いよいよ今日から5月。ますます昆虫シーズンに突入ですね。
日本でも南の暖かい県ではもうクワガタなど動き出している所でしょうか。今日は日本の虫、皆さんだれもが知っているノコギリクワガタの羽化情報です。
【飼育種】
和名:国産ノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus inclinatus
産地:日本国熊本県産
累代:WF1(野外♀からの持ち腹個体)
【羽化体長】♂68mm
【使用したエサ】菌糸ビンE-1100を2本使用
【えさ交換回数】途中1回(計2本)
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】初令投入して約9ヶ月(合計10ヶ月程度)
国産ノコギリクワガタ。飼育はとても簡単でマット、菌糸ビンどちらでも大きくなります。今回のこの個体は菌糸ビンE-1100で育てました。合計2本で68mm。70mmには少し足りなかったですが、まずまずの結果です。
菌糸ビン飼育だと羽化までの期間が早くなり、1年かかりませんでした。
この親虫は知人から譲って頂いた南国九州産。熊本県の天然採集ものを使用しました。
この親♀が採集されたのは時期早々の6月だったので野外での♂と交尾済みかどうか疑問だったのですが、産卵セットに入れると無事沢山の幼虫が回収出来ました。その時の産卵セットをご紹介します。
【親情報】野外天然もの♀の単独産卵
【産卵に使用したマット】くわマット
【産卵に使用したケース】中ケース(W300×D195×H205)
【設定温度】25℃前後
【水分量】適量(多すぎず少なすぎず)
【産卵セッティング方法】マットのみでセット。ケースの高さ3/5を固く詰め、このりの1/5をフンワリと。
【産卵結果】約50~60頭は取れました。
これからシーズンになると日本全国でノコギリクワガタの姿も見られます。
是非トライしてみて下さいね。(^^)
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飼育日記が長らくご無沙汰になっておりました。
この日記上の編集サーバーにトラブルが起きた為、日記を更新出来ませんでした。
その間御覧になって頂いた皆様にお詫び申し上げます。本当に申し訳御座いませんでした。
さて、復帰後の最初の紹介は少し前に羽化したゴロファ・ピサロです。
【飼育種】
和名:ゴロファ・ピサロタテヅノカブト
学名:Golofa pizarro
産地:エクアドル
累代:F2
【羽化体長】♂38mm ♀32mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】 800ccPPボトルの空容器使用
【えさ交換回数】途中3回
【設定管理温度】23~25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して約9ヶ月(合計11月程度)
キレイな黄土色の♂とは対照的に真っ黒な♀。小型のゴロファながら♂の頭角は真上に伸び頂上で大きくなる。とっても可愛いゴロファです。
飼育はとても簡単です。今回はきのこマットで管理し、問題なく羽化してくれました。
♂♀共に自力脱出個体だったので、その時点で熟成はしていると思いますが、2週間程エサをたっぷり食べさせて早速交尾をさせました。
沢山産んでくれるとよいです。
産卵は黒土マットで行う予定です。また結果が出ましたらご報告致します。
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国産オオクワガタの羽化報告です。
【飼育種】
和名:国産オオクワガタ
学名:Dorcus curvidens binodulosusu
産地:日本国福岡県産
累代:F3
【羽化体長】♂65~72mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】 1100cc菌糸ボトルの空ボトル使用
【えさ交換回数】途中3回
【設定管理温度】23℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して約11ヶ月(合計13ヶ月程度)
おなじみの国産オオクワガタです。
通常ならば菌糸ビンの方が簡単で早い期間で大型になりますが、あえてきのこマットで羽化させてみました。
サイズ的には♂65mm~72mmとマット飼育にしてはまずまずのサイズですが、割合的には60後半のサイズが多かったようです。マット交換の場合は菌糸交換と違って交換時期の目安が分からない場合が多いので、今回はきっちりと投入後~4ヶ月を目安に交換しました。
まだ他にも羽化していない個体がいるので大型が出るか楽しみです。
目標は75mmUPですね。(^^)
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ゴロファ・アエギオンとゴロファ・ペラゴンの交尾風景です。
【飼育種】
和名:ゴロファ・アエギオン
学名:Golofa aegeon
産地:エクアドル産
累代:F1
【飼育種】
和名:ゴロファ・ペラゴン
学名:Golofa pelagon
産地:アルゼンチン産
累代:F2
アエギオン、ペラゴン共に同等のセットで組む予定です。
本日交尾させたばかりなので、しばらく(2~3日)栄養補給を十分させてから産卵セットを組みます。
産卵セットは以下の方法で組む予定です。
【産卵セット予定内容】
使用するマット:黒土マット
使用するケース:クリーンケースM(W305×D195×H232)
設定温度:23〜25℃前後。
産卵セットの内容:ケース5センチほどは固く詰め、中段10センチは軽く叩くほどにマットを詰める
水分量:適量(握って水が染み出ない程度)
ゴロファは固い所だけに産むのではなくばら撒き産卵タイプですので柔らかい部分の方がどちらかというと沢山産んでくれますので、中段の軽く押詰める層を多めに産卵セットを組みます。
アエギオンは初挑戦ですので、分かりませんが、ペラゴンは前回も同じようなセット方法でかなり取れました。
また産卵結果が出ましたらご報告をしたいと思います。(^^)
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パプアキンイロクワガタの飼育(羽化)情報です。
【♀25mm グリーン、パープル、ブルー混じりのコントラストがキレイ】
【飼育種】
和名:パプアキンイロクワガタ
学名:Lamprima adolphinae
産地:アルファック産
累代:CB
【羽化までの内容】
体長♂36mm、♀25mm
使用したエサ:きのこマット
設定温度:23〜25℃前後。
エサ交換回数:交換途中無し:120ccプリンカップ使用
羽化までの期間:初令幼虫~約5ヶ月
皆さんおなじみのパプキンです。
♂♀にちょっといい色合いが出たのでご紹介してみました。
♂は少しブルー混じりの深いモスグリーンタイプです。お腹側はきれいな紫が出ました。♀はブルー、グリーン、パープルの混じあわさったミックスタイプです。まるで水に浮かべた油のように何とも言えない色合いさが絶妙です。
飼育は産卵&幼虫飼育共に簡単です。幼虫飼育は場所いらず手間いらずで120ccプリンカップ内のマットで十分羽化してくれます。
産卵の方は、以下の方法でセットしました。わたしの場合は材は使用しません。
【産卵のセット方法】
使用したマット:きのこマットのみ
使用した容器:小プラケース
設定温度:23~25℃
水分量:適量
結果:この方法で約30~40頭は回収可能
産卵もとても簡単で、多産タイプですが、カブト程は爆産はしません。沢山産んで50~60程度です。
とてもキレイな種で簡単ですので、是非トライしてみて下さいませ。(^^)
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何気に飼育ルームの片隅に目を追いやると、小さなプリンカップ上でゴソゴソ動き回っている生体がいました。
今日は知らずに羽化していた国産ネブトクワガタのご報告です。
【飼育種】
和名:ネブトクワガタ
学名:Aegus laevicollis
産地:熊本県産
累代:F3
【羽化体長】♂23mm
【使用したエサ】完熟マット
【使用した容器】 90ccプリンカップ
【えさ交換回数】途中3回
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】初令投入して約8ヶ月(合計9月程度?)(自力脱出ゆえにちょっと曖昧です)
小型ながら独特の風貌を持ち、大歯型になると内歯の形状も格好の良くなるネブトクワガタ。
南西の離島もの(アマミや沖永良部)の方が大型になる傾向があるようですが、今回ご紹介する個体は本土産のものです。
産卵にちょっとクセがある本土産ネブト。
私は黒土マットが出来るまでは完熟マットと黒土を混ぜて使用してきました。
今は黒土マットのみで産卵はOKです。
幼虫飼育は比較的簡単ですが、大型を出すのがちょっと難しい所もあります。
この個体は90ccのカップで♂23mm。ギリギリ大歯ですがまだまだ小型。
もう少し大き目の容器で飼育した方が良かったですが、入れ替えるのを先に先にと延ばしていてすっかり忘れていました。
目標は30mmUP。スーパーな大歯を狙っていきたいです。(^^)
使用したアイテム
小型種 タルパミツノカブトの飼育情報です。
【飼育種】
和名:タルパミツノカブト
学名:Strategus talpa
産地:プエルトリコ
累代:CB
【羽化体長】♂37mm ♀33mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】 460ccブロー容器 (径85mm×高さ100mm)
【えさ交換回数】途中2回
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して約6ヶ月(合計8月程度)
とても小さく、また光沢が強いタルパミツノカブト。
最近ではあまり見かけなくなりましたが、小型ながらも立派な頭角を持ち格好の良いカブトです。
飼育は産卵&幼虫飼育共に非常に簡単で、とても沢山産んでくれ、また幼虫も丈夫です。
画像もバックに花を入れてより鮮明に撮れて満足です。(^^)
使用したアイテム
今日はゴロファ属の最大種とも言えるポルテリのご紹介です。
【飼育種】
和名:ゴロファ・ポルテリ
学名:Golofa porteri
産地:ベネズエラ
累代:CBF1
【羽化体長】♂83mm ♀53mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】 1800ccブロー容器(径137mm×高さ155mm)
【えさ交換回数】途中5~6回
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して約15ヶ月(合計17ヶ月半程度)
ゴロファ属の中でも大型で光沢が強く、とにかく格好の良いポルテリ。
大型の為、羽化までに比較的時間がかかるのは難点ですが、幼虫飼育、産卵ともに比較的容易で途中のえさ交換さえしっかり行えば容易に大型が狙えます。
蛹室から大型のポルテリが見えたときには感動ものです。
昔と違い、生体も安価格で入手可能になって来たのも◎です。
キレイな大型ゴロファ、是非機会がありましたらトライしてみて下さい。(^^)
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今日はヘラクレス・セプテントリオナリスの蛹化の話題です。
主役は前蛹です。
【飼育種】
和名:ヘラクレス セプテントリオナリス
学名:Dynastes hercules septentrionaris
産地 コスタリカ
累代:CBF1
【前蛹体重】♂83g
【使用したエサ】きのこマット
【幼虫飼育に使用した容器】クリーンケースSサイズ(W235×D155×H185)
【えさ交換回数】途中4~5回
【設定管理温度】25℃前後
【蛹化までにかかった時間】2令投入して約9ヶ月(合計11ヶ月程度)
飼育ケースをのぞいて見るとセプテンの幼虫が何頭か前蛹状態になっていました。
その様子をちょっとおって見てみましょう。
【ケース側面から見た様子】
明らかに小窓が出来ています。それから先の蛹室を作れなかった証拠です。
【前蛹登場】
見事に手を口が固まり、全体がシワシワに縮んでいます。
【前蛹を取り除いた跡のケース内】
ケースの短い方に蛹室を作っていた跡がわかります。
私の場合、このパターンだと即人工蛹室決定です。
【参考までに・・別の個体の蛹室の様子】
上記は小型ヘラのレイディ♂の蛹室の様子ですが、上記の作り方であれば、かなりギリギリですがこのまま蛹化してよしとします。
これでとりあえず安心です。
グラム数からしてそこまで体長は伸びないでしょうけど、後は無事に蛹化してくれるのを待つだけです。(^^)
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今日は、先日の日記内でカシンさんから質問があった「交尾」について色々と一緒に考えてみたいと思います。
【ヒルスシロカブトの交尾光景】
※下に書いていますが、このパターンはAパターンです。
【カシンさんからの質問】
>質問があるのですが、クワガタ「アンテ」の交尾って普通何分ぐらいなのでしょうか?。産卵レポートなどを見ていると、良くハンドペアリングと書いてありますが・・・。我が家のアンテF2ペア「ラオス産」も交尾させたのですが、2~3秒交尾?しては離れる・・の行動を数回繰り返す程度です。これは交尾成立?不成立?なのでしょうか?。「私はクワガタは初心者です」 いかがなものでしょうか?。
カシンさん、いつも興味深い質問ありがとうございます。(^^)
交尾・・・・繁殖を目的としたブリードにはこの交尾は欠かせないものですね。
ハンドペアリングですが、わたしの場合、やり方は2パターンに分かれます。
【Aタイプ:♂を♀の後から重なるように置くタイプ】
カブトを例にとってみると♀の上に後ろ側からそっと♂を乗せます。
背中の部分からフェロモンが出ていると言われているので、私は♂の口あたりを♀の小循板の辺りに置く世にします。そうすると♂が♀のフェロモンを嗅いでやがて触覚をピクピク盛んに動かし始めたら交尾開始の兆しありと見ています。
このタイプのハンドペアリングははカブト類でよく使いますが、クワガタでもニジイロやギラファ、オウゴンオニといった比較的体高のあるものに関しては上手くいく場合が多いです。
ただしカブト類でもサイカブト等の足の短いタイプは直ぐ転んでしまってなかなか上手くいかない場合が多いです。
このAタイプの交尾は一度交尾をしてしまうと時間的にも結構長く交尾をしてくれる場合が多いです。
【Bタイプ:♂を♀とクロス(十字)になるように重ねて置くタイプ】
この方法は、主にドルクス系、オオクワ、アンテ、ヒラタに良く使います。
こちらはフェロモンを感知したあと、お尻同士を斜め「V」のような感じで合わせて交尾を始めます。
このタイプはAタイプと違って交尾時間も比較的短く、しかもかなり神経質な所が多いのでちょっとした振動や刺激で交尾を直ぐに止めたりします。
上記から見てみると、カシンさんの御質問のあったアンテはBタイプの部類に入ります。
私はBタイプの生体の場合、個人的にはあまりハンドペアリングはしません。3~5日同居させ、自然に交尾を持っていくパターンです。
ただこの場合♂が大型であったり、♂♀の相性が合わない場合は危険性を伴いますので、ちょくちょくのチェックが必要になります。人によっては♂のアゴを縛ったりなどの工夫をしている場合も多いです。
色々と長く書きましたが、カシンさんの御質問「短い時間での交尾は成立か不成立か?」
私的考えで言えば、ドルクス系だったらそのパターンは・・・う~ん微妙です。1回の時間が短くても数度交尾していれば私は良いとしますが、2~3秒はちょっと短い気もしますが・・。出来れば最低でも3~5分は欲しい所ですね。
実際、ハンドペアリングをよく遂行するカブト類に至っても長く交尾をしたからと言って全く産卵しないものもあります。かといってほんの数分しただけでも十分に産卵してくれる♀もいました。
私的に考えると交尾は決して時間(どれ位長く交尾時間をもてたか)だけで成功の有無は言えないと思うんです。その他にも♂♀お互いの熟成、相性、タイミング、生まれ持った身体的機能、色々と考えられる要因はあります。
それと、このカシンさんのアンテのデータですが、
>言い忘れました・・。♂は羽化後5ヶ月、♀は羽化後7ヶ月経過してます。
この熟成ならばひとまずは合格点だと思います。
♂5ヶ月というのは私のやり方ではギリギリのラインです。強いて言えばちょっと早いかな・・・という感じです。私はアンテをブリードする場合、♂♀ともに最低でも10ヶ月程度は寝かせます。半年程度でもよいとよく聞きますが、私はこちらの方が結果が良かったので以後その程度は熟成を置いています。
私的考えで言えば♂が若すぎて交尾の意欲がまだ十分ではなかったのかもしれません。あくまで推測になってしまいますが・・・。
最後はいつも曖昧な言い方になってしまいますが、これも解明されていないゆえの見解です。なかなか難しい所です。この交尾のやり方や考え方はあくまで参考として聞いて頂ければ幸いです。(^^)
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