暑い日がまだまだ続きますね。地球温暖化のせいなのか、昔とはずいぶん季節感のズレを感じます。
さて、今日は小型ヒラタクワガタのティティウスヒラタクワガタの羽化報告です。
上記画像の個体は以下のような方法で飼育しました。
飼育種:ティティウスヒラタクワガタ
体長:62mm
飼育したエサ:きのこマット、800ccPP空ボトルを使用
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:8ヶ月
エサ交換回数:途中1回
設定温度:23~25℃前後
飼育は産卵&幼虫飼育共にとても簡単です。産卵の場合は、マット産卵のみで結構多数産んでくれますが、柔らかめの材にも結構産んでくれます。この個体もマット産卵より得られた幼虫が羽化したものです。その時のデータは以下の様なものでした。
親情報:ワイルド♀よりの持ち腹産卵
産卵数:幼虫31頭
産卵期間:約2ヶ月程度
産卵に使用したマット:くわマット
産卵に使用したケース:小プラケース
産卵時の設定温度:25℃前後
産卵セットの方法:ケース底面(2/3)をカチカチに固めて上部はフンワリと敷きました。
水分量:適量(手で握って土団子が出来、なおかつ水が染み出ない程度)
とても簡単な種ですので、皆さんも機会が御座いましたら一度チャレンジしてみて下さいね。(^^)
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今日はスペキオサスシカクワガタの産卵についてちょっとふれてみましょう。
過去のスペキオサスの日記で破壊王さんから産卵について質問がありました。
スペキオサスシカは当園では以下の様な方法で産卵させます。
親の選択:ワイルド♀の持ち腹、累代個体ならば後食開始後約3~4ヶ月程度熟成している個体
産卵に使用するマット:くわマットのみ、もしくは くわマット+柔らかめの材1本
セット期間:約1ヶ月半~2ヶ月
産卵に使用するケース:プラケース中(W300×D195×H205)
産卵管理温度:23~25℃
水分量(湿度):多からず少なからず
セット方法:ケース底面を固くつめ(プラケースの3/5位、上部1/5はフンワリと敷き詰めます)
上記のような方法です。この虫は過去に何度かやりましたが、大体はマットのみでも産んでくれるみたいです。産みが悪い場合は、柔らかめの材を1本入れてあげますが、どちらかというと材よりマットに産んでいる様子です。
セットして約2週間程度でケース側面や底面に卵が見えてきます。
卵が見えない場合は、交尾が上手く成立していない場合が多いので、♂がいれば再交尾させます。
シカの場合、ワイルドものは比較的簡単に産んでくれるのですが、累代ものにおいては産みにくい事が多いです。その理由の一つとして、親虫の熟成度が挙げられます。
皆さんよくご存知のオオクワガタは羽化から一冬越させた個体の方がよく産んでくれます。シカクワも同様にゆっくりと熟成させた個体の方が産んでくれているみたいです。(ワイルド(野外)個体ならば即セットでも問題はないので時間はかかりません)
上記の事はシカクワに限らず、全ての累代個体の虫に通じると言っても良いと思います。スムーズに、沢山産ませるには、その虫にあった熟成度が必要ではないのでしょうか。(^^)
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今日は生体を飼育するに至って冬場の管理のやり方の一例を私Shiho流ではありますが、ご紹介したいと思います。お手柔らかに読んで下さいね。(^^)
先日5/9の日記内のレスで、カイさんより冬場の管理のやり方について御質問がありました。
その時の回答レスでもお応えしたのですが、国産種や日本に似た環境にある地域の虫を除いて、冬場の管理には温度管理が必要になってきます。
日本の虫は、元々この日本の四季のある環境に順応しており、氷点下になる冬でも乗り越えられる能力を持っています。ですが、外国産の虫についてはこの能力は持ち合わせておらず(一部例外もある)、日本の虫と同じように常温飼育をしてしまっては、かなり動きが悪くなり、場合によっては死亡してしまいます。
それではどうすれば良いのか?
答えは温度管理をしてあげれば良いのです。
簡単に答えてしまいましたが、この温度管理、結構大変で苦労している方も多いと思います。
大量に虫を飼育されている方等は、一部屋ごと空調(エアコン)による温度管理をされている方が多いようですが、少量を飼育されている方、電気代を考えて一部屋エアコンを常時つけられない方も多数いらっしゃると思います。
そんな時は簡易温室を作ってみるという手があります。
簡易温室には、ガラス温室を利用した立派なものもあれば、メタルラックにビニールをかぶせたもの、ダンボールや発泡スチロールを工夫して作ったもの等、工夫次第で色々手作りする事が可能です。
今日はその中で少量飼育の方の場合を想定して、発泡スチロールでつくった簡単な温室をご紹介します。
【3つの発泡スチロールを使用した小型簡易温室】
3つの発泡の内、2つを底面をカッターでくり抜き、キャンプ等で使用するバーベキュー用の金網をおきます。
残り一つは一番底面になるのでそのままですが、温度源となるものを置きますので、コードの穴を開けます。今回は電気あんかを温源に使用しました。
この温室は小さいので多数の数は置けません。
また温源も電気あんかと比較的弱めの温源であるため、外気温が凄く寒い場合には、中が低くなる場合もあります。置く場所などを選んで、適温になるように調整しましょう。
中に温度計を1本入れて確認すると良いと思います。
この様な感じで小型のものならば結構簡単に作れます。
後は飼育の数に合わせて土台を選び、それにあった温源を選択するとよいでしょう。
温度が高く上がりすぎるような温源(小型電気ヒーター)等は、コンセントとの間にサーモを接続して温度設定をしてあげれば、一定の温度を保つ事も可能です。
このような感じで冬を乗り切ってみましょう。(^^)
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今日は国産ながら離島ものの、アマミノコギリの羽化報告です。
飼育種:アマミノコギリクワガタ(奄美大島産)
体長:74mm
飼育したエサ:菌糸ボトルE1100cc2本
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:10ヶ月
設定温度:23~25℃前後
日本で一番大型になるノコギリクワガタ、アマミノコギリクワガタです。今回は菌糸ボトルE-1100を2本使用して羽化させました。本土産のノコギリもそうですが、日本のノコギリはマット、菌糸どちらでも育ちます。菌糸の方がマットよりは比較的大型を育てられやすそうな気もします。羽化期間も短いです。
産卵に関しては、マットのみで十分沢山産んでくれます。
内歯の形が本土産とは違い弓のように格好よいです。飼育が簡単で、とても大型になる種ですので、是非チャレンジしてみて下さいませ。(^^)
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今日はちょっと趣向を変えて、今年からクワカブの飼育を始めたばかりの方のために、クワガタとカブトムシの幼虫の違いをご紹介します。
熟年の飼育者の方には「なぜ今更」とお思いかもしれませんが、どうぞ御勘弁下さいませ。
何故、この様な事をご紹介するかというと、お客様の御質問で、
「今年虫かごで飼っていた昆虫の飼育マットの中に幼虫が居ました。クワガタなのかカブトムシなのか分からないので、どう見分ければよいか教えて下さい」
との質問がありました。
クワガタの幼虫とカブトムシの幼虫では、見かけだけでも国産&外国産共にかなりの相違点があります。
以下の文章&画像でご紹介しますので、御覧下さいませ。
ちなみに
①カブトムシ(ヘラクレスオオカブト)
②クワガタムシ(アンタエウスオオクワガタ)
になります。
まずこちらの画像からですが、これは全体図です。
構図的に②のクワガタの方が大きく見えますが、実際は①のカブトムシの方が2倍以上大きいです。
カブトムシの方が気門(身体に見える点々です)がはっきりしています。
また②のクワガタの方が多少黄色っぽいのは3令の後期にあるためです。
幼虫は初令~2令~3令中期までは①のように白い色合いをしています。
これが蛹化が近づく3令後期になると②のように体色が黄色がかってきます。
次に頭の色合いの違いです。
簡単に言うと、クワガタはオレンジ(だいだい)色、カブトは黒っぽい色合いをしています。
最後にお尻(肛門)の形です。
ここは決定的ですね。カブトムシは横に割れ、クワガタは縦に割れます。
以上この様な点から、クワガタかカブト、どちらの幼虫か判断出来ると思います。
ご参考にして頂けますと幸いです。(^^)
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今日は皆様おなじみのタランドゥスオオツヤクワガタの飼育(羽化)についてです。
この種は以下の様な方法で羽化させました。
飼育種:タランドゥスオオツヤクワガタ
体長:♂68mm
飼育したエサ:試作菌糸1100ccボトル2本
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:7ヶ月
設定温度:23~25℃前後
問い合わせの多いタランドゥスのデータですが、この種は今データを取得中の試作菌糸で羽化させました。
試作菌糸の菌種は「ニクウスバタケ」になります。見た目的にはカワラと同じような感じですので、タランドゥスを試してみたのですが無事羽化までいきました。サイズ的にはまずまずでしたが、ひとまず安心しました。(^^)
今他のクワガタ(オオクワやヒラタ、ノコギリ等)も飼育しておりますが、まだデータ取得中ですのでまたおいおいご報告したいと思います。皆様の前にこの菌床が販売出来る日を楽しみに頑張っていきます。(^^)
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今日はミャンマー産アンタエウスオオクワガタの飼育(羽化)報告です。
この種は以下の様な方法で羽化させました。
飼育種:アンタエウスオオクワガタ(ミャンマー産)
体長:♂81mm
飼育したエサ:菌糸Elementシリーズ1100ccボトル2本
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:11ヶ月
設定温度:23~25℃前後
菌糸ボトルで飼育したミャンマーアンタエウスオオクワガタです。
この種・アンタエウスは菌糸ビン飼育で非常に大きくなります。
アンタエウスは今までにインド、マレー等をご紹介してきましたが、今回はミャンマー産です。各産地、飼育の違いはほとんどありません。一昔前、まだヒマラヤ系アンタエウスが大人気だった頃、ヒマラヤ系は低温ではないと産まないと言われていましたが、実際その様な事はありませんでした。25℃前後でもバンバン産んでくれます。
ただ幼虫飼育の場合、特大を作出するには低温飼育は必須のようです。この個体は81mmでしたが、更なる更新を目指したいと思います。(^^)
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9月に入りクワカブシーズンもひと段落した所でしょうか・・・。(^^)今日はフローレス島産ギラファノコギリの羽化のご報告です。
上記画像の個体は以下のような方法で飼育しました。
飼育種:ギラファノコギリクワガタ(フローレス島産)
体長:104mm
飼育したエサ:Elementシリーズ1100cc菌糸ボトル
投入時期:2令
投入から羽化までかかった時間:7ヶ月
エサ交換回数:1回
設定温度:23℃前後
皆様おなじみのフローレス産ギラファノコギリです。多数あるギラファの亜種の中でももっとも大型になる事で知られていますよね。
今回は出来るだけ低コストでどれだけ大型が羽化出来るかを試す為、菌糸ビン1本羽化を試してみました。結構丈夫なもので他にも多数1本羽化してきましたが、この個体がその中でも最大の個体でした。ただ104mmともなると、E1100の菌糸ボトルの容器では蛹室は斜めに作らないとこのサイズは収まりませんでした。
他の個体のサイズは90前半が最も多く、ちらほら90後半が出ていました。さすがにこの容器で、しかも菌糸ビン1本では105mmUPは厳しかったようです。それでも104mmが出た事は喜ばしい事でした。(^^)
今回は出来るだけ少ない菌糸ビンで羽化させる為に、1本羽化を行いましたが、やはり1本で7ヶ月を引っ張るのは結構厳しいところもあります。菌糸ビンの劣化を抑える為に、少々ですが低温気味で飼育管理した工夫もあります。
ギラファの場合、幼虫もかなり大きくなりますので、1本ですと、まず白い部分は完全になくなり、黒くマット化した状態で3令後期をしばらく過ごした後、仕方なく羽化するという感じです。
この黒いマット化した部分の状態が悪いと、ドロドロになって目も当てられないようなベチャベチャの中に幼虫がいる・・・そんな状態になってしまう場合があります。
実際、1本羽化を試した今回もそのような状態のものが結構ありました。♀ならばそこまでないのですが、 ♂の比率的に言うと1/3程度でしょうか・・・。
上記の事より、本来はやはり最低2本程度での羽化が望ましいと思います。私が考える理想の構図は・・・。
①初令~2令にてE1100菌糸ビンに投入
②約4ヶ月程度で♂ならばE1400に♀ならば状況をみてE1100もしくはE800に投入。
③菌糸ビンの劣化がないようならば、このまま羽化。劣化がひどいならば菌糸ビンをもう1本使うか、最後はマットを詰め替えて蛹化にそなえる。
・・・・・大体この様な感じかと思います。この1本羽化はあくまで限界を試したような感じですので、参考程度に聞いていただけますと幸いです。(^^)
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今日はパプアヒラタクワガタの羽化報告です。
上記画像の個体は以下のような方法で飼育しました。
飼育種:パプアヒラタクワガタ
体長:48mm
飼育したエサ:きのこマット、500cc程度のブロー容器を使用
投入時期:初令
投入から羽化までかかった時間:8ヶ月
エサ交換回数:途中1回
設定温度:23~25℃前後
アルキデスヒラタを小さくしたようなパプアヒラタクワガタ。この手の種は他にはインテルメディウス等があります。小型の種ですがなかなか味のあるクワガタです。
飼育は産卵&幼虫飼育共にとても簡単です。産卵の場合は、マット産卵のみで結構多数産んでくれます。この個体もマット産卵より得られた幼虫が羽化したものです。その時のデータは以下の様なものでした。
親情報:ワイルド♀よりの持ち腹産卵
産卵数:幼虫45頭(全て幼虫回収)
産卵期間:約2ヶ月程度
産卵に使用したマット:くわマット
産卵に使用したケース:小プラケース
産卵時の設定温度:25℃前後
産卵セットの方法:ケース底面(2/3)をカチカチに固めて上部はフンワリと敷きました。
水分量:適量(手で握って土団子が出来、なおかつ水が染み出ない程度)
とても簡単な種ですので、皆さんも機会が御座いましたら一度チャレンジしてみて下さいね。(^^)
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毎回書いていますが、今年は本当に残暑が厳しいですね。ここ数年、地球環境が悪化したせいか、気候(季節)が何か変ですよね?私が子供だった30年位前とは明らかに違った感じを受けてしまいます。
さて、今日は羽化の報告です。2点ありますが、まずはダールマンツヤクワガタの羽化です。
この種は以下の様な感じで飼育しました。
飼育種:ダールマンツヤクワガタ
親情報:ワイルド♀よりの持ち腹産卵より
体長:♂73mm
飼育に使用したエサ:完熟マット
飼育に使用した容器:1000ccのガラス瓶
投入令数:2令
飼育期間:14ヶ月
管理温度:23~25℃前後
えさ交換の途中回数:3回
一言で言ってツヤクワガタは飼育期間が長いです。飼育の感じも他のクワガタとは違い、容器の中で独特の空間を作って成長していきます。幼虫の形状も独特で、強引に言うと洗濯機の配水管のホースみたいに節々のくびれが極端です。
飼育自体は簡単でしたが、今回のこの個体はそこまで大型になりませんでした。次回は今年新発売した黒土マットを使用して育ててみたいと思います。(^^)
次は今年は既に2回ほど紹介もある、おなじみのパリーフタマタ(セアカフタマタ)です。
このパリーフタマタは以下の様な感じで飼育しました。
飼育種:パリーフタマタクワガタ 学名「Hexarthrius parryi」
親情報:ワイルド♀よりの持ち腹産卵より
体長:♂71mm
飼育に使用したエサ:きのこマット
飼育に使用した容器:1000ccのガラス瓶
投入令数:2令
飼育期間:12ヶ月
管理温度:23~25℃前後
えさ交換の途中回数:3回
この個体はきのこマットにより羽化させました。こちらもちょっと小型でして、あまり満足のいく結果とはいきませんでした。
飼育事態は簡単で、マット、菌糸どちらでも育ちますが、前の個体も含めてこの世代のパリーは全てマットで飼育しました。次回は菌糸を試してみようと思っています。(^^)
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