先日のお話ですが、
群馬県在住のお客様が、1/4(金)に、 PCの調子が悪くレポートに投稿できないという理由から羽化したばかりのリッキーを事務所に持ってきてくださいました。
その個体はきのこMatにて羽化した大変大型のリッキーで、その日の 飼育レポートには掲載させていただいたのですが、 当園の準備不足で、 最低限のことしか伺えませんでしたので、後日電話にて、再度の撮影等をお願いしたところ、 快くOKしてくださいました。
1/16(水)に、こちらより飼育ルームへ伺い、個体サイズの再計測と撮影をさせていただきましたので、 この個体について詳しくご紹介したいと思います。
【飼育者プロフィール】
・お名前:パンダマンさん
・飼育暦:8年
・好きなクワカブ:ヘラクレス
・飼育数:ヘラクレス中心で、リッキーだけでも現在40頭くらい
・お住まい:群馬県
【羽化個体詳細】
サイズ:162mm(角の先端から上翅の先まで)
エサ:きのこMat
エサ交換:3~4ヶ月に一度の交換。
温度管理:夏23℃ 冬21℃
種親:♂148mm×♀72mm
累代:CBF3
【羽化までの飼育過程】
・2006/5月 初令
・2007/01/04 3令 110g
・2007/04/20 3令 124g
・2007/08/07 3令 134g
・2008/01/01 羽化
・羽化直後の1/4(金)に計測させていただいた時は、角の先端からお尻まで167mm。
1/16(水)に再度計測させていただいたところ、角の先端から上翅の先まで162mm。
【大型個体同士の体長比較:が左が152mm、右が162mm】
以上がパンダマンさんの大型ヘラクレスの羽化報告でした。
低温管理でじっくりと熟成させれば多少お時間はかかりますが見事160mmUPが羽化したという実例です。
私もパンダマンさんに負けないように頑張りたいと思います。パンダマンさんご紹介ありがとうございました。(^^)
使用したアイテム
グラディアトールメンガタクワガタの羽化報告です。
この種は以下の方法で羽化させました。
飼育種:グラディアトールメンガタクワガタ
羽化サイズ:♂52mm
使用したマット:きのこマット
使用した容器:500ccブロー容器使用
エサ交換回数:途中1回
管理設定温度:25℃前後
水分量:適量/多からず少なからず
羽化までの期間:2令投入より~7ヶ月
メンガタクワガタの中ではメリーの方がよく知られていますが、グラディアの方も最近では浸透して来だしました。
飼育自体はとても簡単で、メリーと同様の飼育方法でOKです。
マットではなく菌糸でも十分育ちます。
産卵の方も比較的容易な方だと感じています。マットのみでも産みますが、材を入れると更によい感じで産んでくれます。
メンガタには他にジョンストンという亜種もありますので、今度はこちらを入手してデータを取ってみたいものです。(^^)
使用したアイテム
【飼育種】
和名:シェンクリングオオクワガタ
学名:Dorcus schenkingi
産地:台湾産
【羽化体長】♂77mm
【使用したエサ】菌糸ビンE-1100を2本
【設定温度】23~25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して約9ヶ月
ご存知シェンクリングオオクワガタです。
日本のコクワガタを大型にしたような形状で地味な存在ですが入手困難(野外もの)ということもありなかなかの人気があります。
養殖(ブリード)ものは日本のブリーダーの間では比較的広まっており、飼育自体も容易な方です。
アゴの細い感じが見受けられますが、実際手にとってじっくり見てみると本当に格好よいですよ。(^^)
使用したアイテム
本年度最初の羽化報告です。
ネパールコクワガタ(ネパレンシス)の♂67mmです。
【飼育種】
和名:ネパールコクワガタ(通称ネパレンシス)
学名:Hemisodorcus nepalensis
【羽化体長】♂67mm
【使用したエサ】菌糸ビンE-1100を2本
【設定温度】18~20℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して約8ヶ月
インドやネパールなどのヒマラヤ系産地に生息するネパレンシス。
現地ではごく普通の一般種ですが、なかなか日本への入荷は聞きません。
飼育も出来るだけ低温がよいと聞いており、今回も可能な限りの低温飼育にて羽化させました。
低温で飼育しているため、1本目の菌糸ビンの劣化スピードも非常に遅く、菌糸ビン自体はかなり日持ちします。事実2本目に交換する時はまだ菌糸ビンの1/3は残っていました。
エサの必要量と幼虫の成長程度から考えてE-11001本分でも可能だと思われましたが、蛹化~羽化時期に突入した場合の菌糸ビンの劣化も考えて6ヶ月程度を経過した時点で交換し、あえて2本羽化でやってみました。
後は普通に羽化してくれました。
予想通り2本目の菌糸ビンはほとんど食べずじまい。1/5位食痕が表れた程度でした。
この個体は現在羽化している3頭の内の1頭ですが、3頭とも羽化不全も無くキレイに羽化してくれました。サイズ的にはもう少し伸びて欲しかったですが・・・。
感想ですが幼虫飼育は設定温度さえ気をつければ問題はないと思います。
ただ産卵はかなり難しいと聞きます。事実、私もまだあまり回数の経験がないのですが、5回ほど成虫を手に入れる機会があったのですが、産卵を試して1回しか幼虫を回収した事がありません。しかも7頭程度・・・。この羽化したネパレンシスも幼虫で譲ってもらったものです。(めんぼくない・・・)
皆さんも良い結果、やり方などありましたら是非教えて下さいませ。
私も次世代で頑張ってみます。(^^)
使用したアイテム
月夜野きのこ園飼育担当のShihoです。
この日記を御覧の皆様ならびに当園をご利用頂いた皆様、今年も残すところわずかとなりました。
当園の飼育用品を使用したデータ等を色々と公開して参りましたが、まだまだ不十分で取りきれていない種等が多く存在します。
少数による飼育ですのでなかなか手広くは出来ませんが、皆様に安心して飼育用品を利用して頂けるように、
来年以降も今年度以上に頑張ってデータ取得に励みたいと思っております。
今年も大変お世話になりました。
また来年も頑張って飼育日誌書いていこうと思います。
よろしくお願い致します。では皆さんよいお年を・・・。(^^)
使用したアイテム
ペレンメタリフェルホソアカクワガタの羽化報告です。
先日のパプキンに続き色虫報告です。(^^)
この種は以下の方法で羽化させました。
【羽化までの内容】
体長:♂72mm
使用したエサ:くわマット使用
容器の容量:プリンカップ300cc使用
設定温度:23℃前後。
エサ交換回数:交換途中1回
羽化までの期間:約5ヶ月:2令投入
おなじみのメタリフェル、今回はプリンカップ300ccでの羽化です。
この容器でも70mmはクリア出来ましたが、もうちょっと伸びて欲しかったです。
メタリフェルにも様々な亜種がいますが、このペレンメタリフェル(通称ペレメタ)は♂ブルー個体が出る亜種で有名です。
ワイルド(野外)ものではよくブルー♂が入っているようですが、累代飼育において色合いを固定化するのはなかなか難しいようです。
飼育自体はとても簡単です。
メタリフェルの場合、幼虫自体はそこまで大きくならないので、大きな容量は必要ないのですが、蛹化~羽化する時には容器の大きさに注意が必要です。
皆さんご存知のようにアンバランスともいえるほどアゴが長く、大型のものになると90mm以上のものが羽化する場合もあります。
最後の容器の大きさをどうするのかも悩んでしまいますね。
産卵自体もとても簡単で、くわマット、きのこマット、どちらでも容易に産んでくれます。
産卵数は私がやった中では1♀より65頭が最高でした。
皆さんも是非トライしてみて下さい。(^^)
使用したアイテム
色虫の代表格の一種、パプアキンイロクワガタの羽化報告です。
羽化までの詳細内容は以下のとおりです。
【羽化までの内容】
体長♂37mm、♀23mm
使用したエサ:きのこマット
設定温度:23〜25℃前後。
エサ交換回数:交換途中無し:120ccプリンカップ使用
羽化までの期間:初令幼虫~約5ヶ月
色虫の代名詞とも言えるパプアキンイロクワガタ(通称パプキン)です。
この種はサイズの大きさよりも色合いの美しさで貴重度が変わってくるようです。
今回こちらの飼育ルームで羽化したのは、♂モスグリーン、♀バイオレットという体色でした。
画像もキレイに撮影出来ました。とてもキレイです。
飼育は産卵&幼虫飼育共に簡単です。
産卵の方は、以下の方法でセットしました。
【産卵のセット方法】
使用したマット:きのこマットのみ
使用した容器:小プラケース
設定温度:23~25℃
水分量:適量
結果:マット幼虫42頭を回収
産卵もとても簡単で、多産タイプですが、カブト程は爆産はしません。
沢山産んで50~60程度です。
とてもキレイな種で簡単ですので、是非トライしてみて下さいませ。(^^)
使用したアイテム
日本の小型種、ヤマトサビクワガタの羽化報告です。
羽化までの詳細内容は以下のとおりです。
【羽化までの内容】
体長♂21mm、♀16mm
使用したエサ:きのこマット
設定温度:23〜25℃前後。
エサ交換回数:交換途中1回:200ccプリンカップ使用
羽化までの期間:約7ヶ月
日本在来の小型種、ヤマトサビクワガタです。
画像の個体は羽化後まもなく、蛹室より取り出したばかりでキレイに模様も見えますが、実際の野外もの、または活動を始めた個体は身体の体毛に泥などがかなり付着しており、凄く汚れて見えます。
小型種ゆえに実際見るとかなり小さいですが、こうやって写真で拡大してみるとなかなか格好よい形をしております。う~ん、味がありますね~。(^^)
飼育は産卵&幼虫飼育共に簡単です。
産卵の方は、以下の方法でセットしました。
【産卵のセット方法】
使用したマット:きのこマット+材1本(比較的柔らかめ)
使用した容器:小プラケース
設定温度:23~25℃
水分量:適量
結果:マット&材より幼虫21頭を回収
産卵数は少ないものの問題なく産んでくれます。
なかなか味があるクワガタですので、是非一度トライしてみては如何でしょうか?(^^)
使用したアイテム
グラントシロカブトの羽化報告です。
グラントシロカブトが羽化しました。♂80mmです。
羽化までの詳細内容は以下のとおりです。
<羽化までの内容>
使用したエサ:きのこマット
設定温度:23〜25℃前後。
エサ交換回数:交換約3回:1800ccブロー容器使用
羽化までの期間:約11ヶ月
皆さんにはおなじみのグラントシロカブトです。
今回の♂は80mmUPとまずまずのサイズでした。正確には80.7mmです。
1800ccのブロー容器で人工蛹室に移すことなくキレイに羽化してくれました。
蛹室は容器底面からほとんど見えるほど接していたのですが、角曲がり&羽化不全も無かったです。
次なる目標は85mmUPです。(^^)
使用したアイテム
今日は生体の羽化ずれについてちょっと考えてみたいと思います。
繁殖を考えて飼育されている方なら誰しも経験した事があると思うのですが、飼育下においてのブリードもの個体の♂と♀の羽化のずれは結構深刻な問題になる場合があります。
今回はその羽化ズレをいかに防止させるか、その方法を対策をちょっと考えてみたいと思います。
ブリードもの(養殖もの)においては、同じ環境&エサで飼育下場合、どうしても♀が早く羽化してくるのは仕方ないような感じがします。
♂が大型に成長するようなものについてはかなりのズレが生じるようです。(ヘラクレス等)
この場合の対策・・と言ってよいのか分かりませんが、私は以下の方法をとることがあります。
①温度差のメリハリをつける事。
♂♀の判別が出来るようになったら♂と♀の飼育環境の温度設定に差をつけるということです。
管理温度によって幼虫の成長曲線は変わってくる事もありますので、私は♂を高めの方に♀を低めの方に持っていくようにしています。
ただ短い期間で早く羽化させるようにした場合、♂の体長はそこまで伸びません。あくまで繁殖専用の♂を作るという意味合いが強くなるような気がします。体長よりもまずは次世代へのバトンタッチを優先を考えている方には良いかもしれません。
②孵化日の違う♂♀で繁殖を考える
早くに孵化した♂幼虫と、遅くに孵化した♀幼虫で羽化までの時間の差を合わせるというやり方です。
簡単に例を挙げて言うと、
♂幼虫:1月に孵化~10月に羽化
♀幼虫:4月に孵化~10月に孵化
このような感じです。
これは同種であれば別血統(違う親♀)でもよいですが、その場合アウトラインブリード」になってしまいます。
同じ親♀(インラインブリード)でやるとすれば、産卵のセット時期をずらし、1回目の産卵セットと2回目の産卵セットの時期をずらすことです。
ただ同じ親♀だと寿命もありますので寿命の短いものだと時間をずらした再セット方法は結構厳しい場合があります。種類の例を挙げると、パプキン等がそれに当てはまると言えるでしょう。
③♂♀幼虫を同じ容器内で羽化させる。(多頭飼育)
これは昔から言われている方法のひとつですが、幼虫は複数での多頭飼育の場合、近くの幼虫が蛹化の準備を始めると、それに反応して自分も蛹化の準備を始めるという説です。
幼虫同士が同じ容器内で会話とは違う違う信号を出し羽化を合わせているとい説があります。羽化を合わせるのは勿論交尾の為だと考えられていいます。
私もこの方法をやってみた事がありますが、案外と上手くいかない場合が多かったです。
残念だったのは羽化してみると結構小型ばかりが羽化してしまい、ボリュームのある♂を求めるにはちょっと厳しい結果になりました。
と、まぁ以上3つのやり方を書きましたが、どれも絶対とは言えないのが現状です。
あくまで私の考え方ですが、私なりには②のアウトブリードの方法が一番しっくり感じています。
ただ凄い良血統を手にした時は、その遺伝子を受け継がせる為に出来るだけインラインの方が向いていますので、その場合はこの方法は向かないと思います。
あまりたいしたアドバイスが出来ませんが、参考にしていただけると幸いです。
他の皆様も是非、各自の対策等がございましたらご紹介下さいませ。(^^)
使用したアイテム
最近のコメント