先日、お客様より、「生体の温度管理」についての質問が来ました。
今日の日記ではこの事に関して少し書いてみたいと思います。
※この考えはあくまで私:Shiho一個人の考えや、飼育のやり方です。飼育のしかたはひとそれぞれですので、正確な答えはないと思います。あくまで参考程度に聞いて頂けると幸いです。
温度管理・・・・・。
クワカブ飼育をするものにとっては飼育スペースの確保と同様にこの温度管理も苦労されている方も多いのではないでしょうか・・・。
日本のクワカブならば、ほぼ常温飼育でいけると考えます。成虫管理も幼虫も・・・。(※ただし離島ものは除きます)
ノコギリやミヤマなど自然下では9月も終わればほとんど見えなくなるのですが、 夏の野外ものを捕まえてきてきちんと温度管理してやると飼育下ではとても長く生きてくれます。実際、昨年の夏に採集したノコギリですが、 今現在まだ何頭か元気で生きている個体がいます。人間が少し手を加えてやる事で、寿命的にも+になる事は確かなようです。 野外ではもうとても見る事が出来ませんからね・・・。
では外国産クワカブはどうでしょう・・・。
これらの個体達は日本での一年を通しての常温飼育は難しいと考えます。
日本に気候が近い(四季があり、温度変化も似ている)地域に生息しているクワカブならば可能だと思いますが、大抵の外国産、 特に熱帯~亜熱帯に生息するクワカブにとっては日本の夏の高温、冬の激寒はかなりこたえると考えます。
最近スマトラヒラタの温度管理でよく質問が来ています。スマトラヒラタ・・・格好いいですよね。私も大好きなクワガタです。(^^)
スマトラヒラタはオオヒラタ系で、あまり寒さには強くありません。色が黒く、形的にもオオクワになんとなく似ている所もあるので、 オオクワガタと同様に寒さには強いと思われがちですが、オオヒラタは意外に寒さには弱いところがあると思います。 管理温度は最低でも15℃を下まわるとよくないと考えます。適温は20~27℃位でしょうか・・・。それ以下の温度になるようでしたら、 なにかしら工夫が必要だと考えます。いわゆる寒さ対策ですね。エアコン、温室などですね。。。
外国産のクワカブを飼育する事は結構大変な事です。かわいい彼らを守る為にも、 私達飼育者が少しばかり工夫してよりよい環境を提供してあげることが必要だと考えます。 色々と工夫して楽しいクワカブ生活をエンジョイしましょう。(^^)
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先日、お客様からの質問でクワガタのペアリングの方法について質問が来ました。
今日はちょっと初心にかえってペアリングのやり方をご紹介したいと思います。
ペアリングにおいて重要なのは以下の事だと私は考えます。
※この考えはあくまで私:Shihoの考えです。
ご参考程度に聞いて頂けますと幸いです。
【親になる個体♂♀の熟成】
産卵をする際に一番重要だと考えているのが、この親個体の熟成です。熟成が甘いと、ペアリング自体も上手くいきませんし、 仮にうまくいっても無精卵を産卵させる場合あります。片側だけの熟成ではなく、両親個体ともしっかりと熟成させる事が大事だと思います。
【親♂と親♀の体格差】
ペアリングをする場合、体格差がかなりあるとペアリングそのものが上手くいきません。カブトの話になりますが、 小型の♂と大型の♀を掛け合わせようとした場合、♀のパワーに♂が負けて身体を引きずられてペアリングが不発する場合がよくあります。 これはクワガタにも言えると思います。それ相応の体格差で行うのが望ましいです・・・。ちなみにあくまで参考例ですが、 国産オオクワガタの場合、♂70mmならば♀40mm程度が理想とよく聞きます。。。ご参考までに・・・。
【親♂と親♀の相性】
親♂と親♀の相性・・・これも結構大事です。相性が悪いと喧嘩がはじまり、最悪の場合にはどちらかが殺されたりする場合もあります。 特に気性の荒いオオヒラタ系などは注意が必要です。♂がバチバチ♀を攻撃する場合は、一旦♀を離して再度チャレンジするか、 もしくは相手そのものを替えてチャレンジするのが望ましいです。
【ペアリングを行う方法(ハンドペアリングか同居か】
あくまで私の場合ですが、わたしの場合、カブト系はハンドペアリング、クワガタ系は♂♀同居でセットします。ただカブトの場合、 超小型種やコロコロと丸いサイカブトなどの様な種は同居でペアリングを行います。クワガタの場合は基本同居ですが、ペアリングをしやすい種、 ニジイロやメンガタなどはハンドペアリングをさせる場合もあります。
【同居ペアリングだった場合の容器のセット方法】
同居ペアリングの場合、容器の大きさなどには気を使います。小さすぎず、大きすぎない程度で・・・。 小さいとペアリングが上手くいかなかった場合、♀の逃げ場がないですし、逆に大きすぎると、♂と♀の距離がありすぎて、 ペアリングに至らない可能性も出てきます。マットは薄く敷き、転倒防止の材も適度に入れた方がよいでしょう・・・。
【ペアリング中の管理温度】
クワカブの場合、幼虫飼育の温度と違い産卵モードに入る時にはある程度の温度が必要な場合があります。今の時期、日本は寒いですので、 常温の環境でハンドペアリングや同居ペアリングを行おうとしても、親個体の動きは活発化せず、不発に終わる事が多いです。 ペアリングをする時は、20~28℃程度で、後は種類によって調整しましょう。
以上が私がペアリングをするときに注意することです。ただあくまでやり方はひとぞれぞれなので、ご参考程度に聞いて頂ければ幸いです。 (^^)
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飼育日記を御覧の皆様、新年あけましておめでとうございます。
昨年中は大変お世話になりました。よいお正月をお迎えになられたでしょうか?(^^)
早いもので、今年で飼育日記を続けて10年目になります。今まで数多くのクワカブを飼育してきましたが、まだまだ突き当たる問題もあり、 謎だらけの問題もあり、疑問だらけの日々です。
勿論未だ飼育していない種も多数あり、今年も少しずつではありますが、新たな種にもチャレンジしていこうと思っております。 その旨この日記上で取り上げ、紹介していこうと思います。
私が知らないやり方や知識など沢山あると思いますので、皆さんもどしどしコメントしてご教授下さいますようお願い申し上げます。
それでは今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。m(_ _)m
飼育担当:Shiho
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飼育日記を御覧の皆様、いつもこの日記を御覧頂きありがとうございます。m(_ _)m
さて、早いものでもう年末・・・今年も最後の飼育日記になりました。
なかなか更新がはかどらず、遅れがちだったことをお詫び申し上げます。来年度も飼育に採集記事、 雑談なども盛り込んでよりいっそう楽しい飼育日記にしていければと思っております。
本年度も大変お世話になりました。また来年度もどうぞ宜しくお願い申し上げます。それではよいお年をお迎え下さいませ。(^^)
飼育担当:Shiho
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10月に産卵セットしたアカアシクワガタ、1セットだけ割り出してみました。
まずは産卵セットの詳細の紹介です。
アカアシクワガタ参考画像個体♂&♀
わたしの場合は以下のようなセッティングを組みました。
今回は完熟マットを使用しました。
【産卵に使用したマット】完熟マット+柔らかめのコナラ材2本
【産卵に使用するケース】クリーンケースM (W305×D195×H232)
【産卵管理温度】20~23℃(若干低温気味)
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。少し材の頭が出るようにセット。
セット方法を図示してみました。以下の様な感じです。
(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
【真上から見たセット完成図】
このような感じで、約2ヶ月ほど放置、そして割り出した結果は
幼虫31頭 でした。
以下が割り出し時の画像です。
マットには幼虫は見当たりません・・・。
親♀はまだまだ全然元気です。
ただフセツは2箇所欠損していました。
親♀はまだまだ全然元気でしたが、卵の回収がなかったところを見ると、産卵は一時休息していたのかもしれません。
アカアシはまだ複数セット組んでいますので、楽しみです。
1セット目の割り出しから幸先の良いスタートでした。(^^)
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2012年12月21日
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Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース
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秋に産卵セットしました本土ヒラタクワガタの割り出し結果(まだ一部ですが)です。
【参考画像:本土産ヒラタ♂67mm】
【飼育種】
和名:本土ヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus
今回は以下の条件で産卵セットを組みました。
【産卵に使用した親虫】
天然♀からの持ち腹産卵
【産卵に使用したマット】
完熟Matのみ
【産卵に使用するケース】
クリーンケースM(W305×D195×H232)
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を深さ7割位で固く詰める。残りの1割程度はフンワリと。
図示すると以下の様な感じになります。
クリックでクワガタ発酵マット産卵の詳細に移動
【参考画像:真上から見たセット完成図】
【参考画像:斜めから見たセット完成図】
そして結果です。
セット1:幼虫31頭+卵5個
セット2:幼虫25頭+卵11個
セット3:幼虫10頭+卵3個
セット4:幼虫33頭+卵7個
セット5:幼虫18頭+卵10個
セット6:幼虫0頭+卵0個
合計:幼虫117頭+卵36個
かなり高確率で産卵してくれました。まだ割り出していない産卵セットにも幼虫が見えているので、数はまだ増えるはずです。材を入れずとも結構産んでくれますね。私的には大満足です。(^^)
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先日セットをした本土コクワガタの割り出しを行いました。
【飼育種】
和名:本土コクワガタ
学名:Dorcus rectus
産卵セットは以下のように組みました。
【産卵に使用したマット】 完熟マット+太めのコナラ材2本
【産卵に使用するケース】クリーンケースM(W305×D195×H232)
【産卵管理温度】25℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。少し材の頭が出るようにセット。
セット方法を図示してみました。以下の様な感じです。(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
そして、産卵セットから約2ヶ月ほど経過した際の材の様子は・・・
このような感じで、産卵をした形跡が多数見られます。そして、これを慎重に割り出していくと・・・・
幼虫がいました。
アップ画像です。材を食しているため、身体の色合いも材の色合いと同調しています。今回このセットからは、幼虫23頭、卵7個が見つかりました。1セットからですので、まずまずの結果ではないかと思います。まだ他のセットもあるので割り出しが楽しみです。(^^)
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2012年12月13日
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Basicプロテインゼリー(昆虫ゼリー), 完熟Mat(昆虫マット・発酵マット), 産卵木, 飼育ケース
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今年晩秋にセットしたアマミノコギリの産卵セットを割り出しました。今回はその時の結果をご紹介したいと思います。
※一部に参考画像を使用しております。御了承下さいませ。
【飼育種】
和名:アマミノコギリクワガタ
学名:Prosopoxolius dissimilis
産地:日本奄美大島
累代:WD(天然もの)
今回は以下の条件で産卵セットを組みました。
【産卵に使用した親虫】天然♀からの持ち腹産卵
【産卵に使用したマット】完熟Matのみ
【産卵に使用するケース】クリーンケースM(W305×D195×H232)
【産卵管理温度】25℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を深さ7割位で固く詰める。残りの1割程度はフンワリと。
図示すると以下の様な感じになります。
【参考画像:真上から見たセット完成図】
【参考画像:斜めから見たセット完成図】
そして結果です。
セット3の画像:40幼虫いました。
2令位に育っています。
【アマミノコギリ:産卵結果】
セット1:幼虫31頭
セット2:幼虫29頭
セット3:幼虫40頭(画像あり)
今回、完熟マットでセットし、上記の結果が出ました。なかなか産んでくれたのではないでしょうか・・・。満足しております。(^^)
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少し前ですが、ルイスツノヒョウタンクワガタを入手しまして、その時の産卵セットの様子を紹介したいと思います。
【飼育種】
ルイスツノヒョウタンクワガタ
【累代】
天然ものWD
【産卵に使用したマット】
完熟マット+太めのコナラ材2本
【産卵に使用するケース】
クリーンケースM(W305×D195×H232)
【産卵管理温度】
25℃前後
【水分量(湿度)】
多からず少なからず
【セット方法】
ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りも固く詰める。上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。少し材の頭が出るようにセット。
【成虫のエサ】
ゼリーではなく、ジャーキーを使用
セット方法を図示してみました。以下の様な感じです。(※図では2本の材は平行セットになっていますが、Tの字でセットでも構いません。)
※この画像ではゼリーが入っていますが、ルイスのセットではゼリーは入れませんでした。 エサとしてはキャットフード用のジャーキーを入れました。初挑戦のルイスツノヒョウタンクワガタ。材の中に成虫と幼虫が共存すると聞いています。
幼虫のエサは材で問題ないし、産卵も材産みなのですが、注意する点は成虫のエサが肉食ということで、産卵セットの中にはゼリーではなく、ジャーキーを入れました。
このような感じでセットを組んで約2~3ヶ月程度放置します。(勿論その間えさ交換はします)ただ上記でも書きましたが、ルイスの場合、成虫、幼虫共存だということですので、今回は少し長めに期間を設けようと思っています。
さぁ幼虫が取れるか、今から楽しみです。(^^)
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今日はちょっと趣向を変えて、弊社で販売されている商品の中から、飼育担当:Shihoがよくやっているお勧めの使い方をご紹介したいと思います。皆さん、成虫を管理する場合、どういうかんじで管理されていますか?まず頭に浮かぶのは・・・飼育容器、マット、エサ、転倒防止用・・・ 。この位でしょうか。。。
今回は私がどのように実際に成虫管理しているかをご紹介したいと思います。
用意するのは
・飼育容器:プリンカップ860cc
・飼育マット:ヒノキMat
・エサ:BPゼリー【16g】ゼリー
・転倒防止用:ハスクチップ
です。
※組み合わせは多種多様にあります。今回選んだのはあくまでお勧めの一例です。
ではまず
プリンカップ860ccにヒノキMatを下1~2cmほど入れます。プリンカップ860ccは70mm以下のものであれば、ほぼ大体脱走せずにすんでいます。(中には例外もありますが・・・)
基本マットに使用したヒノキマットはダニ&コバエ対策もあり、非常に有効です。 針葉樹のマットは成虫にも影響があるのではと思われがちですが、私のところではゼリーの食いも落ちず、 またしばらく経って産卵セットしたものでも問題なく産んでいますので、特には問題はないと思っています。 最近は成虫管理ではこればかり使用しております。
次に転倒防止用対策としてハスクチップを入れます。ハスクチップは転倒防止に非常によく役立ってくれます。特に小型の♀などにもほどよく爪がかかるので重宝しております。
次にゼリーを入れます。おなじみ月夜野自慢のゼリーです。もちろん広口ゼリーでも構いません。(^^)
最後に生体を入れて完成!!
こんな感じで管理しております。コバエ、ダニも沸きにくく、転倒防止の効果もあり、とても気に入っています。お勧めの使用例です。 良かったら参考にして頂けると幸いです。(^^)
※この方法はあくまでshihoが行っている成虫管理の方法です。管理方法は人それぞれ様々な意見があると思います。あくまで参考例として見て頂ければ幸いです。御了承&ご理解をお願い申し上げます。m(_ _)m
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