側
コナラの葉:裏側
滞在中に群馬県北部で一番見かけた木。
木の本数もとても多く、かなりの数を見かけました。
クワガタ、カブトムシ共に多数集まっており、今回滞在中の最大個体:ミヤマクワガタ♂72mm、ノコギリクワガタ♂69mmもコナラの木よりGET。
ただコナラの木ならどの木でもクワガタが付くというわけではなく、かなり局所的で、付く木と付かない木の差が大きく感じました。
上記でも書きましたが、生えている場所にはかなりの本数が生えており、労力はかかるが、一応一通り叩いて(蹴って)みる価値はあると感じました。
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
ミヤマクワガタ(最大♂72mm)、ノコギリクワガタ(最大♂69mm)、スジクワガタ、コクワガタ、カブトムシ、カナブン、アオカナブン、クロカナブン
【3位】
ヤナギ
河川敷側から見たヤナギの木
ヤナギの枝や葉ぶりはこんな感じ
ヤナギの葉の表側
ヤナギの葉の裏側
ヤナギの樹皮
ここ群馬北部ではかなり有力な木の一つ。主に河川敷などの川辺に生える事が多い。樹皮も柔らかいので、傷付きやすく、そこから樹液が出てクワガタ達を引き付けることが多い。
また細い幹のヤナギでも穴(ウロ)が開いていることが多く、そこにはコクワガタがよく入っていました。
ウロ(穴)の中に潜むコクワガタのペア
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
ノコギリクワガタ、コクワガタ、カブトムシ、カナブン、アオカナブン、クロカナブン
【4位】
ケンポナシ
ケンポナシ若木の全体像
ある程度成長したケンポナシの枝葉
ケンポナシの樹皮
ケンポナシの葉(成熟した葉)
ケンポナシの葉:表側
ケンポナシの葉:裏側
私の地元フィールド:宮崎県ではほとんど見かける事のない木の一つで、私自身もこの木の存在すら昨年初めて知ったくらいでした。ここ群馬県:北部ではよく見かけることが出来ました。
樹液が出ている木は意外に少ないものの、一旦樹液が出ると、その爆発力は凄いものがあり、昨年こちらの地元の友人に教えてもらったケンポナシの木には多数のカブトムシが群がり、更にその上空をブンブン飛んで次々と集まって来ていました。
見かけたら要チェックの木です。
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
ノコギリクワガタ、コクワガタ、カブトムシ、カナブン
【5位】
オニグルミ
オニグルミの木の全体像と樹皮
オニグルミの葉
オニグルミの葉:表側
オニグルミの葉:裏側
オニグルミの実
4位に挙げたケンポナシに続いて、私の地元:宮崎のフィールドではほとんど見かける事のない木の一つ。群馬県:北部ではかなりの数があり、川沿いを中心に至るところで見かけることが出来た。
本来、クワガタが集まる木としても有名なようだが、残念ながら私自身でこの木で採れる事は叶いませんでした。
理由の一つとして、オニグルミの木があるところには大体ヤナギの木があり、クワガタ達はヤナギの木の方に集まってくるような感じでした。
しかし強烈に樹液が出ていれば話は別だと思います。今回私がそのようなオニグルミの木にたまたま出逢わなかっただけかもしれません。
クワガタ、カブトムシが集まる木には間違いないので、こちらも見かけたらチェックしてみると良いと思います。
実際に採れはしませんでしたが、見かけた数の多さと、認知度、期待の大きさを込めて第5位にランクインさせて頂きました。
<今季、群馬北部滞在中の採集実績>
なし
如何でしたでしょうか?
上記でご紹介した1~5位までの木が私が今季 群馬県:北部でクワガタ、カブトムシを探すのには向いていると感じた木でした。
勿論、この他にもクワガタが集まってきそうな木は数種見つけました。
例えば、
ミズナラ
ヤシャブシ
イタヤカエデ
など。
直接クワガタが付いている所は目にしませんでしたが、これらも立派にクワガタが集まる木です。
他には番外編で言うと、
先日の日記内のライトトラップの場面で紹介したウワミズザクラの木
樹液ではなく、果実が目当てではないか?その辺りはまだ謎なのですが、カブトムシが沢山集まって来ていました。
実際にこのウワミズザクラの木の周辺でライトトラップを行い、こんなに沢山のカブトムシが集まりました。
他には群馬の友人に聞いた話によると、「ムクゲの木」にもの凄い数のカブトムシが集まっているのを見た事があるとも言っていました。
ムクゲの木、私も初めて聞いたので驚きましたが、ネットで調べてみると、確かにカブトムシが多数集まる事がある木だそうです。
ただしこのムクゲの木は外来種ゆえ、野外で自生しているというわけではありません。
なので、ムクゲの木を探し野外フィールドで、探してみるというのは難しいかもしれません。
如何でしたでしょうか?
上記が私が群馬県北部での滞在中に実際に採集に行き、クワガタ、カブトムシが集まりそうだなぁと思う木の候補です。
あくまでも私の経験からの考えなので、人によってはまた違ったご意見もあろうかと思います。
あくまでもご参考程度に読んで頂ければ幸いです。
※この採集方法や考えはあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や考え、採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。第23回目のご報告です。
今回の採集舞台は関東 群馬県です。
※ この採集は8月中旬に行ったものをご紹介しております。TBS、「Nスタ」さんの放送日の都合や、宮崎に帰省してからの記事執筆更新等の為、現在の日時とは遅れてのご紹介となっております。大変申し訳ございませんが、ご理解&ご了承頂ければ幸いです。m(_ _)m
時刻:早朝
天気:晴れ
気温:27℃
今回は群馬県 某所 河川敷付近にやってきました。
こういう場所でクワガタやカブトムシが集まる木と言えば、
そうです。ヤナギの木です。
どんな感じの木なのか、ちょっと紹介してみましょう。
ヤナギの枝や葉ぶりはこんな感じ
ヤナギの葉の表側
ヤナギの葉の裏側
ヤナギの木の樹皮
こんな感じの木を探します。
それがヤナギです。
この辺りもいい感じでヤナギの群生があります。
では、早速クワガタ達を探してみます。
カナブンとシロテンハナムグリ、もしくはシラホシハナムグリ(判別出来ずスミマセン)がお食事中です。
こちらではカナブン多数、それに蝶(サトキマダラヒカゲ)、そしてノコギリクワガタ大歯型♂60mm前半位の個体が集まっています。
細いヤナギの木ですが、意外にも穴(ウロ)が多く見つかります。
そしてほとんどの穴(ウロ)にコクワガタが入っていました。
上記画像の拡大図、
大型のコクワガタ♂と♀が見えます。
なかなか大きそうだったので、掻き出し棒で取り出してみました。
コクワガタ♂48mm
♂50mmには届きませんでしたが、とても立派な大型個体です。
その他にも
カナブンとコクワガタ♀
コクワガタ♂とカナブン
ここにもコクワガタ♂と♀のペアが入っています。
そして枝には、
カブトムシ♂とカナブン
カブトムシ♀と、クロカナブン、カナブン2頭。
こちらは穴(ウロ)の近くで、ノコギリクワガタ♂♀のペア
逆光で見えにくいですが、大型のノコギリクワガタ♀の上に小型のノコギリクワガタの♂がくっついています。
ヤナギの枝割れの隙間に潜むコクワガタ♂とカナブン。
交尾を促しているカブトムシ♂と♀のカップル
このような感じで、今回、ヤナギの木で沢山のクワガタ、カブトムシ達を見かけることが出来ました。
今回採集した種類は
ノコギリクワガタ
コクワガタ
カブトムシ
カナブン
クロカナブン
の5種
頭数は21頭という結果でした。
群馬県 某所 河川敷付近での採集、如何でしたでしょうか?
今回は前回までに続いていたコナラ、クヌギではなく、河川敷に生い茂るヤナギの木での採集となりました。
正直、私の地元、宮崎県で私が通う採集フィールドではほとんどヤナギの木は見かける事がないので、今回ヤナギの木でこんなにクワガタ、カブトムシを採ったのは初めての経験でした。とても貴重な経験でした。
採集の途中でとっても可愛いシュレーゲルアマガエルにも会えました。
群馬県での採集を満喫してきた私ですが、ここでタイムアップとなりました。
場所が違えば、クワガタ達が付いている木もガラリと変わる事を大きく実感しました。また生えている木も全然違います。
でも宮崎での採集とはまた違った経験が出来て、とても楽しい時間でした。
沢山の虫達に出逢わせてくれた群馬の山の神様に感謝申し上げます。ありがとうごございました!
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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