
野外採集(昆虫採集)した虫を産卵させてみよう!シリーズの第6回目。
今回は「スジクワガタ」の産卵セットの方法をご紹介して見たいと思います。
野外採集してきた個体も、飼育個体も産卵方法は同じですので、これからスジクワガタを産卵させようと思われている方の参考になれれば幸いです。
【飼育種】
和名:スジクワガタ
学名:Dorcus striatipennis
産地:日本国
スジクワガタの場合、産卵木を使用した方法が最適です。
<産卵セット時の方法>
★材を使用しての産卵セット方法★
【産卵に使用するマット&材】マット+材2本程度
【産卵に使用するケース】クリーンケースM~L程度
【産卵管理温度】25℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りは柔らかく詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
材の頭が出るようにセット。
産卵セットは図示すると以下のような感じで組みます。(参考例です)
では画像と共にセット方法の手順をご紹介したいと思います。
<手順>
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。
お勧めは、完熟マット、黒土マットです。
材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。
マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれます。
しかしコクワガタに関してはほとんど材産みが主なようです。
コクワガタは野外では土に半分埋まった材からも幼虫が出てくるので、本来は材産みですが、似たような環境を作る為に私の場合は敢えて材を埋めるようにセットしています。
後は親♀を入れフタをします。
今回はコバエシャッターを使用してみました。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
産卵セッティングに関しては上記のやり方でセットを組めば大丈夫だと思います。
次に産卵セットを組んだ後、今度はいつその幼虫の割り出し作業を行ったら良いのかについてご紹介してみたいと思います。
<割り出し、幼虫取り出しの時期>
スジクワガタの場合、基本的に材産みの種ですので、材の中に幼虫が入っているのがほとんどです。ですが、上記のような埋め込み式のセット方法を組んだ場合、結構な確率で、マット側面にも幼虫が確認出来る事も多々あります。
理由は材からこぼれ落ちた幼虫がそのままマットに移行し、マットも発酵マットゆえ食べる事が出来るので、材には戻らずそのままマット中に居座る為です。
割り出しのタイミングは、基本的にはケース側面や底面に幼虫が見え始めてからになります。但しマット状態が悪い場合、すべての幼虫は材に入り込んでマットには出てない場合もあります。
あくまでも目安ですが、ケース側面&底面に幼虫が見えている時は、「ケース側面&底面に幼虫が5~6頭位見え始め、その幼虫の大きさが2令位の大きさになった位」が割り出しの目安です。
もしマット側面&底面に幼虫が見えてこない場合は、材の中にのみ入っている場合が多いですので、ケース外側からは幼虫が見えず割り出しのタイミング分かりません。そういった場合は、思い切って産卵セット開始後、「約2ヶ月程度」を目安に割り出すと良いと思います。
卵や幼虫が1~2頭見え始めたからといってで早期に割り出してしまうと、まだ産む気がある♀の産卵活動を一旦ストップさせてしまうことがあるのであまり好ましくありません。
だからと言ってスジクワガタの場合も、あまり長く放置も出来ないんです。その理由は「子食い」にあります。
先の日記記事「コクワガタ編」でも書きましたが、コクワガタ、オオクワガタ、ヒラタクワガタ等のドルクス系クワガタは子食いの可能性が高いことで知られています。勿論スジクワガタも同様です。
産卵をしている♀は栄養補給の為に高蛋白質のものを欲し、栄養価の高い幼虫、いわゆる自分が産んだ我が子を食してしまう事がよくあります。
こうならない為にも、産卵セットを組んだ後、ある程度の期間で割り出してあげる事も必要になってきます。このことはスジクワガタ、コクワガタ、オオクワガタやヒラタクワガタ等のドルクス系でも同様だと言えると思います。ご注意下さいませ。
下の画像は過去に行ったスジクワガタ産卵セット割り出し風景です。
いかがでしたでしょうか?
上記が私のスジクワガタの産卵セットの組み方です。
スジクワガタの産卵セット時の管理温度は私の場合は25℃前後程度で行っています。実際、昨年もこの温度帯で成功していますので、この温度帯をご紹介していますが、、ただスジクワガタは野外でも比較的標高のある所を好みますので、25℃前後よりもうすこし低い温度設定でも良いのかもしれません。
是非一度産卵セットを組み、幼虫飼育を挑戦してみて下さいませ。(^^)
※この方法はあくまでも私:Shihoの産卵セットの組み方です。やり方は人それぞれですので、あくまでご参考程度にご覧頂けますと幸いです。m〈_ _)m※
使用したアイテム
Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), きのこMat(昆虫マット・発酵マット), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース, 黒土マット(昆虫マット・発酵マット)
2015年11月4日
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Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), きのこMat(昆虫マット・発酵マット), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース, 黒土マット(昆虫マット・発酵マット)
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2015年度のクワガタ野外採集記(昆虫採集記)も今回で27回目。
今年の夏前よりスタートした2015年の採集記も27回と、振り返れば我ながら結構な数を行ったものだと数字だけを見れば感じますが、実際の感覚はまだまだ「もっと行きたい、楽しみたい!」というのが本音です。
今回の採集は10月終盤、来週より11月という状況ですが、樹液での野外採集でまだ虫達に出逢えるのでしょうか?
AM 8:45 目的地に向かい山に入ります。
途中の道端にはコスモスが見事に咲き誇っています。
今シーズン、よく集っていたハルニレの木を見てみると、
樹液もあまり出ていない樹皮剥がれの箇所にヒラタクワガタが来ていました。
ちょっとお顔を拝見すると、
なんと、ヒラタクワガタの♂とコクワガタの♀。
てっきりヒラタクワガタの♂♀ペアだとばかり思っていたのですが、これは意外な組み合わせでした。でもこの♂♀が一緒に居たというよりは、たまたまコクワガタの♀が樹皮裏にいた所にヒラタクワガタの♂がやって来たという偶然なのでしょう。
幸先良く、最初の30分ほどで、クワガタ2頭を見かけることが出来ました。この時期にしては上々のスタートでしょう。
フィールドを移動していると、
今季、何頭目かになる巨大ミミズ、「シーボルトミミズ」に出逢いました。
寒さもあるせいか、あまり動きもなく、ほとんど動かず。
それにしても大きい。20cmは軽くあるでしょう。
こちらは貫禄のあるクヌギの木、
樹皮がデコボコになっていて、その隙間から樹液が沢山出ていた木です。しかし今はもう樹液も枯れて出ていません。
ルッキングでは見当たらないので蹴ってみても反応なし。
近くにあるこちらのクヌギの木でも、
蹴ってみますが、やはり反応なし。
・
・
・
・
・
・
その後、2時間ほど見て回りましたが、結局最初に見つけた2頭しか見当たりませんでした。
紫のタンポポ科の様な花にトラマルハナバチが沢山来ていました。花粉を集めるのに大忙しのようです。
カラスウリもキレイに色づいています。
2015年の樹液採集もどうやらここでひとまず一区切りのようですね。
まだ今後もフィールドにお邪魔することはあると思いますが、ひとまずここで山の神様に今シーズン無事に採集が出来た事と、虫達に巡り合わせて下さったことに感謝のお礼をさせて頂きました。
毎回同じもので恐縮なのですが、お神酒として清酒を用意しました。
そして声を出して、
「山の神様、今シーズンも大変お世話になりました。おかげ様で大きな怪我もなく、無事採集活動が出来ました。また沢山の虫達に巡り合わせていただけたことに感謝申し上げます。まだ今後も度々訪れると思いますが、とりあえず今日までの感謝の気持ちを込めて大地にお神酒を染み込ませますのでお受け取り下さいませ。また今後ともよろしくお願い申し上げます」
と感謝の言葉を添えてお神酒を捧げました。
この感謝の礼は各採集地ポイント、それぞれの場所で行っています。今回は2ヶ所でお礼を申し上げました。今シーズン採集に行ったポイントは6ヶ所程なので、まだお礼を言っていない場所も後日行ってこようと思います。
そして帰る途中、車の中から何気に目にとまったハルニレの木に、
なんとノコギリクワガタの♂を見かけました。
細い枝からわずかに染み出ている樹液で食事をしているノコギリクワガタの♂個体。
ここしばらくは見かけなかったノコギリクワガタ。
見送る為に現れてくれたのでしょうか?
最後の最後にまた出逢いがあったことが嬉しくなりました。
というわけで、2015年の樹液採集はひとまずは終了にしたいと思いますが、今後、冬場の山の様子などはまた訪れる機会がありましたらその時はご紹介していきたいと思います。
それとお客様のアンケートなどで要望が多かった通常の樹液採集では逢う事の出来ないクワガタ達、例えばチビクワガタ、マメクワガタ、マダラクワガタ等の採集にもチャレンジしてみようかと考えていますので、またそちらも機会がありましたらご紹介してみたいと思います。
Shihoの野外採集記(昆虫採集記)はまだまだ終わりません。また今後も頑張りたいとおもいます!
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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野外採集(昆虫採集)した虫を産卵させてみよう!シリーズの第5回目。
今回は「コクワガタ」の産卵セットの方法をご紹介して見たいと思います。
野外採集してきた個体も、飼育個体も産卵方法は同じですので、これからコクワガタを産卵させようと思われている方の参考になれれば幸いです。
【飼育種】
和名:コクワガタ
学名:Dorcus rectus
産地:日本国
コクワガタの場合、産卵木を使用した方法が最適です。
<産卵セット時の方法>
★材を使用しての産卵セット方法★
【産卵に使用するマット&材】マット+材2本程度
【産卵に使用するケース】クリーンケースM~L程度
【産卵管理温度】25℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りは柔らかく詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
材の頭が出るようにセット。
産卵セットは図示すると以下のような感じで組みます。(参考例です)
では画像と共にセット方法の手順をご紹介したいと思います。
<手順>
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。
お勧めは、完熟マット、黒土マットです。
材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。
マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれます。
しかしコクワガタに関してはほとんど材産みが主なようです。
コクワガタは野外では土に半分埋まった材からも幼虫が出てくるので、本来は材産みですが、似たような環境を作る為に私の場合は敢えて材を埋めるようにセットしています。
後は親♀を入れフタをします。
今回はコバエシャッターを使用してみました。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
産卵セッティングに関しては上記のやり方でセットを組めば大丈夫だと思います。
次に産卵セットを組んだ後、今度はいつその幼虫の割り出し作業を行ったら良いのかについてご紹介してみたいと思います。
<割り出し、幼虫取り出しの時期>
コクワガタの場合、基本的に材産みの種ですので、材の中に幼虫が入っているのがほとんどです。ですが、上記のような埋め込み式のセット方法を組んだ場合、結構な確率で、マット側面にも幼虫が確認出来る事も多々あります。
割り出しのタイミングは、基本的にはケース側面や底面に幼虫が見え始めてからになります。但しマット状態が悪い場合、すべての幼虫は材に入り込んでマットには出てない場合もあります。
あくまでも目安ですが、ケース側面&底面に幼虫が見えている時は、「ケース側面&底面に幼虫が5~6頭位見え始め、その幼虫の大きさが2令位の大きさになった位」が割り出しの目安です。
もしマット側面&底面に幼虫が見えてこない場合は、思い切って産卵セット開始後、「約2ヶ月程度」を目安に割り出すと良いと思います。
卵や幼虫が1~2頭見え始めたからといってで早期に割り出してしまうと、まだ産む気がある♀の産卵活動を一旦ストップさせてしまうことがあるのであまり好ましくありません。
だからと言ってコクワガタの場合、あまり長く放置も出来ないんです。その理由は「子食い」にあります。
コクワガタ、オオクワガタ、ヒラタクワガタ等のドルクス系クワガタは子食いの可能性が高いことで知られています。産卵をしている♀は栄養補給の為に高蛋白質のものを欲し、栄養価の高い幼虫、いわゆる自分が産んだ我が子を食してしまう事がよくあります。
こうならない為にも、産卵セットを組んだ後、ある程度の期間で割り出してあげる事も必要になってきます。このことはコクワガタだけでなく、オオクワガタやヒラタクワガタでも同様だと言えると思います。ご注意下さいませ。
下の画像は過去に行ったコクワガタ産卵セット割り出し風景です。
いかがでしたでしょうか?
上記が私のコクワガタの産卵セットの組み方です。
コクワガタの産卵セット時の管理温度は可能ならば25℃前後程度が望ましいのです。コクワガタは寒くなってくるのを感じると越冬体勢に入ってしまう個体もいるので、少し気温が低くなってくる場合は温度対策などをして調整してあげて下さいませ。越冬スイッチが入ってしまいそうな場合は27℃位まで温度を上げてみるという手もあります。
是非一度産卵セットを組み、幼虫飼育を挑戦してみて下さいませ。(^^)
※この方法はあくまでも私:Shihoの産卵セットの組み方です。やり方は人それぞれですので、あくまでご参考程度にご覧頂けますと幸いです。m〈_ _)m※
使用したアイテム
きのこMat(昆虫マット・発酵マット), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース, 黒土マット(昆虫マット・発酵マット)
2015年10月27日
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使用したアイテム
きのこMat(昆虫マット・発酵マット), くわMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース, 黒土マット(昆虫マット・発酵マット)
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10月ももう半ば過ぎ。最近急に寒くなってきましたね。
さすがにこの時期になると樹液採集は厳しいのではと思ってしまいます。
今回はどんな虫達に出逢えるのでしょうか?
AM 8:30、目的地に向かいます。
風がかなり冷たく感じます。
ハルニレの木。葉がかなり黄色くなり、枯れ始めています。
小さいハルニレですが、よくヒラタが集まっていた木。
木の隙間などを探しますが、
いない・・・。
こちらも、
いないですね・・・。
別のハルニレの木。
樹液はまだ出ているようです。
この木も蹴ってみましたが、反応なし。
枯れ葉だけが落ちて来ました。
さすがに厳しいのかと思い始めた時、
ハルニレのウロ(穴)のある木で、黒いものを発見!
近づいてみると、
間違いなくクワガタです。
慎重に取り出してみると、
なかなか大型のコクワガタ、♂45mm以上はあるでしょう。
ウロ(穴)周りにいたという事はまだ越冬体勢に入らず、現在も活動しているということでしょう。
こちらのハルニレの樹液だまりでは、
ネブトクワガタを見かけました。
きっちりと隙間にはまっているので、今回は取り出しはスルーしました。
樹液もまだ結構出ていますね。
同じ木の足元を見るとノコギリクワガタの死骸が落ちていました。
少し移動して、クヌギの木の群生を見てみることにしました。
蹴ってもみますが、何も反応なし。
こちらのクヌギの樹皮裏に、黒いものが見えました。
掻き出し棒でお顔を拝見、
中型のコクワガタ♂個体でした。
体長は40mm位でしょうか。
それともう一頭、
コクワガタの♀個体でした。
♂♀ペアで樹皮裏に隠れていました。
この時期♀はあまり見かけないので、嬉しい出逢いです。
その後、なかなかクワガタに出逢えず、ポイントを移動。
その先のクヌギの木で、
やっと黒虫系以外のクワガタに出逢えました!
ミヤマクワガタ♂です。樹液を舐めています。
まだ体毛も残っており、なかなかキレイな個体です。
サイズ的には♂50mm後半といったところでしょうか。
ミヤマクワガタに出逢えてテンションが上がりました!
最後に同じ木を蹴ってみると、
なんと、パサッと落下してきたのはミヤマクワガタ♀。
まさかこの時期に来てミヤマクワガタの♀に出逢えるとは思ってもみませんでした。
この時期のミヤマクワガタの♀はほとんどの個体が産卵活動を行うため、地中に潜っているものとばかり思っていました。まだ地上で活動している♀に出逢えるとは感激です。
この♀個体はとても元気で体重もまだ重く、フセツ取れなどの欠損もなく、まだ産卵前といったような印象を受けました。
となりのクヌギの木の樹皮裏には、
樹皮裏に潜むクワガタの姿を発見。
おそらくコクワガタだと思います。
背丈の届かない少し高い場所にあったので、ここは撮影だけでスルーしました。
こちらのハルニレの木、
奥で何か動きました!
すかさず掻き出し棒を差し入れて、
中型のヒラタクワガタ♂2頭を取り出しました。
どちらとも体長40~45mm位といったところでしょうか。
とても元気な個体達でした。
今回もこのような感じで3時間ほど採集させて頂きました。
今回見かけた種は、
・コクワガタ
・ヒラタクワガタ
・ミヤマクワガタ
・ネブトクワガタ
の4種。
採集及び見かけた頭数は合計で11頭でした。
見かけるのはほとんどが黒系のヒラタ、コクワ、ネブト。
その中でミヤマのペアに出逢えたのは嬉しかったです。
ただ残念ながら今回はノコギリには出逢えませんでした。
この辺りでは「セイタカアワダチソウ」が咲き誇っていていました。
秋の果実、柿もたわわになっています。
特に赤く熟したやつは渋柿でも食べても甘そうです。
今回も秋の冷たい空気を味わいながら採集を楽しませて頂きました。秋も段々と深まって来ています。10月いっぱいまで虫達の姿を見かけることが出来るでしょうか?それとも11月もまだ見る事が出来るのか?
また次回を楽しみに今回はこの辺までとさせて頂きます。
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
使用したアイテム

野外採集(昆虫採集)した虫を産卵させてみよう!シリーズの第4回目。
今回は「ヒラタクワガタ」の産卵セットの方法をご紹介して見たいと思います。
※日本に生息するヒラタクワガタには沢山の亜種:ツシマヒラタやサキシマヒラタ、スジブトヒラタ等:がありますが、産卵方法に関しましては全て今回ご紹介するセット方法で産卵が可能です※
【飼育種】
和名:ヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus
ヒラタクワガタの場合、2つのセット方法があります。
①マットのみで産卵セットを行う方法
②材を使用して産卵セットを行う方法
です。
産卵セッティングは人それぞれお好みがあるのでしょうから、両方のやり方をご紹介したいと思います。
<産卵セット時の方法>
※野外品の♀を利用した産卵セットのご紹介になります※
★マットのみで産卵セットを行う場合★
【累代】天然ものWD♀を使用
【お勧めのマット】くわマット、完熟マット、黒土マット
【お勧めの容器】クリーンケースM~L程度
【水分量】
手で握って土団子が出来て、なおかつ水が染み出ない程度
【マットの詰め方】
ケース底面7割程度固く詰めて上部3センチはフンワリと。
【設定温度】25℃前後
今回はつい最近セットを組んだばかりの様子の画像がありますので、それと共に合わせてご紹介して見たいと思います。
まずは産卵セットに使用するケースを準備。
今回はクリーンケースを使用します。
マットを大きなケースに出します。
お勧めは完熟マット、もしくは黒土マット。
★材を使用して産卵セットを組む場合★
【お勧めのマット】くわマット、完熟マット、黒土マット
【お勧めの材】コナラ、クヌギ、レイシ、カワラなど
【お勧めの容器】クリーンケースM~L
【産卵管理温度】25℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
少し材の頭が出るようにセット。
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
今回は材に産ませるようにセッティングしますので、マットはある程度なんでも可能ですが、幼虫が材から出て来て、こぼれ落ちてしまった場合、マットでも食せるように敢えて発酵マットを使用します。
お勧めは、完熟マット、黒土マットです。
材を入れます。今回は2本のクヌギ材です。
マット産みの傾向も強い種類では、材の横より下の隙間もマットを固く詰めると良い傾向があります。材に気に入らなればマットにも産んでくれますので・・・。
後は親♀を入れフタをします。
今回はコバエシャッターを使用してみました。
セット方法を図示すると以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
産卵セッティングに関しては上記の2パターンの内のいずれかでセットを組めば大丈夫だと思います。
私の場合は主にマットのみの産卵で行っていました。
ただ他の人に聞いてみると材を入れた方が良いという方もいらっしゃいました。その場合、材は柔らかめの材を使用する事をお勧めします。
次に産卵セットを組んだ後、今度はいつその幼虫の割り出し作業を行ったら良いのかについてご紹介してみたいと思います。
<割り出し、幼虫取り出しの時期>
基本的にはケース側面や底面に幼虫が見え始めてからになります。
卵や幼虫が1~2頭見え始めたからといってで早期に割り出してしまうと、まだ産む気がある♀の産卵活動を一旦ストップさせてしまうことがあるのであまり好ましくありません。
上記画像は「マットのみの産卵」で産まれた幼虫達の画像ですが、上の数位見えてきたら、大成功!もう十分割り出しても大丈夫です。
あくまで私の場合になりますが、「マットのみの産卵セット」の場合、大体産卵セット開始して、約1ヶ月半~2ヶ月程度を目安に割り出すようにしています。
「材を使用したセットで産卵セットを組んだ場合」は、ケース側面などに幼虫が見えていれば、それを目安にすれば良いのですが、材に産卵していた場合は材に入り込んでしまっているので外側からは幼虫が確認出来ません。
その場合は2ヶ月ほどして一度材を掘り起こしてみ て下さい。材に産卵の形跡があればそのまま割り出しを行ってもよいと思います。
ただし飼育ケース内の環境が急激に悪化したり、ケース側面や底面にまったく卵や幼虫が見られなかったり、♀が全く潜る気配を見せずマット上面を徘徊ばかりしている時は話は別になります。
今回は野外ものの♀はほぼ交尾が終了していると言っても過言ではないので、♀の持ち腹を期待して、そのまま♀のみを産卵セットに入れるやり方をご紹介しました。
しかし、♀がなかなかマットに潜る行動をしなかったり、何回かセットしても全く産まない場合は、♂がいるならば再交尾をさせた方が良い場合もあると思います。そのあたりは状況を見て臨機応変に対応してあげて下さいませ。
下の画像は過去に行ったヒラタクワガタ産卵セット割り出し風景です。
いかがでしたでしょうか?上記が私のヒラタクワガタの産卵セットの組み方です。
ヒラタクワガタの産卵セット時の管理温度は可能ならば25℃前後程度が望ましいので、少し気温が低くなってくる場合は温度対策などをして調整してあげて下さいませ。
是非一度産卵セットを組み、幼虫飼育を挑戦してみて下さいませ。(^^)
※この方法はあくまでも私:Shihoの産卵セットの組み方です。やり方は人それぞれですので、あくまでご参考程度にご覧頂けますと幸いです。m〈_ _)m※
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9月の中頃に、「クワガタ、カブトムシの標本の作り方」について日記上でご紹介させて頂きました。今回はその途中経過のご報告をしてみたいと思います。
今年より標本作りを十何年ぶりに再開したShihoです。
やり方もすっかり忘れがちになっておりましたが、何頭か作っていく内に段々と思い出してきました。
【ミヤマクワガタ第1群】
上記画像、一番左の個体が前回の日記上でもご紹介した展足第1号のミヤマです。それ以降数だけは増えました。展足が下手くそでお見苦しい限りです。
【ミヤマクワガタ第2群】
【ヒラタクワガタ第1群】
【ノコギリクワガタ第1群】
【ノコギリクワガタ第2群】
【ノコギリクワガタ第3群】
今現在、上記のような感じで作成しております。
上記画像の虫達は今は展足が終わったばかりで、これから乾燥に入ります。
少しでも早く乾燥するように、乾燥剤を入れます。
同時に防虫剤も入れ、外敵から大事な標本を守ります。
後はタッパーのふたをしっかりと閉め、中の虫達が乾燥するまでじっくりと待ちます。
如何でしたでしょうか?下手くそな展足でお見苦しい限りで申し訳ございません。
私の場合、触覚は直角に曲げずにそのまま下の方でまとめる方が好きなので上記画像のようなやり方でやっています。
展足のやり方はこれと言ったルールはありませんので、自由にご自分の好きなように挑戦してみて下さいませ。
まだこの他にもカブトムシやコクワガタなどがあり、最終的には相当な数の標本が出来そうです。またその様子等は後々この日記上でご紹介していきたいと思います。
※この方法はあくまでShiho&月夜野きのこ園流のやり方です。人それぞれによってやり方は様々です。 あくまで参考として見ていただければ幸いです。
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野外採集(昆虫採集)した虫を産卵させてみよう!シリーズの第3回目。
今回は「オオクワガタ」の産卵セットの方法をご紹介して見たいと思います。
簡単に「オオクワガタ」と言ってしまいましたが、オオクワガタは採集困難なクワガタとしても有名です。実際私自身も25年以上クワガタ野外採集をしていますが、オオクワガタを野外で採集出来たのは数えるほどしかありません。
野外採集してきた個体も、飼育個体も産卵方法は同じですので、これからオオクワガタを産卵させようと思われている方の参考になれれば幸いです。
【飼育種】
和名:国産オオクワガタ
学名:Dorcus hopei binoduosus
産地:日本国
オオクワガタの場合、2つのセット方法があります。
①材を使用して産卵セットを行う方法
②菌床に産卵させる方法(菌床産卵セット方法)
です。
産卵セッティングは人それぞれお好みがあるのでしょうから、両方のやり方をご紹介したいと思います。
<産卵セット時の方法>
★材を使用して産卵セットを組む場合★
【産卵に使用するマット&材】マット+材2本程度
【産卵に使用するケース】クリーンケースM~L程度
【産卵管理温度】25℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りは柔らかく詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
材の頭が出るようにセット。
産卵セットは図示すると以下のような感じで組みます。(参考例です)
では画像と共にセット方法の手順をご紹介したいと思います。
<手順>
材の皮は剥かない方もいらっしゃると思います。自然界では当然皮などは剥けていないので、より自然のままのセットをお好みの方はそのままセットするというやり方もありだと思います。
あくまで私のやり方ですが、私は材を水に浸す時、そこまで長い時間はかけません。
目安は水に浸している途中で材を取り出し、実際に持ってみて、重量的に十分に水分が含まれているかどうかをみて判断します。
実際に手に取って水分の染み込み具合を確認します。
これは感覚的なものなので、どれ位とご紹介するのはとても難しいです。
もし敢えて時間的に言うならば、早くて5分、長くても10分位といったところでしょうか。
これも私的にはあまり時間はかけません。
元々長く水に浸していませんので、陰干しもごくわずかの時間です。
敢えて時間的に言うならばやはり5~10分程度でしょうか。
次にマットを準備します。
マットをケース底面に固く5cmほど詰めます。
国産オオクワガタは材産みが主体なのでマットは基本的には何でもOKです。
針葉樹のマットでもOKですが、もし万が一幼虫が材よりこぼれ落ちた事態を考えて幼虫がスムーズに食可能な発酵マットが無難です。きのこMat 、くわMat 、完熟Mat 、黒土MatどれでもOKです。
次に材を入れ、回りにマットを軽く詰めます。
この画像で使用しているのはクヌギ材2本です。少し柔らかめの材です。
ゼリーと生体を入れて完成。
真上からの画像です。
このようにマットをそこまで深く詰める必要はありません。
いわゆる「転がし産卵」で十分です。
★菌床に産卵させる方法★
(菌床産卵セット方法)
【使用したケース】クリーンケースLサイズ
【使用した菌床】Basicクヌギブロックまるまる1個
【周りを埋め込んだマット】
きのこMat 、くわMat 、完熟Mat 、黒土MatどれでもOK
【水分量】菌床はそのまま、マットは少し水分少なめ
【設定温度】25℃前後
産卵セットは以下のような感じで組みます。(参考例です)
まずケースを用意します。このケースはクリーンケースLサイズです。
次にケース底面にマットを入れます。底2~3cm程度敷き詰めます。
次に袋から出した菌糸ブロックを丸ごと入れます。
ケースに入りきらない場合は菌糸ブロックを削って入れてもOKです。
今回の場合産卵種がオオクワですので完全に埋めきる必要はありません。
半分か1/3程度でOKです。
ゼリー、生体♂♀を入れます。
フタをして完成です。
上記が産卵の手順です。
参考までにですが、2008年度に菌床産卵セットを8セット組んだ時の結果をご紹介させて頂きます。
【割り出した幼虫の一部】
①幼虫31頭
②幼虫29頭
③幼虫12頭
④幼虫48頭
⑤幼虫41頭
⑥幼虫5頭
⑦幼虫33頭
⑧幼虫22頭
この時は8♀セットで合計221頭
1セットあたりの平均27頭
2008年度のセット時には上記のような結果が得られました。この時は爆産で、全てのセットで産卵を確認し、とても良く産んでくれたのを覚えています。
また今弊社にはお手軽に菌床産卵セットが出来る「オオクワガタ専用:産卵初めてセット」という商品もありますので、菌床産卵の組み方が苦手だ、面倒だと思われる方はこちらを使用してみるのも良いかと思います。
通常国産オオクワガタは材産卵が主流ですが、菌床産卵することで利点もあります。
【菌床産卵の利点】
・セットが楽(産卵木の柔らかさや加水の手間が要らない)
・割り出しが楽(産卵木の割り出し時のように幼虫を潰すことも少なく、また手で楽に割り出せる)
・若令幼虫に最初から菌糸を摂取させられる(大型作出に有効)。
菌床産卵の利点は何と言っても割り出しの楽さ、それと若令幼虫より菌糸を与える事が出来るという利点です。 ただ産卵数に関しては材産みの方が若干多い場合もあるような気もします。ただ過去には40頭近く産んだ例もあるので、どっちが良いとは一概には言えないのも事実です。
如何でしたでしょうか?上記が私:Shihoの国産オオクワガタの飼育方法です。オオクワガタの産卵セット時の管理温度は可能ならば25℃前後程度が望ましいので、少し気温が低くなってくる場合は温度対策などをして調整してあげて下さいませ。
是非一度産卵セットを組み、幼虫飼育を挑戦してみて下さいませ。(^^)
※この方法はあくまでも私:Shihoの産卵セットの組み方です。やり方は人それぞれですので、あくまでご参考程度にご覧頂けますと幸いです。m〈_ _)m※
使用したアイテム
Basicシリーズ(菌糸ビン・菌床ブロック), Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), きのこMat(昆虫マット・発酵マット), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース, 黒土マット(昆虫マット・発酵マット)
2015年10月13日
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2015年野外採集(昆虫採集)シリーズ。
今回で25回目になります。
10月に入って2度目の採集です。
朝夕もかなり涼しくなって来ています。前回は10頭程しか見かけることが出来ませんでした。今回は何頭見かけることが出来るでしょうか?
秋晴れの中、AM 8:20、目的地に向かいます。
採集地に向かう途中、コスモスを見かけました。
秋桜(コスモス)、漢字の名前の通り秋の花の代名詞とも言える花です。この花を見かけると「10月だなぁ~」と思ってしまいます。
クマバチがコスモスの花に集まっていました。
【クマバチ】
体長:20mm前後
本州、四国、九州に生息
花に集まる
こちらにはトラマルハナバチの姿を発見。
【トラマルハナバチ】
体長:18mm前後
北海道~九州に生息
花粉と蜜に集まります。
ハチ達も厳しい冬に向けて準備が忙しそうです。
さて、クワガタ採集に戻って・・。
目的地に到着です。
ニレの群生があるところですが、心なしか葉の色合いも黄色くなり、葉の数も少なくなって来ています。
10月のこの時期、クワガタ樹液採集をしているのは私位のものでしょうか?
シーズン中は良くノコギリクワガタが落ちて来たハルニレ。
今は蹴ると、クワガタの反応はなく枯れかけた葉が多数落ちて来ます。
こちらのハルニレの木、
お分かりになりますでしょうか?
画像のちょうど中央位に横向きになっているネブトクワガタがいます。かなり見にくいですが、背中の縦筋が確認出来ます。
お顔を拝見させて頂く為に取り出させて頂きました。
やはりネブトクワガタでした。
拡大画像で見てみます。
キレイな個体ですね。
大歯の特徴は出ておりませんが、これでも立派なネブトクワガタ♂個体です。
こちらのハルニレの折れた枝先では、
大型のオオスズメバチが活発に活動していました。
今の時期のスズメバチ種はとても攻撃的なので注意が必要です。いつもならばあまり気にしないで撮影するのですが、今回は撮影時少しドキドキしました。
こちらのクヌギの木でもオオスズメバチを見かけました。
上記画像オオスズメバチを後ずさりながら撮影し、ふと隣のクヌギの木を見てみると、
目線より少し高めの所にミヤマクワガタの♂が樹液を舐めていました。
お分かりでしょうか?ミヤマの胸下にある黒く濡れている部分が樹液です。
樹液の出も段々と悪くなっているようですね。それでもこのミヤマはたくましくエサを求めて頑張って生きています。
嬉しくなってしばらく眺めたり、撮影したりしていたら、さすがに私の気配に感じたらしく落下してしまいました。
その個体を拾い上げて、記念にもう一枚撮影。
小型な♂ながら両手を上げて威嚇してきました。
最後に木を蹴ってみると、バラバラっと何か落ちて来ました。
予想だにしていなかったので、慌てて探してみると、
手前に落ちて来たのはクヌギの実。
丸々と太った大きい実でした。
なんと、ノコギリクワガタの♂69mm(後程計測)
こちらは木の反対側に落ちて来ました。危うく見落とす所でしたが、見事にGET!!
とても大型で欠損箇所もなくキレイな個体です。
しかもサイズも69mmとなかなかのサイズ。まだこんな個体が残っていたかと思うと嬉しくなりました。
1本の木でミヤマとノコギリをGETしたせいもあってテンションは一気にヒートアップ!気合が入りました!
同じくクヌギの木。
この木には深い樹皮裏があります。
隙間をライトで照らしながら見て、掻き出し棒で取り出してみると、
出て来たのはヒラタクワガタ♂61mm(後程計測)
かなり汚れていますが、元気いっぱいです!
それと、
コクワガタ♂46mm(後程計測)
なかなか大型のコクワガタです。
あともう一頭、
スジクワガタ♂小型個体。
同じ樹皮裏に違うし3種類のクワガタが入っていました。
素晴らしいです!
所変わって、こちらはハルニレの木。
木の本体と隣の木の枝が合わさってくっついている所にクワガタを発見。
お顔を拝見すると、
ヒラタクワガタの小型♂でした。
小さいですが、とても元気です。
こんな感じで楽しく3時間程採集しました。
最初の内に見かけた数頭は採らずにスルーしていたのですが、この時期に一体どれ位の数が採れるのか試してみたくなったので、一度見かけた個体は採集してみることにしました。
今回の結果は、
比較的大きめの個体達。
小型の個体達。
合計で23頭という結果でした。
種類は、ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、ヒラタクワガタ、コクワガタ、スジクワガタ、ネブトクワガタの6種類。
圧倒的に寒さにも強い黒系クワガタが多数です。
前回の採集が10頭程しか見かけなかったので、今回はそれ以下かもしれないと覚悟していたのですが、結果は前回の倍以上という良結果!しかも最初に見かけた数頭(4~5頭)は採らずにスルーしたことを考慮すると、30頭近くを見かけたことになります。
10月のこの時期に来てまだこれだけ野外でも見かけることが出来るのですね。本当に嬉しくなりました。
山野ではカラスウリが美味しそうに赤く色づいていました。
こんなに赤く熟して、見た目にも美味しそうなのですが、実際は苦くて食するには向かないそうです。なんか残念ですよね~。
ほんのりと色づき始めた山々、本格的に紅葉時期に入っていく頃ですが、まだまだ山にはクワガタを見かけられることが分かりました。クワガタを見かけられる限り野外採集、チャレンジしてみようと思っています。
皆さんもお時間がある方はドライブがてら秋の空気を楽しみながら、10月採集如何でしょうか?もしかするとまだ見ぬ大物が待っているかもしれませんよ。(^^)
※この採集方法はあくまで私自身のやり方です。人によって採集方法や採集条件などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
※ 採集はマナーが大事です。採集する場所が私有地の場合は、 無断では入らないようにしましょう。必ず持ち主さんに断りを入れるのは必須です。あと、虫が木の穴の中に入って採れないからと言って、木を切ったり、傷つけたりするのも好ましいとは言えません、自然にやさしく、モラルを守って採集を楽しみましょう。(^^)
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毎年恒例!冬場の温度管理方法。
Shiho自作の簡易発泡スチロールによる簡易温室の紹介です。
あらかじめ御了承を得たいのですが、この記事は毎年紹介しておりますので、何度もお目にかかられた方も多いと思います。
ですが、今年からはじめられたクワカブ初心者の皆様や当日記を初めて御覧になられている方達の為に少しでもお役に立ちたいと思い、しつこいながらも今年も紹介させて頂きたいと思います。
一部追記事項もありますが、大体の内容は例年と同じ重複しております。御理解&御了承の程よろしくお願い致します。
10月に入って日々だんだんと寒くなってきました。日中はまだまだ暑い日もありますが、 朝夕はめっきり涼しくなりました。外国産のクワカブにとっては日本の冬は寒さの厳しい時期です。
日本の虫は、元々この日本の四季のある環境に順応しており、氷点下になる冬でも乗り越えられる能力を持っています。ですが、外国産の虫についてはこの能力は持ち合わせておらず(一部例外もある)、日本の虫と同じように常温飼育をしてしまっては、 かなり動きが悪くなり、場合によっては死亡してしまいます。
それではどうすれば良いのか?
答えは温度管理をしてあげれば良いのです。
簡単に答えてしまいましたが、この温度管理、結構大変で苦労している方も多いと思います。
大量に虫を飼育されている方等は、一部屋ごと空調(エアコン)による温度管理をされている方が多いようですが、少量を飼育されている方、 電気代を考えて一部屋エアコンを常時つけられない方も多数いらっしゃると思います。
そんな時は「簡易温室」を作ってみるという手があります。
簡易温室には、ガラス温室を利用した立派なものもあれば、メタルラックにビニールをかぶせたもの、 ダンボールや発泡スチロールを工夫して作ったもの等、工夫次第で色々手作りする事が可能です。
今日はその中で少量飼育の方の場合を想定して、発泡スチロールでつくった簡単な温室をご紹介します。
【3つの発泡スチロールを使用した小型簡易温室】
まず同じ大きさの発泡スチロールを用意します。
3つの発泡の内、2つを底面をカッターでくり抜き、キャンプ等で使用するバーベキュー用の金網をおきます。
残り一つは一番底面になるのでそのままですが、温度源となるものを置きますので、コードの穴を開けます。 今回は電気あんかを温源に使用しました。
電気あんかの下には少しでも熱を上に上げる為に、アルミ箔シートを下に敷き詰めました。
コードの穴の隙間部分は切り取った発泡スチロール部分を少し小さくして再度はめ直すとよいでしょう。
3つそろって下のような感じです。
後は重ねて、2つの段の上に飼育する虫を置くだけです。
この温室は小さいので多数の数は置けません。
また温源も電気あんかと比較的弱めの温源であるため、外気温が凄く寒い場合には、中が低くなる場合もあります。 置く場所などを選んで、 適温になるように調整しましょう。
<理想の温度帯>
温室が完成しましたら、必ず温度テストをしましょう。
どこにお住まいか、またどんな場所に置くかでも温度はかなり違ってくると思われます。
冬場でもクワガタ、カブトムシを活発に活動させるには、
15~28℃
大きく言うと、この温度帯をキープが必要かと思います。
※虫の種類によっては活発な活動温度帯は異なります。
それぞれの飼育種に合わせて更に細かく調整して下さい。
テスト実験してキープ温度がもう少し低いならば
・もう少し暖かい部屋に移動させる
・外側にアルミシートをかぶせる
・加温器をもう少しグレードアップさせる
・発泡スチロールの容量を少し狭くする
等の対処をして、ご自分のお住まいに合った調整法を考える必要があると思います。
<温度確認方法>
中に温度計を1つ入れて確認すると良いと思います。
弊社でも販売している「室内室外温度計」ならば、先端のセンサーの部分だけを小さな穴を開けて差し入れておけば外側からでもすぐに内部の温度が分かるので便利です。
また昔小学校の頃位に実験などでよく使っていた30cm位の長い温度計などでも発泡スチロールの上面から突き刺しておけば、外側からでも確認出来るので便利だと思います。
<通気確保>
また空気確保の為、発泡スチロール上面に小さな穴を2つ位開けておくと良いと思います。
元々そこまで保温能力は高くないので、大きめの穴は避けた方が良いでしょう。
この様な感じで小型のものならば結構簡単に作れます。
後は飼育の数に合わせて土台を選び、それにあった温源を選択するとよいでしょう。
温度が高く上がりすぎるような温源(小型電気ヒーター)等は、 コンセントとの間にサーモを接続して温度設定をしてあげれば、 一定の温度を保つ事も可能かと思います。
また、より広く、ちょっと本格的なものを作りたいならば、弊社でも販売している「組立式簡易温室 グリーンキーパー」を使用すればより簡単に簡易温室が作れます。
一番下の棚に温源となるものを入れて後は密閉するだけ・・・。
温源とサーモを接続してコンセントに差し込めれば、容易に温度管理が可能です。また内部に小型ファンを入れれば空気も循環して全体的にムラなく温度管理が出来るでしょう。
ご紹介したのはあくまで簡易温室ですが、以外となかなか役に立つものです。しかし上記でも書きましたが、皆様の住んでいる地域地域によっては能力に差が出てくることもあります。
例えば北海道で使用するのと九州、沖縄で使用するのとでは全然違ってきます。それぞれの管理する場所にあった温室作りが大事だと考えます。しっかりと温度対策をして厳しい冬を頑張って乗り切りつつ、クワカブライフを楽しみましょう。
※この方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによって考え方や方法等は異なると思います。
あくまで参考例として見ていただければ幸いです。
使用したアイテム

段々と肌寒い日が増えて来ました。
毎年、今の時期位になると、冬場の生体管理方法。
特に「越冬のさせ方」についてよく質問が来ます。
今回は越冬の方法に関して少し書いてみたいと思います。
※管理のやり方には色々な方法があると思います。今回述べるのはあくまでも私Shihoの管理方法についてのやり方&見解です。 あくまでご参考程度に見て頂けますと幸いです。
またこれからご紹介するやり方は過去の日記でも取り上げておりますので、過去の日記の記事&画像が重複しますことをご了承下さいませ。※
代表的な越冬クワガタと言えば、おなじみ国産オオクワガタ。
国産オオクワガタは野外では春~秋(4月~10月位)にかけて活動、冬(11月~翌年3月位)には越冬をします。
飼育下においては温度をかけてやれば一年中活動しますが、温度管理が必要となります。温度をかけないやり方(常温飼育)の場合は越冬をさせてやることで翌年春より活動を再開します。
越冬後も元気な姿を見る為にも適切な越冬体勢を整えてあげることが必要かと思います。私:Shihoなりのやり方にはなりますが、国産オオクワガタを例にとって越冬のやり方をご紹介したいと思います。
まずは皆様、ご自分の飼育状況を考えて下さいませ。
エアコン温室などで、冬場も温度管理が出来る方は、そのままその管理下で飼育すれば良いと思います。
では、温度管理が出来ない場合どのようにして越冬させるのかをご紹介してみたいと思います。
国産オオクワガタ成虫(越冬可能なクワガタ含む)の越冬方法
<手順>
・まず用意したのはクリーンケースSSです。オオクワガタ1頭程度ならこの大きさでも十分だとは思いますが、もっと大きくても全然構いません・・・というよりスペースは広い方が温度が安定するので、なお良いと思います。
・越冬させるマット、紹介している画像では月夜野きのこ園で以前販売していた「ほだマット」を使用しております。しかし残念ながら今現在は販売は中止しております。
ではどんなマットを選んだら良いのか?
基本的にはどんなマットでも構いませんが、可能ならば粒子が粗く、空気が含みやすいものが私 は好きです。少し加水し、水分調整をします。この際、マットが固まる位の水分量では多すぎます。水分は少なめにします。
2015年10月現在、弊社で今販売している商品ですと、
ヒノキマット、 きのこマット、くわマット、完熟マットをオススメいたします。
内容的に詳しく申し上げると、
虫の体に優しいマットを選ぶならば、
きのこマット、くわマット、完熟マットがお勧め。
少しでもダニ等の発生を防ぎたいのであれば、
ヒノキマット がお勧めです。
・さぁセット開始です。まずはケースにマットを軽く敷き詰めます。マットは押詰めません、軽くです。
・あくまで私の場合ですが、生体が隠れれるように木片を1~2本入れます。
・その上からまたマットを軽くかぶせます。この時も押詰めずに軽く空気を含ませるような感じでかぶせます。
マットはケース高さの約8割程度までかぶせます。
・上部には転倒防止の木片とゼリー。完全に潜って上部に出てこなくなったらゼリーは撤去しても良いですが、セット初めの時は越冬のスイッチがまだ入り初めかどうかの時期ですので、一応ゼリーは入れておきます。
・上の段階のままでもOKですが、コバエ等から守る為に新聞紙とディフェンスシートを用意する手もアリです。
<用途理由>
ディフェンスシート:乾燥、コバエ等から守る
新聞紙:マットから蒸発した過剰な水分をケース内で蒸れさせずに吸収させる為
如何でしたでしょうか。
私は越冬するクワガタは上記のような方法でセットします。
また国産オオクワガタだけでなく、外国産のクワガタでも台湾オオクワガタ、ホペイなどは越冬させます。
それと形は似ていますが、国産ヒラタは厳しい寒さにはあまり強くはありません。
私なりには越冬は極力控えた方が良いと判断しています。ご参考までに・・・。
【国産オオクワガタ幼虫の場合】
次に幼虫の場合ですが、冬場に温度管理をすれば、冬の間もエサを食しますので成長を続けます。
常温管理の下におけばある程度の寒さに達した時点で越冬し始めます。この間はエサを食さないので成長は止まります。
やり方は飼育される方のお好みで選んで頂ければと思います。
より自然に近い方法がお好みならば常温飼育、冬場も成長させたいのであれば温度管理飼育・・・という具合です。
如何でしたでしょうか?上記が私Shiho流ではございますが、国産オオクワガタ(越冬するタイプのクワガタも含む)の越冬方法例になります。
夏場と冬場・・・厳しい温度変化のある日本では管理方法やその準備 がなかなか難しいですよね。。
でも手はかかりますが、やり方(方法)はありますので、少し頑張ってお大事な虫たちの為に準備してみては如何でしょうか?
では皆様、これから寒い冬が来ますが、一緒に頑張っていきましょう。(^^)/
※この方法はあくまで私自身のやり方です。
人それぞれによってやり方や考え方などは異なると思います。あくまで参考として見ていただければ幸いです。
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