クワガタ菌床産卵 - クワガタ・カブトムシ飼育情報：月夜野きのこ園

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クワガタ菌床産卵（きんしょうさんらん）

産卵を確認しているクワガタの種類は少ないですが産卵木を使用して産卵する種には使える可能性があります。
国産オオクワガタやホーぺには多数実績があり、
産卵木を比べると割り出しが非常に楽ですので
オススメの産卵方法です。

クワガタ菌床産卵のポイント

温度管理と置き場所

産卵させる虫にあった温度で管理します、特に夏場の高温には注意が必要です。産卵に集中できるよう直射日光の当たらない静かな場所で管理します。

菌床を埋め込んだ発酵マットの管理

ケースの通気を確保し酸欠やマットのムレ、乾燥に注意します。

割り出しの時期

産卵セットを組んで1ヶ月半～2ヶ月くらいで幼虫と卵を取り出します。生まれて間もない幼虫や卵は手で触らずスプーンなどで扱います。

クワガタ菌床産卵で使うもの

飼育容器

クリーンケース

クワガタの産卵には飼育ケースを使います。
左の写真「クリーンケース」はケース上からの観察がしやすく、湿度も保てるプラスチック製の飼育ケースです。
菌床産卵では菌床ブロックを入れるのでLケースがオススメです。

ディフェンスシート

小さな通気の穴があいているビニールシート
コバエの侵入防止、保湿に効果的です。
ケース本体とフタに挟んで使います。

菌糸ブロック

菌糸ブロックは加水せず、ビニールの袋をはがしそのまま使います。

発酵マット（菌糸ブロックを埋め込むマット）

発酵マット

発酵マットは「ガス抜きと加水」をして使います。
菌糸ブロックを埋め込むマットは
きのこマットとくわマットが適しています。

エサ

Basicプロテインゼリー

エサは昆虫用のゼリーを与えます。リンゴ、バナナなどの果物でも大丈夫です。

転倒防止材

樹皮や木片

転倒防止に樹皮や木片を入れます。起き上がるときの足がかりになります。

発酵マットに加水する容器

たらい

マットを加水するときに便利です。

クワガタ菌床産卵セット方法

クワガタ菌床産卵セットは、菌床ブロックを発酵マットに埋める産卵セット方法です。

発酵マットのガス抜きと加水

使用するマットはガス抜きと加水の作業をしておきます。

くわしく見る　→　発酵マットの処理方法

発酵マットと菌床を入れる

マットを5cmくらい固く詰めます。

▼

菌床ブロックを袋から出してそのまま入れます
（加水などの作業はいりません）

▼

写真

菌床ブロックを発酵マットで埋めます。
(ブロックが入らない時には半分にカットして置きます)

菌床ブロックを半分に切って使う場合

横から見た図

菌床ブロックを埋めたらフタをします。
（※このときディフェンスシートをはさむとマットの保湿とコバエの侵入防止に効果があります）
セットする場所で3日ほど置いてマットが発熱していなければクワガタを入れられる状態です。
マットが発熱していたら「発酵マットのガス抜き」をもう一度行い、より涼しい場所へ変更し再度3日程度様子をみます。

エサ、止まり木、メスを入れる

写真

転倒防止の樹皮や木片とエサのゼリーを置き交尾済のメスを入れます。

交尾後のメスが潜っていかない場合

横から見た図

エサ、止まり木、親虫を入れたらフタをしてセット完了です。
（※このときディフェンスシートをはさむとマットの保湿とコバエの侵入防止に効果があります）

菌床産卵セット中の管理方法

産卵に妨げにならないように静かな所に置いておきます。
期間は1月半から2ヶ月くらいが目安です、その間マットの乾燥やエサ切れに注意しましょう。
マットが乾燥していたら霧吹きなどで加水してください。

菌床産卵セット中の管理温度


代表的な種と管理温度
20℃	25℃
	国産オオクワガタホーペイグランディスムシモンオオクワ

虫によってさまざまですが大きく分けて 20℃前後と25℃前後の2つの温度帯でほぼ対応できます。直射日光をさけ、風通しの良い場所に置いてください。

現在確認できている菌床産卵が可能な種は25℃前後の管理でOKです。

クワガタ菌床産卵セットの割り出し

産卵セットを組んで1月半から2ヶ月くらい経過したら割り出し（幼虫と卵の取り出し）を始めます。菌床産卵セットの割り出しは、手でブロックを崩して割り出しができるので、産卵木の割り出しにくらべ驚くほど簡単です。

割り出しで使うもの

■マットを取り出す容器
・「たらい」などの容器か「新聞紙」
■卵、幼虫を扱う道具
・「スプーン」
■取り出した卵や幼虫を保管する容器
・「プリンカップ」など

割り出し方法

▲菌床を割ったところから出てきた幼虫

▲菌床を割ったところから出てきた卵

たらいの中や新聞紙を敷いた上に産卵セットのケースをひっくり返して中身を取り出します。
手でブロックを割って親虫、幼虫、卵を探します。
親虫は成虫飼育のセットに移します。卵、幼虫は発酵マットを敷きつめた容器（プリンカップなど）にスプーンを使って入れ、その後幼虫飼育セットに移します。

※幼虫になっている場合にはとても見つけやすいのですが、卵の場合見落としてしまう事があります。
一度割り出した後の菌床やマットをもう一度飼育ケースなどで管理すると幼虫が出てくる場合があります。