
2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。
第4回目のご報告です。
AM7:00、気温:23℃、天気:曇り
薄曇りの天気の中、採集地に向かいます。
採集地に到着。ハルニレが数本あります。
こちらのハルニレの木、樹液がダラダラと出ています。
この樹液だまりのかすかな隙間に何かじっと潜んでいるクワガタを発見しました!
こちらの樹液だまりの中の小さいウロ(穴)にも、小さいですがクワガタがいるのが分かります。
小さいクワガタなので、そっと優しく掻き出し棒で取り出してみると、
出て来ました!小型のネブトクワガタ♂です。
体長はとても小さく♂10mm程度。
内歯の特徴も出ていない小型個体です。
樹液にまみれていますが、とても元気です。
ネブトクワガタの♂は今シーズン初採集になります!
こちらのハルニレの木の隙間にも何かが潜んでいました。
取り出して見ると、コクワガタの♂でした。
体長は♂30mm程度。
もう一頭います。
コクワガタ♀でした。
つがいで入っていたのでしょうね。
この辺りにはクワガタが良く集まるハルニレが多数あります。
しかし蹴ってみても何も落ちて来ません。
ちょっとピンボケになっていて申し訳ございません。
こちらのハルニレの木。
例のごとくボクトウガやコウモリガの幼虫の穿孔で木くずが出て、その箇所が発酵しており強烈な発酵臭がします。
臭いの例で言うとマヨネーズみたいな臭いです。甘酸っぱいツーンと来る臭いです。
で、大抵こういう場所には・・・・・
やはりいました。
スジクワガタ♂30mm半ば位ですね。
それと、
スジクワガタ♀です。
こちらも♂♀つがいでいたのでしょう。
キレイな♀ですね、縦筋がハッキリと確認できます。
スジクワガタの♀も今シーズン初採集です!
場所変わって、
こちらのクヌギの木の樹皮裏からは、
ヒラタクワガタ♂20mm程度が出て来ました。
内歯もとても小さい小歯タイプのヒラタクワガタ♂です。
クヌギの木はコルク層が厚く、樹皮もゴツゴツしていますので、樹皮が割れるとその内側にある程度の空間が出来やすい傾向があります。
参考画像:2015年採集時の画像
樹皮裏の空間に潜むヒラタクワガタ♂
上記の画像の様に空間が出来るとクワガタ達のかっこうの住処となります。こういう樹皮を見かけたら是非チェックしてみて下さいませ。
今回も2時間ほど採集を楽しみました。
今回の採集結果は、
コクワガタ♂10頭
コクワガタ♀3頭
ヒラタクワガタ♂2頭
スジクワガタ♂1頭
スジクワガタ♀1頭
ネブトクワガタ♂1頭
合計18頭
という結果でした。
第4回目の野外採集(昆虫採集)、如何でしたのでしょうか?
今回は今シーズン初のネブトクワガタに出逢えました。
凄く小さいネブトクワガタでしたが、つっぱって威嚇している姿は元気いっぱいで、とても可愛く感じました。
ネブトクワガタ自体は寒さにもある程度強いので、自分が逢えたのが敢えて今であって、虫的にはもう少し早く活動していたのかもしれません。
そして今回もノコギリクワガタには出逢えませんでした。
前回1♂のみ逢えたミヤマクワガタにも今回は出逢えず・・。本格的な発生はまだもう少し先なのでしょうか。
また次回、どんな虫達に出逢えるでしょうか?
今から待ち遠しく楽しみです。(^^)
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。
第3回目のご報告です。
AM 8:15、気温 :25℃、天気:晴れ
今回も良い天気に恵まれました!
本当はAM6時位に行く準備をしていたのですが、その時はまだ気温が低く肌寒い感じでしたので数時間時間を遅らせました。
この時期は朝と昼の気温の差が激しく、2~3時間で5℃以上も変化することがあります。
気温が高い方がクワガタ達の動きは活発になりますので、ちょっと寒いなと思った時は時間をずらしてみるのも有効な手段だと考えています。
さぁ、採集ポイントに到着です。
早速ハルニレのを見てみ樹皮凹み部分を見てみると、
何かいます!
コクワガタの♂個体です!
コクワガタ♂40mm程度、キレイな個体です。
こちらのハルニレの木、
コウモリガ等の幼虫によって木に穿孔穴が見られます。
木のくずが繊維状に噴き出している箇所です。
この穴の中を見てみると、
小さなヒラタクワガタ♂20mm半ば位の光沢の強い個体が出て来ました。
理由は分かりませんが、ヒラタクワガタの小型個体にはこのように光沢の強い個体が多く見られます。
コクワガタ♀が出て来ました!
先にヒラタクワガタの♂が出て来たので、今季初のヒラタクワガタ♀かと思ってしまいましたが、意外にもコクワガタの♀でした。この♀も若干の汚れはあるものの傷一つなくキレイな個体です。
少し場所を移動して、
少し大きなこのハルニレの木を蹴ってみると、
パサッと音がしました!!
おおっ!
小さいですが、ミヤマクワガタ♂です!
サイズは小さく♂40mm程しかありませんが、待望の今シーズン初ミヤマクワガタGETです!!
それと、もう1頭、
先ほどのミヤマクワガタ♂と一緒に、羽ばたきながらシラホシハナムグリも落ちて来ました。飛ぼうとしていたせいかまだ羽根がしまりきっていないようです。
※当初、「シロテンハナムグリ」と記載しておりましたが、日記レスでポリプPさんに「シラホシハナムグリ」とのご指摘を受け訂正させて頂きました。誤ってご紹介しましたことをお詫び申し上げます※
こちらのハルニレのウロ(穴)からは、
泥だらけのヒラタクワガタ♂が入っていました!
体長は♂53mm(後程計測)、まずまずの個体です!
かなり汚れが見られます。
もしかすると少し前に出て来ていた個体かもしれません。
このような感じで今回も2時間程採集を楽しみました。
今回も集まったクワガタ達
気になる今回の結果は、
コクワガタ♂11頭
コクワガタ♀2頭
ヒラタクワガタ♂3頭
ミヤマクワガタ♂1頭
合計17頭
という結果でした。
今回も野イチゴを食しようと探してみましたが、
今回の場所で見つかったのはこれだけでした。
ご存じヘビイチゴ。
美味しそうな色合いをしていますが、さすがにこれは食べる気がしません。昨年少し齧ってみたのですが、スポンジのようなパサパサとした感じの触感でした。甘さは感じませんでした。
第3回目の野外採集(昆虫採集)、如何でしたのでしょうか?
今回は今シーズン初のミヤマクワガタにも出逢う事が出来ました!
その他はまだ黒虫系クワガタばかりでしたが、元気なクワガタ達に出逢えてとても楽しい採集でした。
また次回、どんな虫達に出逢えるでしょうか?
今から待ち遠しく楽しみです。(^^)
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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先週よりご紹介しているShihoの「クワガタ野外採集記」
これまでに2回、採集に行かせて頂きました。
今回の飼育日記では、今のこの時期ならではの私の思った事を少し書いてみようと思います。
今の時期はまだ朝は涼しく、気温も真夏ほど上がりません。
ゆえに活動するクワガタも全体的にまだまだ少ない状態にあると思います。
それは採集方法にも多少なりですが影響が出て来ます。
敢えて言えば、今の時期はまだ全体的に見て、
蹴り採集は効率性が悪いように感じます。
蹴り採集で採れるのは主にノコギリクワガタやミヤマクワガタが主になります。
今の時点ではまだ時期が少し早いせいかまだ発生も少なく、木を蹴ってもまだノコギリクワガタやミヤマクワガタほとんど落ちて来ません。
今のこの時期から活動を活発に開始しているのは、
オオクワガタ
ヒラタクワガタコクワガタ
スジクワガタ
ネブトクワガタ
などの、ウロ(穴)や樹皮裏などに潜む黒色系クワガタが主。
勿論、コクワガタやヒラタクワガタ等も木を蹴って落ちてくる場合はありますが、どちらかというとウロ(穴)や樹皮裏などにいることの方が多い傾向が強いです。
※場所や環境により異なる傾向があります※
※あくまでも私の採集フィールド(九州)での傾向です※
そういった意味では、まだ今の時期は、ある程度チェックする木を絞って採集をしてみると良いかもしれません。
今の時期で念入りにチェックしたい木はズバリ、
・ウロ(穴)がある木
・樹皮めくれがある木
ですね。
木のウロ(穴)
樹皮がめくれている場所に潜むヒラタクワガタ
しかしいつどのタイミングでノコギリクワガタやミヤマクワガタが多く発生し始めるかは分かりません。
またコクワガタやヒラタクワガタも数が多くなって来れば、ウロ(穴)や樹皮裏には先に大型の個体などが入ってしまい、その結果、隠れる場所がなくなり、樹上に集まり出す場合もあります。
それゆえ、今の時期は
・時間が無い時は、木をある程度絞って採集。
・時間がある時は、どの木もまんべんなく採集。
こんな感じでやってみてはどうでしょうか?
しかし、上記でも書きましたが、地域によっては既にノコギリクワガタやミヤマクワガタが出始めている場所もあるかもしれません。いえ、実際にあるようです。
勿論そういった場所では、勿論蹴り採集も絡めて採集を行うのが良いと思います。
あくまでも私が通うフィールドを基準にお話ししておりますので、ご参考程度に読んで頂ければ幸いです。
皆様の採集ライフが充実したものになりますように、心よりお祈り申し上げます。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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2016年度、野外採集(昆虫採集)シリーズ。
第2回目のご報告です。
AM7:30、気温:23℃、天気:晴れ
山も本格的な夏に向けて、次第に緑が濃くなり活性化しているように見えます。
今のこの時期の「クヌギ」の葉の様子。
このようにクヌギの葉も大きくなり、青々としてきましたが、まだ少し柔らかそうでみずみずしい印象を受けます。
こちらは「ハルニレ」の葉。
今の時点のクヌギの葉よりはしっかりしていて、硬そうな印象を受けます。
この「クヌギ」と「ハルニレ」は私のフィールドではクワガタ、カブトムシが集まるNo.1、2を争う木です。
幾重にも枝分かれしたハルニレの木。
この木をパッと見て、ある箇所に注目しました!
どこだかお分かりになられますか?
そうです、左上のこの枝別れしている所にウロ(穴)が開いています。
しかし遠すぎて肉眼では虫がいるかどうかを確認出来ません。
そんな時は、デジカメのズーム機能を利用します。
上記画像より更にズームアップ。
ここまでズームアップして、初めてウロの中にクワガタらしき姿を捉える事が出来ました。
更にズームアップ!
これくらいになると、中のクワガタの種類も分かりました。
ズバリ、「コクワガタの♂」ですね。
実はこのハルニレの木。向かって崖の方に伸びているので、近づくことが出来ない状況にあります。
デジカメのズーム機能で見て初めてクワガタの姿を確認出来ましたが、採集は不可能でした。
このように、ルッキング採集では、肉眼だけでは発見が難しい場合もあります。
そういった場合は「双眼鏡」や「デジカメのズーム機能」を利用して、そこに虫がいるかどうかを確認出来る事が出来るので、利用すると便利です。
少し場所を移動して、
結構大き目のハルニレのウロ(穴)。
このウロ(穴)の中から
今年最初のヒラタクワガタ♂個体をGET!
とてもキレイな大きな♂です。
サイズは♂64mm(後程計測)となかなかのサイズ!
しかし本当にキレイな♂個体です。
傷もなくツヤもあり。間違いなく新成虫個体でしょう。
まるでブリードして羽化して固まったばかりの個体のようにキレイです。
別のハルニレの木の根部に近いウロ(穴)を覗いて見ると、
奥で何かが動きました!
すかさず掻き出し棒で取り出してみると、
これも立派なヒラタクワガタ♂個体でした。
サイズは♂62mm(後程計測)とまずまずのサイズです。
たて続けに大型ヒラタクワガタをGETすることが出来ました!
続いてこちらのハルニレの木、
ウロ(穴)や樹皮裏がないので蹴ってみると、
軽めのパラパラッと音がしました。
下の方を探して見てみると、
コクワガタ♂が落ちていました。
サイズは♂38mm(後程計測)。
もうひとつ、一緒にコクワガタ♀個体も落ちて来ました。
どうやらつがいでいたようです。
こちらのハルニレのウロ(穴)からでもなにか動きました。
掻き出し棒で取り出してみると、
スジクワガタ♂28mm(後程計測)でした。
その後も採集を2時間ほど続けました。
その結果、
大きいヒラタクワガタを含めた個体達が採れました。
本日の採集結果は、
コクワガタ♂9頭
コクワガタ♀2頭
スジクワガタ♂1頭
ヒラタクワガタ♂3頭
合計15頭
という結果でした。
この辺りにも野イチゴがなっていました。
前回紹介した野イチゴ(赤)とは違って黄色の野イチゴ。
種類が違うのでしょうか?少し食してみましたが、なかなか甘酸っぱくて美味しかったです。
第2回目の野外採集(昆虫採集)、如何でしたのでしょうか?
今回も黒虫ばかりでしたが、前回に見られなかったヒラタクワガタに出逢えたのは嬉しかったです。
しかもサイズもなかなか立派な♂60mmUPが2♂。
2♂共に美個体で素晴らしい個体でした!
また次回、どんな虫達に出逢えるでしょうか?
今から待ち遠しく楽しみです。(^^)
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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5月も後半、いよいよ2016年度の野外採集(昆虫採集)開始!クワガタ野外採集(昆虫採集)第1回目です。
AM 6:30、気温:20℃、天気:晴れ
採集地を目指し、山間を目指します!
気温20℃、気持ちの良い晴天ですが少し肌寒さを感じます。
目的地のハルニレの林に到着です。
と、採集を始める前に、
今年も例年恒例行事、山の神様にご挨拶をします。
「山の神様、今年も野外採集に参りました。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます」と、声を上げて申し上げ、お神酒を大地に染み込ませて飲んで頂き、ご挨拶をさせて頂きました。
ご挨拶がすんだところで、今季の採集開始です!
最初はこのハルニレの木。
ところどころ樹皮が剥げてデコボコになっている木です。
じっくりと樹皮の間などを見ていきます。
すると、
樹皮裏にクワガタらしきお尻が見えました。
慎重に取り出してみると、
極小のコクワガタ♂個体。
今シーズンの初採集個体です。
サイズは♂15mm程でしょうか?
たった今蛹室より出て来たかのようなとてもキレイな♂個体。
傷一つありませんので越冬個体ではなく、おそらく新成虫でしょうね。
とても小さい個体ですが、初採集は何が採れても嬉しいもの。出逢えた喜びに感謝感謝です!!
近くの同じハルニレの木のウロ(穴)を見てみると、
これまたとてもキレイなスジクワガタ♂を発見!
体長は20mm半ば位といったところ。
同じ場所からさらに小型のスジクワガタ♂個体も発見。
こちらはかなり小型で、スジクワ特有の斧状の内歯の形が完全に表れていません。
今度は少し移動して、
クヌギの木にツタが絡まっている部分より樹液が出ています。
そのツタの影に隠れるように潜んでいるクワガタがいました。
近づいて撮影してみました。
アゴと内歯の形状よりコクワガタのようです。
取り出して撮影。立派なコクワガタ♂大歯型です。
サイズは♂35mm位といったところですね。
そのツヤの裏側からコクワガタ♀個体も見つかりました。
こちらもとてもキレイな♀。間違いなく新成虫でしょう。
その後も楽しみながら採集を2時間程続けました。
そして、2016年度の初採集の結果は、
コクワガタ♂:8頭
コクワガタ♀:1頭
スジクワガタ♂:2頭
合計:11頭
という結果でした。
今回出逢えた種類はコクワガタとスジクワガタの2種のみ。
ノコギリクワガタやミヤマクワガタはもう少し後だとしてもヒラタクワガタにも会えなかったのは残念でした。
通常まだこの早期な時期だとコクワガタなどは越冬個体をよく見かけるのですが、今回出逢った成虫はほとんどが新成虫と思えるほどキレイな個体ばかりでした。
コクワガタとスジクワガタは寒さにも強い種なので、早くから活動しているのでしょうね。
採集したのはほとんどが木のウロ(穴)や樹皮裏採集。
木を蹴って落ちて来たのはコクワガタ♂1頭のみでした。
あと、蹴った際にこんなのも落ちて来ました。
【ヒゲコメツキ】
コメツキムシ科
体長:20~27mm程度
北海道~九州に生息
ふと周りを見渡してみると野イチゴが沢山なっていました。
赤く色づいていてとても美味しそうです。
如何でしたでしょうか?2016年の今季初採集:第1回目。
まだまだ数や種類は少ないものの、久しぶりなので、とても新鮮で非常に楽しみながら採集をすることが出来ました。
また次回の採集を楽しみにして2016年度の初採集のご報告を終了させて頂きたいと思います。
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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前々回の日記で紹介した準備する採集道具、前回のクワガタ&カブトムシが集まる(採れる木)の日記記事に続いて、まず採集に行く前になるべく知っておきたい事、私Shihoが必ずしていることをご紹介していと思います。
またこの記事内容に関しましても、昨年紹介しておりますが、いよいよ採集時期が近づいて来ましたので、まだご覧になっていない方々の為にもう一度改めてご紹介してみたいと思います。あらかじめご了承下さいませ。
皆さんは、野外採集(昆虫採集)に行く時、どんな時に行かれますか?例を挙げるとすれば、
・仕事がお休みの時
・天気が良い時
・何だか自然と触れ合いたい時
・クワガタ&カブトムシと出逢いたい時
・子供さんと一緒に採集を楽しみたい時
と、色々と理由はありますよね。
折角計画していたのに行ってみたら採集地が雨で全然採れなかった。ってことはありませんか?
そんな時、あくまで私のやり方になるのですが、私は採集に行く前には必ず以下の事項を調べてから行くようにしています。
・採集地に近い地域の今現在の「天気」を調べる
・採集地に近い地域の「これまでの天気、降水量」を過去数時間さかのぼって調べる
・採集地に近い地域の「これからの天気」を、特に今後の雨雲の動きを調べる
・採集地に近い地域の「気温と、風の強さ」を調べる
野外採集(昆虫採集)に行くにあたって採集地の今現在の天気は重要です。今いる場所は晴れていても、採集地に行ってみて雨が降っていないとは限りません。それゆえ採集地の天気は事前に調べておくのが得策です。
では、そこにいないのにどうやってそんなことが分かるのか?ご心配なく。今の時代にはインターネットという強い味方がいます。
あくまで私のやり方ですが、私は野外採集に行く前は必ずインターネットで採集地の情報を調べてから行動するようにしています。
そこで一番頼りになるのが、インターネット内にある各種のお天気サイトの中の「YAHOO!JAPAN天気・災害」のというサイトです。
このサイトを見ると、採集地自体のピンポイントの天候を知るのは無理かもしれませんが、それでもその採集地に近い地域のおおよその天候、これまでの雨量、今後の雨雲の動き、気温、風の強さ等の情報が分かることが出来ます。
これらのサイトを有効に利用しながら、上記のポイントを調べて採集に行くようにしています。
では上記に書いた調べるポイントについて、なぜそれを調べる必要があるのか?の理由などをご紹介してみたいと思います。
【採集地に近い地域の今現在の「天気」を調べる】
インターネットの「YAHOO!JAPAN天気・災害」のサイトで天気を調べます。
晴れ、もしくは曇りならばOK。雨ならばNG。
【採集地に近い地域の「これまでの天気、降水量」を過去数時間さかのぼって調べる】
今現在は雨が降っていなくても、数時間前までに雨が降っていれば、採集地の木々達はとても雨で濡れた状態にあります。
そういう樹が濡れた状態の時は、樹の樹液も雨によって流れてしまっている可能性が高いので、虫の集まりもよくありません。
また蹴り採集をする際にも、樹を蹴っても虫がいたとしても、虫と一緒に雨も一緒に落ちて来てしまうので落ちたポイントを特定するのが難しくなります。
そういう意味でも非常に効率が悪いと考えられます。
そんな時はネットの「YAHOO!JAPAN天気・災害」のサイトで、雨雲の動き、「これまでの動き」でこれまでの雨雲の流れをチェックすると良いと思います。同時に降水量もチェックしておきましょう。最低でも3~4時間前まで雨が降っていない方が良いでしょう。
もし過去に雨が降っていても、降水量がほんのわずかの場合ならば、そこまで採集に影響しない場合もあるかもしれません。逆に降水量が多い場合にはより難しいと言えるでしょう。
【採集地に近い地域の「これからの天気」を、特に今後の雨雲の動きを調べる】
今は雨が降っていなくても、採集地に行ってすぐに降り出しては元も子もありません。
そんな時は同様に「YAHOO!JAPAN天気・災害」のサイトで、雨雲の動き、「これからの動き」で今後の雨雲の流れをチェックすると良いと思います。
後数時間もすれば雨雲がやってきそうな予報が出ていれば、思い切って中止するのも賢明だと言えます。
【採集地に近い地域の「気温と、風の強さ」を調べる】
気温が低いと虫の活動は鈍くなります。逆に気温が高いと虫の活動は活発になり、樹にもよく飛んでくるようになります。私的ですが、可能ならば25℃以上あるととても良いと考えています。
また風の強さも結構重要だったりします。風が強いと、木々が風で揺れてしまっているので、クワガタ達も落とされまいとガッチリと掴まっています。それゆえ、人が蹴った位では全然落ちて来ません。蹴り採集をメインに考えている方には強風は大敵だと言えると思います。
そんな時もネットの「YAHOO!JAPAN天気・災害」のサイトで気温や風の強さを確認します。
如何でしたでしょうか?
上記が私が野外採集(昆虫採集)に行く前に必ずチェックしておく天候対策です。
勿論、万全に対策を練って行動しても、天気には裏切られることもよくあります。
実際、昨年も2日連続で現地についた途端に雨が降り出し、採集を中止したこともありました。
なので絶対的ではないということをご理解の上、ご参考程度にして頂ければ幸いです。
少しでも皆様の採集が快適なものになり、採集率がアップすることをお祈り申し上げます。(^^)
※上記方法はあくまShiho個人の考え方&やり方ですので、あくまでご参考程度にお読み頂ければ幸いです。m(_ _)m ※
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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野外で昆虫を採集するには、どんな木に昆虫が集まるかを知っていなければ、昆虫採集、特に樹液採集においては難しいと考えます。
2015年のシーズン終了辺りから、「クワガタ、カブトムシが集まる木(採れる木)」として9回に分けて調べたデータを公開させて頂きました。
本来当初は今回のように一つの記事で一気にご紹介する予定でしたが、あまりにも記事が長くなりすぎた為、分割して9回に分けてご紹介しました。
少しずつみるのが面倒だという方は、こちら「まとめ編」から一気にご覧下さいませ。
ただ、記事が長い事をあらかじめご了承下さいますようお願い申し上げます。
「クワガタ、カブトムシが採れる(集まる)木」
では、私:Shihoが採集しているフィールドで撮影した実際の木の画像などを元にご紹介してみたいと思います。
★★★クワガタ、カブトムシが集まる木★★★
【クヌギ】
<Shiho採集実績>
オオクワガタ、ヒラタクワガタ、ミヤマクワガタ、
ノコギリクワガタ、コクワガタ、スジクワガタ、
カブトムシ、カナブン、クロカナブン、アオカナブン
クヌギ。クワガタムシ、カブトムシが集まる木としては全国的に最も有名な木の一つではないでしょうか?
樹皮表面はゴツゴツとしていて、肉厚。樹液も濃厚で、発酵するとかなり強めの甘酸っぱい発酵した臭いがします。この木が流す樹液は強烈で、遠くまでかなりの臭いがします。
また台場クヌギと呼ばれるゴツゴツといびつな形をしたクヌギは、人の手で伐採~成長~伐採と繰り返した為、いびつな形になり、木の穴(ウロ)が出来ている事も多く、オオクワガタやヒラタクワガタの格好の住処ともなっているようです。
上記画像は人の手が加わって形成された台場クヌギではありませんが、クヌギのウロ(穴)。中からはしっかりと樹液が出ています。こいいう場所にウロ(穴)を好んで潜むオオクワガタやヒラタクワガタ、コクワガタが入っている場合が多いです。
全国的にみても言わずと知れたクワガタ、カブトムシ採集の木のエース格、クヌギ。まずはこの木を探してみると良いかもしれません。
【ハルニレ】
<Shiho採集実績>
オオクワガタ、ヒラタクワガタ、ミヤマクワガタ、
ノコギリクワガタ、コクワガタ、スジクワガタ、
ネブトクワガタ、アカアシクワガタ、カブトムシ、
カナブン、クロカナブン、アオカナブン
私の通うフィールドでは大活躍のニレの木。
詳しく調べてみると、ニレの中の「ハルニレ」という名称らしいです。近縁種にアキニレというのもありましたが、私がよく採集しているのは、おそらくハルニレだと思います。間違っていたらゴメンなさい。m(_ _)m
特徴は桜の葉のような葉っぱ。表面はツヤもなくザラザラとしている。樹液も良く出てほどよく発酵し、様々なクワガタムシ、カブトムシを引きつけます。
自然に放置されたハルニレの木はとても大きく育ち、ボクトウガなどによって穿孔され続け、木の穴(ウロ)が出来ている事も少なくありません。そこでは大型のヒラタクワガタや、時にはオオクワガタも入っていることもあります。
勿論木の穴(ウロ)だけではなく、枝先や樹皮裏、幹などにもクワガタムシやカブトムシが付きます。
地域によってはハルニレはあまり見られない所もあるらしいですが、私にとってはクヌギの木よりもこちらのハルニレの木の方がエース格と言っても過言ではありません。
【コナラ】
<Shiho採集実績>
ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタ、
スジクワガタ、アカアシクワガタ、カブトムシ、
カナブン、アオカナブン
私の中ではハルニレ、クヌギの強力ツートップに次点に当たる木、コナラです。
コナラはあくまで私の感覚ですが、先に紹介したクヌギ、ハルニレと比べると、樹液的には若干ですが薄くさらっとした印象があります。でも時には下記画像のように樹液が噴出している所もあり、甘酸っぱい発酵臭がします。
クワガタムシ、カブトムシを引き付ける力は強力!木の穴(ウロ)で採れるというよりも、木の枝や幹についているといったような感じでしょうか。よってルッキング採集や蹴り採集がメインの採り方となります。
またコナラは平地~比較的標高の高い場所でも幅広く見かけます。このような木を見つけた場合は、とりあえずチェックしてみて下さいませ。
【ミズナラ】
形はコナラに似るがコナラより葉は大きい。
色もコナラより心なしか少し明るめ。
<Shiho採集実績>
ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタ、
スジクワガタ、アカアシクワガタ、カブトムシ、
カナブン、アオカナブン
ミズナラ。コナラより少し標高が高い所で多く見られる傾向があります。
私が通う採集フィールドでは、生えているもののそこまで数は多くなく、見かけるのはコナラの方が多いです。
しかしクワガタは集まります。採集実績はコナラとほぼ同じ種類ですが、ミズナラではミヤマクワガタが多く採れます。
樹液の出はコナラと似ていて若干ですが薄くさらっとした印象があります。でも時には荒い樹皮の割れ目などから樹液が噴出している所もあり、甘酸っぱい発酵臭がします。
コナラ同様、木の穴(ウロ)で採れるというよりも、木の枝や幹についているといったような感じでしょうか。よってルッキング採集や蹴り採集がメインの採り方となります。
【シラカシ】
<Shiho採集実績>
ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタ、
カナブン、クロカナブン
カシの木の種の中のシラカシです。
樹液の質はにじみ出るような感じで、サラッと薄い印象があります。
シラカシの木は公園や神社などによく植えられており、時間が経つと結構な大木に育ちます。
私が通うフィールドにあるシラカシでは蹴ると主にノコギリクワガタが落ちて来ることが多いです。実際先日夜に採集に行った際、樹液にノコギリの大歯♂が付いて樹液を舐めていました。その他ではコクワガタ、ミヤマクワガタも採れる事があります。
シラカシの樹皮から染み出る樹液に付くノコギリ♂
(ノコのアゴ下の白っぽいのが樹液です)
また他の場所では、シラカシの周りには沢山のクヌギの木もありました。さすがにクヌギの木の樹液パワーには適わないようで、ほとんどのクワガタ、カブトムシはクヌギの樹液に付いていました。
でもその時もノコギリクワガタが2頭ほど付いていましたので、クワガタ、カブトを引き付ける樹液は間違いなく出すようです。とりあえずシラカシを見つけたら、まずはルッキングしてみると良いと思います。
【アラカシ】
<Shiho採集実績>
ノコギリクワガタ、コクワガタ、カナブン
シラカシと同様、カシの木の種類、アラカシです。全体像、樹皮などほとんどシラカシと酷似しますが、葉っぱの形(鋸歯の位置)が若干異なるようです。
樹液はシラカシ同様ににじみ出るような感じで、サラッと薄い印象。木の個々の差もあるでしょうが、あくまで私が見てきた感じでは、アラカシよりもシラカシの方がまだ樹液力が強いような感じを受けました。でもそれも地域差や個体差があると考えます。
とはいえ、こちらも採集実績はあります。
種類的にはノコギリがよく付いています。
【タチヤナギ】
<Shiho採集実績>
ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタ、
スジクワガタ、ヒラタクワガタ、アカアシクワガタ、
カブトムシ、カナブン、アオカナブン
タチヤナギの木。標高の低い場所~標高の高い場所まで幅広く見られます。河川敷や山間の川沿いに生えていることが多いですね。
ヤナギの木は日本には約30種類もあるそうです。良く知られていて有名なのはシダレヤナギですが、私がいつも採集するのはこのタチヤナギという種類です。
このタチヤナギの木、クワガタ、カブトムシはよく集まります。
標高の低い河川敷などではヒラタクワガタやカブトムシ、ノコギリクワガタなどをよく見かけます。
ある程度標高のある(標高約300m位)山間の川沿いでもよくタチヤナギを見かけます。その辺りではミヤマクワガタを中心にノコギリクワガタ、スジクワガタ等をよく見かけています。
更に標高の高い場所にあるヤナギの木ではヒメオオクワガタやアカアシクワガタなども捕獲出来るようです。全国的にもよく生えている木ですので、覚えておいて損は無いはずです。
【クリ】
<Shiho採集実績>
ノコギリクワガタ、コクワガタ、
カブトムシ、カナブン
秋の味覚の一つでもある、クリ(栗)。この木も立派な広葉樹の木で、あまりメジャーではないかもしれませんが、クワガタ、カブトムシが集まる木の一つでもあります。
樹液が出ている所になかなかお目にかかりずらく、出ていたとしても樹液的には少し薄い(弱い)感じがます。それでも周りに強烈な樹液が出ている木がなければ集まってくることもあります。
ただしクリ(栗)の木はほとんどが人為的に植えられている事が多いので、そのような場所に無断で採集していると持ち主に怒られてしまうことがあるので、注意が必要です。
【アカメガシワ】
<Shiho採集実績>
ノコギリクワガタ、ヒラタクワガタ、コクワガタ、
カブトムシ、カナブン、クロカナブン
オキナワノコギリ、
オキナワヒラタ(沖縄やんばるにて)
クヌギやニレなどに慣れている私にとっては少し変わった感じがする木です。木自体もそんなに大きくないものも多く、枝別れした辺りからよく樹液が出ているのを見かけます。
沖縄では樹液採集をする時はミカンの木とアカメガシワの木をよく見ます。実際私も沖縄に行った時、やんばるというところで、アカメガシワの木についているオキナワノコギリとオキナワヒラタを採集した事があります。沖縄では樹液採集をする場合、主力の木だとも言えます。
樹液の質はさらりとしたような感じで、黒っぽくにじんでいる事が多いです。周りに強力な樹液を出す木が無い場所などでは結構クワガタムシ、カブトムシが集まって来ます。時には大きなヒラタクワガタが来ているのを見たことがありました。なかなか侮れない木だと思います。
【タブノキ】
<Shiho採集実績>
ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、
コクワガタ、カナブン
数年前に行ったポイントに大きなタブノキの木があり、そこにミヤマ、ノコ、コクワガタなどがついていました。枝先というよりは木の幹の樹皮よりにじみ出てくるような薄い樹液をかろうじてなめているといったような印象を受けました。
タブノキの木はかなり大きくなり、かなり上の方にクワガタが付いている場合もあります。蹴ったら落ちて来たことでクワガタがいるという事が分かる事もしばしば。しかしとても大きくて頑丈な木が多いので、蹴って木を振動させるには骨が要ります。樹液の臭いはあまりなく、あっさりとした印象があります。
【イタヤカエデ】
本州産のカエデ類の中で唯一鋸歯(葉のギザギザ)がないのが特徴
裏側を見てみると、基部だけに毛の固まりがある
<Shiho採集実績>
ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタ
カナブン、アオカナブン、クロカナブン
イタヤカエデ。もう10年以上前に友人に教えられ行っていた採集ポイントの一つに何本か生えていました。そこは近くにお寺があって、境内ではありませんでしたが、道沿いにイタヤカエデの木がありました。
葉っぱがもみじみたいな形をしているので、この様な木でクワガタが付いているのか半信半疑でしたが、よく見るとミヤマクワガタ、ノコギリクワガタが樹皮表面や枝ににじみ出ている樹液を舐めに沢山付いていたのを思い出します。
イタヤカエデの葉はもみじのような形をしています。本州産のカエデ類の中で唯一、鋸歯(葉のギザギザ)がなく、縁取りはつるっとして波打っているのが本種の特徴です。
また葉を裏返すと根元(基部)の部分に毛の固まりがあります。樹液は舐めると甘いです。カエデ(この場合サトウカエデという種らしい)の樹液は、ホットケーキ等にかけるメープルシロップの原料になるらしいので、その仲間の木ならば甘いのもうなずけます。
今の私の採集はハルニレ、クヌギ中心に見ていますが、イタヤカエデ、侮れない木の一つだと思います。見かけた時は要チェックです。
【ケンポナシ】
<Shiho採集実績>
ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタ、
カブトムシ、カナブン、アオカナブン、クロカナブン
ケンポナシの木、実は私が知っているこの木のあるポイントは2ヶ所しかありません。しかも樹液が出ているポイントは1ヶ所だけ。
よって採集回数もその場所だけで、2~3回程しかこの木で採集したことしかありませんが、その時はカブトムシがかなり沢山採れました一回の採集で20頭近く。
そ の場所は3~4本まとまってケンポナシが生えていましたが、どのケンポナシの木も樹液の出も良くカブトムシがついていました。他にはノコギリ、ミヤマクワガタ、コクワガタ、などが数頭ですがついていました。カナブンは多数いました。樹液は結構濃く、樹皮裏から出ていた樹液はかなりの発酵臭がありました。
上記画像で紹介してるケンポナシの木は、その後別の場所で見かけたケンポナシです。残念ながら若木ゆえそこまで大きく育っておらず、樹液も出ていませんでした。
しかし樹液が出ていたケンポナシ木は印象があまりにも強烈でした。ケンポナシの木、今後見かけたら要注意ですね。
ここまでが、私自身、実際にその木に出逢って採集したことのある実績とデータです。
全国にはまだその他、クワガタムシ、カブトムシが集まる木が沢山あります。私自身はまだそれらの木にもお目にかかっていないか、あるいは見過ごしてしまっているかですが、クワガタムシ、カブトムシが集まり、採集できるという木を全てではありませんが、私なりに調べ上げた分だけでもご紹介しておきます。
【スダジイ】
葉の裏が黄金色っぽく見えます。
<Shiho採集実績>
なし
スダジイと聞くと、私は沖縄でのマルバネ採集を思い浮かべます。マルバネクワガタは夜間シイの木に付くそうで、その話は有名です。
スダジイはかなり大きくなり、巨木になることでも有名です。ただ私は残念ながら樹液が出ているのをあまり見たことがありません。本土での一般的なクワガタ、カブトムシ採集においてはあまり採れた話は聞かず、実際私も残念ながらスダジイの木で採集した経験はありません。
一般的なクワガタムシ、カブトムシならばあまりお勧めの木とは言えませんが、逆にマルバネクワガタに関して言えばかなりお勧めの木になるのではないかと思います。
【ヤシャブシ】
ヤシャブシは老木になると縦横に不規則な割れ目が入るそうですが、このヤシャブシの木はまだ若い為、その兆候が見られないようです。
<Shiho採集実績>
なし
ヤシャブシ、私が通うフィールドにも良く探してみたらありました。結構な数があったのですが、正直今までこのヤシャブシでクワガタを採集した事がありません。
私が採集するポイントではハルニレ、クヌギ、コナラ等と、強力な樹液を出す木が多数存在するので、クワガタ達はどうしてもそちらの方に集まってくるようです。
ヤシャブシは標高の高い場所でも生えているそうなので、ヤシャブシの木でクワガタを狙うのならば、少し標高を上げて、ハルニレやクヌギなどの木が無い場所にあるヤシャブシの木を探してみるとクワガタ達がついている可能性が高いのではないでしょうか?
【アベマキ】
クヌギの葉と似ているが、クヌギと比べると若干丸みを帯びている
裏側は微毛が生え、クヌギの葉と比べると白っぽい
<Shiho採集実績>
なし
アベマキの木。今回調べるまでこの木を実際見た事がありませんでした。私が通う採集フィールドでもお目にかかる事もありませんので、当然この木でクワガタ、カブトムシを採集した事はありません。
しかし調べてみると、地域によっては生えている所も多いらしく、樹液の出も質も良く、クワガタ、カブトムシもよく集まってくるようです。
良く見てみると確かにクヌギに良く似ていて、樹液が出ていればクワガタ達が集まって来そうな雰囲気をしています。樹皮はゴツゴツとして荒く、コルク層も厚そうです。手で押すと弾力があります。
もし皆さんの採集フィールドにあったならば、是非チェックして見て下さいませ。
【カシワ】
鋸歯は丸くギザギザにはならない
裏は白っぽい。表も裏も微毛が生えている。
<Shiho採集実績>
なし
カシワの木。5月5日の端午の節句にお供えされる「かしわ餅」の葉で使用されます。今回色んな木を調べていき、途中人の話を色々と聞きました。その中でご年 配の方達が「カシワの木でよくカブトムシが採れるよなー」との話を何人かの方に聞き、今回紹介してみることにしました。
実際ネットでも調べてみると、やはりカシワの木での採集実績はあるらしいです。私も実際カシワの木は見たことがなかったのですが、幸運なことにある公園で見つけることが出来ました。
樹皮&葉はミズナラの木によく似ています。ミズナラの葉のギザギザ(鋸歯)がないバージョンといった感じでしょうか。
地域によってはかなりお勧めの木の一つになるかもしれません。私も今後採集に出かけた時は気を付けて見てみようと思います。
【オニグルミ】
<Shiho採集実績>
なし
オニグルミの木。
山沿いの沢や渓流、河川敷などに多く見られる。樹液はさらりとしてにじみ出るような感じ、樹皮が黒っぽくなってる所は樹液が出ている可能性が高いです。
全国的にもクワガタ、カブトムシが集まる木としてもかなり有名らしいですが、お恥ずかしい話、私の採集実績はありません。私が通う採集フィールドでは全く見かけない木でもあります。というか見落としているだけかもしれませんが・・・・。
川に実(種)を落として、水流を利用して種を遠くまで運んで生息範囲を広げるらしいのです。凄いですね。自然と言うのは良く出来ているものだな~と感心させられます。
川の近くで採集する時にはこの木もチェックして見ると良いかもしれません。
【ユリノキ】
<Shiho採集実績>
なし
ユリノキ。北米原産の外来種。公園樹や街路樹としてよく植えられているらしいです。樹液が出ている所にはクワガタ、カブトムシも集まる事もあるらしいです。
外来種ゆえ、日本の雑木林などに自生することはなく、私も採集フィールドではお目にかかったことはありません。今回、クワガタが集まる木の事を調べていて初めてお目にかかりました。
葉もとても大きく、木自体もかなり大きくなるそうです。実際この画像のユリノキも30mほどありました。
何本か見ていったところ、樹液が出ているユリノキを発見しました。
ふむふむ、こんな感じで樹液は出るんですね。
残念ながらこの樹液には何も集まっていませんでした。
葉が特徴のある形をしているので分かりやすいと思います。見かけたら一応チェックしてみると良いでしょう。
【ケヤマハンノキ】
【サイカチ】
※これらの木は今後画像や採集出来た等のデータが入手しましたら、随時追加アップしていく予定です※
番外編:熟した実にあつまる木
【イヌビワ】
イヌビワの実の断面
イチジクに似ている。水分多めで、ほのかな甘みがある
<Shiho採集実績>
カナブン、シロテンハナムグリ、カブトムシ
イヌビワの木。この木の場合、樹液に集まるというよりも、熟した実に集まる事があります。私が通う採集フィールドでもよく見かける木で、熟すと黒い実がなります。熟した実は水分を多く含み、甘みがあり、イチジクに似たような感じがします。
熟した実には、クワガタ、カナブンやシロテンハナムグリ、時にはカブトムシさえ集まることがあります。実際私もカブトムシが顔を突っ込んで食べている所を何度も見ています。
人間も食べられるイヌビワの実。ごちそうとなるのは人間だけではないようです。鳥達も好物なようで、黒く熟した実は発見が遅れると次々と食べられてしまいます。
木(樹液)に集まるわけではないのですが、カブトムシ等は集まることがあるので今回番外編として、掲載しました。
クワガタムシの採集は難しいかもしれませんが、カナブン系、カブトムシが好きな方には要チェックかも。見かけたら一度チェックして見るのも良いかと思います。
如何でしたでしょうか?
今回、クワガタムシ、カブトムシが集まる木の紹介をさせて頂きました。勿論、この他にもクワガタムシ、カブトムシが集まる木はまだまだ沢山あるかと思います。今回はあくまで一部のご紹介となりますことをご了承下さいませ。
どの木も立派にクワガタムシ、カブトムシを集めてくれる木です。ただここで一つ注意してほしい事があります。
日本全国、様々な場所において集まりやすい木はそれぞれ異なる事だと思います。今回ご紹介したデータはあくまで私:Shihoが実際に私が通うフィールドにて実際に採集して感じたものを元に書いていますので、このデータが必ずしも正論ではないことをご理解&ご了承下さいます様お願い申し上げます。
また確実な正式名称は只今勉強中です。上記でも書きましたが、今回ご紹介した木も、もしかしたら正式な名前が間違っているかもしれません。
ただ<採集実績>がある木は間違いなく私が実際に採集したことのある種類の木ですので、この画像の様な木を皆さんのフィールドで探してみて下さいませ。きっとそこには皆さんの大好きなクワガタムシ、カブトムシがいることだと思います。(^^)
※この方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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今年:2016年も野外採集(昆虫採集)のシーズンがやって来ました。
昨年も、またその間も何度か質問があったため何回も紹介しているのですが、そろそろ本格的な野外採集シーズン開始ということもあって、今年初めて採集に行く方達の為に、改めて採集で必要な道具や身なりなどの紹介をしてみたいと思います。
何回も過去記事と同じ文面が重複しますので、既にそんなことはご承知だと思われるの方々が大多数だとは思いますが、ここはご勘弁して敢えてご紹介させて下さいませ。よろしくお願い致します。
昆虫を採集する時、皆さんはどうやって捕まえますか?
そのまま素手で捕まえるという方もいらっしゃるでしょう。それはそれで十分よいのですが、採集するにあたり、少しの道具を使うことでより捕まえやすく、かつ安全に採集することが出来ると考えます。
今回ご紹介するのはあくまで私個人:Shihoの使用している道具等です。勿論人によっては自分に合った様々な道具が存在すると思いますので、あくまでご参考程度に読んで頂ければ幸いです。
<服装・身なり>
まずは道具というより、身に着けるものからご紹介したいと思います。
これはもう常識ですよね。自然の中には色々な虫がいます。人間の体に害を及ぼす虫も沢山存在するわけです。最近特によく聞くのが「マダニ」です。勿論マダニ以外にも蚊やアブ、ヒル、ハチ、など沢山の虫が寄ってきます。
そして虫だけではありません。草むらや木に登ったりする際に、身体を傷つける野バラや葉っぱ、木切れなど沢山の危険なものがあります。
また画像の服は少し黒っぽい服ですが、可能ならば白色に近い服だとより良いと思います。黒っぽい服はハチに狙われやすいと聞きます。
こういったものから少しでも身体を守るために肌を表に出さないように装備して出かけましょう。
帽子、夏の山には必需品です。夏はとても日差しが強くなります。最近は夏になるとよく熱中症で病院に運ばれる方が多数いらっしゃいますので、しっかりと帽子をかぶって対策をしましょう。また帽子は日差し対策だけではなく、頭を防護してくるという役目ももっています。
手袋、これも必需品ですよね。野外の草木は思ったより鋭くてすぐに手が切れてしまいます。普通の軍手でもよいのですあ、この画像の手袋は手のひらの部分がゴムで覆われている頑丈なタイプです。これならば多少のものならば安心して掴むことが出来ます。
長靴。草むらには様々なものが潜んでいます。その代表格がヘビの「マムシ」です。近づいた覚えがなくても気づかずにそのテリトリーに入ってしまって攻撃を受けてしまう例は数えきれないほどあります。そういった意味でも長靴は必需品です。この画像の長靴はひざのすぐ下あたりまでくるタイプです。でもいくら長靴をはいているとはいえ、注意は絶対必要です。襲われないことにこしたことはありませんからね。
タオル。これは言われなくても皆さん身に着けていくと思います。私は長めに折りたたんで首と服の回りに埋め込んで、首の隙間からの虫や草などの侵入を防ぎます。勿論、汗も吸い取ってくれるので、これも必需品でしょう。
<採集道具>
次に私が日頃使っている採集道具をご紹介したいと思います。
虫とり網です。よく100円ショップでも売られている大き目の網です。
こういう大きい網で捕獲する場合は、くっついている樹の下に網を受け皿のようにして置き、その上で網のへりで樹を揺すります。そうすれば振動を感知した虫が落ちてきて下にある大きな網に入る・・・そういう採り方をすれば良いかと思います。
上記網は私の手作り。4~5mの釣竿の先に幅15cm位のエビ取り用網をつけたもの。小さなエビ取り網の方が、 枝が分かれている間にいた時などの隙間に入り込みやすいので便利。なかり長く伸ばせることが出来ます。ルッキング採集の場合には必需品。
懐中電灯(大)です。結構大き目の懐中電灯で、光の強さも強く、かなり遠くまで光が届きます。暗い所で回りを照らしたり、灯火採集の際にとても重宝します。
こ ちらも懐中電灯ですが、小さいペンライトタイプです。大きさは15cm程度。このライトは主に樹のウロ(穴)の中を照らす時に使用します。オオクワガタ、 ヒラタクワガタ、コクワガタ、スジクワガタ、ネブトクワガタなどのウロや樹皮裏などに潜むクワガタの発見に重宝します。
通称:掻き出し棒:これで樹のウロの中や樹皮裏を探ります。ウロや樹皮裏などに潜むクワガタを発見する時には、これは絶対必需品!
主にウロの中にいるクワガタを採集する際に使用します。先が真っすぐな物と、鍵状になっている物と2種類あるとより便利です。ウロの中のクワガタの顎を掴み、これで引っ張りだす事ができます。しかし結構力が入りすぎる場合がある為、引っ張る時はある程度の加減が必要。必要以上に力を入れるとクワガタのアゴなどが折れてしまうのでご注意を。
ハンドスコップ。日中に樹の根本などに潜っているカブトムシなどを掘り起こして捕まえる時に使用します。
樹の高い所に登る時に使用します。樹のウロが手の届かないような高い場所にあった時、そーっと脚立を立てて静かに上ってウロを見ます。
小さなマスに一頭ずつ入れます。入れられる数は限られていますが、個別に仕切られている為にお互いに噛み合うなどの喧嘩の心配はありません。一頭一頭をきれいな状態で捕獲したい時には便利。
まとめて大量に入れることが出来ますが、ルアーケースのように仕切りがない為、中で噛み合いや喧嘩が起こる可能性があります。それでも大量に入れられるのは便利ですね。
<予防薬>
いくら完全防備をしているからといっても、やはり虫などに刺される場合があります。そんな時の為に私は以下のようなものを常備持っていくようにしております。
虫よけスプレー(右2つ)、虫さされ薬(左)です。最近「マダニ」などで騒がれているように虫よけ対策は必要だと考えます。右2つの虫よけスプレーはマダニ対策にも適応したものらしいです。強力タイプ。
そしてそれでも刺された場合には、左の虫刺され薬を・・・。持っていれば安心ですので、なるべく常備するように心がけましょう。
目薬。これ結構必需品です。
採集に行くと、なぜか必ず小さいコバエみたいなものが顔の回りにまとわりついてきて、スキあらば目の中に入ろうとするんです。ナゼなのか理由は分かりませんが、これがかなりやっかい。何度目の中に入られて嫌な思いをしたことか・・・。そういう時には目薬は必需品です。目に入った虫を排除した後に消毒するようなかんじで目薬をつけるようにしています。
<水分&塩分補給>
野外採集に行くときには、必ず水分補給や塩分補給が必要になります。日本の夏は30℃をも軽く超える炎天下になります。野外採集はとても楽しく、夢中になり気がつかないうちに水分や塩分がどんどん失われていきます。それらが不足してくると熱中症などを引き起こす原因にもなりますので、注意が必要です。こまめな水分補給、塩分補給を心がけるようにしましょう。
私がよく持っていく補給用品です。
こまめな水分&塩分補給は絶対必要です。
如何でしたでしょうか?上記が私が採集に持っていく際の主な道具類です。勿論、脚立などは持っていくことも大変なので、そこは個人のお好みで・・・。しっかりと安全対策をして、野外採集を楽しみましょう。(^^)/
※上記採集用具はあくまでShiho個人のお勧めです。ご参考程度に読んで頂ければ幸いです。m(_ _)m
※採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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先日、累代飼育の限界について私的な考えをご紹介しました。
私の過去の具体例を挙げ、それに基づいて私の考え方を書いてみたのですが、初心者の方々にとってはあまり内容が分からない部分もあったかもしれません。
今回はちょっと順序が逆になってしまうようで今更ですが、インラインブリードとアウトラインブリードについて簡単に分かりやすくご紹介してみたいと思います。
【インラインブリード】
同種による同血統の同兄弟同士♂♀の配合で次世代を作ること
<メリット>
兄弟がゆえ、遺伝子が似通っており、体型や体長が遺伝する確率が高くなる。
大型や良型&極太個体の特徴を、子孫に受け継がせたい時には非常に有効とされる。
良型のホペイ:インラインブリードだと形も遺伝しやすくなる
<デメリット>
兄弟同士の配合がゆえ、血が濃くなってしまい、蛹化不全、羽化不全、奇形、産卵数減少などの障害が出やすくなる。累代を重ねれば重ねるほど、この現象は顕著に表れてくる傾向が強くなる場合がある。
羽化不全により羽が割れてしまったヒルスシロカブト、すべての個体が血の障害だけとは限らないが、インラインブリードで累代を重ねていくことにより、その確率は多くなっていく傾向が強くなっていく。
【アウトラインブリード】
同種による異血統どうしの♂♀の配合で次世代を作ること
<メリット>
異血統ゆえ、血の障害が起こりにくくなり、蛹化不全、羽化不全、奇形、産卵数減少などの障害が出にくくなる。
健康な個体を作出するにはこの方法が一番有効だとされている。
<デメリット>
血の入れ替えによって、全く別の親の遺伝子同士が配合されるので、どちらかの親片方の特徴を持った個体が出にくくなってしまう。
気に入った親個体の型を子に伝えようとしても、片方の伴侶が別血統ならば、親の型を受け継ぐ力は1/2となり、確率は下がってしまう。
アウトラインブリードを続ければ続けるほど健康的にはなるが、型を子孫に伝える力は弱くなってしまう。
如何でしたでしょうか?
インラインブリードとアウトラインブリード、どちらにもメリット、デメリットがあります。
健康な個体をと考えるならば、間違いなくアウトラインブリードですが、実際は親の型を子供にも伝えたい、飼育している虫が1ペアしかいない、等の理由でインラインブリードの方が多く行われている傾向があります。
なかなか難しい問題かとは思いますが、血が絶えてしまっては意味が無くなってしまいますので、適度なインラインブリードを行った後にはアウトラインブリードによって血の入れ替えを行うのが無難かと考えます。
※ここでご紹介させて頂いた考え方や飼育方法はあくまで私Shiho個人のやり方&考え方であってそれを押し付けるものでは御座いません。あくまでもご参考程度にご覧頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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2016年5月12日
カテゴリー
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日記のレスに毎度おなじみtakeruさんより以下の質問レスがありました。
1点目はヘラヘラの産卵に関してですが、現在複数の産卵セット(衣装ケース)を組んでおります。
その中の一つがメスの潜りが悪かったので1サイクル目は3週間見ようと思っていたら約2週間経った昨日産卵セットの中でブンブン飛び回っておりました。これは既に生む場所が無いと考え割り出して良いのでしょうか?
【参考画像:潜らず上部にいる国産カブトムシ♀】
takeruさん、いつもレスありがとうございます。
なるほど、♀が潜らないという事ですね。
実際虫の気持ちなので、ハッキリとした明確な答えは分かりませんが、私ならばこう考えてしまいます。
・しっかりと交尾が成立していない。
ハンドペアリングしているならば問題ないですが、同居ペアリングで実際に交尾を確認していなければ、もう一度しっかりと交尾をさせる必要があるかもしれません。
・♀が環境を気に入らない。
マットの固める部分が少ない、マットの水分量が少ない、管理温度が低い、もしくは高すぎるなどの原因より♀がその産卵環境を気に入らず潜らないという事はあります。もし当てはまる箇所があるならば改善をした方がよいかもしれません。
・交尾は成立したが、実際まだ♀の成熟が足りない
♀の成熟が足りないと産卵する気が無い場合があるので、産卵しない事があります。
しかし飛び回っているのならば、熟成はしていると思っても良いと思います。
そう考えるとこの線は薄いですが、一応考えられる要因の一つとして。。。
・単なる産みしぶり、環境に慣れている途中
どの虫でもそうですが、環境に慣れるまでには結構な時間がかかるものがあります。
2週間ほど程度ならよくあります。私が過去にセットしたヘラクレスやクワガタ種など、1ヶ月経ってようやく潜り、産み始めました。原因は分からずじまいです。なので、まだそこまで慌てる必要はないかと考えます。
・既に多数産卵していて、産む場所がない
これはtakeruさんが思っていることですね。
産卵セット開始して、すぐに潜り、そして2週間後に久しぶりに見かけた時に飛んでいるというのならば、一度潜り、ある程度の産卵を済ませている可能性もあります。
通常産卵モードに入っている♀ならば、マット上に上がって来ても栄養補給をしたらまた潜り、産卵活動を再開することが多いです。今現在飛び回っているという事ですが、上がって来た♀が飛ぶ行動をするのはよくあります。
しかしこの状態が長く続くようならば、おっしゃるようにもしかしたら産む場所が確保出来ないのかもしれません。その場合は一度産卵セットを解除して、採卵をし、新たに産卵セットを組み直した方が良いかと思います。
もう一つご質問がありました。
2点目はクワガタの蛹化目前の暴れに関してです。
ニジイロクワガタ等の暴れは有名で我が家でもレッド・グリーン・ブラックの3系統全てで大暴れ(菌糸ボトルが全てマット化)からの蛹化羽化となっており苦笑い状態です。まぁニジイロはサイズとか気にしていないので暴れても全然平気なのですが、問題はタランドゥスやギラファです。
タランドゥスやギラファも蛹化目前の暴れがかなり酷く、特にタランドゥスが青カビ発生の為全頭ボトル交換しましたら大暴れの末いきなり蛹化…折角の大型期 待の幼虫がかなり小さくなってしまいました。ボトル交換が蛹化のスイッチを押した可能性が高いですがShihoさんは実際暴れが何日続いたらマットに交換しておりますか?その基準やマット交換の際に気をつけること等ございましたら教えて下さい。
幼虫の暴れの問題ですね。なるほど。
3令後期における菌糸ビンの交換はタイミング的に非常に難しい事が多いです。
クワガタの幼虫は蛹化前になると通常ある程度は暴れます。
中には暴れの大きい種や個体も存在します。
この時、慌てて菌糸ビンを交換してしまうのはあまり良い傾向とはいえません。
私の場合、10日位程度ならば暴れていてもそのままにしておきます。
なぜならそこで慌てて新しい菌糸ビンに投入したところで、また同じことを繰り返して、更に幼虫が縮んでしまうと考えるからです。
こういう時には菌糸ビンは交換せず、少し管理温度を低めにして幼虫が落ち着くのを待ちます。
しかし低すぎるのも良くはありません。
今の管理温度からマイナス3~5℃程度といったところでしょうか。
マイナス5℃はちょっと低いかな・・・。これで幼虫が落ち着くのを待ちます。
しかしtakeruさんのように青カビ等が発生してしまった場合には、また話が違ってきます。
【参考画像:菌糸ボトルに蔓延した青カビ】
青カビが菌糸ビン全体を覆う様に広がっているならば、幼虫の縮むのは覚悟の上で、交換したほうが良いと考えます。
その場合、菌糸ビンには入れないで、マット、出来る限り微粒子系のマット:弊社の商品ならば「くわマット」がお勧め:に入れるのが好ましいです。
また水分も適度にきっちりふくませてやると、その後の蛹室の作成がとてもスムーズに行き、その結果縮みが少なくなることがあります。
しかし例外があります。
ギラファノコギリ幼虫は菌糸でもマットの環境でも大丈夫ですが、タランドゥス、レギウス等に関してはカワラ菌糸の方が良いとされています。
タランドゥス、オウゴンオニ等の場合は新しいカワラ菌糸へ
なので、ギラファノコギリの場合は、マットに入れ替え、タランドゥスの場合は大幅な縮みの可能性はあるがカワラ菌糸に交換するのが無難だと考えます。
まとめると
菌糸ビン内に問題が無く、暴れた場合
・まずはそのまま見守り、そのまま蛹化を見守る。
・あまりにも暴れが長期間(10日位以上)続くようならば、まずはそのまま交換せずに低温管理してみる。
・それでもまだ1週間位以上暴れが止まらない場合には、微粒子系のマット(水分もきちんと含ませる)に交換してみる。
・ただし例外もあり、タランドゥス、レギウス、オウゴンオニなどのカワラ菌糸で育てる種類は、そのまま新しいカワラ菌糸に交換してみるが多少の縮みは覚悟するしかないと考える。
菌糸ビン内に青カビ発生などの問題がある場合
・直ちに交換する。
その場合、タランドゥスやレギウス、オウゴンオニ等のカワラ菌糸主流で育てるものに関しては、そのまま新しいカワラ菌糸ビンに交換する。
通常のマット飼育でも大丈夫な種(ギラファやニジイロ等)は新しい菌糸ビンではなく、微粒子系のマット(水分もきちんとふくませる)に交換させてやる。
このような感じで対処してやると良いかと思います。
takeruさん、如何でしたでしょうか?
なかなか文章で表現するのは難しいので、伝わりずらいかもしれません。
もしその場合は、タイミングがあえばお電話でも質問対応しておりますので、月夜野きのこ園宛にご連絡頂ければ幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
飼育日記担当:Shiho
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