
最近、飼育についての質問が多いですね。
それだけクワカブ飼育に熱中なさっている方々が多いということで嬉しい限りです^^
さて、今回もお客様からの質問にありました。
「露天掘りってなんですか?」
「露天掘り」・・・。
私達にとっては聞きなれた言葉ですが、初心者の方などには確かに聞きなれない言葉かもしれないですね。
露天掘りとは、簡単に説明すると、クワガタやカブトが成虫、蛹もしくは前蛹状態になり、まだ蛹室内部にいる時に、蛹室の上面のマットや菌糸等の一部を壊し、上から見えるように露出させることを言い表します。。
言葉で言うとちょっとピンと来ないかもしれませんので、まずは実際の露天掘りの様子をご紹介すると、
【マルスゾウカブト♀蛹の露天掘り状態】
【ヘラクレス♂成虫時点での露天掘り状態】
【オオクワガタ♂成虫時点での露天掘り状態】
このように個体の上面を露出させることを露天掘りと言います。
自然界では虫は一番良い条件の環境に自ら移動して、蛹化や羽化を行う事ができますが、 人間のブリード下においてはその管理条件の下羽化を行わないといけません。
それがたとえ粗悪な環境下においてもその場所で成虫にならなければなりません。
その場合、状況によっては手助けしてあげないと蛹化不全&羽化不全を起こす場合があるのですが、露天掘りにする事により環境を改善したり、蛹室の状態をチェックしやすくしたり出来ます。
上記のように生体を露出させ状態をチェックする露天掘り。
もちろんこの露天掘りにもメリット、デメリットは少なからずあります。
次回の日記では、この事も踏まえて露天掘りの実際の手順をご紹介してみたいと思います。
※ 今回ご紹介した考え方ややり方はあくまで私:Shiho個人の考え方によるものです。人それぞれやり方も考え方も違うと思いますので、あくまでご参考程度に読んで頂ければ幸いです。ご了承下さいませm(_ _)m ※
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先日、お客様から以下のような質問を受けました。
「マットのみで産卵セットを組んだ♀がマットに潜りっぱなしで、産卵している気配がない(ケース側面や底面に卵が見えてこない)。上に上がってゼリーを食べる気配もない」
意外と良く聞かれる質問ですので、今回はこの事を題材にしてちょっと私の考え方をご紹介してみたいと思います。
産卵セット組んだ♀がなぜ潜りっぱなしで、産卵の兆候が見えないのか??
【※全く産卵の気配がないように見えるケース例】
あくまで私個人が考えていることですが、【良い兆候】と【悪い兆候】、大きく分けて2パターンで捉えています。
【良い兆候】
・産卵の場所を探している、もしくは産卵している為潜りっぱなしになっている。
【悪い兆候】
・産卵設定温度が合わない為(高い、低い)、潜って活動を休止している。
・産卵セット環境(温度、湿度、使用しているマット)がその♀に合わない。
・まだその♀の熟成が十分ではない為産卵する気がない。
・交尾が上手く成立していない。
・材に産む種の為、マットでは産まない。
・越冬する種の場合、すでに越冬体勢に入ってしまっている。
あくまで私の考え方ですが、上記のように捉えております。
産卵セットに大事なのは、♀の状態も勿論ですが、環境も同じくらいとても大事だと考えます。
・親♂♀がきちんと熟成している。
・きちんと交尾が成立している。
・親♂♀の繁殖能力がきちんとある。
・産卵環境(設定温度、湿度、マットや材等のセッティング内容)がきちんと合っている。
上記のことが全て揃って初めて産卵する傾向が強まると考えます。
管理温度もかなり重要です。
日本は四季がありますので気温の変化が激しいです。
外国産のものを産卵させようと思うならば、その生息地に合った設定温度を調整してあげる必要があります。
セッティング環境。
管理温度、湿度は勿論ですが、マットや材の種類によっては産まない可能性もあると考えます。
お店で購入する際は、その種について実績があるマットや材を選ぶようにしましょう。
また♀のコンディションも重要です。
熟成が十分であること、親となる♂♀が健康であること(繁殖能力があること)などです。
繁殖能力があるかないかは外見上では判断は出来ませんが・・・。
【テルシテスヒメゾウカブトの♂♀交尾】
※正常のように見えても外見上からは繁殖能力の有無は分からない※
また越冬する種(オオクワ、コクワ、スジクワ等)を寒い時期に産卵させようとする場合、状況によっては既に越冬体勢に入ってしまっていて、産卵のスイッチがなかなか入らないこともあります。
一度越冬のスイッチが入ると、温度設定を高めにしても、なかなか産卵スイッチを入れてくれにくく諦めざるおえないこともよくあります。
その場合は、その時はもう無理をせず、しばらく時期を置き、暖かくなってから産卵セットを組みなおするとよいと思います。
そして、セットを組んだ♀が必ずしも産卵するとは限りません。
私も産まなかった♀は何十頭、何百頭と見てきました。
そういう♀に当たると不運というしかありませんが、実際には結構な確率で存在するのも事実です。
如何でしたでしょうか?
あくまでも私個人:Shihoが経験してきた上での考え方ややり方ですので、他のご意見も色々とあるかとは思います。
ご参考程度に読んでいただければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
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日記のコメント欄に、「きょうすけさん」より以下のような質問を頂きました。
はじめまして。
この季節でも山にはいればクワガタ見つけることがをできるのですね。
今年春からクワガタ飼育に挑戦しております。
今まではカブトムシだけでしたが、昆虫くじ?を孫がひいて
オオクワガタ・ノコギリ・ギラファ・ニジイロとヒメフローレンスの
5匹を持ち帰りました。
そこでいきなりなのですが教えて頂きたいことがあります。
9月ごろにオオクワガタとノコギリクワガタが成虫になりました。
(今の時期でもエサを与えた方がよいのか?土の中ばかりで上にあがってこないためどうしたらよいのかわかりません。)
残りはまだまだ幼虫です。
その幼虫の1匹はフローレンスカブトムシで土の上をずーっと動き回り
何度も土に入れてあげるのですが、すぐに出てきます。
土のせいかと思い新しい土にしてのですが、同じです。
色と動き方からして蛹の前かな?と思うのですが
そのまま土の上で蛹になるのをまってから人口蛹部屋に移した方が
よいのでしょうか?
それとも今時点で人口蛹部屋を作って入れてあげるのがよいのでしょうか?
でも蛹になる前じゃなかったら…
また、人口蛹は市販の物がよいのでしょうか?
それともその土で作ってあげる方がいのでしょうか?
わからないことばかりで悩んでおります。
もしよろしければお答えお願いします。
よろしくお願い致します。
回答が長文になりそうでしたので、今回は日記内での回答として取り上げてみたいと思います。
きょうすけさん
初めまして、レスありがとうございます。
ご質問の件ですが、
9月に羽化したばかりのオオクワとノコギリですが、ノコギリの場合は成虫になってからの休眠期間が長いため、おそらく来年の春~夏位まではずっと活動はしないと思います。
自然界のノコギリも来年の夏に出てくる個体はもう今既に羽化して土の中でじっとしているんです。
オオクワの場合は、後食前か、もしかすると越冬体勢に入っていのかもしれません。
オオクワの場合、羽化して約2~3か月位(管理温度による)で、後食開始してくれることが多いですが、温度管理をしないと今の時季は越冬体勢に入ってしまいます。
越冬に入ってしまった場合、起きてくるのはおそらく来年の春~夏頃だと思われます。
でも、今の状況は悪い事ではないので、オオクワもノコギリも自分からマット上に出てくるまでそのままにしてあげておいても大丈夫ではないかと思います。それからゼリーを与えるようにすれば良いかと思います。
次に、フローレンシス幼虫の件についてですが、マットに潜らない理由はいくつかあります。
・酸欠の為苦しくて上にあがってしまっている。
・蛹化したいがマットの水分、もしくは深さが足りず仕方なく上で蛹化しようとしている。
・幼虫自体に異変がある。
・管理環境がその幼虫に合わない
上記のこと等が考えられます。
幼虫自体に異変がある場合は、対策はほぼ皆無ですが、酸欠の場合は通気確保を。
蛹化したいが、マットの水分が足りない場合はマットの水分調整をしてあげると良いです。
マットの水分量が少ないと綺麗な蛹室を作りにくくなってしまいます。作れないと結果上に上がって来てしまいます。
また、フローレスヒメカブトはヒメカブト種の為、国産カブトと同様に縦に蛹室を作る傾向が強いです。
上記画像は国産カブトムシの蛹ですが、フローレンシスも同様に縦に蛹室を作る傾向が強いです。
その為 蛹化する際、マットの深さが足りない場合は仕方なく上に出て来て蛹になろうとする傾向があります。
上記画像はマット内で蛹化出来ずに上に上がって来てしまった国産カブトの幼虫達です。
この場合は深さ、水分量共に足りていませんでした。
上部で蛹になった場合、蛹化不全や、後に羽化不全を起こしかねないので、まだ幼虫が動くならばマットの深さを調整してあげると良いと思います。
フローレンシスならば大体20㎝位の深さがあれば良いかと思われます。
私は以下のようなボトルにマットを肩口位まで多めに入れて羽化させていました。
もし既にマット上で前蛹化、もしくは蛹化している場合は、人工蛹室に移してあげればよいかと思います。
ただ移すのはあくまでも前蛹、もしくは蛹になってからです。それ前に人工蛹室に移しても幼虫自体がまだ動けるために蛹室を壊してしまう可能性が大です。
人工蛹室については自作でも市販品でもどちらでも構わないと思います。
フローレンシスは縦に蛹室を作るため、通常のヘラクレス用のような横置きの蛹室ではなく、縦置きの蛹室を作る必要があると考えます。
国産カブトムシと同様のやり方です。
市販品では縦長の人工蛹室を販売しているのはあまり見かけたことがないので、自作する方が無難かもしれません。
以上、あくまで私:Shiho個人が考えうる回答となります。
考え方ややり方は人ぞれぞれですので、あくまでもご参考程度に読んで頂ければ幸いです。
コメントありがとうございました。
飼育日記担当:Shiho
※ 今回ご紹介したやり方や考え方はあくまでShiho個人によるものであり、それを押し付けるものでは御座いません。考え方、やり方は人ぞれぞれですので、あくまでもご参考程度に読んで頂ければ幸いです。ご了承下さいますようお願い申し上げますm(_ _)m ※
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11月下旬。
朝の寒さが一段と身に染みる季節になってきました。
そんな中、懲りずに山へ散策へ行って来ました。
その様子をご紹介します。
【11/21の採集】
この時季ならではの花、セイタカアワダチソウ。
次第に色あせてゆく緑の山に鮮やかに咲いてました
山へ到着。
しかし、予想通り・・・
なかなかクワガタの姿を見つけれません。
すると、
樹皮裏があるクヌギを見つけました。
樹皮裏の周りも樹液がまだしっとりと染み込んでいるいい感じです。
その中を探してみると、
おお、コクワガタ♂が入っていました!!
この時季のクワガタは何だか特別な感じがします。
とりあえずボウズは免れました。
最初の一頭を発見するまでに既に一時間が経過してしまいました。
しかし・・・・
その後は見つけることは出来ません・・・。
しばらく探していると、落ち葉の下にノコギリクワガタ♂の大アゴを発見!!
おおおっつ!!来たっつ!!
しかもノコギリ大歯!!!
Σ(゚Д゚)///
久しぶりのノコギリの姿に興奮して、画像を撮るのも忘れて一目散に手に取ってみると、
・・・・・・
死骸の頭部のみでした・・・。
くぅ~・・残念っ・・・(( ノД`)シクシク…
う~ん、さすがに今季はもうこれが限界のようです。
区切りをつけるために、いつもの恒例行事。
清酒を山の大地に捧げて、今シーズン、楽しませて頂いたお礼を山の神様に申し上げることにしました。
「今シーズンもありがとうございました!また来年もどうぞよろしくお願い申し上げます!m(_ _)m」
と、挨拶をさせて頂きました。
挨拶も終わり、引き上げようと車を流していたら、今年の3月にコクワガタが数頭ですが、越冬していた場所を通り過ぎようとしました。
「もし、すでに越冬体勢に入っていたら、この場所にまたいるかも?」
と思い、倒木をチェックしてみることにしました。
すると、
おおお~っ、いたっ!!
やっぱりここにいました!!
コクワガタの♂と♀です。
予想通り越冬体勢に入っているようでした。
他にも探せばまだいそうでしたが、起こしてしまうのは可愛そうなので、この個体達だけ撮影だけさせて頂き、そっと戻しておきました。
最後の最後で粋な出会いを頂きました。
山の神様、ありがとうございます!^^
また来年暖かくなってから出会いたいですね。
とこんな感じで、今季の採集はとりあえずの採集納めとさせて頂きました。
今年も沢山の出逢いがありました。
人生初の野外個体での雌雄同体(モザイク)ミヤマクワガタとの出逢いや、超特大ミヤマ77mmUPを2頭も出逢えることが出来ました。
とっても楽しい2019シーズンでした^^
あつかましくも、また来季も楽しませて頂きたいと思っております。
山や昆虫の神様、ありがとうございました!!
m(_ _)m
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。
また外国産や離島産等のその土地にいないクワガタカブトムシの放虫は厳禁です!
もともとその土地に根付いて生息している昆虫達の生態系を壊す原因になりかねませんので、意図的な放虫は止めるよう心がけましょう。
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先週、11/14の採集中に菌に巻かれ死亡していたクワガタを見つけました。
【2019/11/14:宮崎県の野外にて撮影】
その時の菌を詳しく調べたわけではないので、確実的な菌の名称は分かりませんが、見た目には【ボーベリア菌】に見えました。
今回の日記ではその【ボーベリア菌】について少しですが私の知っている範囲で簡単にご紹介してみたいと思います。
【ボーベリア菌】
昆虫病原糸状菌という菌の仲間で、昆虫の身体で菌を増殖させ弱らせて死亡させてしまうというやっかいな菌です。
ボーベリア菌は毒性の強い菌で、飼育している生体にボーベリア菌が媒介してしまった場合、近くにいる他の生体達、特に弱っているような個体などに次々に感染してしまう恐れもあります。
菌が空気中を漂い、感染してしまうと聞いたことがあります。
かくいう私も10年程前に一度ボーベリア菌が原因で、飼育していた生体が大量死した経験があります。
もし飼育ケースの中にボーベリア菌により感染して死亡してしまった個体を見つけたら、そのまま放置しないですぐに廃棄することをお勧めします。
その際、死骸は勿論のこと、入れいた容器は良く洗い、出来れば消毒し、また中に入っていたマットやゼリーはまだ使えそうであっても廃棄することをお勧め致します。
そして死骸や使用済みマットを入れた袋など、菌が浮遊しないようにきっちりと密閉しておくか、別の場所に隔離しておくことをお勧め致します。
またその死骸を手で触った場合、他の生体に触れる前にしっかりと手洗いをすることをお勧めします。
また菌は空気中を浮遊しますので、空気中に向けて除菌アルコールなどをスプレーしてみるのも良いかもしれません。
どこかで聞いた話ですが、ボーベリア菌はアルコールに弱いと聞いたことがあるような気がします。
以上が私個人が考えうるボーベリア菌が出てしまった時のにしている処方方法をご紹介してみました。
※あくまで私個人の考え方や対策、対処方法なので、もっと他に専門的にも良い対処方法があるかとは思います。
ご参考程度に読んでいただければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
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11月も中旬に入りました。
ここ最近は朝の気温がかなり低く、宮崎でも山間部によっては10℃を下回る地域もあるそうです。
そんな中ですが、採集行って来ました。
今回はその時の様子をご紹介したいと思います。
【11/14の採集】
ポイントに到着し、探し始めましたが、なかなか見つかりません。
ようやく最初に見つけたのは、
樹液だまりにいたネブトクワガタ♂でした。
樹液まみれのネブトクワガタ♂
体長は♂25mmあるかないか位ですが、立派な大歯型個体です!
格好良いですね~^^
こちらの樹皮裏には、
スジクワガタ♂30mm前半程
大歯型のスジクワガタ♂が入っていました。
この時季のものとは思えないほど綺麗な個体でした。
その後は鳴かず飛ばず・・・。
なかなか見つかりません。。
しばらくして、木の隙間に黒い影を発見!
んっ!?これは!??
コクワガタのようですが、既に死亡しており菌に巻かれています。
この菌は・・ボーベリア菌でしょうか?
そんな感じに見えましたので、敢えて触らずにおきました。
ボーベリア菌には苦い想い出があります。
この菌については後日また改めて取り上げてみたいと思います。
またしばらく時間が経過して、
やっと見つけました。
コクワガタ♀でした。
コクワガタは越冬し来年も活動する種ですので、今からはもう産卵には行かず、越冬する前にエサで身体を満たしているのでしょうか?
このような感じで採集を楽しませて頂きました。
今回は、
・コクワガタ
・スジクワガタ
・ネブトクワガタ
の3種、3頭。
何と一気に5頭以下になってしまいました(泣
いつも最後まで見かけるコクワガタの♂をこの日は見かけかなったのが残念でした。
今季もいよいよ採集納めが近いようです😢
※この方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。
また外国産や離島産等のその土地にいないクワガタカブトムシの放虫は厳禁です!
もともとその土地に根付いて生息している昆虫達の生態系を壊す原因になりかねませんので、意図的な放虫は止めるよう心がけましょう。
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ここ最近の日記で「クワカブの冬場の管理方法」について「発泡スチロールを使用した簡易温室」「メタルラックを使用した簡易温室」等をご紹介して来ました。
これらは冬場の温度管理対策として、どちらも温源(熱を発する機器)を使用した簡易温室でした。
今回の日記では、そういったものを利用せず、もっと容易に冬場の管理が出来ないかを考えてみたいと思います。
※これはあくまで私、Shihoが考えうる方法をご紹介するもので、他にも様々な対策案があると思います。ご参考程度に見てもらえれば幸いです。またこの記事は過去にもご紹介したことがあります。一部重複しますことをご了承下さいませ※
冬場は当たり前ですが、気温が下がります。
気温が下がる中、温源を使用するエアコン管理や、簡易温室を利用せずに何とか乗りきる方法はないのでしょうか?
あくまで私が考えつく参考例(画像がなくてスミマセン)にはなりますが、いくつか具体例を挙げてみたいと思います。
【日中、日が当たる部屋の影になる場所に置く】
日中に日差しが入り、部屋全体が比較的暖かくなる場所に置くということ。
但し日光を直接当ててはダメです。
あくまで影の場所において下さい。
一度温度計を置いてその部屋がどれ位の温度になるか計ってみるのも良いでしょう。
【発泡スチロール箱やダンボール箱に入れて管理する】
管理する時、棚の上等でそのまま管理するのではなく、ダンボール箱や発泡スチロール箱に入れて管理するやり方です。
外からの見栄えは悪くなりますが、ダンボールや発泡スチロールは保温性があります。入れた周りの隙間などに新聞紙や綿などを入れても良いと思います。
【土やマットに埋めて管理してみる】
衣装ケースなどに菌糸ビンやケースに入った成虫などを入れ、その周りをマットや土、腐葉土などでフタの部分まで埋めるという方法です。
ここでのポイントは地面となるマットなどは固く敷き詰めないで、軽くフンワリと敷くのがポイントです。空気が含めばより保温性が高まると思いますので・・・。
【プチプチやアルミマットなどのクッション材等をケースや菌糸ビン等に巻く】
菌糸ビンや飼育ケース等に、プチプチやアルミマット(薄いやつ)などのクッション材等を巻いて管理する方法です。
寒さが直接当たらないように防護するといったやり方です。
衣装ケースなどに一緒にまとめて入れ、その周りを全体的に巻いても良いかとは思います。
【水を張った水槽や衣装ケースなどに入れる方法(温源利用する手もあり)】
夏場にはよく聞く方法です。
水を張った水槽や衣装ケースに上面が出るようにして水の中に入れます。
ただしこの方法は冬場はかなり水も冷たくなると思いますので、自然的な方法からは外れますが、熱帯魚の温度を保つ熱源を入れてやると良いかと思います。
これにより水が温められて適温になるかと・・。
サーモまでつなげれば、よりベストだと思います。
先日紹介した簡易温室が空気を暖めるバージョンならば、こちらは水を温めて利用するバージョンといった感じでしょうか・・・。
如何でしたでしょうか?
正直、温源を使用した対策には及ばないとは思いますが、何もしないよりは少しは効果があると思います。
勿論他にも色々とやり方は沢山あると思います。
今回は実際の画像がなく、文面だけではわかりづらかったかもしれませんがご参考にして頂ければ幸いです。
皆さんも色々と工夫をしてこの冬を乗り越えましょう。(^^)
※管理のやり方には色々な方法があると思います。今回紹介したのははあくまでも私Shihoの考え方による管理方法についてのやり方&見解です。 あくまでご参考程度に見て頂けますと幸いです。
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少し前の日記で、「Shiho自作の発泡スチロールで作る簡易温室」の作成方法をご紹介しました。
今回は発泡スチロールの大きさじゃ容量が足りないという方達の為に、ちょっとワンランク上の「メタルラックを使用した簡易温室」の紹介をしてみたいと思います。
※あらかじめ御了承を得たいのですが、この記事は秋口になると毎年紹介しております。それゆえに何度もお目にかかられた方も多いと思います。
ですが、今年から始められたクワカブ初心者の皆様や当日記を初めて御覧になられている方達の為に少しでもお役に立ちたいと思い、しつこいながらも今年も紹介させて頂きたいと思います。
一部追記事項もありますが、大体の内容は例年と同じ重複しております。御理解&御了承の程よろしくお願い致します。
ではご紹介していきましょう。
出来上がった全体図からご紹介すると、
このような感じで作成しました。
この温室を作成するのに、いくら予算が必要なのかを知りたい方も沢山いらっしゃると思いますので、作成時にかかった金額をご紹介してみたいと思います。
<材料>
・メタルラック:150cm(中古)
1個 ¥2000
・フォーム(上下面&背面)
1枚 ¥800
・養生プラダン(左右側面&背面)
2枚 ¥360(@¥180)
・ビニールカバー(前面)
1m×1.8m ¥380
・プレートヒーター(中古)
1個 ¥3000
・サーモスタット(中古)
1個 ¥1000
・ファン:小型扇風機(中古)
1個 ¥300
・室内外用温度計
1個 ¥1500
総合計金額 ¥9340
※金額は購入した際(2016年当時)の価格
価格はあくまで目安です。
このような感じで温室を作成しました。
材料について一つずつ細かく紹介してみましょう。
※紹介してる材料は実物とは一部異なるものもあります。あくまでも参考画像です。ご了承下さいませ※
【メタルラック(150cmタイプ)】
メタルラック150cm程の同様のタイプです。
一番下に温度の元(ヒーター)を入れますので、それの熱がスムーズに上に上がるように棚板は隙間のあるものが良いです。その点で言えばメタルラックは適任ですね。
【フォーム】
フォーム
いわゆる住宅用の断熱材(発泡スチロール)の板です。
通常の発泡スチロールでも良いですが、住宅用のフォームはきめが細かく保温効果も強いですのでお勧めです。
この時は上面、下面、背面のみに使用しましたが、全ての面を覆ってもOKです。
【養生プラダン】
養生プラダン
薄く柔らかめの断熱素材です。
コスト削減の為に左右側面に使用。
上記のフォームと比べると同じ大きさで価格は約1/5で済むのが魅力です。
【ビニール製カバー】
柔らかめのビニール製カバー
切り込みを入れ、のれんのようにして前面のカバーとして使用しています。ほぼ透明なので中の様子がある程度見えるのも良いですね。
【プレートヒーター】
プレートヒーター
暖房管理の必需品です。
これは実際に使用しているものと同型機。
ワット数は250Wあります。
温室用に使用するヒーターとしてはとても使いやすいタイプで、このW数ならば150cmメタルラックの容量程度ならば十分に温めてくれます。とても扱いやすいです。
【サーモスタット】
温度調整の必需品、サーモスタット
中のヒーターにより温度が上がり過ぎると、設定温度を超えた時点でスイッチが切れ、設定温度からある程度温度が下回るとスイッチが自動的に入るというのがサーモスタット。
人がつきっきりでなくても自動で管理してくれるのでとても重宝します。
ちなみに上の画像のサーモスタットは約15年位前に私が使用していたもの。これを見ると当時の懐かしい記憶が蘇りますね。
【ファン:小型扇風機】
ファン(小型扇風機)です。
温室内の空気の循環に使用します。
ヒーターにより温めた空気は上に上がりますので、温室内はどうしても上部の方が温度が高くなります。
その温まった空気を循環させ、均一にするのがファン(小型扇風機)です。これを使用する事により温室内全体がほぼ均一な温度をキープ出来るでしょう。
【室内室外温度計】
室内外用温度計
長いコードのあるセンサーで温室の内部の気温を計ると同時に、外気温も計る事が出来る便利もの。
温室内が今現在何度なのか、これがあれば一目瞭然です。
ちなみに上記画像の温度計は月夜野きのこ園で販売されているものと同じです。
以上がメタルラックを使用した温室の作成でした。
如何でしたでしょうか?
ここは宮崎県という事もありまして、宮崎県の冬の気温に適した温室作成をしております。
例えば、メタルラックの全ての面をフォームで囲めば、それ以上の保温効果は望めますが、南国宮崎県という土地柄、そこまでしなくても十分に保温効果が得られると判断した上での作成方法になっております。
温室も使う場所によって様々に状況(温度)が変わってきますので、その様子を見ながらご自分なりのオリジナル温室を作成すると良いでしょう。
道具を駆使して、お安く、丈夫でかつ便利な温室を作り、冬の寒さを乗り越えましょう!
※この温室作成方法はあくまで私個人の作成方法の一例です。 人それぞれによって考え方や方法等は異なると思います。あくまで参考例として見ていただければ幸いです。
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11月に入りました。
ここ数日、朝夕の気温がぐっと下がってきました。
私が採集活動をしている宮崎のポイントでは、場所によって違いますが約14~16℃位。
しかし昼間の気温はまだ暑い時は25℃以上ある時もあります。
つい2~3日前は自宅周辺で27℃ありました。
まさに夏日です。
この時期に・・・11月に夏日って💦
ちょっと考えられないですよね。。
昨日も少し暖かったので、11月に入っての最初の採集、行って来ました!
今回はその時の様子のご紹介です。
【11/4の採集】
採集ポイントに着いてすぐに、
クワガタの姿を発見!
宮崎ではおなじみのヒラタクワガタ♂です。
元気な個体でしたが、とても小型です。
サイズはあえて計測していませんが、♂30mmあるかないか位でしょうか。。
やはり昼間のこの暑さがあれば、まだまだ黒系クワガタ達は活動をしているようです。
こちらはハルニレの樹液溜まり。
まだ樹液もよく出ています。
ハルニレの木の樹液溜まりは大体このような感じになっています。
独特の特有的な匂いがしますので、嗅いだだけでハルニレだと分かります。
この画像の上の方、小さな隙間から取り出したのが、
こちらのネブトクワガタ♂個体。
かろうじて大歯型にはなっています。
サイズは推定♂20mm前半位かな。。
木を蹴ってみるものの、クワガタはほとんど落ちてきません。
落ちてくるのは枯れ葉やドングリばかり・・・。
この時季になると、蹴り採集でよく採れるノコやミヤマはほとんど見かけなくなりますので、蹴り採集ばかりしていてもなかなかクワガタ達に出逢うことは出来ません。
寒さに強い黒系クワガタ(コクワ、ヒラタ、ネブト、スジ)は、基本的には木のウロや隙間、樹皮裏に隠れていることがほとんどなので、木の隙間探しがこの時季に採集するポイントとなります。
その木の隙間にて何か見つけました!
お顔を拝借させて頂くと、
スジクワガタ♂でした。
かろうじて大歯型。
こちらもサイズは♂30mmあるかないか位です。
散策途中、カラスウリが真っ赤に熟していました。
日中の気温はさておき、完全に秋を感じます。。
こちらのハルニレの樹皮裏からは、
コクワガタ♂♀ペアが入っていました。
このような感じで2時間ほど採集を楽しみました。
今回は、
・ヒラタクワガタ
・コクワガタ
・スジクワガタ
・ネブトクワガタ
の4種、見かけた頭数は全部で8頭
頭数もグンと減り、ついに一桁になりました。
見つかるのも黒系クワガタばかり。
今回もやはりノコやミヤマには出逢えませんでした。
一年中採集に行く私ですが、次回辺りがここらで一旦の区切りの採集納めになりそうな気がします。
いや、やっぱり見つかるのが5頭を切ってからにしようかな・・・(悩
ともあれ、次回もまだ楽しみです^^
※この方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。
また外国産や離島産等のその土地にいないクワガタカブトムシの放虫は厳禁です!
もともとその土地に根付いて生息している昆虫達の生態系を壊す原因になりかねませんので、意図的な放虫は止めるよう心がけましょう。
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早いもので11月に入りました。
今年もあと2か月を残すのみですね、本当に月日が経つのは早いものです。
気温も段々と寒くなってきました。
寒くなって来たこの時季の、毎年恒例記事のご紹介です。
冬場の温度管理方法。
Shiho自作の簡易発泡スチロールによる簡易温室の紹介です。
あらかじめ御了承を得たいのですが、この記事は秋口になると毎年紹介しております。それゆえに何度もお目にかかられた方も多いと思います。
ですが今年から始められたクワカブ初心者の皆様や当日記を初めて御覧になられている方達の為に少しでもお役に立ちたいと思い、しつこいながらも今年も紹介させて頂きたいと思います。
一部追記事項もありますが、大体の内容は例年と同じ重複しております。御理解&御了承の程よろしくお願い致します。
日中はまだまだ暑い日もありますが、 朝夕はめっきり涼しくなりました。外国産のクワカブにとっては日本の冬は寒さの厳しい時期です。
日本の虫は、元々この日本の四季のある環境に順応しており、氷点下になる冬でも乗り越えられる能力を持っています。
ですが、外国産の虫についてはこの能力は持ち合わせておらず(一部例外もあります)、日本の虫と同じように常温飼育をしてしまっては、 かなり動きが悪くなり、場合によっては死亡してしまいます。
それではどうすれば良いのか?
答えは温度管理をしてあげれば良いのです。
簡単に答えてしまいましたが、この温度管理、結構大変で苦労している方も多いと思います。
温度管理方法で一番先に思いつくのは、
【エアコンでの管理方法】
大量に虫を飼育されている方等は、一部屋ごと空調(エアコン)による温度管理をされている方が多いようです。
しかしコストが割高になる、家族の理解など、なかなか問題があり、そうそう容易に実行出来るものではありません。
少量を飼育されている方、 電気代を考えて一部屋エアコンを常時つけられない方も多数いらっしゃると思います。
そんな時は「簡易温室」を作ってみるという手があります。
簡易温室には、ガラス温室を利用した立派なものもあれば、メタルラックにビニールをかぶせたもの、 ダンボールや発泡スチロールを工夫して作ったもの等、工夫次第で色々手作りする事が可能です。
今回はその中でも、少量飼育の方の場合を想定して、発泡スチロールでつくった簡単な温室をご紹介してみたいと思います。
【発泡スチロールで作る小型簡易温室】
同じ大きさの発泡スチロールを3個用意します。
3個の発泡の内、2個を底面をカッターでくり抜き、キャンプ等で使用するバーベキュー用の金網をおきます。
残り一つは一番底面になるのでそのままですが、温度源となるものを置きますので、コードの穴を開けます。 今回は電気あんかを温源に使用しました。
電気あんかの下には少しでも熱を上に上げる為に、アルミ箔シートを下に敷き詰めました。
コードの穴の隙間部分は切り取った発泡スチロール部分を少し小さくして再度はめ直すとよいでしょう。
3つそろって下のような感じです。
後は重ねて、2つの段の上に飼育する虫を置くだけです。
この温室は小さいので多数は置けません。また温源も電気あんかと比較的弱めの温源であるため、外気温が凄く寒い場合には、中が低くなる場合もあります。置く場所などを選んで、 適温になるように調整しましょう。
<理想の温度帯>
温室が完成しましたら、必ず温度テストをするようにしましょう。
どこにお住まいか、またどんな場所に置くかでも温度はかなり違ってくると思われます。
ご自分の育てる場所で、どれくらいの温度をキープ出来るかを認識しておくことは重要です。
冬場でもクワガタ、カブトムシ(主に外国産)を活発に活動させるには、
15~28℃
大きく言うと、この温度帯をキープが必要かと思います。
※飼育する虫の種類によっては活発な活動温度帯は異なります。それぞれの飼育種に合わせて更に細かく調整するなどの工夫も必要かと思います※
テスト実験してキープ温度がもう少し低いならば
・もう少し暖かい部屋に移動させる
・外側にアルミシートなどをかぶせる
・加温器を少しグレードアップさせる
・発泡スチロールの容量を少し狭くする
等の対処をして、ご自分のお住まいに合った調整法を考える必要があると思います。
<温度確認方法>
中に温度計を1つ入れて確認すると良いと思います。
弊社でも販売している「室内室外温度計」ならば、先端のセンサーの部分だけを小さな穴を開けて差し入れておけば外側からでもすぐに内部の温度が分かるので便利です。
また昔小学校の頃位に実験などでよく使っていた30cm位の長い温度計などでも発泡スチロールの上面から突き刺しておけば、外側からでも確認出来るので便利だと思います。
<通気確保>
また空気確保の為、発泡スチロール上面に小さな穴を2つ位開けておくと良いと思います。元々そこまで保温能力は高くないので、大きめの穴は避けた方が良いでしょう。
この様な感じで小型のものならば結構簡単に作れます。
飼育の数に合わせて土台を選び、それにあった温源を選択するとよいでしょう。
温度が高く上がりすぎるような温源(小型電気ヒーター)等は、 コンセントとの間にサーモを接続して温度設定をしてあげれば、 一定の温度を保つ事も可能かと思います。
また、より広く、ちょっと本格的なものを作りたいならば、例を挙げるならば下記の画像のような園芸用の温室等を使用すればより簡単に簡易温室が作れます。
一番下の棚に温源となるものを入れて後は密閉するだけ・・・。
温源とサーモを接続してコンセントに差し込めれば、容易に温度管理が可能です。
また内部に小型ファンを入れれば空気も循環して全体的にムラなく温度管理が出来るでしょう。
ご紹介したのはあくまで簡易温室ですが、以外となかなか役に立つものです。
しかし上記でも書きましたが、皆様の住んでいる地域地域によっては能力に差が出てくることもあります。
例えば北海道で使用するのと九州、沖縄で使用するのとでは全然違ってきます。
それぞれの管理する場所にあった温室作りが大事だと考えます。
しっかりと温度対策をして厳しい冬を頑張って乗り切りつつ、クワカブライフを楽しみましょう。
※この方法はあくまで私自身のやり方です。 人それぞれによって考え方や方法等は異なると思います。あくまで参考例として見ていただければ幸いです。
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