先日の日記で国産ノコギリが羽化していたので、他の国産種の方もちょっとのぞいてみると結構羽化しているのがいました。
今日は国産ヒラタクワガタの羽化報告です。
【飼育種】
和名:国産ヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus
産地:日本国熊本県産
累代:WF1
【羽化体長】♂67mm 66mm 62mm 58mm
【使用したエサ】菌糸ビンElement800
1本もしくは2本
【えさ交換回数】途中1回(計2本)もしくは交換なし(合計1本)
【設定管理温度】23~25℃前後
【羽化までにかかった時間】約2令で投入して合計約ヶ6~8ヶ月程度
国産ヒラタクワガタ、過去の飼育日記を見てみると意外や意外・・・国産ヒラタクワガタのデータ記載がない・・・。
ほぼ毎年飼育しているのですが、外国産種ばかりに気をとられてご紹介していなかったようです。
国産の代表格でもあるのに何ともめんぼくない話です・・・。
今回の国産ヒラタはワイルド♀よりの持ち腹個体。産地は先日のノコギリと同様の九州熊本産です。この個体達はElement800
で飼育しました。やはり菌糸ビン飼育は羽化が早い。上の画像の♂58mmはほぼ半年で羽化。
実はこの個体だけは羽化しているのは気付いていました。体長は外国産オオヒラタと比べると全然小さい58mmですが、
野外で採集する場合はこのサイズでもまぁまぁのサイズです。今回画像を載せた一番上の♂67mmなどはなかなか野外では採集出来ません。
♂58mmの個体はElement800
1本での羽化です。菌糸の喰いがそこまで良くなく、
菌糸自体もそこまで劣化は見られなかったので交換せずにそのままにしていたところそのまま1本目で蛹化~羽化に至りました。他の個体達
(67mm~62mm)はElement800
2本使用です。この位のサイズの菌糸ビンでも結構良いサイズがあがるものですね・・・。
現在マット飼育の個体もありますが、こちらはまだ羽化していないみたいです。こちらの方もまた羽化しましたらご報告したいと思います。
(^^)
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ちょっと季節はずれですが、気付かぬ内に国産ノコギリクワガタが羽化していました。
【飼育種】
和名:国産ノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus inclinatus
産地:日本国熊本県産
累代:F2
【羽化体長】♂70.2mm
【使用したエサ】菌糸ビンBasic900
を2本使用
【えさ交換回数】途中1回(計2本)
【設定管理温度】20~22℃前後
【羽化までにかかった時間】初令投入して合計約11ヶ月程度
一昨年羽化した熊本県産ノコWF1個体達からの累代個体です。累代は同血統の兄弟同士での交配ですのでF2と表記させて頂きました。
野外品(ワイルド)の持ち腹からの産卵&累代は容易ですが、今回はWF1同士の交配でしたので、産卵の時から少し心配でしたが、産卵&
羽化形状とも問題なくいきました。
2008羽化のWF1個体同士を約10ヶ月近い休眠の後、2009の春に産卵セットを組み、そこから幼虫飼育が始まりました。
今回はBasic900
を使用しました。勿論添加剤は無添加です。
今回は管理場所を20℃位の所に置いて飼育しましたので比較的じっくり育て上げました。交換は途中の1回だけ、
1本の菌糸ビンをそれぞれ約5ヶ月ほど引っ張りました。低温気味だったので菌糸の劣化スピードも比較的遅く出来たのも良かったと思います。
サイズ的にも0.2mmですが70mmをオーバー出来たので一応合格点です。微少ですけどね・・・。それとボディの形も腹(下腹部)
もよくしまっていてそこまで腹ボテの傾向もありませんでした。
やはり羽化したては傷も無く、とてもキレイなボディをしています。思わず何枚も撮影してしまいました。国産も味があっていいですね。(^^)
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久しぶりの登場、メガソマ系 エレファスゾウカブトです。
【飼育種】
和名:エレファス エレファスゾウカブト
学名:Megasoma elephus
【羽化体長】♂123mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】 小プラケース(W230×D155×H170)
【えさ交換回数】途中4~5回
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して合計約18ヶ月
ビロード状の体毛がとてもキレイなエレファス・エレファスです。この個体は約17ヶ月で羽化してくました。1年6ヶ月ですので、他のゾウカブト、特に黒系ゾウ(アクティオン、ラミレス等)と比べると幾分かは早く羽化してくれています。でもそれでもやはりゾウは長い・・
・。
幼虫飼育はとても容易な種です。弊社のマットではきのこMat、くわMat、完熟Mat、黒土Matの全てのマットで飼育は可能です。栄養価とスピードの面で見るときのこMat>くわMat>完熟Mat>黒土Matといったところでしょうか・・・。
やはり羽化したてはキレイですね。体毛がそろっていてフサフサです。(^^)
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クワカブタイムマシーン2回目です。
今回ご紹介するのは、前回のアブデルスツノカブトに続き、今回も植物防疫法で海外からの輸入規制がかかっているダークなカブトムシ、
ゴロファ・エアクスタテヅノカブトです。
【飼育種】
和名:ゴロファ・エアクスタテヅノカブト
学名:Golofa eacus
【羽化体長】♂65mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】 1100ccPPボトル容器を使用
【えさ交換回数】途中交換なし
【設定温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して合計約8ヶ月程度
ゴロファ・エアクスです。この個体は2005/10月羽化の個体です。ゴロファ種の中でも最初の頃に輸入されていたエアクス、
この画像の個体もワイルド♀からの持ち腹個体(WF1)でした。
ゴロファは今でこそかなりの亜種が入ってきており、産卵や幼虫飼育も亜種によってはクセのあるものもありますが、
このエアクスは比較的容易な種だったと記憶しております。幼虫飼育はきのこMat
でグングン育ってくれました。マットの劣化にも比較的強く、長期飼育になっても途中のマット交換なしでキレイに羽化してくれて来ました。
また産卵に関しては、ばら撒き産卵タイプで、産卵セッティングの際マットを固く敷き詰めなくてもよく、
ふんわりしたケース上部の部分でも少し掘り起こせば卵を確認することが出来ました。
卵の数も比較的多く50~60は軽く取れていた記憶があります。ただ♀の当たり外れはありました。当たった時は沢山取れましたが、
取れない♀は全くダメでした。
上記画像の個体はまた別の個体。こちらは64mm。これもキレイな個体です。最初紹介した65mmは赤みがある個体でしたが、
こちらの64mmはオレンジ(やまぶき色)っぽい感じの個体。どちらもキレイですが、私個人的には64mmの色合いの方が好きですね。
(^^)
※ゴロファ・エアクス(Golofa eacus)
は植物防疫法において海外からの輸入規制がかかる規制対象種になります※
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先日の日記よりスタートさせて頂いた、★クワカブタイムマシーン★。
過去に飼育したクワガタ、カブトムシ(生き虫自体は現存しない)の未公開データを公開していくといった内容で始めさせて頂きました。
第1回目としてアブデルスツノカブトを公開しましたが、この種は皆様既にご存知の通り、
外来生物法で輸入許可がおりない種のリストの中に入っていおります。
お客様の中から「植物防疫法で規制されているのに公開して大丈夫なのでしょうか?」と親切にご心配のお声を頂きました。
そこで本日、「環境省 自然環境局 野生生物課 外来生物対策室」に直接お電話し、HPへの規制種の飼育方法、
過去データについての公開は可能かどうかを問い合わせた所、データ公開自体は特に問題はないとのお返事を頂きました。
ただ「買いたい、飼いたいなど思う人がでてしまうので規制対象種であることを記載しておいてほしい」
というお願いは申し上げていたので、こちらも規制対象種のデータを公開する場合には、一言明記を義務付けていきたいと思います。
というわけで、御覧の皆様にも色々とご心配をおかけ致しましたが、これで問題なくクワカブタイムマシーンのデータを公開していけそうです。
皆様の御了承&ご理解をお願い申し上げます。
飼育担当 Shiho
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おなじみヒマラヤ系 ブータンアンタエウスの羽化報告です。
【飼育種】
和名:アンタエウスオオクワガタ
学名:Doucus antaeus
【羽化体長】
♂:85mm
♀:48mm
【使用したエサ】
♂:Basic900~Basic1500
♀:Basic900~Basic900
【設定温度】20℃前後
【羽化までにかかった時間】
♂:初令投入して~合計約12ヶ月
♀:初令投入して~合計約10ヶ月
今回の個体はヒマラヤ系のブータンアンタエウスです。今回はBasic900
~Basic1500
の2本で羽化でした。勿論無添加です。
低温管理したせいもあってかBasic900
を約5ヶ月、Basic1500
を残りの7ヶ月ひっぱっての羽化でした。サイズ的には85mmとまずまずの大きさですが、今回の♂個体は私個人的な意見ですが、
形がとても良く良型で気に入っています。光沢も申し分ないです。
いいですね、やっぱり格好良いです。今度はこの個体の子供を取るのを頑張ります!
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これまでの飼育日記といえばリアルタイムに今現在羽化した個体や産卵の様子をお伝えしてきました。
今現在あまり市場では見かけられないものでも、お客様の中には未だに飼育されてる方がおり時折飼育データありませんか?
と御質問を受ける場合があります。
私も長年かなりの頭数を飼育していると過去にご紹介出来なかった種や個体もまだ存在します。データとしては取っているものも多数あり、
お伝えしたい良い個体もいますので、これから少しずつリアルタイムの中におりまぜてご紹介していきたいと思います。
こういった過去のデータを「クワカブタイムマシーン」とタイトルに称してご紹介していきますので、懐かしながら御覧頂ければ幸いです。御了承下さいませ。
今回ご紹介する種はアブデルスツノカブトです。
【飼育種】
和名:アブデルスツノカブト
学名:Diloboderus abderus
【羽化体長】♂36mm ♀28mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】500ccブロー容器を使用
【えさ交換回数】途中交換無し
【設定温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して合計約6ヶ月
アブデルスツノカブト、懐かしいですねぇ~。この個体達は♂♀共に2004/5月羽化の個体達です。
2003年位にかなりの人気が出たカブトです。もう8年位前になるんですね~。今現在はほとんどみかけられず、
植物防疫の輸入指定にもひっかかってしまい今後も今の所は日本に入る事はなさそうです。
幼虫飼育はとても容易な種で、きのこMat
、完熟Matで飼育可能です。
当時はまだ黒土Mat
はありませんでしたが、あの時の感触からいっても黒土Mat
でも大丈夫だとは思います。ただ大型を目指すならばきのこMat
かな・・・。
また産卵についても容易な方で、一番結果が出たのは完熟Mat
でした。
まとめると下のような感じです。
【産卵に使用したマット】完熟Mat
【産卵に使用するケース】クリーンケースM
程度
【産卵管理温度】25℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ(ケースの3/5位、上部2/5はフンワリと敷き詰めます)
セット方法は図示すると以下の様な感じです。
クリックでカブトムシ発酵マット産卵の詳細に移動
上記画像は真上から見た図ですが、やはり♂は格好よいですね。頭角が出てくる間際にはヘラクレス等と同じようなふさふさした毛があるんです。
これが気持ちよくて触ろうとすると、小さいながらもかなり強い力で角を持ち上げ、胸角と頭角の間で指を挟まれた経験があります。
おおげさではなくかなり痛いものがありました。またいつか飼育してみたい種の一つですね。(^^)
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先日の日記(ダイスケギラファノコギリ羽化)のご報告で、♀の画像を間違ってアップさせてしまいました。
会長さんにご指摘されるまで気が付かず、すみませんでした。会長さんありがとうございます。助かりました。
今回♀だけですが改めてアップしたいと思います。
【飼育種】
和名:ギラファノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus giraffa daisukei
累代:CB
【羽化体長】♀53mm
【使用したエサ】菌糸ビン:♀:Element1100~Element1100
【えさ交換回数】 途中1回の合計2本使用
【設定温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】
♀:2令投入して約7月(合計約9ヶ月)
先日の日記でアップした画像♀はマレーアンタエウスでした。
こちらも羽化して今回のダイスケと同時に画像を撮り隣り合わせに画像があったので間違えた次第です。すみませんでした。
羽化の詳細などは先日の日記の通りです。お騒がせ致しました。(^^ゞ
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今日はギラファノコギリ、ダイスケギラファノコギリの報告です。
【飼育種】
和名:ギラファノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus giraffa daisukei
累代:CB
【羽化体長】♂106mm、♀53mm
【使用したエサ】
♂:Element1100~Element1400
♀:Element1100~Element1100
【えさ交換回数】 途中1回の合計2本使用
【設定温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】
♂:2令投入して約9ヶ月(合計約11ヶ月)
♀:2令投入して約7月(合計約9ヶ月)
かつての珍品ダイスケギラファ。
飼育は他のギラファ同様に非常に容易な方で、マット、菌糸どちらでも順調に育ってくれます。今回の個体は菌糸(Elementシリーズ)
を使用しました。サイズ的には♀は50を越えてくれたのでひとまずホッとしましたが、♂は106mm、もう少し伸びて欲しかったのですが、
まぁ合格としましょう。
菌糸の食いの方ですが、♂の方は最初のElement1100を9割方食し~Element1400の方もほぼ6~7割方食して蛹化。
♀の方は最初のElement1100を8割方食し~次のElement1100の方は2割方食した時点で蛹化。
2本目はほとんど捨てビン状態でした。勿論♀の方が♂よりも約2ヶ月程度早く羽化して来ました。
顎先端のギザギザが少なく、身体が全体的に光沢が強いのがダイスケの特徴みたいです。個人的な話になりますが、
昔ダイスケがまだ高価で成虫がとてもではないけど買えなかった頃、ダイスケの幼虫と言われて買いましたが、
羽化してみると全てkeisukeiギラファだった苦い思い出があります。この個体は特徴もしっかり出ているようで安心しました。
次はブリード頑張ります。(^^)/
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週明け、今週もいってみましょう!
先日の日記に続いてオオヒラタ連発、今日は少し珍しい?サマール島のオオヒラタです。
【飼育種】
和名:サマールオオヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus
産地:フィリピン サマール島産
累代:CB
【羽化体長】♂95mm
【使用したエサ】♂Element1100~Element1100
~Element1400
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】♂2令投入して合計11ヶ月半程度
ご存知かとは思いますが、フィリピンには沢山の島があります。オオヒラタ(Dorcus titanus)は同じ種なのですが、
島ごとに顎の形状などが異なる場合があり、島ごとに名前がついて流通しているのが一般的なようです。
今回のこのサマールオオヒラタもなんとも色んな形が混じりあったような顎形状をしているような感じがします。
とはいえ、飼育の仕方はスマヒラやパラワンなどと同様の方法で全く問題ありません。
ただこのフィリピン系のオオヒラタはかなり大型になります。スマヒラでは90mm後半行けば立派なものですが、
この辺りのオオヒラタは普通に90mm後半行く場合があります。今回ご紹介した個体も最後のElement1400
はほとんど捨てビン状態でした。前のElement1100
をまるまる食し、Element1400
を1/4ほど食した段階で蛹化。先日のスマヒラ同様に最後の菌糸ビン交換の際に少し管理温度を低めの場所に置けば
良かったかなと後で少し後悔しました。
少し顎の太さが細い気もしますが、なかなか迫力がある良個体です。
ここでオオヒラタに関する冬場の注意点をひとつ。
オオヒラタは形から見てオオクワと似ているように思われがちですが、性質は全然違う部分があるようです。オオヒラタ、
特に外国産オオヒラタを日本の冬場に管理する場合は、寒さには注意が必要です。オオヒラタはオオクワほど寒さに強くありません。
日本のオオクワガタの場合、10℃を切っても全然平気で越冬しますが、オオヒラタの場合はかなり弱って来て、
その状態が続けば続くほどかなりのダメージを受けてしまいます。
オオヒラタというと日本のヒラタクワガタも同種なのですが、日本のヒラタクワガタの場合(南西諸島産を除く)、
元々日本に居たせいもありある程度の耐寒性があるみたいです。でもそれでもある程度であり、この事は北日本(関東以北)
などにあまりヒラタクワガタが見かけないことでもその事を物語っているような気がします。
オオクワガタは越冬という言葉は当てはまりそうですが、
オオヒラタには越冬という言葉は当てはまらないと考えた方が無難ではないかと思います。
確かに翌年の春初めに野外で越冬をした国産ヒラタを見かけることがありますが、その個体はどれもツヤは消え、
ボロボロに近いものが多くを占めるような気がします。元気に越冬をしたというよりも、
何とか冬を生き延びたといったような感じさえ見受けられます。
オオヒラタを管理する時はやはりある程度の温度管理をしてあげると虫も快適に過ごせるのではないでしょうか。
まぁこれは外国産のクワカブ全般に言えることなんでしょうけどね・・。(^^)
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