
先日より続いている国産シリーズ。今回は国産スジクワガタの羽化報告です。
【飼育種】
和名:スジクワガタ
学名:Dorcus striatipennis
産地:日本・群馬県産
累代:WF1
【羽化体長】♂34mm
【使用したエサ】Basic200
2個
【えさ交換回数】交換途中1回
【設定温度】23~25℃前後
【羽化までにかかった時間】初、2令投入して約8ヶ月(合計10ヶ月)
今日はちょっとマイナーな種、スジクワガタです。このスジクワガタご紹介するのは昨年に続いて2度目になります。
ちょっと説明が重複しますが御了承下さいませ。
国産のドルクス系に位置するスジクワ。一見コクワガタと見分けがつかないように見えますが、
大型になると顎の内歯が斧のように台形になるのが特徴です。小型の場合でもスジクワ慣れれば見分けはつきます。
♀の方はこれも小型ながら背中に縦筋が入ります。
山地性が強く、少し深いところに生息しています。もっぱら木に小さな穴を開けて住み着いていることが多いようです。
今回の個体も昨年の個体と同様にその野外♀からの持ち腹個体です。今回も昨年同様に山地性の傾向も考えて温度低めで管理してみました。
結果は昨年の35mmより1mm小さい34mm。小型で出てしまいましたが、スジクワ独特の斧型の内歯はしっかり出ていますので、
まぁ満足してしております。
今回はBasic2002個で飼育したのですが、昨年のくわMatの方が1mmですがよい結果でした。マットの方が合っているのかな?でも1個体だけなのでまだ何とも言えませんが・・・。
ただ羽化スピードはこちらの個体の方が少々早かったです。
それと昨年は産卵セットを組みましたが、取れた幼虫はゼロでした。取れなかったので参考にならないですが、昨年組んだ産卵セットの内容を一応ご紹介しましょう。
【産卵に使用するマット】マットは何でもOK+材1~2本
【産卵に使用するケース】クリーンケースS程度で十分
【産卵管理温度】20~22℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ、材を入れ、その回りは柔らかく詰める。
上部2~3cmほどは柔らかくマットを入れる。
少し材の頭が出るようにセット。
こんな感じで組みましたが、ダメでした。山地性の傾向が強いと思ったので管理温度が少し低くしたのがマズかったのかな・・・。
今年はブリードものでの産卵成功を目指したいと思っております。その際、材を完全に埋め込んでみるとか、温度を変えてみるとか・・・
ちょっとセット方法を変えて挑みたいと思います。(^^)
使用したアイテム
先日から続く国産シリーズ、国産ヒラタが羽化していたのを見て他の国産もチェックしてみました。続々羽化していました、
今回は日本全国もっとも親しみの深い国産コクワガタの登場です。(^^)
【飼育種】
和名:国産コクワガタ
学名:Dorcus rectus
産地:日本国群馬県産
累代:WF1
【羽化体長】♂48mm
【親情報】野外品(ワイルド)♀からの持ち腹個体
【使用したエサ】Basic200
~Basic200
【えさ交換回数】途中1回(計2本)
【設定管理温度】23~25℃前後
【羽化までにかかった時間】約初or2令で投入して合計約ヶ6ヶ月程度
誰もが知っている国産コクワガタ。
飼育はとっても容易。今回のこの個体はBasic200
で羽化させました。コクワガタとはいえ少し容量が少ないかなと思ったのですが、それでも45mm以上が出ましたので私的には合格点です。
でも正直出来れば50mmUPが欲しいところでしたが・・・。ちょっと餌を贅沢してBasic900
程度を使用してあげるとよかったかなぁ・・・。でも過去には同じ方法(Basic200
2個)で50mmUPが出ていたので今回も同じ方法でやってみたというわけです。
個体の大きさはその名の通り小さいですが、
MAXに近づくとまるで小型のシェンクリングを思わせるような風貌でなかなか味があるクワガタです。
今年の夏に野外で採集されたら是非飼育されてみて下さい。産卵の方もとても容易な種ですので・・・。(^^)
使用したアイテム
先日の日記で国産ノコギリが羽化していたので、他の国産種の方もちょっとのぞいてみると結構羽化しているのがいました。
今日は国産ヒラタクワガタの羽化報告です。
【飼育種】
和名:国産ヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus
産地:日本国熊本県産
累代:WF1
【羽化体長】♂67mm 66mm 62mm 58mm
【使用したエサ】菌糸ビンElement800
1本もしくは2本
【えさ交換回数】途中1回(計2本)もしくは交換なし(合計1本)
【設定管理温度】23~25℃前後
【羽化までにかかった時間】約2令で投入して合計約ヶ6~8ヶ月程度
国産ヒラタクワガタ、過去の飼育日記を見てみると意外や意外・・・国産ヒラタクワガタのデータ記載がない・・・。
ほぼ毎年飼育しているのですが、外国産種ばかりに気をとられてご紹介していなかったようです。
国産の代表格でもあるのに何ともめんぼくない話です・・・。
今回の国産ヒラタはワイルド♀よりの持ち腹個体。産地は先日のノコギリと同様の九州熊本産です。この個体達はElement800
で飼育しました。やはり菌糸ビン飼育は羽化が早い。上の画像の♂58mmはほぼ半年で羽化。
実はこの個体だけは羽化しているのは気付いていました。体長は外国産オオヒラタと比べると全然小さい58mmですが、
野外で採集する場合はこのサイズでもまぁまぁのサイズです。今回画像を載せた一番上の♂67mmなどはなかなか野外では採集出来ません。
♂58mmの個体はElement800
1本での羽化です。菌糸の喰いがそこまで良くなく、
菌糸自体もそこまで劣化は見られなかったので交換せずにそのままにしていたところそのまま1本目で蛹化~羽化に至りました。他の個体達
(67mm~62mm)はElement800
2本使用です。この位のサイズの菌糸ビンでも結構良いサイズがあがるものですね・・・。
現在マット飼育の個体もありますが、こちらはまだ羽化していないみたいです。こちらの方もまた羽化しましたらご報告したいと思います。
(^^)
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ちょっと季節はずれですが、気付かぬ内に国産ノコギリクワガタが羽化していました。
【飼育種】
和名:国産ノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus inclinatus
産地:日本国熊本県産
累代:F2
【羽化体長】♂70.2mm
【使用したエサ】菌糸ビンBasic900
を2本使用
【えさ交換回数】途中1回(計2本)
【設定管理温度】20~22℃前後
【羽化までにかかった時間】初令投入して合計約11ヶ月程度
一昨年羽化した熊本県産ノコWF1個体達からの累代個体です。累代は同血統の兄弟同士での交配ですのでF2と表記させて頂きました。
野外品(ワイルド)の持ち腹からの産卵&累代は容易ですが、今回はWF1同士の交配でしたので、産卵の時から少し心配でしたが、産卵&
羽化形状とも問題なくいきました。
2008羽化のWF1個体同士を約10ヶ月近い休眠の後、2009の春に産卵セットを組み、そこから幼虫飼育が始まりました。
今回はBasic900
を使用しました。勿論添加剤は無添加です。
今回は管理場所を20℃位の所に置いて飼育しましたので比較的じっくり育て上げました。交換は途中の1回だけ、
1本の菌糸ビンをそれぞれ約5ヶ月ほど引っ張りました。低温気味だったので菌糸の劣化スピードも比較的遅く出来たのも良かったと思います。
サイズ的にも0.2mmですが70mmをオーバー出来たので一応合格点です。微少ですけどね・・・。それとボディの形も腹(下腹部)
もよくしまっていてそこまで腹ボテの傾向もありませんでした。
やはり羽化したては傷も無く、とてもキレイなボディをしています。思わず何枚も撮影してしまいました。国産も味があっていいですね。(^^)
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久しぶりの登場、メガソマ系 エレファスゾウカブトです。
【飼育種】
和名:エレファス エレファスゾウカブト
学名:Megasoma elephus
【羽化体長】♂123mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】 小プラケース(W230×D155×H170)
【えさ交換回数】途中4~5回
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して合計約18ヶ月
ビロード状の体毛がとてもキレイなエレファス・エレファスです。この個体は約17ヶ月で羽化してくました。1年6ヶ月ですので、他のゾウカブト、特に黒系ゾウ(アクティオン、ラミレス等)と比べると幾分かは早く羽化してくれています。でもそれでもやはりゾウは長い・・
・。
幼虫飼育はとても容易な種です。弊社のマットではきのこMat、くわMat、完熟Mat、黒土Matの全てのマットで飼育は可能です。栄養価とスピードの面で見るときのこMat>くわMat>完熟Mat>黒土Matといったところでしょうか・・・。
やはり羽化したてはキレイですね。体毛がそろっていてフサフサです。(^^)
使用したアイテム
クワカブタイムマシーン2回目です。
今回ご紹介するのは、前回のアブデルスツノカブトに続き、今回も植物防疫法で海外からの輸入規制がかかっているダークなカブトムシ、
ゴロファ・エアクスタテヅノカブトです。
【飼育種】
和名:ゴロファ・エアクスタテヅノカブト
学名:Golofa eacus
【羽化体長】♂65mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】 1100ccPPボトル容器を使用
【えさ交換回数】途中交換なし
【設定温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して合計約8ヶ月程度
ゴロファ・エアクスです。この個体は2005/10月羽化の個体です。ゴロファ種の中でも最初の頃に輸入されていたエアクス、
この画像の個体もワイルド♀からの持ち腹個体(WF1)でした。
ゴロファは今でこそかなりの亜種が入ってきており、産卵や幼虫飼育も亜種によってはクセのあるものもありますが、
このエアクスは比較的容易な種だったと記憶しております。幼虫飼育はきのこMat
でグングン育ってくれました。マットの劣化にも比較的強く、長期飼育になっても途中のマット交換なしでキレイに羽化してくれて来ました。
また産卵に関しては、ばら撒き産卵タイプで、産卵セッティングの際マットを固く敷き詰めなくてもよく、
ふんわりしたケース上部の部分でも少し掘り起こせば卵を確認することが出来ました。
卵の数も比較的多く50~60は軽く取れていた記憶があります。ただ♀の当たり外れはありました。当たった時は沢山取れましたが、
取れない♀は全くダメでした。
上記画像の個体はまた別の個体。こちらは64mm。これもキレイな個体です。最初紹介した65mmは赤みがある個体でしたが、
こちらの64mmはオレンジ(やまぶき色)っぽい感じの個体。どちらもキレイですが、私個人的には64mmの色合いの方が好きですね。
(^^)
※ゴロファ・エアクス(Golofa eacus)
は植物防疫法において海外からの輸入規制がかかる規制対象種になります※
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先日の日記よりスタートさせて頂いた、★クワカブタイムマシーン★。
過去に飼育したクワガタ、カブトムシ(生き虫自体は現存しない)の未公開データを公開していくといった内容で始めさせて頂きました。
第1回目としてアブデルスツノカブトを公開しましたが、この種は皆様既にご存知の通り、
外来生物法で輸入許可がおりない種のリストの中に入っていおります。
お客様の中から「植物防疫法で規制されているのに公開して大丈夫なのでしょうか?」と親切にご心配のお声を頂きました。
そこで本日、「環境省 自然環境局 野生生物課 外来生物対策室」に直接お電話し、HPへの規制種の飼育方法、
過去データについての公開は可能かどうかを問い合わせた所、データ公開自体は特に問題はないとのお返事を頂きました。
ただ「買いたい、飼いたいなど思う人がでてしまうので規制対象種であることを記載しておいてほしい」
というお願いは申し上げていたので、こちらも規制対象種のデータを公開する場合には、一言明記を義務付けていきたいと思います。
というわけで、御覧の皆様にも色々とご心配をおかけ致しましたが、これで問題なくクワカブタイムマシーンのデータを公開していけそうです。
皆様の御了承&ご理解をお願い申し上げます。
飼育担当 Shiho
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おなじみヒマラヤ系 ブータンアンタエウスの羽化報告です。
【飼育種】
和名:アンタエウスオオクワガタ
学名:Doucus antaeus
【羽化体長】
♂:85mm
♀:48mm
【使用したエサ】
♂:Basic900~Basic1500
♀:Basic900~Basic900
【設定温度】20℃前後
【羽化までにかかった時間】
♂:初令投入して~合計約12ヶ月
♀:初令投入して~合計約10ヶ月
今回の個体はヒマラヤ系のブータンアンタエウスです。今回はBasic900
~Basic1500
の2本で羽化でした。勿論無添加です。
低温管理したせいもあってかBasic900
を約5ヶ月、Basic1500
を残りの7ヶ月ひっぱっての羽化でした。サイズ的には85mmとまずまずの大きさですが、今回の♂個体は私個人的な意見ですが、
形がとても良く良型で気に入っています。光沢も申し分ないです。
いいですね、やっぱり格好良いです。今度はこの個体の子供を取るのを頑張ります!
使用したアイテム
これまでの飼育日記といえばリアルタイムに今現在羽化した個体や産卵の様子をお伝えしてきました。
今現在あまり市場では見かけられないものでも、お客様の中には未だに飼育されてる方がおり時折飼育データありませんか?
と御質問を受ける場合があります。
私も長年かなりの頭数を飼育していると過去にご紹介出来なかった種や個体もまだ存在します。データとしては取っているものも多数あり、
お伝えしたい良い個体もいますので、これから少しずつリアルタイムの中におりまぜてご紹介していきたいと思います。
こういった過去のデータを「クワカブタイムマシーン」とタイトルに称してご紹介していきますので、懐かしながら御覧頂ければ幸いです。御了承下さいませ。
今回ご紹介する種はアブデルスツノカブトです。
【飼育種】
和名:アブデルスツノカブト
学名:Diloboderus abderus
【羽化体長】♂36mm ♀28mm
【使用したエサ】きのこマット
【使用した容器】500ccブロー容器を使用
【えさ交換回数】途中交換無し
【設定温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】2令投入して合計約6ヶ月
アブデルスツノカブト、懐かしいですねぇ~。この個体達は♂♀共に2004/5月羽化の個体達です。
2003年位にかなりの人気が出たカブトです。もう8年位前になるんですね~。今現在はほとんどみかけられず、
植物防疫の輸入指定にもひっかかってしまい今後も今の所は日本に入る事はなさそうです。
幼虫飼育はとても容易な種で、きのこMat
、完熟Matで飼育可能です。
当時はまだ黒土Mat
はありませんでしたが、あの時の感触からいっても黒土Mat
でも大丈夫だとは思います。ただ大型を目指すならばきのこMat
かな・・・。
また産卵についても容易な方で、一番結果が出たのは完熟Mat
でした。
まとめると下のような感じです。
【産卵に使用したマット】完熟Mat
【産卵に使用するケース】クリーンケースM
程度
【産卵管理温度】25℃前後
【水分量(湿度)】多からず少なからず
【セット方法】ケース底面を固くつめ(ケースの3/5位、上部2/5はフンワリと敷き詰めます)
セット方法は図示すると以下の様な感じです。
クリックでカブトムシ発酵マット産卵の詳細に移動
上記画像は真上から見た図ですが、やはり♂は格好よいですね。頭角が出てくる間際にはヘラクレス等と同じようなふさふさした毛があるんです。
これが気持ちよくて触ろうとすると、小さいながらもかなり強い力で角を持ち上げ、胸角と頭角の間で指を挟まれた経験があります。
おおげさではなくかなり痛いものがありました。またいつか飼育してみたい種の一つですね。(^^)
使用したアイテム
先日の日記(ダイスケギラファノコギリ羽化)のご報告で、♀の画像を間違ってアップさせてしまいました。
会長さんにご指摘されるまで気が付かず、すみませんでした。会長さんありがとうございます。助かりました。
今回♀だけですが改めてアップしたいと思います。
【飼育種】
和名:ギラファノコギリクワガタ
学名:Prosopocoilus giraffa daisukei
累代:CB
【羽化体長】♀53mm
【使用したエサ】菌糸ビン:♀:Element1100~Element1100
【えさ交換回数】 途中1回の合計2本使用
【設定温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】
♀:2令投入して約7月(合計約9ヶ月)
先日の日記でアップした画像♀はマレーアンタエウスでした。
こちらも羽化して今回のダイスケと同時に画像を撮り隣り合わせに画像があったので間違えた次第です。すみませんでした。
羽化の詳細などは先日の日記の通りです。お騒がせ致しました。(^^ゞ
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