皆さん、お盆の間どうお過ごしでしょうか?
相変わらず熱い日が続きますが、もう夏も峠をこした感じがします。
さて、今回も国産のクワガタの羽化のご報告です。
今回はもっとも身近に生息しており、なじみの深いコクワガタのご紹介です。
この種は以下の様な方法で羽化させました。
飼育種:コクワガタ(日本・本土産)
体長:51mm
飼育したエサ:菌糸カップ200cc2個での羽化
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:7ヶ月
設定温度:23~25℃前後
今回羽化したコクワガタは♂51mm。野外ではなかなか採集困難になってきている50mmUPだったので満足しています。飼育はとても簡単。この個体も200ccの菌糸カップ2個で問題なく育ちました。
管理温度については、当園の飼育ルームが常時エアコンで適温管理されているため、一定でしたが、元々日本在来の虫ですので、常温飼育でも飼育が可能です。ただ、狭い容器内での管理になりますので、極端に暑すぎる場所においておくのは良いとは言えないと思います。
紹介が前後になりますが、産卵もとても簡単です。コクワガタはヒラタではなくオオクワに近い種類になります。ですので産卵形態もほぼ材産みの傾向が強いです。オオクワガタと同様のセットで問題なく産卵が可能です。簡単にご説明すると・・・。
使用する材はコナラやクヌギ材。コクワ自体小型なのでそこまで太くなくて大丈夫です。次に使用するマットですが、マット産卵はあまりないので、ほだ木マットでも大丈夫ですが、材から幼虫がこぼれ落ちた時を考えると、幼虫も食可能なきのこマットやくわマットが好ましいと思います。管理温度は産卵のスイッチが入りやすい25℃程度が望ましいでしょう。
この様な感じでセットをすると♀は材を齧りだし、約1ヶ月半程度で卵、もしくは初令幼虫が回収出来るでしょう。
小さなクワガタですので、超普通種に見られがちですが、じっくりと手にとってみると本当に格好の良いクワガタです。今年の夏は是非コクワガタの飼育もしてみませんか?(^^)
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今回ご紹介するのも国産ものになります。
ムシキングで大人気の国産カブトムシです。
この種は以下の様な方法で羽化させました。
飼育種:国産カブトムシ(日本・本土産)
体長:82mm
飼育したエサ:きのこマット
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:11ヶ月
設定温度:常温飼育
私たちには日頃見慣れている形の国産カブトムシですが、世界の昆虫界からみると独特な風貌で人気の高い種でもあります。
今回は当飼育ルームでは珍しく常温飼育で管理致しました。使用したマットはきのこマット、これでグングン育ちます。国産の昆虫(カブトムシ&クワガタムシ)は、元々日本の風土に合って生息しておりますので、常温での飼育が可能です。 この辺は外国産には真似出来ない所ですね。(^^)
日本のカブトムシは幼虫飼育、産卵共に非常に簡単な種です。産卵に関してはマットを固めても良し、軽く押し詰めても良し、ばら撒き産卵もします。設定温度も25~30℃と幅広く、水分量に関しても外国産ほど厳密に調整する必要もありません。
また国産のカブトムシは蛹室を縦に作ります。通常ヘラクレスやコーカサスなどは横に蛹室を作りますが、国産カブトやヒメカブトなどは違ってきます。その理由より、底辺の広いプラケースよりもブロー容器などの縦に長い容器で管理する方がより良いです。深さが必要だと思います。
こうして改めて見ると格好よいムシですね。まさに日本の誇るムシキングです。(^^)
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今日は皆さんにもなじみの深い、国産(本土産)ノコギリクワガタの飼育についてご紹介します。まず下の画像は今年の6月に羽化した国産ノコギリクワガタ♂69mmの画像です。
この種は以下の様な方法で羽化させました。
飼育種:ノコギリクワガタ(日本・本土産)
体長:69mm
飼育したエサ:菌糸ボトルE1100cc~くわマットへの移行
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:10ヶ月
設定温度:23~25℃前後
割り出した初令幼虫を菌糸ビンElementシリーズ1100ccに投入。そこで約6ヶ月程度じっくり食べさせて、それからは同容器の空ボトルを利用してくわマットに移行・・・。
菌糸ビンの栄養価が高かったせいか比較的早く羽化して来ました。羽化不全もなくキレイな状態で、サイズも69mmありましたので上々の羽化だと思います。
ご紹介が前後になってしまいますが、この種(本土産ノコギリクワガタ)は以下の手順で産卵させました。
使用したマット:くわマット
使用した容器:中ケース
水分量:手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
マットの詰め方:ケース底面10センチ程度固く詰めて上部3~5センチはフンワリと。
設定温度:25℃位
当時の産卵数:おおよそですが幼虫40頭程度回収できたと思います。
セット~割り出し期間まで:約1ヶ月半
産卵体系はマットのみの産卵で十分いけます。ワイルド♀よりの持ち腹産卵で行いましたが、確実に産んでくれました。野外で既に交尾済みだったようです。
昨今、外国産のクワガタ&カブトが沢山輸入されるようになってそちらに人気を奪われがちですが、よく見てみるとなかなか格好の良いクワガタです。今年は皆様も飼育にチャレンジしてみては如何でしょうか?(^^)
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この種は以下の方法で羽化させました。
飼育種:ヘラクレス・ヘラクレス
羽化サイズ:137mm
使用したマット:きのこマット
使用した容器:小プラケース(W230×D155×H170)
管理設定温度:25℃前後
水分量:適量/多からず少なからず
羽化までの期間:12ヶ月
この個体は小プラケースの長い方に上手に蛹室を作ったのでそのまま羽化させました。蛹化の時、上部にずり上がったのか、ちょっと胸角先端が曲がってしまいました。まっすぐならばもう少し体長もいけたでしょう。
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今回はつい先日新発売した「黒土マット」を使用してのニジイロクワガタのマット産卵の結果をご報告します。
この種は以下のような方法で産卵させました。
飼育種:ニジイロクワガタ 親累代CB
使用したマット:黒土マット
使用した容器:中ケース
水分量:手でぎゅっと握って団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
マットの詰め方:ケース底面10センチ程度固く詰めて上部3~5センチはフンワリと。
設定温度:25℃位
産卵数:幼虫25頭+34卵
セット~割り出し期間まで:約1ヶ月半
今回黒土マットを使用してクワガタ類:ニジイロに挑戦してみましたが、結果からいうとよく産んでくれました。産卵形態はくわマットを使用した時と同じでマットの固い部分に産卵していたようです。くわマットの代用に替わり得る結果となりました。(^^)
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先月当園にやってきたとご紹介したツヤクワガタ系2種、マルバネ1種の産卵報告をしたいと思います。
この種は以下の方法で産卵させました。
飼育種:ブルークツヤクワガタ
親情報:ワイルド個体♀よりの持ち腹産卵。親♀死亡確認。
結果:幼虫0頭、卵5個
産卵に使用するマット黒土マット
セット期間:6/中~7/中の約1ヶ月
産卵に使用するケース:プラケース中(W300×D195×H205)
産卵管理温度:23~25℃(幼虫飼育と同等温度)
水分量(湿度):多からず少なからず
セット方法:ケース底面を固くつめ(プラケースの1/2位、上部1/3はフンワリと敷き詰めます)
ブルーク、やはり手強いですね。初挑戦でしたが、とりあえず5卵はとることが出来ました。無事孵化してくれると良いのですが・・・。
この種は以下の方法で産卵させました。
飼育種:ストリアータツヤクワガタ
親情報:ワイルド個体♀よりの持ち腹産卵。親♀まだ生存。
結果:幼虫0頭、卵36個
産卵に使用するマット:黒土マット
セット期間:6/中~7/中の約1ヶ月
産卵に使用するケース:プラケース中(W300×D195×H205)
産卵管理温度:23~25℃(幼虫飼育と同等温度)
水分量(湿度):多からず少なからず
セット方法:ケース底面を固くつめ(プラケースの1/2位、上部1/3はフンワリと敷き詰めます)
ストリアータ、こちらは順調に36個卵が出てきました。♀もまだ元気ですので、直ぐに再セットかけました。今後の産卵にも期待しております。(^^)
この種は以下の方法で産卵させました。
飼育種:ラティコリスマルバネクワガタ
親情報:ワイルド個体♀よりの持ち腹産卵。親♀死亡確認。
結果:幼虫0頭、卵11個
産卵に使用するマット黒土マット
セット期間:6/中~7/中の約1ヶ月
産卵に使用するケース:プラケース中(W300×D195×H205)
産卵管理温度:23~25℃(幼虫飼育と同等温度)
水分量(湿度):多からず少なからず
セット方法:ケース底面を固くつめ(プラケースの1/2位、上部1/3はフンワリと敷き詰めます)
そしてラティコリスマルバネ、こちらも手強い結果となりました。11卵が無事孵化してくれるのを期待します。以上3種、上記の結果が出ました。今後もまだまだ新しい種を試してきますので、お楽しみに。(^^)
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今日は珍しく国産もの、皆さんよく見慣れたミヤマクワガタの羽化報告です。
この種は以下の様な方法で羽化させました。
飼育種:ミヤマクワガタ(日本産)
体長:65mm
飼育したエサ:
初令~2令時:完熟マット
2令後期~3令時:完熟マット+きのこマットのブレンド
飼育容器:1100ccPPボトルの空ボトルを利用しました。
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:13ヶ月
エサ交換回数:3回程度
設定温度:23~25℃前後
日本のクワガタの中でも人気の高いミヤマクワガタ。今ちょうどシーズンですので、あちこちの山で見かけられます。少し標高の高い山で採集が出来ます。
飼育の方は結構容易だと思います。今回のミヤマもまず産卵は完熟マットで産卵させ、同じ完熟マットで飼育しました。ただ2令後期~3令時はエサの栄養価を高める為、完熟マットときのこマットを2:1の割合でブレンドして飼育しました。
設定温度も23~25℃とミヤマにしては比較的高温で飼育したため、13ヶ月というほぼ1年1化型で羽化してしまいました。サイズも70mmいかなかったのも残念ですが、このサイクルからすると良い方だと思います。
それにしても立派な頭が特徴のミヤマクワガタ。とても格好よいですよね~。今季の産卵セットは新発売の「黒土マット」で試してみます。(^^)
使用したアイテム
最近では誰も知っている有名なノコギリ・ギラファノコギリの羽化報告です。この種はあまり大型にならないジャワ産の個体になります。
上記画像の個体は以下のような方法で飼育しました。
飼育種:ギラファノコギリクワガタ(ジャワ産)
体長:95mm
飼育したエサ:きのこマット、1100ccPPボトルの空ボトルを利用しました。
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:12ヶ月
エサ交換回数:3回程度
設定温度:23℃前後
今回はいつもの菌糸ビン飼育ではなく、きのこマットを使用しての飼育です。いつもより少し低温気味にし、じっくり育て上げました。マット飼育としてはなかなか大型の個体が羽化してきましたので嬉しいです。(^^)
使用した容器は1100ccのPPボトルと最後の蛹化の段階で窮屈そうに見えますが、きちんと無事羽化してくれました。まだ他の個体も居ますので、これからの羽化が楽しみです。(^^)
使用したアイテム
先日より、お知らせしておりました、完熟タイプの新作マット。
いよいよ明日(7/3)より発売開始致します。
その名も「黒土Mat」
菌床を土に近い状態まで完全自然発酵させたマットとホダオガを
ブレンドした粘りのある発酵マットです。
データはまだ少ないですがカブトムシ等の産卵に最適です。
※山林にて自然発酵させておりますのでミミズなどが混入する場合があります。
自然のミネラルを豊富に取り込んだ、自然派の完熟タイプマット。
カブト、ツヤクワガタ、ネブト、ミヤマの産卵などに適しております。
是非一度お試し下さいませ。(^^)
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アンタエウスの中でも最近特に人気の高い、マレーアンタエウスの羽化報告です。
この種は以下の様な方法で羽化させました。
飼育種:アンタエウスオオクワガタ(マレー・キャメロンハイランド産)
体長:♂79mm
飼育したエサ:菌糸E-11002本
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:11ヶ月
設定温度:23~25℃前後
菌糸ボトルで飼育したマレーアンテです。この種・アンタエウスは菌糸ビン飼育で非常に大きくなります。
80mmUPを狙っていたのですが、残念な事に2本目の後半で蛹化が始まってしまい、79mmという結果になりました。もう少し低温気味で引っ張ればよかったかもしれません。
アゴの湾曲と内歯が特徴のある、格好の良い種ですね。80mm目指して頑張ります。(^^)
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