
つい先日、お客様とお電話でお話ししている際に、「とってもキレイなニジイロクワガタに興味があります。ニジイロクワガタって飼育難しいのですか?」とご質問を受けました。
ニジイロクワガタ、七色に輝くそのキレイな風貌は外国産クワガタの中でも人気が高いようです。
過去にも何度もこの飼育日記上で取り上げているニジイロクワガタですが、ご質問があったので、今回の飼育日記では最も有名な種類の一つ、ニジイロクワガタの飼育方法についてご紹介したいと思います。
※過去の日記記事と重複する内容がございます。大変恐縮ですが、予めご了承下さいませ※
【飼育種】
和名:ニジイロクワガタ
産地:オーストラリア
いまや外国産クワガタ種の中でも有名な種のひとつと言えるでしょう。ニジイロクワガタです。その名の通り、ボディはニジイロに光り輝きまるで日本のヤマトタマムシのような色彩と輝きを放ちます。残念ながらもう野外品は輸入されることはないと思われますので、今市場に残った個体達でどこまで累代を伸ばしていけるのかが課題となりそうです。
飼育は幼虫飼育、産卵共に容易な種です。では共に見ていきましょう。
<幼虫飼育>
【お勧めのエサ】
くわマット、きのこマット、菌糸E-800
【飼育容器】
800~1100cc程度の容器など。
【えさ交換回数】
途中1回程度
【設定温度】
23~25℃前後
【羽化までにかかった時間】
2令投入して約5ヶ月(合計約7~8ヶ月)
まず幼虫飼育ですが、とても容易な種。弊社のマットでは、くわマット、きのこマット、菌糸でよく育ってくれます。特に菌糸はよく合います。
マットを入れる容器も私の場合は800cc程度のブロー容器にマットを入れて飼育すればOKです。菌糸の場合は菌糸ビンE-800の大きさで大丈夫だと思います。管理温度は23~25℃程度で管理。夏場の高温と冬場の極度の低温には注意が必要です。ただ寒さにはかなり強い種だと認識しております。
<蛹化前の暴れ>
先日の日記のコメントに毎度おなじみのPuffinさんからもご質問がありましたが、ニジイロクワガタが蛹になる前、いわゆる蛹化前は幼虫の暴れがひどくなることが多いことで有名です。
上記画像の菌糸ビンは幼虫の暴れによりオガ化してしまった菌糸ビンです。
このようにニジイロクワガタは蛹化前は暴れがひどくなることが多いのですが、これは成虫、蛹になる為には必要な行動です。
菌糸がなくなってしまったと判断し、菌糸ビンを新しいものに交換しても、おそらくはまた同じ行動を繰り返すと推測されます。
なので3令終期になり黄色味を帯びて来た幼虫がこのような行動を起こしたら、蛹化前の暴れかもしれないと推測し、そのまま見守ってあげるのが賢明だと考えます。
通常ならば遅くても10日位もすれば、蛹室を作り出すはずですが、どうしても暴れがひどくいくら待っても落ち着かない場合には、少し管理温度を低め(今の管理温度よりマイナス3~5℃)にすると落ち着くこともありますので、有効な手段の一つと言えると考えています。
<産卵方法>
★マットのみで産卵セット組んだ場合★
【産卵に使用するオススメマット】
くわマット、完熟マット
【産卵に使用するケース】
クリーンケースS~M
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
※マットを手で握って固まり、水が染み出ない程度
【セット方法】
ケース底面を深さ7割位で固く詰める。残りの1割程度はフンワリと。
図示すると以下の様な感じになります。
画像でちょっと分かりやすく順をおってみてみましょう。
★材を使用して産卵セット組んだ場合★
【産卵に使用したマット】
くわマット、完熟マット+材1~2本程度
※材はクヌギ材、コナラ材など
【産卵に使用するケース】
クリーンケースS~M
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
※マットを手で握って固まり、水が染み出ない程度
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
少し材の頭が出るようにセット。
画像で紹介すると・・・
このようなかんじです。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
産卵は私の場合は主にマットのみで行っていました。ただ他の人に聞いてみると材を入れた方が良いという方もいらっしゃいました。その場合、材は柔らかめの材を使用する事をお勧めします。セットして約1ヶ月~1ヶ月半もすれば、ケース側面や底面に幼虫が見えてくると思います。
但し材全てに産卵していた場合は材に入り込んでしまっているので外側からは幼虫が確認出来ません。その場合は2ヶ月ほどして一度材を掘り起こしてみて下さい。材に産卵の形跡があればそのまま割り出しを行ってもよいと思います。
いかがでしたでしょうか?ニジイロクワガタ。見た目からも分かるように色虫的要素が非常に高いクワガタですね。飼育も比較的容易なので、皆さんも、もし入手出来る機会がありましたら是非挑戦してみては如何でしょうか?(^^)
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
使用したアイテム
Basicシリーズ(菌糸ビン・菌床ブロック), Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), Elementシリーズ(菌糸ビン・菌床ブロック), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース, 黒土マット(昆虫マット・発酵マット)
2016年12月16日
カテゴリー
使用したアイテム
Basicシリーズ(菌糸ビン・菌床ブロック), Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), Elementシリーズ(菌糸ビン・菌床ブロック), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース, 黒土マット(昆虫マット・発酵マット)
関連タグ
コメント[0]
ブックマーク・共有

お客様からのご質問の中に、
「クワガタを産卵セットを組んだ後、そのまま方っておいても羽化は可能ですか?」
というご質問を受けることが度々あります。
産卵セット後のいわゆる
ケース飼いによる多頭飼育です。
私自身、国産カブトムシの多頭飼育は経験しておりましたが、基本的にクワガタの幼虫は単独飼育をするので、この手の質問にはお答えが出来ていませんでした。
小型のクワガタならば産卵セット後のそのまま羽化でも可能ではないかと考え、敢えて本土コクワガタによるテストを行ってみました。今回の飼育日記ではその時の様子をご紹介してみたいと思います。
今季春頃に産卵セットした本土産コクワガタ。
産卵木もボロボロになり、産卵されている事は確実でしたので、今回はあえて割り出さずに羽化させてみようと思い、そのままにしていました。
産卵セットを放ったらかしにしておいたらどうなるのか?いわゆる放ったらかしの多頭飼育を試みたわけです。
産卵セットを開始してからほぼ9ヶ月。
ケース底面を見てみると、蛹室がいくつか見え、どれも成虫になっているようだったので、思い切ってケースを暴いてみることにしました。
途中加水などはしなかったのでマットは乾燥気味ですが、何とか水分はまだあるようです。親♀用に置いていたゼリーなどは除去してあります。
左側の産卵材片をひっくり返してみると、
いました。本土コクワガタ♀の新成虫です。
手に取ってみます。
さすがに新成虫、ピカピカでとてもキレイです。
さて他の個体はまだ蛹室の中みたいですので、小さなマドラーを使って少しずつ掘り起こしていきます。
固い部分を発見。おそらく蛹室の上部分だと思います。
そーっとけずってみると・・・・
覗いてみると・・・
コクワガタ♂の大あごが見えました。
赤い、羽化したてのようです。
本来ならば、そのままにしておくのですが、ここは産卵セット内ですので、個別に管理する為に取り出すことにします。そーっと慎重に蛹室を崩していきます。
手のひらにそーっと乗せてみます。
まだ羽も固まっておらず、とても柔らかい。お尻も完全には引っ込んでいません。少し力を入れただけで潰れてしまいそうです。まだ黒くなっていませんが、この赤っぽい状態でもとても美しい。とてもキレイです。体長はなかなか大型ですね。♂40mm位はありそうです。
次に別の蛹室を掘り出していきます。
でも全ての個体が順調なわけではありません。この個体は羽化不全により死亡しています。
結果、新成虫が
♂:5頭
♀:9頭
合計14頭出てきました。
ちなみにこの時組んだ産卵セットの内容は
<産卵セット~羽化時までの内容>
【累代】
天然ものWD♀を使用
【羽化までにかかった時間】
産卵セット開始より約8ヶ月
【使用したマット】
完熟マット+クヌギ材2本
【途中での加水】
無し
【使用した容器】
クリーンケースL
【水分量】
手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【設定温度】
25℃前後
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。少し材の頭が出るようにセット。
セット方法を図示してみました。以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
こんな感じで組みました。
如何でしたでしょうか?
今回、「産卵セットを組んだ後、幼虫を放置していたら、ちゃんと羽化するのか?」
このテーマを確認したくてやってみましたが、結果的には思いのほかまずまずの結果がでました。
この放置した産卵セットからは計14頭の本土コクワガタ成虫がそのまま羽化。
クヌギ材2本と、完熟マットをエサとし、羽化しました。
しかし多頭数の幼虫が羽化するにはクヌギ材2本では少ないようですね。
材は全て食いつくされており、その後幼虫はマットへと移動し、そこでさらに育ち、羽化した様子です。
また羽化した頭数も14頭ですので、そこまで数は多くありません。本来のコクワガタの産卵数から考えると、やはり途中での死亡がかなりあったのではないかと推測されます。
上記の産卵セット内容で、そのまま羽化まで管理するとなると、やはり少しエサ不足になるような気がします。なので最初の産卵セッティングの段階でマットを少し多めに入れてやるとエサ不足も多少は軽減されるのではないかと思います。
今回の結果を私なりに考えると、
「本土コクワガタクラスの小型クワガタならば、産卵セット後のそのまま羽化も可能だが、最後まで育って羽化する個体は少なくなるように感じました」
産卵した幼虫をなるべく無事に羽化させるには、やはり適度な時期に割り出して、個別飼育してやるのが一番数的も多く羽化させられるのではないでしょうか。
ともあれ、無事に羽化してくれてありがとうですね。(^^)
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
使用したアイテム

幼虫を飼育している際に、この下の画像の様な感じになったことはありませんか?
【菌糸ビンAとします】
皆さんは菌糸ビンがこのような状況になった場合、どのような考えが浮かぶでしょうか?
①幼虫が菌糸を食べてしまい、白い菌糸部分がなくなった。
②幼虫が暴れてしまい、白い菌糸部分がなくなった。
この場合、私の考えではございますが、私は②を疑います。
なぜなら、この菌糸ビンの白くない部分(茶色いオガの部分)は、食べた後の糞等によって出来た食痕等ではなく、ただ単に幼虫が暴れて白い菌糸部分をぐちゃぐちゃにしてしまって出来た可能性が高いと考えます。
ちなみに通常にきちんと食して出来た食痕は下の画像のようなものになる事が多いです。
勿論全ての黒い部分が糞だけというわけではございませんが、菌糸ビン自体に落ち着きがあり、キレイな黒色をしているでしょう。
菌糸ビンAの状態を私は、「幼虫の暴れ(あばれ)」と言っています。
では「幼虫の暴れ」とは何でしょうか?
既に皆さんの中にもご存じの方もいらっしゃると思いますが、幼虫には「暴れ(あばれ)」という行動を起こす場合があります。
では、「暴れ」はどのような時に起きるのか?
①新しい菌糸ビンに投入後の暴れ
②エサが合わない事による拒食による暴れ
③ビン内温度が高くなり、苦しくなっての暴れ
④菌糸ビン内の酸欠(酸素不足)による暴れ
⑤幼虫が病気になって苦しんでいる時の暴れ
⑥3令後期幼虫による蛹化前の暴れ
等々「暴れ」には様々な理由があって起きています。
勿論上記以外の理由時にも「暴れ」が起きる事はあるとは思いますが、私的に考えて大体が上のような原因が理由で「暴れ」が起きると考えています。
問題の今回の菌糸ビンAについては
⑥3令後期幼虫による蛹化前の暴れ
をまず疑いました。
幼虫が3令後期になっていた場合、成長過程の行為として蛹化前にはほとんどの幼虫が少なからず「暴れ」を起こすと考えます。自分の周りを耕かし、キレイになめして、蛹室となる部屋を作る為の行為です。
②~⑤による暴れの場合は、幼虫の不具合の発生による暴れなので、それなりの対処が必要な場合もあります。
しかし①と⑥の暴れについてはこれは少なからず必ずしも起こる現象だと考えています。
今回は3令後期の幼虫ということもあって、そろそろ蛹になるのかもしれないと考え、⑥の「蛹化前の暴れ」を第一候補として疑いました。
この菌糸ビンAのような感じになった場合、いくら菌糸ビンの白い部分が無くなってしまったからといって、新しい菌糸ビンに交換することはお勧めしません。
もし新しい菌糸ビンに交換したとしても同じことを繰り返す可能性が高いと思うからです。
実際、交換をせずにそのままにしておいた菌糸ビンAの様子を追ってみました。
0日目
菌糸の白部分は耕かされ、茶色くオガ化状態になっています
↓
3日後
蛹室の部屋位置を決めたのか、ビン側面に沿って部屋を作り出しました感じがします
↓
6日後の様子
幼虫も蛹室の位置を決め、蛹室を作っています。すでにキレイな蛹室が出来はじめています。
この菌糸ビンAの幼虫はとりあえずこれで一安心です。後はキレイに蛹室を完成し、前蛹~蛹化~羽化という経路をたどってくれることでしょう。
如何でしたでしょうか?今回は「幼虫の暴れ」についてご紹介してみました。
簡単にまとめると、
・幼虫の暴れは様々な原因が元でなるパターンが多々ある。
・幼虫自体の不具合の場合には対処が必要な事がある。
・新しい菌糸ビン投入時や3令後期の暴れは、ビン交換等はせずに、そのまま見守った方が良い場合が多い。
ということでした。
飼育をしていると様々なパターンがあると思いますので、上記でご紹介したやり方には当てはまらないこともあるかもしれませんが、ご参考程度に読んで頂ければ幸いです。
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
使用したアイテム

外国産のミヤマクワガタと言えば、まず思い浮かべるのがユーロミヤマ。
今回はそのユーロミヤマの中でもミ特に人気の高いユダイクスミヤマクワガタの産卵結果と割り出しの様子をご紹介したいと思います。
【飼育種】
和名:ユダイクスミヤマクワガタ
学名:Luxanus cervus judaicus
<産卵セット時の方法>
【親のサイズ】
♂85mm
♀48mm
【累代】
CB
【交尾方法】
ハンドペアリング
【使用したマット】
完熟マット
【お勧めの容器】
クリーンケースL
【水分量】
手でぎゅっと握って団子が出来て、かつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】
ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】
18~20℃前後(※重要)
セット方法を図示するとこのような感じです。
次に実際に割り出しの時の様子をご紹介したいと思います。
<割り出し時の産卵結果の様子>
ケース側面の様子。
ちょっと画像が見えにくいですが、3頭の幼虫が確認出来ます。
産卵ケースをひっくり返しました。
幼虫の姿が確認出来ます。
幼虫は2令幼虫になっていました。
ルアーケースに入れていきます。
今回このセットからは、
<産卵結果>
幼虫27頭
幼虫27頭を回収。
27頭の内、ほとんどが1令幼虫というような結果でした。
<全体の感想>
今回ユダイクスミヤマクワガタの産卵セットを割り出し、27頭の幼虫を回収することが出来ました。幼虫はまだほとんどが1令幼虫でした。
ユダイクスミヤマは国産のミヤマクワガタよりも飼育的には容易な方だと言われていますので、その割には27頭は少し少なかったように思えました。
とはいえ、頑張ってくれた♀には感謝感謝です。
今回の個体はワイルド個体では無かったため、交尾をさせる必要がありました。
過去の日記でも何度も紹介しておりますが、交尾方法には、
★★ハンドペアリング★★
♂と♀を人間の手で直接誘導し、その場で交尾をさせる方法
★★同居ペアリング★★
♂と♀を一定期間小型のケース等に一緒に入れて、自分達の意思によって自然に交尾を促す方法
の2種類があります。
今回のペアに関しては、まず最初にハンドペアリングを行ったところ、非常にスムーズにすぐに交尾を開始してくれたので、ハンドペアリングのみで交尾を完了することが出来ました。
大型のミヤマクワガタは結構気性が荒いです。(勿論個体差はあります)
過去にユーロミヤマ:ケルブス種、アクベシアヌス種のペアリングを試みた時は、♂が猛烈に攻撃を開始してしまい、♀を殺してしまった事がありました。
その経験も踏まえて、その後はハンドペアリングが可能な場合は、なるべくハンドペアリングで交尾を完了させるようにしております。
今後の幼虫飼育に関しては、産卵セットでも使用した完熟マットを中心にして、3令程度になったら少しずつきのこマットかくわマットをブレンドしつつ大型個体の羽化を目指してみたいと思っております。
ミヤマクワガタは低温で飼育する為、羽化までに少し時間がかかりますが、モチベーションを保ちながら頑張ってみたいと思います。
※今回ご紹介した飼育のやり方や、虫に対する考え方等はあくまで私Shihoの個人的なやり方や考え方であってそれを強要するものでは御座いません。あくまでご参考程度にご覧頂ければ幸いです。ご理解&ご了承の程、よろしくお願い申し上げます※
使用したアイテム

皆さんは、菌糸ビンやマット飼育でクワガタ&カブトムシの幼虫を飼育していて、外側から幼虫が全く見えない時、どうしているか気になったことはありませんか?
死亡しているのか?、蛹になっているのか?、既に羽化しているのか?私もとても気になる場合があります。
しかしだからといって蛹化前に近い幼虫ならば、掘り出すことによって蛹化や羽化に影響を与えるのも嫌だと考えてしまいます。
外側から食痕も見えない、動きがない。
中の幼虫が気になる菌糸ビン
そんな時、あくまでも私:Shihoのやり方ですが、ある方法で推測する事があります。
ただしこの方法は絶対に確実ではありません。あくまで私のやっている方法なので、あくまでも参考までに聞いて頂ければ幸いです。
やり方は簡単です。
菌糸ビン飼育を例に取って挙げてみまると、
菌糸ビンを優しく振り
その時の音の様子で判断する
ええっ??と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これが中々当たる場合があるので、どうしても中身を確認したい時には私はよくこの方法をやっています。
その時の音はとは、どんな音なのか?
①音:「シーン」
振っても全く音がしない。
<推測>
「幼虫状態であるか、既に死亡してしまっている」可能性を考える。
②音:「コロコロ、モサモサ」
振ると中でコロコロ、モサモサと柔らかい音がする。
何回振ってもコロコロ、もしくはモサモサと音がする。
<推測>
「蛹化もしくは前蛹」になっている可能性を考える。
③音:「コロコロ~ピタッと音停止」
振ると最初の数回はコロコロと音がしたが、その後は音が止まってしまう。
<推測>
「すでに成虫になっている」可能性を考える。
最初はいきなり振られたので、油断していた成虫がコロコロと動くが、その後異変に気付き、手足で蛹室内で踏ん張る為音が消える。
※ただし完全に身体が固まってしまっている成虫の際には、手足を引っ込めたままのいわゆる「死んだふり」の状態をする場合があるので、そういう時には「コロコロ」という音がずっと続く場合がある。
如何でしたでしょうか?
私は上記の様な方法で調べて推測してみることがあります。
結果を知りたくて何度か掘り起こして調べてみると、勿論予想と外れている事もありますが、なかなか当たっている事も多いです。特に蛹になっている時は非常に分かりやすいですね。
しかし勿論、絶対に確実な方法ではありませんし、菌糸ビン内にいる幼虫を振る事はあまり良い事ではありません。
前蛹や蛹になっていたら、壊れやすいので振り回すのは危険な可能性もあると思います。
そう考えるとたとえ中の状況が分からなくても、例え死亡していたとしても、自然の流れに任せておくのが一番の方法かもしれません。
あくまでも私個人のやり方ですので、ご参考程度に聞いて頂ければ幸いです。
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
使用したアイテム

前回の日記で、本土コクワガタのBasic200(菌糸カップ)羽化をご紹介しました。
今回はBasic200(菌糸カップ)での羽化ではなく、完熟マットを完全使用した場合の羽化報告の紹介をしてみたいと思います。
前回の冒頭説明と同文になりますが、こちらから見られている方々の為に、今一度説明させて頂きたく存じます。ご了承下さいませ。
日本に生息するクワガタムシの中でも、最も頻繁に見かける事の出のるクワガタの一つ、それがコクワガタです。
一般的には小さいクワガタというイメージがありますが、実際よく見てみると、とても格好よの良いクワガタなんです。
先日、飼育していた本土コクワガタが完熟マット(200ccプリンカップ使用)管理の元で羽化してきましたので、今回の飼育日記では、その時の羽化時の様子をご紹介してみたいと思います。
★★羽化時の様子★★
プリンカップ200ccで羽化したコクワガタ♂のカップ全体の画像
使用しているマットは完熟マット
【コクワガタ♂45mm】
次はこちらのカップ、
プリンカップ200ccで羽化したコクワガタ♂のカップ全体の画像
使用しているのは完熟マット
慎重に蛹室の上面を崩して、ようやく全体が見えました。
コクワガタ♀個体、身体も黒く固まっています。
【コクワガタ♀27mm】
【飼育種】
和名:コクワガタ
学名:Dorcus rectus rectus
【羽化体長】
♂45mm
♀27mm
【使用したエサ】
完熟マット
【使用した容器】
200ccプリンカップ
【設定管理温度】
25℃前後
【羽化までにかかった時間】
1~2令入して約8ヶ月程度
【その間のエサ交換回数】
交換1回、同じ完熟マットを使用
【飼育をしてみての感想】
今回、コクワガタの幼虫を25℃前後管理の元に、完熟マット200ccプリンカップで飼育してみました。
結果から申し上げると、飼育自体はとても容易な種だと言えます。
菌糸カップよりも栄養価が少し落ちるせいか、菌糸カップで羽化したサイズよりは少し下回ったものの、こちらもなかなかのサイズが羽化して来てくれました。
エサ交換もマット自体の劣化を考えての途中1回のみ。
また今回は常時温度設定をして管理しましたが、コクワガタは元来、日本に昔から生息している種。温度管理無しでも羽化してくれることと思います。
皆さんも機会がございましたら是非飼育してみて下さいませ。
※今回ご紹介した飼育のやり方や、虫に対する考え方等はあくまで私Shihoの個人的なやり方や考え方であってそれを強要するものでは御座いません。あくまでご参考程度にご覧頂ければ幸いです。ご理解&ご了承の程、よろしくお願い申し上げます※
使用したアイテム

日本に生息するクワガタムシの中でも、最も頻繁に見かける事の出来るクワガタの一つ、それがコクワガタです。
一般的には小さいクワガタというイメージがありますが、実際よく見てみると、とても格好よの良いクワガタなんです。
先日、飼育していた本土コクワガタがBasic200(菌糸カップ)管理の元で羽化してきましたので、今回の飼育日記では、その時の羽化時の様子をご紹介してみたいと思います。
★★羽化時の様子★★
【コクワガタ♂46mm】
羽化直後の為、体も柔らかく固まっておらず、色合いもまだ赤い状態です。今後、次第に黒くなって、体も固まってきます。
【コクワガタ♀30mm】
こちらの♀もまだ羽化直後の状態です。次第に体も固まり黒くなっていきます。
【飼育種】
和名:コクワガタ
学名:Dorcus rectus rectus
【羽化体長】
♂46mm
♀30mm
【使用したエサ】
Basic200(菌糸カップ)
【設定管理温度】
25℃前後
【羽化までにかかった時間】
1~2令入して約7ヶ月程度
【その間のエサ交換回数】
交換1回、同じBasic200(菌糸カップ)を2個使用
【飼育をしてみての感想】
今回、コクワガタの幼虫を25℃前後管理の元に、Basic200(菌糸カップ)で飼育してみました。
結果から申し上げると、飼育自体はとても容易な種だと言えます。
菌糸カップ自体が栄養価が高いので、この容量のエサでも♂も♀もなかなかのサイズが羽化して来てくれました。
交換も菌糸自体の劣化を考えての途中1回のみ。
マット飼育で管理すれば劣化の心配も少ないのでエサ交換の必要もないかもしれません。
また今回は常時温度設定をして管理しましたが、コクワガタは元来、日本に昔から生息している種。温度管理無しでも羽化してくれることと思います。
こうしてみると、素晴らしく格好良いですよね。
皆さんも機会がございましたら是非飼育してみて下さいませ。
※今回ご紹介した飼育のやり方や、虫に対する考え方等はあくまで私Shihoの個人的なやり方や考え方であってそれを強要するものでは御座いません。あくまでご参考程度にご覧頂ければ幸いです。ご理解&ご了承の程、よろしくお願い申し上げます※
使用したアイテム

先日、300ccプリンカップで管理していた本土ノコギリクワガタが羽化してきました。
今回はその様子をご紹介してみたいと思います。
300ccプリンカップで管理していたノコギリクワガタが蛹化。管理マットは完熟マット。
キレイな蛹です。
見た所、中歯タイプでしょうか?
待つこと、約1ヶ月後・・・・・
無事キレイに完品で羽化。
体長は♂58mm。
湾曲が弱いので、完全な大歯型ではないですが、中歯でもない・・・・。
大歯になりかけの中歯型っていったところでしょうか。
次にこちら
ノコギリクワガタ♀も蛹化しました。
こちらもプリンカップ300cc管理
管理マットも同じく完熟マットです。
露天掘りした時に蛹室内にマットの破片が落ちてしまったため、一旦蛹を取り出して蛹室内を清掃しました。
取り出した蛹。
ノコの♀にしてはなかなか大きい蛹。
キレイですね~。神秘的です。
そして待つこと約1ヶ月・・・・
丸々と太った立派な♀が羽化してくれました。
大型の♀です。体長♀33mm。
このような感じで本土ノコギリクワガタを羽化させることが出来ました。
では、まとめまして今回の飼育時の情報です。
【飼育種】
和名:国産ノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus inclinatus
【羽化体長】
♂:58mm
♀:33mm
【飼育で使用したエサ】
完熟マットのみ
【使用した容器】
【 マット交換回数】
途中2回
※全てのマットを食べ尽くしてからの交換というよりは、コバエ等による劣化による交換という感じでした。
【羽化までにかかった時間】
約10~11ヶ月
【設定温度】
20~25℃の間で管理
如何でしたでしょうか?
今回、本土ノコギリクワガタの幼虫の一部を敢えてプリンカップ300ccで管理し、羽化させてみました。
結果的にプリンカップ300cc程度の大きさでも♂ならばこれ位のサイズは羽化してくれるようです。
また♀に関しては、十分大型なので、敢えてこれ以上の大きな容器に入れる必要もないかもしれません。
そう考えれば、非常に小スペースでお手軽に管理出来るのではないでしょうか?
勿論もっと大型を羽化させてみたいのならば、菌糸ビンや、大きい容器でたっぷりのマットで飼育するに越したことはないとは思いますが・・・。
ご参考程度に読んで頂ければ幸いです。
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
使用したアイテム

【夏につかまえた虫を産卵させる】シリーズの第7回目。
今回は「アカアシクワガタ」の産卵セットの方法をご紹介して見たいと思います。
※この記事は昨年もほぼ同じ内容で掲載させて頂いております。今年より産卵を初めてする方も多くいらっしゃいますので改めて掲載させて頂きました。記事内容&画像が重複しますことをご了承下さいませ※
野外採集してきた個体も、飼育個体も産卵方法は同じですので、参考になれれば幸いです。
【飼育種】
和名:国産アカアシクワガタ
学名:Dorcus rubrofemoratus
産地:日本
アカアシクワガタの場合、産卵木を使用した方法が最適です。
<産卵セット時の方法>
★材を使用しての産卵セット方法★
【産卵に使用するマット&材】
マット+材2本程度
【産卵に使用するケース】
クリーンケースM~L程度
【産卵管理温度】
20℃前後(※重要)
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りは柔らかく詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
材の頭が出るようにセット。
産卵セットは図示すると以下のような感じで組みます。(参考例です)
では画像と共にセット方法の手順をご紹介したいと思います。
<手順>
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。
お勧めは、完熟マット、黒土マットです。
材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。
マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれます。
しかしアカアシクワガタに関してはほとんど材産みが主なようです。
アカアシクワガタは野外では土に半分埋まった材からも幼虫が出てくるので、本来は材産みですが、似たような環境を作る為に私の場合は敢えて材を埋めるようにセットしています。材の周りのマットはあえて固く詰めなくてもOKです。
後は親♀を入れフタをします。
今回はコバエシャッターを使用してみました。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
産卵セッティングに関しては上記のやり方でセットを組めば大丈夫だと思います。
次に産卵セットを組んだ後、今度はいつその幼虫の割り出し作業を行ったら良いのかについてご紹介してみたいと思います。
<割り出し、幼虫取り出しの時期>
アカアシクワガタの場合、基本的に材産みの種ですので、材の中に幼虫が入っているのがほとんどですが、材よりこぼれ落ちた幼虫がそのまま周辺のマットを食し、マットで育っている場合があります。
割り出しのタイミングは、材からこぼれ落ちた幼虫が多数いる場合には、基本的にはケース側面や底面に幼虫が見え始めてからになります。
あくまでも目安ですが、ケース側面&底面に幼虫が見えている時は、「ケース側面&底面に幼虫が5~6頭位見え始め、その幼虫の大きさが2令位の大きさになった位」が割り出しの目安です。
もしマット側面&底面に幼虫が見えてこない場合は、材の中にのみ入っている場合が多いですので、ケース外側からは幼虫が見えず割り出しのタイミング分かりません。そういった場合は、思い切って産卵セット開始後、「約2ヶ月程度」を目安に割り出すと良いと思います。
卵や幼虫が1~2頭見え始めたからといってで早期に割り出してしまうと、まだ産む気がある♀の産卵活動を一旦ストップさせてしまうことがあるのであまり好ましくありません。
だからと言ってあまり長く放置するのも危険が伴います。
その理由は「子食い」にあります。
産卵をしている♀は栄養補給の為に高蛋白質のものを欲し、栄養価の高い幼虫、いわゆる自分が産んだ我が子を食してしまう事がよくあります。
先の日記記事でも書いていますが、コクワガタ、オオクワガタ、ヒラタクワガタ、スジクワガタ等のドルクス系クワガタは子食いの可能性が高いことで知られています。
アカアシクワガタではまだ実際に見たことはありませんが、同じドルクス系なので用心するに越したことはありません。
こうならない為にも、産卵セットを組んだ後、ある程度の期間で割り出してあげる事も必要になってきます。
下の画像は過去に行ったアカアシクワガタ産卵セット割り出し風景です。
この時の産卵セットでは2本の産卵木で合計31頭の幼虫を取ることが出来ました。
いかがでしたでしょうか?
上記が私のアカアシクワガタの産卵セットの組み方です。
アカアシクワガタの産卵セットで一番大事なのは温度管理、20℃前後の温度帯でセットするということだと思います。
アカアシクワガタは野外でも比較的標高の高い所に生息しております。それゆえ、産卵させる時の温度帯はミヤマクワガタ、オニクワガタ等をセットする時と同様の温度帯が好ましいです。この温度帯をキープ出来れば、産卵させること自体はそこまで難しくないと思います。
是非一度産卵セットを組み、幼虫飼育を挑戦してみて下さいませ。(^^)
※この方法はあくまでも私:Shihoの産卵セットの組み方です。やり方は人それぞれですので、あくまでご参考程度にご覧頂けますと幸いです。m〈_ _)m※
使用したアイテム
Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), きのこMat(昆虫マット・発酵マット), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース
2016年11月15日
カテゴリー
使用したアイテム
Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), きのこMat(昆虫マット・発酵マット), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース
関連タグ
コメント[0]
ブックマーク・共有

【夏につかまえた虫を産卵させる】シリーズの第6回目。
今回は「スジクワガタ」の産卵セットの方法をご紹介して見たいと思います。
※この記事は昨年もほぼ同じ内容で掲載させて頂いております。今年より産卵を初めてする方も多くいらっしゃいますので改めて掲載させて頂きました。記事内容&画像が重複しますことをご了承下さいませ※
野外採集してきた個体も、飼育個体も産卵方法は同じですので、これからスジクワガタを産卵させようと思われている方の参考になれれば幸いです。
【飼育種】
和名:スジクワガタ
学名:Dorcus striatipennis
産地:日本国
スジクワガタの場合、産卵木を使用した方法が最適です。
<産卵セット時の方法>
★材を使用しての産卵セット方法★
【産卵に使用するマット&材】
マット+材2本程度
【産卵に使用するケース】
クリーンケースM~L程度
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りは柔らかく詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。材の頭が出るようにセット。
産卵セットは図示すると以下のような感じで組みます。(参考例です)
では画像と共にセット方法の手順をご紹介したいと思います。
<手順>
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。
お勧めは、完熟マット、黒土マットです。
材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。
マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれます。
しかしコクワガタに関してはほとんど材産みが主なようです。
コクワガタは野外では土に半分埋まった材からも幼虫が出てくるので、本来は材産みですが、似たような環境を作る為に私の場合は敢えて材を埋めるようにセットしています。
後は親♀を入れフタをします。
今回はコバエシャッターを使用してみました。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
産卵セッティングに関しては上記のやり方でセットを組めば大丈夫だと思います。
次に産卵セットを組んだ後、今度はいつその幼虫の割り出し作業を行ったら良いのかについてご紹介してみたいと思います。
<割り出し、幼虫取り出しの時期>
スジクワガタの場合、基本的に材産みの種ですので、材の中に幼虫が入っているのがほとんどです。ですが、上記のような埋め込み式のセット方法を組んだ場合、結構な確率で、マット側面にも幼虫が確認出来る事も多々あります。
理由は材からこぼれ落ちた幼虫がそのままマットに移行し、マットも発酵マットゆえ食べる事が出来るので、材には戻らずそのままマット中に居座る為です。
割り出しのタイミングは、基本的にはケース側面や底面に幼虫が見え始めてからになります。但しマット状態が悪い場合、すべての幼虫は材に入り込んでマットには出てない場合もあります。
あくまでも目安ですが、ケース側面&底面に幼虫が見えている時は、「ケース側面&底面に幼虫が5~6頭位見え始め、その幼虫の大きさが2令位の大きさになった位」が割り出しの目安です。
もしマット側面&底面に幼虫が見えてこない場合は、材の中にのみ入っている場合が多いですので、ケース外側からは幼虫が見えず割り出しのタイミング分かりません。そういった場合は、思い切って産卵セット開始後、「約2ヶ月程度」を目安に割り出すと良いと思います。
卵や幼虫が1~2頭見え始めたからといってで早期に割り出してしまうと、まだ産む気がある♀の産卵活動を一旦ストップさせてしまうことがあるのであまり好ましくありません。
だからと言ってスジクワガタの場合も、あまり長く放置も出来ないんです。その理由は「子食い」にあります。
先の日記記事「コクワガタ編」でも書きましたが、コクワガタ、オオクワガタ、ヒラタクワガタ等のドルクス系クワガタは子食いの可能性が高いことで知られています。勿論スジクワガタも同様です。
産卵をしている♀は栄養補給の為に高蛋白質のものを欲し、栄養価の高い幼虫、いわゆる自分が産んだ我が子を食してしまう事がよくあります。
こうならない為にも、産卵セットを組んだ後、ある程度の期間で割り出してあげる事も必要になってきます。このことはスジクワガタ、コクワガタ、オオクワガタやヒラタクワガタ等のドルクス系でも同様だと言えると思います。ご注意下さいませ。
下の画像は過去に行ったスジクワガタ産卵セット割り出し風景です。
いかがでしたでしょうか?
上記が私のスジクワガタの産卵セットの組み方です。
スジクワガタの産卵セット時の管理温度は私の場合は25℃前後程度で行っています。実際、昨年もこの温度帯で成功していますので、この温度帯をご紹介していますが、、ただスジクワガタは野外でも比較的標高のある所を好みますので、25℃前後よりもうすこし低い温度設定でも良いのかもしれません。
是非一度産卵セットを組み、幼虫飼育を挑戦してみて下さいませ。(^^)
※この方法はあくまでも私:Shihoの産卵セットの組み方です。やり方は人それぞれですので、あくまでご参考程度にご覧頂けますと幸いです。m〈_ _)m※
使用したアイテム
最近のコメント